35 / 59
第二章 《友好舞踏会》の騒乱編
第35話 悪夢到来
しおりを挟む
《レント視点》
――パーティーは何事も無く粛々と進み、遂に終了時刻の午後五時を迎える。
当初はどこか固まっていた空気も、社交ダンスや会食の影響ですっかり和み、護衛の筈の騎士団の面々ですら、明らかに気を抜いている者がいるのが見て取れる。
皆が皆、このまま何事も無く終了するだろうと思い始めているのだ。
不意打ちでテロを仕掛けるなら、警戒が一番強いパーティー開始直後よりも、どこか空気が弛緩しているパーティー終了間際の方が成功率が高い。
計画実行を最後の最後まで引き延ばしたのは、そういった意図があってのことだろうか。
「いよいよ……か」
俺は、周りに聞こえないくらいの大きさでぼそりと呟いた。
数分後、この空間は阿鼻叫喚と化しているだろう。
ツォーン様によってブルガス王国の王女が暗殺される。
そのときこの会場の空気は、一体どうなっているのだろう?
そんなことを考えていたとき、遂に振り子時計の長針が、12をさした。
ボーン、ボーン、ボーン。
重く厳かな音が響き、パーティーの終幕と……これから起こる絶望を予感させる。
「皆様、どうかご静粛に」
二階の観覧席に座るレーネ王女が、ジュースの入ったグラスを置いて立ち上がった。
皆の視線が、一斉にそちらを向く。
今この瞬間、一人たりともツォーンという不穏分子に注意を払っている者はいない。
ただでさえツォーンは、空気中の水分のように人の認識から抜け出ることが出来る。
王国の人間も、公国の人間も。
護衛として側に仕える二人の騎士団員と、勇者アリスですら彼女の方を向き、言葉に耳を傾けている。
「本日は王国と公国の新たな道標となる《友好舞踏会》にお集まりいただき、まことにありがとうございました。王国の民と公国の民が互いに手を取り合い、穏やかで楽しい時間を過ごす。私が今日この場で見た光景は、紛れもなく父上の……国王陛下の望む姿です。これを機に、より一層両国の交友関係を広げていきたく存じます。ブルガス王国が第一王女。レーネ=フォン=ブルガス」
王女は、深々と一礼する。
王国と公国、双方の参加者から嵐のような拍手が巻き起こった。
そんな中――俺は、拍手が意識の外に遠のいていくのを感じていた。
何だ、この複雑な気持ちは。
俺は自分の心の中に芽生えた違和感に、心底驚いていた。
俺達のような行き場も寄る辺もないモブは、ただ強いヤツの意志に縋って計画の手駒になるしかない。
だから、今から起こることは変えようのない未来なのだ。
俺は、ツォーン様のように素晴らしい暴力ちからを持ち合わせていない。
逆らうなんて選択肢は、最初から存在していない。
なのに――いざ、俺達が戦争を引き起こすそのときになって、ようやくはっきりと自覚した。
モブだから仕方ない。
こうするしかない。
俺達は、こうすることでしか生きていけないんだ。
親友のカイムの前で言ってみせたその台詞が、自分の無力さを肯定するためだけの、ただの自己満足だということに。
「――逃げろ! 王女様!」
自分の弱さを実感したからか。
俺は、自分でも気付かぬうちに声を張り上げていた。
会場の意識が、俺の方へ向けられる。
王女様の視線が、俺の方へ流れ――そのときだった。
ギュンッ!
鋭い飛翔音が、会場を横切った。
ダンスホールの端から、王女めがけて一直線に青い水の戦鎚が駆け抜ける。
音速を優に超える速度の水の槍。
その一撃は、残酷なまでに真っ青で――王女の身体に直撃した。
ズンッ!
王女諸共壁に激突した水の槍は、壁を粉々に砕き、水しぶきと土埃が盛大に巻き上がる。
その凄まじい威力で、とっさに手すりを掴んだ勇者アリスを除き、側にいた二人の騎士は宙を舞った。
一瞬の出来事に、会場全体が唖然としていた。
誰も、状況が理解できず動けずにいた。
ただ一人を除いて――
「れ、レーネ様ァアアアアアッ!!」
二階から絶叫が上がる。
誰よりも王女の近くにいた勇者アリスが、王女が何者かに狙撃されたのだと悟り、狂気と悲哀の入り交じった叫びを上げる。
「貴様がやったのかぁあああああ!!」
アリスは、目にもとまらぬ速度で剣を引き抜き、二階の手すりを蹴って一直線にこちらへ飛んで来た。
「ほう。私の秘儀――《水隠れ》による認識阻害を看破するか。流石は勇者だ」
俺より数メートル後方から声がして、霧の中から人が現れるかのごとく、ツォーン様が姿を現した。
ツォーン様は手の先から水の塊を出すと、手足のように操って剣の形にする。
そして、カッ飛んで来た勇者アリスの剣を真正面から受け止めた。
「答えろ! なぜ王女様を殺した! 何者だ貴様はッ!」
激しい鍔迫り合いの中、鬼をも睨み殺しそうな形相でアリスは吠える。
「名乗るのは構わないが――」
ツォーン様は涼しげな声色でそう言うと、凄まじい剣圧のアリスの剣を弾き返す。
それから片手でアリスの肩を掴んで、そのまま勢いよく地面にたたき付けた。
「かはっ!」
地面にたたき付けられたアリスは苦しそうにうめき、剣をとり落とす。
もの凄い力で押し倒されたというのは、アリスがたたき付けられた場所の床が割れたことから見ても、十分にわかる。
「――名前を名乗る相手くらいは選びたい。勇者アリスと聞いて内心ワクワクしていたが、この程度とは拍子抜けだ」
ツォーン様は、思いっきりアリスの身体を踏みつけた。
王国最高位の強さを誇るはずの勇者アリスが、たった一合いで敗北した。
王女が殺され、勇者アリスが押し倒されたという事実。
この危機的な異常事態を前に、ようやく王国の重鎮達や騎士団の危機意識が追いついた。
――パーティーは何事も無く粛々と進み、遂に終了時刻の午後五時を迎える。
当初はどこか固まっていた空気も、社交ダンスや会食の影響ですっかり和み、護衛の筈の騎士団の面々ですら、明らかに気を抜いている者がいるのが見て取れる。
皆が皆、このまま何事も無く終了するだろうと思い始めているのだ。
不意打ちでテロを仕掛けるなら、警戒が一番強いパーティー開始直後よりも、どこか空気が弛緩しているパーティー終了間際の方が成功率が高い。
計画実行を最後の最後まで引き延ばしたのは、そういった意図があってのことだろうか。
「いよいよ……か」
俺は、周りに聞こえないくらいの大きさでぼそりと呟いた。
数分後、この空間は阿鼻叫喚と化しているだろう。
ツォーン様によってブルガス王国の王女が暗殺される。
そのときこの会場の空気は、一体どうなっているのだろう?
そんなことを考えていたとき、遂に振り子時計の長針が、12をさした。
ボーン、ボーン、ボーン。
重く厳かな音が響き、パーティーの終幕と……これから起こる絶望を予感させる。
「皆様、どうかご静粛に」
二階の観覧席に座るレーネ王女が、ジュースの入ったグラスを置いて立ち上がった。
皆の視線が、一斉にそちらを向く。
今この瞬間、一人たりともツォーンという不穏分子に注意を払っている者はいない。
ただでさえツォーンは、空気中の水分のように人の認識から抜け出ることが出来る。
王国の人間も、公国の人間も。
護衛として側に仕える二人の騎士団員と、勇者アリスですら彼女の方を向き、言葉に耳を傾けている。
「本日は王国と公国の新たな道標となる《友好舞踏会》にお集まりいただき、まことにありがとうございました。王国の民と公国の民が互いに手を取り合い、穏やかで楽しい時間を過ごす。私が今日この場で見た光景は、紛れもなく父上の……国王陛下の望む姿です。これを機に、より一層両国の交友関係を広げていきたく存じます。ブルガス王国が第一王女。レーネ=フォン=ブルガス」
王女は、深々と一礼する。
王国と公国、双方の参加者から嵐のような拍手が巻き起こった。
そんな中――俺は、拍手が意識の外に遠のいていくのを感じていた。
何だ、この複雑な気持ちは。
俺は自分の心の中に芽生えた違和感に、心底驚いていた。
俺達のような行き場も寄る辺もないモブは、ただ強いヤツの意志に縋って計画の手駒になるしかない。
だから、今から起こることは変えようのない未来なのだ。
俺は、ツォーン様のように素晴らしい暴力ちからを持ち合わせていない。
逆らうなんて選択肢は、最初から存在していない。
なのに――いざ、俺達が戦争を引き起こすそのときになって、ようやくはっきりと自覚した。
モブだから仕方ない。
こうするしかない。
俺達は、こうすることでしか生きていけないんだ。
親友のカイムの前で言ってみせたその台詞が、自分の無力さを肯定するためだけの、ただの自己満足だということに。
「――逃げろ! 王女様!」
自分の弱さを実感したからか。
俺は、自分でも気付かぬうちに声を張り上げていた。
会場の意識が、俺の方へ向けられる。
王女様の視線が、俺の方へ流れ――そのときだった。
ギュンッ!
鋭い飛翔音が、会場を横切った。
ダンスホールの端から、王女めがけて一直線に青い水の戦鎚が駆け抜ける。
音速を優に超える速度の水の槍。
その一撃は、残酷なまでに真っ青で――王女の身体に直撃した。
ズンッ!
王女諸共壁に激突した水の槍は、壁を粉々に砕き、水しぶきと土埃が盛大に巻き上がる。
その凄まじい威力で、とっさに手すりを掴んだ勇者アリスを除き、側にいた二人の騎士は宙を舞った。
一瞬の出来事に、会場全体が唖然としていた。
誰も、状況が理解できず動けずにいた。
ただ一人を除いて――
「れ、レーネ様ァアアアアアッ!!」
二階から絶叫が上がる。
誰よりも王女の近くにいた勇者アリスが、王女が何者かに狙撃されたのだと悟り、狂気と悲哀の入り交じった叫びを上げる。
「貴様がやったのかぁあああああ!!」
アリスは、目にもとまらぬ速度で剣を引き抜き、二階の手すりを蹴って一直線にこちらへ飛んで来た。
「ほう。私の秘儀――《水隠れ》による認識阻害を看破するか。流石は勇者だ」
俺より数メートル後方から声がして、霧の中から人が現れるかのごとく、ツォーン様が姿を現した。
ツォーン様は手の先から水の塊を出すと、手足のように操って剣の形にする。
そして、カッ飛んで来た勇者アリスの剣を真正面から受け止めた。
「答えろ! なぜ王女様を殺した! 何者だ貴様はッ!」
激しい鍔迫り合いの中、鬼をも睨み殺しそうな形相でアリスは吠える。
「名乗るのは構わないが――」
ツォーン様は涼しげな声色でそう言うと、凄まじい剣圧のアリスの剣を弾き返す。
それから片手でアリスの肩を掴んで、そのまま勢いよく地面にたたき付けた。
「かはっ!」
地面にたたき付けられたアリスは苦しそうにうめき、剣をとり落とす。
もの凄い力で押し倒されたというのは、アリスがたたき付けられた場所の床が割れたことから見ても、十分にわかる。
「――名前を名乗る相手くらいは選びたい。勇者アリスと聞いて内心ワクワクしていたが、この程度とは拍子抜けだ」
ツォーン様は、思いっきりアリスの身体を踏みつけた。
王国最高位の強さを誇るはずの勇者アリスが、たった一合いで敗北した。
王女が殺され、勇者アリスが押し倒されたという事実。
この危機的な異常事態を前に、ようやく王国の重鎮達や騎士団の危機意識が追いついた。
33
お気に入りに追加
645
あなたにおすすめの小説
目立つのが嫌でダンジョンのソロ攻略をしていた俺、アイドル配信者のいる前で、うっかり最凶モンスターをブッ飛ばしてしまう
果 一
ファンタジー
目立つことが大嫌いな男子高校生、篠村暁斗の通う学校には、アイドルがいる。
名前は芹なずな。学校一美人で現役アイドル、さらに有名ダンジョン配信者という勝ち組人生を送っている女の子だ。
日夜、ぼんやりと空を眺めるだけの暁斗とは縁のない存在。
ところが、ある日暁斗がダンジョンの下層でひっそりとモンスター狩りをしていると、SSクラスモンスターのワイバーンに襲われている小規模パーティに遭遇する。
この期に及んで「目立ちたくないから」と見捨てるわけにもいかず、暁斗は隠していた実力を解放して、ワイバーンを一撃粉砕してしまう。
しかし、近くに倒れていたアイドル配信者の芹なずなに目撃されていて――
しかも、その一部始終は生放送されていて――!?
《ワイバーン一撃で倒すとか異次元過ぎw》
《さっき見たらツイットーのトレンドに上がってた。これ、明日のネットニュースにも載るっしょ絶対》
SNSでバズりにバズり、さらには芹なずなにも正体がバレて!?
暁斗の陰キャ自由ライフは、瞬く間に崩壊する!
※本作は小説家になろう・カクヨムでも公開しています。両サイトでのタイトルは『目立つのが嫌でダンジョンのソロ攻略をしていた俺、アイドル配信者のいる前で、うっかり最凶モンスターをブッ飛ばしてしまう~バズりまくって陰キャ生活が無事終了したんだが~』となります。
※この作品はフィクションです。実在の人物•団体•事件•法律などとは一切関係ありません。あらかじめご了承ください。
【悲報】最弱ジョブ「弓使い」の俺、ダンジョン攻略中にSランク迷惑パーティーに絡まれる。~配信中に最弱の俺が最強をボコしたらバズりまくった件~
果 一
ファンタジー
《第17回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を賜りました》
俺こと、息吹翔の通う学校には、Sランクパーティーのメンバーがいる。名前は木山豪気。ハイレベルな強さを持つ“剣士”であり、世間的にも有名である――ただし悪い意味で。
人を見下し、学校のアイドルを盗撮し、さらには平気で他のダンジョン冒険者を襲う、最低最悪の人間だった。しかも俺が最弱ジョブと言われる「弓使い(アーチャー)」だとわかるや否や、ガムを吐き捨てバカにしてくる始末。
「こいつとは二度と関わりたくないな」
そう思った矢先、ダンジョン攻略中に豪気が所属するSランクパーティーと遭遇してしまい、問答無用で攻撃を受けて――
しかし、豪気達は知らない。俺が弓捌きを極め、SSランクまで到達しているということを。
そして、俺も知らない。豪気達との戦いの様子が全国配信されていて、バズリまくってしまうということを。
※この作品はフィクションです。実在の人物•団体•事件•法律などとは一切関係ありません。あらかじめご了承ください。
※本作はカクヨム・小説家になろうでも公開しています。両サイトでのタイトルは『【悲報】最弱ジョブ「弓使い」の俺、ダンジョン攻略中にSランク迷惑パーティーに絡まれる。~全国配信されていることに気付かず全員返り討ちにしたら、バズリまくって大変なことになったんだが!?~』となります。
異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?
夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。
気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。
落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。
彼らはこの世界の神。
キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。
ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。
「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
姉(勇者)の威光を借りてニート生活を送るつもりだったのに、姉より強いのがバレて英雄になったんだが!?~穀潰しのための奮闘が賞賛される流れに~
果 一
ファンタジー
リクスには、最強の姉がいる。
王国最強と唄われる勇者で、英雄学校の生徒会長。
類い希なる才能と美貌を持つ姉の威光を笠に着て、リクスはとある野望を遂行していた。
『ビバ☆姉さんのスネをかじって生きよう計画!』
何を隠そうリクスは、引きこもりのタダ飯喰らいを人生の目標とする、極めて怠惰な少年だったのだ。
そんな弟に嫌気がさした姉エルザは、ある日リクスに告げる。
「私の通う英雄学校の編入試験、リクスちゃんの名前で登録しておいたからぁ」
その時を境に、リクスの人生は大きく変化する。
英雄学校で様々な事件に巻き込まれ、誰もが舌を巻くほどの強さが露わになって――?
これは、怠惰でろくでなしで、でもちょっぴり心優しい少年が、姉を越える英雄へと駆け上がっていく物語。
※本作はカクヨムでも公開しています。カクヨムでのタイトルは『姉(勇者)の威光を借りてニート生活を送るつもりだったのに、姉より強いのがバレて英雄になったんだが!?~穀潰し生活のための奮闘が、なぜか賞賛される流れになった件~』となります。
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
これダメなクラス召喚だわ!物を掌握するチートスキルで自由気ままな異世界旅
聖斗煉
ファンタジー
クラス全体で異世界に呼び出された高校生の主人公が魔王軍と戦うように懇願される。しかし、主人公にはしょっぱい能力しか与えられなかった。ところがである。実は能力は騙されて弱いものと思い込まされていた。ダンジョンに閉じ込められて死にかけたときに、本当は物を掌握するスキルだったことを知るーー。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる