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修行2日目
5フライト目:羽田→那覇(1)
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1月は那覇便の航空券が安い。いくら南国の島といえども、海に入ることはできないので、沖縄に行く楽しみは半減するんだろう。そのため、1月の那覇便では修行僧らしき姿をちらほらと見かけることがある。
僕は鈴木さんとの気まずさを若干持ちつつ、5日間の仕事を終えて土曜日を迎えた。鈴木さんはいつも通り僕に接してくれたので、仕事面では支障はなかった。ただ、アドバイスをくれる鈴木さんに対して何の反応も示せなかった自分に嫌気が差しているのも事実だった。
「自分からもっとアピールしないといけないのになぁ。どうすれば良いんだろう」
そんなことを考えながら、今日土曜日も羽田と那覇を2往復する予定だ。
始発の羽田空港行きの電車に揺られながら、僕は藤咲さんへのアピール方法を考えていた。
空港へ着いて先週のように出発ロビーへ到着し、手荷物検査を受けようとした時、電光掲示板のある表示に目が釘付けになった。
“ビジネスクラス 空席あり“
そうか、ビジネスクラスに乗れば、藤咲さんと会えるかもしれない。
だけどこの便に藤咲さんが乗務しているかどうかも分からないのに、アップグレードする意味はない。
いや、待てよ。
確か、ビジネスクラスにするとポイントの付与率もアップするはずだ。
僕は出発ロビーのベンチに一旦座り、スマホで検索を始める。
そうだ、確かに付与率がアップするって書いてある。
つまり、ビジネスクラスに乗ればポイントの付与率もアップするので修行の効率があがる。そして、もしかすると藤咲さんと会話ができるかもしれない。
僕の頭の中では既に藤咲さんにサービスを受ける様子が繰り広げられる。
僕は手荷物検査場へ向かう足を、自動チェックイン機の並ぶエリアへ方角を変えた。
自動チェックイン機にQRコードをかざし、座席のアップグレードを選択する。
すると、ビジネスクラスの空席が残り1席となっていた。座席は残念なことに三人掛けの中央だ。しかし、選ばないという選択肢は僕にはなかった。中央席を選択し、支払いのためにクレジットカードを読み込ませ、アップグレードの手続きは無事に完了した。
国内線ビジネスクラスの利用者はラウンジも利用できるルールになっている。さらに、僕は今まで通ったことのない優先手荷物検査レーンも使用可能とのことであった。そのため、今朝は生まれて初めて、上級会員の世界を少し見てみることにした。
僕は鈴木さんとの気まずさを若干持ちつつ、5日間の仕事を終えて土曜日を迎えた。鈴木さんはいつも通り僕に接してくれたので、仕事面では支障はなかった。ただ、アドバイスをくれる鈴木さんに対して何の反応も示せなかった自分に嫌気が差しているのも事実だった。
「自分からもっとアピールしないといけないのになぁ。どうすれば良いんだろう」
そんなことを考えながら、今日土曜日も羽田と那覇を2往復する予定だ。
始発の羽田空港行きの電車に揺られながら、僕は藤咲さんへのアピール方法を考えていた。
空港へ着いて先週のように出発ロビーへ到着し、手荷物検査を受けようとした時、電光掲示板のある表示に目が釘付けになった。
“ビジネスクラス 空席あり“
そうか、ビジネスクラスに乗れば、藤咲さんと会えるかもしれない。
だけどこの便に藤咲さんが乗務しているかどうかも分からないのに、アップグレードする意味はない。
いや、待てよ。
確か、ビジネスクラスにするとポイントの付与率もアップするはずだ。
僕は出発ロビーのベンチに一旦座り、スマホで検索を始める。
そうだ、確かに付与率がアップするって書いてある。
つまり、ビジネスクラスに乗ればポイントの付与率もアップするので修行の効率があがる。そして、もしかすると藤咲さんと会話ができるかもしれない。
僕の頭の中では既に藤咲さんにサービスを受ける様子が繰り広げられる。
僕は手荷物検査場へ向かう足を、自動チェックイン機の並ぶエリアへ方角を変えた。
自動チェックイン機にQRコードをかざし、座席のアップグレードを選択する。
すると、ビジネスクラスの空席が残り1席となっていた。座席は残念なことに三人掛けの中央だ。しかし、選ばないという選択肢は僕にはなかった。中央席を選択し、支払いのためにクレジットカードを読み込ませ、アップグレードの手続きは無事に完了した。
国内線ビジネスクラスの利用者はラウンジも利用できるルールになっている。さらに、僕は今まで通ったことのない優先手荷物検査レーンも使用可能とのことであった。そのため、今朝は生まれて初めて、上級会員の世界を少し見てみることにした。
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