明鏡の絵空事

妖怪の世界では、とある伝説があった。

明鏡の絵空事、そう呼ばれる不思議な薬が存在すると。

その伝説と呼ばれる薬を飲む時、必ず一つの夢を見る。
病の根を断ち切るに、必要な事を告げる、夢。


そして目覚めた時、病は癒えている・・・


その薬を作る事が出来る、たった一人の存在がいる。


人間と妖怪の狭間に、たった一人で孤独に生きてきた半妖。
彼の名前は、弾。



―弾は旅に出る。



見た事のない広い世界へ。


そこで弾と出会う者たちは、たちまちに病を癒して行く。

そして、誰もが決まって不思議な夢を見た。
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