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第四章 大人気ダンチューバー、南あさり編
第99話 暗い夜道で
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《三人称視点》
時間は、少しばかり遡る。
丁度、翔が自宅のベッドの上で消沈していた頃。
亜利沙は一人、暗い道を歩いていた。
「どうして、逃げ出しちゃったんだろう……」
亜利沙は、ぽつりと呟く。
逃げ出してから、自宅方面へ向かう電車に飛び乗り、ちゃんと最寄り駅で降りて、一度は家の目の前まで行った。
けれど――入りづらくて結局逃げるようにその場を後にしてしまった。
そうして今は、暗い夜道を一人で歩いているわけだ。
表の大通りからは三本奥に入った、人気の無い通り。
脇には用水路があり、ちょろちょろと水の流れる音が、亜利沙の耳をくすぐる。
(今頃、お兄ちゃん何をしてるかな?)
亜利沙は、小さくため息をつきながら考える。
あのとき、逃げ出した亜利沙の前で、苦しそうな表情をしていた兄の顔が、亜利沙の頭から離れない。
わかっている。
全部わかっているのだ。亜利沙が、勝手に兄を愛して、困らせてしまっているということは。
兄が、自分のことを妹としてしか見ていないことくらい、亜利沙はとうの昔から知っていた。
でも、知っていたからもどかしかった。
亜利沙が、息吹亜利沙だという事実が。
もしも、自分が南亜利沙のまま、息吹翔と出会っていたならば。また、違った未来もあったのではないか?
そんな風に考えてしまう。
だから。“南あさり”というのは、自分が“息吹亜利沙”という人間であることを認められなかった、彼女自身の心の矛盾が生んだ亡霊だ。
息吹翔に、一人の女の子として認知してもらいたい。
そのためには、妹として以外の形で接する必要がある。
だったら、兄が趣味にしているダンジョン攻略で、同じダンジョン冒険者の有名人になれば、いつかそんな自分を注目してくれるのではないか?
そんな幻想を抱き、兄に一人の女の子として見て貰うために生み出したキャラクターこそが、南あさりなのである。
でも、その幻想は一週間の儚い夢で終わった。
(わかってる。お兄ちゃんは悪くない。悪いのは、お兄ちゃんを騙して、勝手に告白して、フラれたとわかったらお兄ちゃんの気持ちを無視して逃げ出した私だ!)
亜利沙は、叫びたい気持ちを抑えて唇を噛む。
気持ちの悪い汗で湿ったウィッグが頬に張り付くので、彼女はウィッグを脱いで、涙が溢れるのを邪魔するカラコンも外してしまう。
どのみち、もう“南あさり”などという架空の人間であることに意味はない。
あのとき。息吹翔に拒絶された時点で、“南あさり”という一人の少女は死んだのだから。
思えば、亜利沙が妹として過ごしてきた時間は長いのに、翔のことに関して知らないことばかりだ。
たとえば、アイスの好みだって、翔のアイスの好みはチョコ味だとばかり思っていた。しかし、亜利沙が“南あさり”として接したときは、彼はバニラ味のアイスの方が好きと言っていた。
亜利沙は、そのとき心底驚いた。
亜利沙自身は、チョコ味の方が好きだ。でも、チョコ味の方が絶対美味しいに決まっているから、彼女は決まって美味しい方を兄に譲る。
だから、今まで亜利沙はチョコ味の方が好きだけど、兄に譲るためにバニラを食べていて。
翔は、バニラ味の方が好きだけど、亜利沙がいつもバニラ味を食べるから、「亜利沙はバニラが好きなのだ」と誤認した上で、チョコ味を食べていた。
「なぁんだ」
それに気付いた時、亜利沙は自嘲気味に吐き捨てていた。
「昔から、こうなる兆候はあったんじゃん」
互いの“好き”は交わらない。
お互いに相手のことを大切に思うがゆえに、すれ違ってしまう。
今回のことだって、翔の気持ちは痛みとなって亜利沙の胸に響いた。それは、亜利沙の思いを拒絶するもので。でも、どうしようもなく優しい声だったから、こんなにも胸が苦しいのだ。
互いが好きだから、好きなアイスの味を想像して押しつけ合って。
今度は、決して交わることのない“家族愛”と“恋愛感情”を押しつけあった。
これじゃあまるで、ヤマアラシのジレンマだ。
「……ちゃんと、仲直りをしなきゃ」
どういう顔をして会えばいいのかは、まだわからない。
だけど、大好きな兄に辛い思いをさせたままなのは、亜利沙にとって一番辛いことだった。
だって、これまでもずっと、亜利沙の我が儘に振り回して、散々迷惑をかけてしまったのだから。
(もう、迷惑はかけない。だから、この気持ちはずっと、胸にしまっておこう)
亜利沙は、そう覚悟を決める。
兄を優先して、妹に戻る決意をして。――でも、諦めきれない感情が、涙となって溢れてくる。
(しっかりしなくちゃ! ちゃんと、お兄ちゃんと妹の関係に戻るんだ! これ以上、お兄ちゃんに悲しい顔はしてほしくない!!)
亜利沙は、首を横に振って無理矢理涙を払う。
と、そのときだった。
「ヒュー。こんなところで、カモ発見♪」
そんな、下卑た声が聞こえた気がして。
「え」
振り返る間もなく、亜利沙の視界と口元がハンカチで塞がれる。
「~~っ!」
「おっと、暴れられちゃ困るな。早く大人しくなって貰わねぇと」
背後から、若い男の声が聞こえて。
叫ぼうとした亜利沙は、大きく息を吸い込み――目の前が急に真っ暗になって、急速に意識を失っていった。
時間は、少しばかり遡る。
丁度、翔が自宅のベッドの上で消沈していた頃。
亜利沙は一人、暗い道を歩いていた。
「どうして、逃げ出しちゃったんだろう……」
亜利沙は、ぽつりと呟く。
逃げ出してから、自宅方面へ向かう電車に飛び乗り、ちゃんと最寄り駅で降りて、一度は家の目の前まで行った。
けれど――入りづらくて結局逃げるようにその場を後にしてしまった。
そうして今は、暗い夜道を一人で歩いているわけだ。
表の大通りからは三本奥に入った、人気の無い通り。
脇には用水路があり、ちょろちょろと水の流れる音が、亜利沙の耳をくすぐる。
(今頃、お兄ちゃん何をしてるかな?)
亜利沙は、小さくため息をつきながら考える。
あのとき、逃げ出した亜利沙の前で、苦しそうな表情をしていた兄の顔が、亜利沙の頭から離れない。
わかっている。
全部わかっているのだ。亜利沙が、勝手に兄を愛して、困らせてしまっているということは。
兄が、自分のことを妹としてしか見ていないことくらい、亜利沙はとうの昔から知っていた。
でも、知っていたからもどかしかった。
亜利沙が、息吹亜利沙だという事実が。
もしも、自分が南亜利沙のまま、息吹翔と出会っていたならば。また、違った未来もあったのではないか?
そんな風に考えてしまう。
だから。“南あさり”というのは、自分が“息吹亜利沙”という人間であることを認められなかった、彼女自身の心の矛盾が生んだ亡霊だ。
息吹翔に、一人の女の子として認知してもらいたい。
そのためには、妹として以外の形で接する必要がある。
だったら、兄が趣味にしているダンジョン攻略で、同じダンジョン冒険者の有名人になれば、いつかそんな自分を注目してくれるのではないか?
そんな幻想を抱き、兄に一人の女の子として見て貰うために生み出したキャラクターこそが、南あさりなのである。
でも、その幻想は一週間の儚い夢で終わった。
(わかってる。お兄ちゃんは悪くない。悪いのは、お兄ちゃんを騙して、勝手に告白して、フラれたとわかったらお兄ちゃんの気持ちを無視して逃げ出した私だ!)
亜利沙は、叫びたい気持ちを抑えて唇を噛む。
気持ちの悪い汗で湿ったウィッグが頬に張り付くので、彼女はウィッグを脱いで、涙が溢れるのを邪魔するカラコンも外してしまう。
どのみち、もう“南あさり”などという架空の人間であることに意味はない。
あのとき。息吹翔に拒絶された時点で、“南あさり”という一人の少女は死んだのだから。
思えば、亜利沙が妹として過ごしてきた時間は長いのに、翔のことに関して知らないことばかりだ。
たとえば、アイスの好みだって、翔のアイスの好みはチョコ味だとばかり思っていた。しかし、亜利沙が“南あさり”として接したときは、彼はバニラ味のアイスの方が好きと言っていた。
亜利沙は、そのとき心底驚いた。
亜利沙自身は、チョコ味の方が好きだ。でも、チョコ味の方が絶対美味しいに決まっているから、彼女は決まって美味しい方を兄に譲る。
だから、今まで亜利沙はチョコ味の方が好きだけど、兄に譲るためにバニラを食べていて。
翔は、バニラ味の方が好きだけど、亜利沙がいつもバニラ味を食べるから、「亜利沙はバニラが好きなのだ」と誤認した上で、チョコ味を食べていた。
「なぁんだ」
それに気付いた時、亜利沙は自嘲気味に吐き捨てていた。
「昔から、こうなる兆候はあったんじゃん」
互いの“好き”は交わらない。
お互いに相手のことを大切に思うがゆえに、すれ違ってしまう。
今回のことだって、翔の気持ちは痛みとなって亜利沙の胸に響いた。それは、亜利沙の思いを拒絶するもので。でも、どうしようもなく優しい声だったから、こんなにも胸が苦しいのだ。
互いが好きだから、好きなアイスの味を想像して押しつけ合って。
今度は、決して交わることのない“家族愛”と“恋愛感情”を押しつけあった。
これじゃあまるで、ヤマアラシのジレンマだ。
「……ちゃんと、仲直りをしなきゃ」
どういう顔をして会えばいいのかは、まだわからない。
だけど、大好きな兄に辛い思いをさせたままなのは、亜利沙にとって一番辛いことだった。
だって、これまでもずっと、亜利沙の我が儘に振り回して、散々迷惑をかけてしまったのだから。
(もう、迷惑はかけない。だから、この気持ちはずっと、胸にしまっておこう)
亜利沙は、そう覚悟を決める。
兄を優先して、妹に戻る決意をして。――でも、諦めきれない感情が、涙となって溢れてくる。
(しっかりしなくちゃ! ちゃんと、お兄ちゃんと妹の関係に戻るんだ! これ以上、お兄ちゃんに悲しい顔はしてほしくない!!)
亜利沙は、首を横に振って無理矢理涙を払う。
と、そのときだった。
「ヒュー。こんなところで、カモ発見♪」
そんな、下卑た声が聞こえた気がして。
「え」
振り返る間もなく、亜利沙の視界と口元がハンカチで塞がれる。
「~~っ!」
「おっと、暴れられちゃ困るな。早く大人しくなって貰わねぇと」
背後から、若い男の声が聞こえて。
叫ぼうとした亜利沙は、大きく息を吸い込み――目の前が急に真っ暗になって、急速に意識を失っていった。
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