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第二章 冒険カンと義弟リオン in 迷宮都市
22 夢見の迷宮 中層
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夢見の迷宮
第一待避場_______
「へぇ…迷宮ってこんなところもあるんだなぁ…」
カンはとある場所に足を踏み入れ感嘆の声をあげた
「あぁ、これは…我も見たことないな」
横にいるリオンも同様に目を見開いてそう言った
『でさー…あそこの魔物が』
『おいおいマジでー?』
辺り一面人で溢れていた
ここは上層の待避場、簡単に言えばRPGダンジョンのセーブスポットのような物と考えていただきたい
この層には魔物は近寄らず
絶好の休憩スポットになっていたのだ
「どうする?少し休んでいくか?」
「…いや、いい」
休憩しようか?と提案するカンにリオンはいいと言って待避場の奥まで歩いていく
(急ぎの用もないからゆっくり探索でいいんだけどなぁ)
ぽりぽりと後頭部を指で掻きながら
カンはリオンの半歩後ろを歩いていった
◆
夢見の迷宮
十一階層目_______
「「グオオッ」」
十一階層に足を踏み入れてすぐ
敵の群れと遭遇した
「…中層ってもこんなもんか?」
「……」
現れたのは今までの敵と殆ど変わらないブラックウルフと言う種族で
文字通り黒い毛が特徴で普通の狼より一回りほど大きい
(もしくは中層の序盤は上層と同じ程度なんだろう…
…まぁ確かに、中層に入ってすぐ強い魔物が現れたら死人が後をたたないだろうな…)
とはいえさすがに
「この程度じゃ弱すぎる」
飛びかかってくるブラックウルフにカウンターの要領で眉間に1発ストレートを入れるカン
ブラックウルフはそれだけで弾き飛ばされ
ピクピクと暫し痙攣したのち、絶命して動かなくなる
(ブラックウルフの毛皮は状態が良ければ討伐ランクのわりにけっこう高く売れる
だから皮を傷つけないように注意をはらって、体が弾けないように手加減をしても一発で死ぬ)
まるでながれ作業だなと思いながら
カンはため息を一つ吐いて向かってくるブラックウルフを撃退していく
一方リオンはと言うと…
「「グォオオオッ!!」」
「……シッ!!」
飛び掛かってきたブラックウルフの群れが一定の距離になると腕を振るい
首を撥ね飛ばすと言う少し残虐な所業をしていた
…いや、無駄な痛みがない分ある意味理想的な殺しかたかもしれないが
◆
夢見の迷宮
十五階層_______
「段々と出てくる魔物が強くなってきたな」
「とはいえ、この程度じゃ脅威の「き」の字にすらならないだろう」
出てきた敵モンスターを一瞬で蹴散らしながら
カンとリオンは各々思ったことを口にした。
「んー…確かに早計だったな…
段々と流れ作業みたく感じてきて味気ない」
「ま、気にせず着いてきた我にも責任はあるからなにも言わんよ
出来れば早く攻略して帰りたいが」
「だな。」
両腕を天井へ向けまっすぐ伸ばしてノビをするカンにあくびを噛み殺して続くリオン
正直言って力を持て余しまくってた。
「何か、段々と周りの新人達は命掛けでやってる中申し訳ない気持ちになってきた…」
「迷宮を潜るということに関して我らはこの街の駆け出し冒険者より知識はない
その点に関しては確かにヒマではあるが、引けを感じる必要は無いと思うぞ」
「そうかねぇ?」
「じゃなきゃ分かってた筈、と言う話になってしまうが」
「確かにな」
とは言え、暇である
しかし言い出しっぺのカンがそれを言うのはもっての他である
「そうだリオン…ゲームしない?」
「げーむ?」
結局、流れ作業な迷宮探索に飽きたカンがリオンへゲームしながら進もうと言うまですぐだった
「ところで兄様、ゲームとはなんぞ?」
「そこから!?」
頑張れリオン、負けるなカン
お前たちの未来は真っ暗だ。
◆
夢見の迷宮
二十階層_______
「栗」
「り…リッチ」
「地理」
「り……リス」
「スリ」
「うー……り……あ、料理!」
「倫理」
「くっ……り……り……り、理屈!」
「悪阻」
「…………む、う、う!」
二十層目になる迷宮内を歩く二つの影
カンとリオン。
黙々と歩くのも何なのでゲームをしようとカンが言い出し、ゲームを知らないリオンへカンは暇潰しとだけ言ってしりとりを教えた
のだが、見た目が子供と言えど流石御歳数百歳。
カンが伝家の宝刀『り』責めを使わざるを得なくなった程である。
……と言うのは半分冗談で、実際には凄まじい記憶力から来る圧倒的語彙を持つカンの敵ではなかったのだが、涙目の姿が見たいと言うカンの歪んだ欲望からほんの少し意地悪をしただけであった。
コラそこ、大人気ないとか言わない。
「卑怯ではないか!?
さっきからりばっかりじゃないか!」
「いや、そう言う遊びだってば」
「……初心者相手に手加減しようって気は無いのか兄様…」
「リオンが結構強かったからねー」
むくれるリオンに軽く笑みを浮かべながら宥めるカン。
しかしリオンはそっぽを向いてぶつぶつ呟いているままだ。
「むう……大体何なんなのだ?つわりって……」
「…それはアレがアレしてソレになる訳じゃん?」
「……話を反らさないでくれ、逆に気になるんだが?」
「…大人の秘密だゾ☆ってことで」
「……秘密にしなくてはならない言葉を言葉遊びなしりとりで使ったのか…?」
「大人は汚ェぞォ?リオンくゥゥン?」
そんなこんなで足を進めていく二人
ちなみに魔物はと言うと…
「全く兄様は…」
「「グォオオ____ッ」」
_______ザッッ
「まぁいい、次は負けないぞ」
「期待しとくよ」
もはや目すら向けられず出てきた端からロクに断末魔も上げられないままリオンに爪の横凪ぎで倒されていた
合掌。
◆
夢見の迷宮
二十五階層_______
「なんやかんやでもう半分か…」
迷宮探索から約一時間、夢見の迷宮も残り半分の階層である二十五階層までやって来た。
「早かったような長かったような…だな」
カンの言葉にリオンは軽く頷きながら続く
「あと半分程度ならもう一時間もあれば終わるだろ
そしたら明日から中級の迷宮行こうか」
「嘆きの迷宮…だったか」
「そうそう」
もはや二人は馴れたもので、会話しながら出てくる魔物を屠っては
そのまま会話を止めることも中断することもなく討伐証と解体できる部位を切り取って進む
ちなみに現在出没する魔物はオークだ
「この辺からは完璧初心者はお断りって感じだな」
「…オーク結構美味いんだよな…」
やはり暇だったのでカンはリオンへ会話を振るも口から出る言葉は全く別物になっていた
「オーク…不味くはないけど…うん」
「高ランクの魔物に比べれば味は確か劣るが
我は重宝してたぞ?
仕留めるのに時間も掛からないし繁殖力の高さからかすぐに群れるからな」
カンの渋るような言葉にリオンは理由を付け加えてそう述べる。
ちなみに一部の魔物は本当に食べることができ、オークなどまんま豚肉の味だったりする。
「…そう言えばどうする?
この先に第二待避場あるみたいだけど…」
「…どうせ半分だから我はいかなくて良いと思うが
兄様に任せるよ」
結局、この迷宮で待避場に寄ることはなかった。
◆
夢見の迷宮
三十階層目_______
「わ!わ!わ!!
気持ち悪い!!!」
三十層に入ってすぐ、カンはリオンをお姫さま抱っこして駆け出していた。
「兄様!
どうしたんだ!?」
「逃げるぞ!アイツ嫌いなんだよ!」
カサカサカサ…ガサガササ…!
どんどん背後から乾いた音が近づいてくる
その足音や見た目ゆえに、カンの嫌いと言った魔物は生理的に受け付けないと言う冒険者も多いだろう
「【消え失せろォ!!】」
「兄様!?」
カンはいつも魔術を扱うとき、大体は一単語、もしくは三単語程度を詠唱に魔術を打ち出す。
理由はそっちのが初速が圧倒的に早いからである。
元来詠唱はまともにやるととても長く、しかし長ければ長いほど威力を増す
カン程になれば大抵の相手に打ち出す魔術は一単語や三単語程度で事足りてしまう。
「あぁクソ!もっと短くできねぇのかよ…」
しかし、今現在は迷宮内であり
威力の高い魔術は酸欠などの考慮で打ち出せ無い
「アイツら足だけは早ェからな…」
「…まともに対峙すれば勝てると思うんだが」
「俺がしたくない!!」
そんな状態で、例えば【虫】系等
苦手なのが火や雷等の迷宮に向かない魔術が弱点の魔物が出てくると以外とカンは困ってしまう
カンは別に虫は嫌いではない、前世では昆虫を取りに山へ入った記憶があるくらい
普通の男の子として程度なら許容できただろう
だが例えば…それが体長1メートルを越える超巨大なムカデの群れだったらどうか?
「【吹っ飛べコラァァッ!】」
「あ、あはは…」
元の性格などかなぐり捨てて追い付かれたくない一心に体長1メートル越えの大ムカデに向けて
必死に単語をルーンにして唱えるカンにリオンはもはや苦笑いをしていた。
ドガッ_____ドガッ_____ドガッ
後方から何かが炸裂するような音と共に土槍や氷槍等が地面から飛び出しビッグセンチピートを串刺しにしていく
『『『キシャァァアアアアアァアァァッッ____』』』
断末魔のような金切声を上げて事切れる数十匹ものビッグセンチピート
「…悪夢だ…」
そしてその様を見て額に手を当て項垂れるカン
「…大丈夫か…兄様」
「…ごめん無理、しばらく夢に出てきそう」
最強と言えど、見た目受け付けないものは無理
そんな魔物は意外にもEランク程度の強さだったりする。
_____________________◆
あとがき
やあ (´・ω・`)
ようこそ、拝啓の後書きへ。
このテキーラはサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。
うん、また投稿遅れなんだ。済まない。
仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。
でも、ランキングに上がったこのタイトルを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない
「懐かしさ」みたいなものを感じてくれたと思う。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい
そう思って、このページを立てたんだ。
じゃあ、ゆっくり続きをまってね。
追記。
過去に出したジャイアントセンチピートと強さが違ってたので下位種族のビッグセンチピートに改編しました。
_____________________◆
第一待避場_______
「へぇ…迷宮ってこんなところもあるんだなぁ…」
カンはとある場所に足を踏み入れ感嘆の声をあげた
「あぁ、これは…我も見たことないな」
横にいるリオンも同様に目を見開いてそう言った
『でさー…あそこの魔物が』
『おいおいマジでー?』
辺り一面人で溢れていた
ここは上層の待避場、簡単に言えばRPGダンジョンのセーブスポットのような物と考えていただきたい
この層には魔物は近寄らず
絶好の休憩スポットになっていたのだ
「どうする?少し休んでいくか?」
「…いや、いい」
休憩しようか?と提案するカンにリオンはいいと言って待避場の奥まで歩いていく
(急ぎの用もないからゆっくり探索でいいんだけどなぁ)
ぽりぽりと後頭部を指で掻きながら
カンはリオンの半歩後ろを歩いていった
◆
夢見の迷宮
十一階層目_______
「「グオオッ」」
十一階層に足を踏み入れてすぐ
敵の群れと遭遇した
「…中層ってもこんなもんか?」
「……」
現れたのは今までの敵と殆ど変わらないブラックウルフと言う種族で
文字通り黒い毛が特徴で普通の狼より一回りほど大きい
(もしくは中層の序盤は上層と同じ程度なんだろう…
…まぁ確かに、中層に入ってすぐ強い魔物が現れたら死人が後をたたないだろうな…)
とはいえさすがに
「この程度じゃ弱すぎる」
飛びかかってくるブラックウルフにカウンターの要領で眉間に1発ストレートを入れるカン
ブラックウルフはそれだけで弾き飛ばされ
ピクピクと暫し痙攣したのち、絶命して動かなくなる
(ブラックウルフの毛皮は状態が良ければ討伐ランクのわりにけっこう高く売れる
だから皮を傷つけないように注意をはらって、体が弾けないように手加減をしても一発で死ぬ)
まるでながれ作業だなと思いながら
カンはため息を一つ吐いて向かってくるブラックウルフを撃退していく
一方リオンはと言うと…
「「グォオオオッ!!」」
「……シッ!!」
飛び掛かってきたブラックウルフの群れが一定の距離になると腕を振るい
首を撥ね飛ばすと言う少し残虐な所業をしていた
…いや、無駄な痛みがない分ある意味理想的な殺しかたかもしれないが
◆
夢見の迷宮
十五階層_______
「段々と出てくる魔物が強くなってきたな」
「とはいえ、この程度じゃ脅威の「き」の字にすらならないだろう」
出てきた敵モンスターを一瞬で蹴散らしながら
カンとリオンは各々思ったことを口にした。
「んー…確かに早計だったな…
段々と流れ作業みたく感じてきて味気ない」
「ま、気にせず着いてきた我にも責任はあるからなにも言わんよ
出来れば早く攻略して帰りたいが」
「だな。」
両腕を天井へ向けまっすぐ伸ばしてノビをするカンにあくびを噛み殺して続くリオン
正直言って力を持て余しまくってた。
「何か、段々と周りの新人達は命掛けでやってる中申し訳ない気持ちになってきた…」
「迷宮を潜るということに関して我らはこの街の駆け出し冒険者より知識はない
その点に関しては確かにヒマではあるが、引けを感じる必要は無いと思うぞ」
「そうかねぇ?」
「じゃなきゃ分かってた筈、と言う話になってしまうが」
「確かにな」
とは言え、暇である
しかし言い出しっぺのカンがそれを言うのはもっての他である
「そうだリオン…ゲームしない?」
「げーむ?」
結局、流れ作業な迷宮探索に飽きたカンがリオンへゲームしながら進もうと言うまですぐだった
「ところで兄様、ゲームとはなんぞ?」
「そこから!?」
頑張れリオン、負けるなカン
お前たちの未来は真っ暗だ。
◆
夢見の迷宮
二十階層_______
「栗」
「り…リッチ」
「地理」
「り……リス」
「スリ」
「うー……り……あ、料理!」
「倫理」
「くっ……り……り……り、理屈!」
「悪阻」
「…………む、う、う!」
二十層目になる迷宮内を歩く二つの影
カンとリオン。
黙々と歩くのも何なのでゲームをしようとカンが言い出し、ゲームを知らないリオンへカンは暇潰しとだけ言ってしりとりを教えた
のだが、見た目が子供と言えど流石御歳数百歳。
カンが伝家の宝刀『り』責めを使わざるを得なくなった程である。
……と言うのは半分冗談で、実際には凄まじい記憶力から来る圧倒的語彙を持つカンの敵ではなかったのだが、涙目の姿が見たいと言うカンの歪んだ欲望からほんの少し意地悪をしただけであった。
コラそこ、大人気ないとか言わない。
「卑怯ではないか!?
さっきからりばっかりじゃないか!」
「いや、そう言う遊びだってば」
「……初心者相手に手加減しようって気は無いのか兄様…」
「リオンが結構強かったからねー」
むくれるリオンに軽く笑みを浮かべながら宥めるカン。
しかしリオンはそっぽを向いてぶつぶつ呟いているままだ。
「むう……大体何なんなのだ?つわりって……」
「…それはアレがアレしてソレになる訳じゃん?」
「……話を反らさないでくれ、逆に気になるんだが?」
「…大人の秘密だゾ☆ってことで」
「……秘密にしなくてはならない言葉を言葉遊びなしりとりで使ったのか…?」
「大人は汚ェぞォ?リオンくゥゥン?」
そんなこんなで足を進めていく二人
ちなみに魔物はと言うと…
「全く兄様は…」
「「グォオオ____ッ」」
_______ザッッ
「まぁいい、次は負けないぞ」
「期待しとくよ」
もはや目すら向けられず出てきた端からロクに断末魔も上げられないままリオンに爪の横凪ぎで倒されていた
合掌。
◆
夢見の迷宮
二十五階層_______
「なんやかんやでもう半分か…」
迷宮探索から約一時間、夢見の迷宮も残り半分の階層である二十五階層までやって来た。
「早かったような長かったような…だな」
カンの言葉にリオンは軽く頷きながら続く
「あと半分程度ならもう一時間もあれば終わるだろ
そしたら明日から中級の迷宮行こうか」
「嘆きの迷宮…だったか」
「そうそう」
もはや二人は馴れたもので、会話しながら出てくる魔物を屠っては
そのまま会話を止めることも中断することもなく討伐証と解体できる部位を切り取って進む
ちなみに現在出没する魔物はオークだ
「この辺からは完璧初心者はお断りって感じだな」
「…オーク結構美味いんだよな…」
やはり暇だったのでカンはリオンへ会話を振るも口から出る言葉は全く別物になっていた
「オーク…不味くはないけど…うん」
「高ランクの魔物に比べれば味は確か劣るが
我は重宝してたぞ?
仕留めるのに時間も掛からないし繁殖力の高さからかすぐに群れるからな」
カンの渋るような言葉にリオンは理由を付け加えてそう述べる。
ちなみに一部の魔物は本当に食べることができ、オークなどまんま豚肉の味だったりする。
「…そう言えばどうする?
この先に第二待避場あるみたいだけど…」
「…どうせ半分だから我はいかなくて良いと思うが
兄様に任せるよ」
結局、この迷宮で待避場に寄ることはなかった。
◆
夢見の迷宮
三十階層目_______
「わ!わ!わ!!
気持ち悪い!!!」
三十層に入ってすぐ、カンはリオンをお姫さま抱っこして駆け出していた。
「兄様!
どうしたんだ!?」
「逃げるぞ!アイツ嫌いなんだよ!」
カサカサカサ…ガサガササ…!
どんどん背後から乾いた音が近づいてくる
その足音や見た目ゆえに、カンの嫌いと言った魔物は生理的に受け付けないと言う冒険者も多いだろう
「【消え失せろォ!!】」
「兄様!?」
カンはいつも魔術を扱うとき、大体は一単語、もしくは三単語程度を詠唱に魔術を打ち出す。
理由はそっちのが初速が圧倒的に早いからである。
元来詠唱はまともにやるととても長く、しかし長ければ長いほど威力を増す
カン程になれば大抵の相手に打ち出す魔術は一単語や三単語程度で事足りてしまう。
「あぁクソ!もっと短くできねぇのかよ…」
しかし、今現在は迷宮内であり
威力の高い魔術は酸欠などの考慮で打ち出せ無い
「アイツら足だけは早ェからな…」
「…まともに対峙すれば勝てると思うんだが」
「俺がしたくない!!」
そんな状態で、例えば【虫】系等
苦手なのが火や雷等の迷宮に向かない魔術が弱点の魔物が出てくると以外とカンは困ってしまう
カンは別に虫は嫌いではない、前世では昆虫を取りに山へ入った記憶があるくらい
普通の男の子として程度なら許容できただろう
だが例えば…それが体長1メートルを越える超巨大なムカデの群れだったらどうか?
「【吹っ飛べコラァァッ!】」
「あ、あはは…」
元の性格などかなぐり捨てて追い付かれたくない一心に体長1メートル越えの大ムカデに向けて
必死に単語をルーンにして唱えるカンにリオンはもはや苦笑いをしていた。
ドガッ_____ドガッ_____ドガッ
後方から何かが炸裂するような音と共に土槍や氷槍等が地面から飛び出しビッグセンチピートを串刺しにしていく
『『『キシャァァアアアアアァアァァッッ____』』』
断末魔のような金切声を上げて事切れる数十匹ものビッグセンチピート
「…悪夢だ…」
そしてその様を見て額に手を当て項垂れるカン
「…大丈夫か…兄様」
「…ごめん無理、しばらく夢に出てきそう」
最強と言えど、見た目受け付けないものは無理
そんな魔物は意外にもEランク程度の強さだったりする。
_____________________◆
あとがき
やあ (´・ω・`)
ようこそ、拝啓の後書きへ。
このテキーラはサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。
うん、また投稿遅れなんだ。済まない。
仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。
でも、ランキングに上がったこのタイトルを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない
「懐かしさ」みたいなものを感じてくれたと思う。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい
そう思って、このページを立てたんだ。
じゃあ、ゆっくり続きをまってね。
追記。
過去に出したジャイアントセンチピートと強さが違ってたので下位種族のビッグセンチピートに改編しました。
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