バスの運転手さんin異世界

２

翌週。俺は埼玉県の東松山市にあるアルファバスの本社に来ている。アルファバスは路線バスやスクールバス、貸切バスを運行している。そう今度はバスの運転手さんとなるわけだ。俺は昔、大学生の時になんとなく大型二種を取得した。一生使うことはないだろうと思っていたがまさかこんな形で役立つとは・・・

初日は免許証と印鑑を持参して運行管理担当の人と話をした。
衝撃的な話だった。
「え？異世界勤務ですか？」

「ええ、異世界勤務です。」

異世界って・・・。よくネット小説でおなじみのアノ異世界か？

「とりあえず、貴方は異世界勤務です。魔物や魔法、剣の世界です。現地の住む家はもう手配しております。もちろん手当も給料も日本円と現地通貨用の両方保障しますので。必要な荷物を期日までに事務所の倉庫にまとめておいてください。他のと一緒に送りますので。」

「・・・わかりました。」

たくさん応募して唯一受かった会社だ。海外だろうがなんだろうが異世界だろうが行ってやる！もう選択肢はない！

「とりあえず基礎研修があすから２週間あります。残りは現地指導となります。」

こうして俺の再就職先として異世界でバス運転手をやる事になった。