98 / 150
Chapter④ 同棲生活 ~タカシside~
同棲開始(6)
しおりを挟む
翌朝土曜日。
シュンはいつものように早朝ランニングに出かけるために先にベッドから出ようとした。ただ、俺はシュンの腕を掴んでそれを静止する。
「ランニング前にキスして」
「タカシなのに昨日今日と甘えちゃって」
「良いじゃん。たまには」
シュンが俺にキスをしてくれる。
俺だってたまには甘えウケになることもあるんだ。
そりゃーシュンがクリスマスっぽいことをしたいって言ってくれたことが嬉しかったからだ。
シュンがランニングに行っている間、俺は朝食の支度をする。
今日は夕飯をイタリアンにするので朝は和食にしようと考えていた。冷凍の鮭を解凍して炙り、味噌汁を手早く作る。
そしてシュンが帰ってくる前に新聞を読んだり部屋でストレッチしたり、俺自身の時間を過ごす。
「ただいま~」
「おかえりー」
シュンはランニングウエアのまま一旦、ダイニングデーブルに座る。
「シャワーは?」
「腹減ったから先に朝飯食ってからにする」
「いただきます」
「いただきます~。鮭、食べたいと思ってたんだよ。さすが俺の気持ち、わかってくれてるね」
そう言ってシュンは白飯を口に運ぶ。
何気ない日常だけど、朝食を一緒に過ごせる人がいるって幸せなことだと思う。
いつも休日は合う訳ではないけれども、ちょっとしたことに気がついて、俺に素直に感謝してくれるシュンのそういうところが俺は好きだ。
今日は初めて一緒に過ごすクリスマス。当日ではないけど、イルミネーションを見に行ったり、美味しいイタリアンに行ったり、内容だけだと普段のデートと変わらないかもしれない。それでも俺は今日1日が特別に感じた。
あっという間にお出かけが終わり、俺たちは家に帰ってきた。
「明日は何時出発?」
「午前の便だから8時には家を出るよ」
「そっか。じゃあ朝飯は何か食べる?」
「うーん。タカシは寝てていいよ?俺の方が先に出るからさ。トーストくらい軽めにする」
「俺は休日も寝坊しないから、じゃあトーストと目玉焼きにしよっか」
「クリスマスを楽しんだ翌朝はいきなり現実世界だな・・・」
シュンがわざとらしくため息をつくと、俺は後ろからシュンを抱きしめる。
「こんなに今日は楽しんだんだから、明日からも頑張ろう?」
シュンは向きを変えて、俺の目をじっと見つめる。
「そうだね。今日は楽しかったから、また明日からも頑張ろう」
俺たちはキスをした。部屋の電気もつけず、そのままじっくりと立ったまま何度も唇を重ねた。
シュンはいつものように早朝ランニングに出かけるために先にベッドから出ようとした。ただ、俺はシュンの腕を掴んでそれを静止する。
「ランニング前にキスして」
「タカシなのに昨日今日と甘えちゃって」
「良いじゃん。たまには」
シュンが俺にキスをしてくれる。
俺だってたまには甘えウケになることもあるんだ。
そりゃーシュンがクリスマスっぽいことをしたいって言ってくれたことが嬉しかったからだ。
シュンがランニングに行っている間、俺は朝食の支度をする。
今日は夕飯をイタリアンにするので朝は和食にしようと考えていた。冷凍の鮭を解凍して炙り、味噌汁を手早く作る。
そしてシュンが帰ってくる前に新聞を読んだり部屋でストレッチしたり、俺自身の時間を過ごす。
「ただいま~」
「おかえりー」
シュンはランニングウエアのまま一旦、ダイニングデーブルに座る。
「シャワーは?」
「腹減ったから先に朝飯食ってからにする」
「いただきます」
「いただきます~。鮭、食べたいと思ってたんだよ。さすが俺の気持ち、わかってくれてるね」
そう言ってシュンは白飯を口に運ぶ。
何気ない日常だけど、朝食を一緒に過ごせる人がいるって幸せなことだと思う。
いつも休日は合う訳ではないけれども、ちょっとしたことに気がついて、俺に素直に感謝してくれるシュンのそういうところが俺は好きだ。
今日は初めて一緒に過ごすクリスマス。当日ではないけど、イルミネーションを見に行ったり、美味しいイタリアンに行ったり、内容だけだと普段のデートと変わらないかもしれない。それでも俺は今日1日が特別に感じた。
あっという間にお出かけが終わり、俺たちは家に帰ってきた。
「明日は何時出発?」
「午前の便だから8時には家を出るよ」
「そっか。じゃあ朝飯は何か食べる?」
「うーん。タカシは寝てていいよ?俺の方が先に出るからさ。トーストくらい軽めにする」
「俺は休日も寝坊しないから、じゃあトーストと目玉焼きにしよっか」
「クリスマスを楽しんだ翌朝はいきなり現実世界だな・・・」
シュンがわざとらしくため息をつくと、俺は後ろからシュンを抱きしめる。
「こんなに今日は楽しんだんだから、明日からも頑張ろう?」
シュンは向きを変えて、俺の目をじっと見つめる。
「そうだね。今日は楽しかったから、また明日からも頑張ろう」
俺たちはキスをした。部屋の電気もつけず、そのままじっくりと立ったまま何度も唇を重ねた。
0
お気に入りに追加
109
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
目覚ましに先輩の声を使ってたらバレた話
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
サッカー部の先輩・ハヤトの声が密かに大好きなミノル。
彼を誘い家に泊まってもらった翌朝、目覚ましが鳴った。
……あ。
音声アラームを先輩の声にしているのがバレた。
しかもボイスレコーダーでこっそり録音していたことも白状することに。
やばい、どうしよう。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
コーヒーの香りに引き寄せられて
藤咲レン
BL
大手電機メーカーに勤める【タカシ】は上司の期待に応えようと仕事一筋で頑張りすぎてしまい鬱病を患ってしまう。そんな時にたまたま立ち寄ったカフェの店長【ユウスケ】と出会う。コーヒーに全く関心のなかったタカシだったが、全てを失い傷心したタカシは一杯のコーヒーを通じて、自分の人生を見つめ直し始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる