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第四章 大人気ダンチューバー、南あさり編
第80話 食事会の幕引き
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――そんなこんなで、波乱のしゃぶしゃぶお食事会も終盤に差し掛かった。
そんなもうすぐ終了のタイミングで、俺は今更直人と場所を変わっていた。具体的には、直人が七禍の隣になるように。
「席、交代してあげたんですね」
必然的に、俺の正面に来る位置取りになったあさりさんが、小声で声をかけてくる。
「まあ。流石に、俺の感度良好な恋愛センサーは誤魔化せませんから」
「かんどりょうこう?」
「え?」
笑顔を顔に貼り付けたまま、あさりさんは首を横に傾げる。なんか笑っているのに、笑っていないように見えるのはなぜだろうか。
「(うん、その恋愛センサーはきっと故障してるか、自分には機能しない制限付きなんですね。よくわかります)」
「?」
ギリギリ俺に聞こえないくらいの小声で、何かを呟くあさりさん。
なんかちょっと怖いから、これ以上突っ込むのはやめておくことにした。
「そろそろデザートでも頼みますか?」
と、不意に直人がそう切り出す。
しゃぶしゃぶ鍋の中は、出汁の量がもう半分以上減っていて、6人で随分食べたなとつい思ってしまう。
お腹も良い具合にいっぱいになったし、そろそろデザートに行くのも悪くない――
「まだじゃ! まだ待てぃ!」
が、直人の提案を即否定した人がいた。今まで火傷を冷やしていたせいで、食事になかなかありつけなかった七禍だった。
とりあえず冷やしたお陰で、ある程度腫れは引いたみたいだが、一応明日医者に診て貰った方がいいとは思う。
が、この子は元々色気より食い気キャラ。
自分の腕に火傷跡が残ろうと、食事を優先してしまうタイプだというのは、容易に想像が付く。
結果、とりあえず腕を冷やしてロスした時間分を取り戻そうと、掃除機のように肉と野菜と米をかき込んでいた。
「ありゃりゃ。もう少しゆっくり食べないと、喉に詰まらせるっすよ」
「ふぉんふぁふぉふぉひっへふぉ、ふひはんはほ」
「……いや、ちょっと聞き取れ無いっす」
頬をリスのように膨らまし、食べ続ける七禍に対し、梅雨さんはあきれ顔だ。
「落ち着いて食べても、お肉は逃げないので、もう少し落ち着きましょう?」
「もぐもぐもぐ……ごくん。き、貴様がそれを言うか!」
七禍は目を剥きながら、直人に文句をぶつける。
「元はと言えば、肉を禁止した貴様のせいじゃ! ……だから貴様の肉も奪ってやる!」
そう言うが早いか、七禍は直人のお椀から牛肉を掻っ攫う。
「はっはっはっは! 油断したなバカめ! 貴様の肉は妾が奪ってやったわ!」
得意げに高笑いして、奪った牛肉を口に入れる七禍。
しかし、そんな七禍へ向かって直人はあくまで冷静なままにとんでもないことを告げた。
「あ、それ僕の食べかけですよ」
「……へ?」
七禍は一瞬、時が止まったようにその場で固まり――みるみるうちに顔が赤く染まっていく。
「な、あ、あ……アホか貴様!? なんで食べかけの肉をお椀に放置しておくんじゃ!?」
「え? いやまあ、僕の肉だし、別にどうするかは僕の勝手では? 食べかけがそんなに嫌なら、僕が残りを食べますが?」
「や、やかましいわ! ていうか、なんで貴様はそんな平然とそんなことを言える!」
「え?」
怒りと羞恥で真っ赤になる七禍に対し、直人はあくまできょとん顔だ。
――たぶんコイツ、何もわかってない。
「直人、マジか……」
「(どっかの誰かも似たようなものだと思いますが)」
「?」
なぜかハイライトの消えた瞳で変なことを呟くあさりさん。
さっきから、マジでなんなんだ。
「そもそも、なんでそんなに焦ってるんです?」
「いやだって、こ、これ……か、かか、間接キ――なんでもないわ!」
七禍はもうヤケクソだと言わんばかりに、食べかけの肉を口に放り込む。
それを不思議そうに見ている直人と、その様子をあきれ顔で見ている俺達一同。
「(七禍も、大変な人に恋したなぁ)」
直人に聞こえないよう声を抑えて呟く俺。
そんな俺をなぜか死んだ魚のような目で見つめてくるあさりさん。
――その後。
食後のデザートにいちごソースのかかったソフトクリームとチョコレートケーキを頼み、みんなでシェアして食べた。
終始大騒ぎとなった食事会は、最後まで落ち着かぬままに幕を閉じたのである。
そんなもうすぐ終了のタイミングで、俺は今更直人と場所を変わっていた。具体的には、直人が七禍の隣になるように。
「席、交代してあげたんですね」
必然的に、俺の正面に来る位置取りになったあさりさんが、小声で声をかけてくる。
「まあ。流石に、俺の感度良好な恋愛センサーは誤魔化せませんから」
「かんどりょうこう?」
「え?」
笑顔を顔に貼り付けたまま、あさりさんは首を横に傾げる。なんか笑っているのに、笑っていないように見えるのはなぜだろうか。
「(うん、その恋愛センサーはきっと故障してるか、自分には機能しない制限付きなんですね。よくわかります)」
「?」
ギリギリ俺に聞こえないくらいの小声で、何かを呟くあさりさん。
なんかちょっと怖いから、これ以上突っ込むのはやめておくことにした。
「そろそろデザートでも頼みますか?」
と、不意に直人がそう切り出す。
しゃぶしゃぶ鍋の中は、出汁の量がもう半分以上減っていて、6人で随分食べたなとつい思ってしまう。
お腹も良い具合にいっぱいになったし、そろそろデザートに行くのも悪くない――
「まだじゃ! まだ待てぃ!」
が、直人の提案を即否定した人がいた。今まで火傷を冷やしていたせいで、食事になかなかありつけなかった七禍だった。
とりあえず冷やしたお陰で、ある程度腫れは引いたみたいだが、一応明日医者に診て貰った方がいいとは思う。
が、この子は元々色気より食い気キャラ。
自分の腕に火傷跡が残ろうと、食事を優先してしまうタイプだというのは、容易に想像が付く。
結果、とりあえず腕を冷やしてロスした時間分を取り戻そうと、掃除機のように肉と野菜と米をかき込んでいた。
「ありゃりゃ。もう少しゆっくり食べないと、喉に詰まらせるっすよ」
「ふぉんふぁふぉふぉひっへふぉ、ふひはんはほ」
「……いや、ちょっと聞き取れ無いっす」
頬をリスのように膨らまし、食べ続ける七禍に対し、梅雨さんはあきれ顔だ。
「落ち着いて食べても、お肉は逃げないので、もう少し落ち着きましょう?」
「もぐもぐもぐ……ごくん。き、貴様がそれを言うか!」
七禍は目を剥きながら、直人に文句をぶつける。
「元はと言えば、肉を禁止した貴様のせいじゃ! ……だから貴様の肉も奪ってやる!」
そう言うが早いか、七禍は直人のお椀から牛肉を掻っ攫う。
「はっはっはっは! 油断したなバカめ! 貴様の肉は妾が奪ってやったわ!」
得意げに高笑いして、奪った牛肉を口に入れる七禍。
しかし、そんな七禍へ向かって直人はあくまで冷静なままにとんでもないことを告げた。
「あ、それ僕の食べかけですよ」
「……へ?」
七禍は一瞬、時が止まったようにその場で固まり――みるみるうちに顔が赤く染まっていく。
「な、あ、あ……アホか貴様!? なんで食べかけの肉をお椀に放置しておくんじゃ!?」
「え? いやまあ、僕の肉だし、別にどうするかは僕の勝手では? 食べかけがそんなに嫌なら、僕が残りを食べますが?」
「や、やかましいわ! ていうか、なんで貴様はそんな平然とそんなことを言える!」
「え?」
怒りと羞恥で真っ赤になる七禍に対し、直人はあくまできょとん顔だ。
――たぶんコイツ、何もわかってない。
「直人、マジか……」
「(どっかの誰かも似たようなものだと思いますが)」
「?」
なぜかハイライトの消えた瞳で変なことを呟くあさりさん。
さっきから、マジでなんなんだ。
「そもそも、なんでそんなに焦ってるんです?」
「いやだって、こ、これ……か、かか、間接キ――なんでもないわ!」
七禍はもうヤケクソだと言わんばかりに、食べかけの肉を口に放り込む。
それを不思議そうに見ている直人と、その様子をあきれ顔で見ている俺達一同。
「(七禍も、大変な人に恋したなぁ)」
直人に聞こえないよう声を抑えて呟く俺。
そんな俺をなぜか死んだ魚のような目で見つめてくるあさりさん。
――その後。
食後のデザートにいちごソースのかかったソフトクリームとチョコレートケーキを頼み、みんなでシェアして食べた。
終始大騒ぎとなった食事会は、最後まで落ち着かぬままに幕を閉じたのである。
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