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Chapter④ 同棲生活 ~タカシside~
同棲開始(6)
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翌朝土曜日。
シュンはいつものように早朝ランニングに出かけるために先にベッドから出ようとした。ただ、俺はシュンの腕を掴んでそれを静止する。
「ランニング前にキスして」
「タカシなのに昨日今日と甘えちゃって」
「良いじゃん。たまには」
シュンが俺にキスをしてくれる。
俺だってたまには甘えウケになることもあるんだ。
そりゃーシュンがクリスマスっぽいことをしたいって言ってくれたことが嬉しかったからだ。
シュンがランニングに行っている間、俺は朝食の支度をする。
今日は夕飯をイタリアンにするので朝は和食にしようと考えていた。冷凍の鮭を解凍して炙り、味噌汁を手早く作る。
そしてシュンが帰ってくる前に新聞を読んだり部屋でストレッチしたり、俺自身の時間を過ごす。
「ただいま~」
「おかえりー」
シュンはランニングウエアのまま一旦、ダイニングデーブルに座る。
「シャワーは?」
「腹減ったから先に朝飯食ってからにする」
「いただきます」
「いただきます~。鮭、食べたいと思ってたんだよ。さすが俺の気持ち、わかってくれてるね」
そう言ってシュンは白飯を口に運ぶ。
何気ない日常だけど、朝食を一緒に過ごせる人がいるって幸せなことだと思う。
いつも休日は合う訳ではないけれども、ちょっとしたことに気がついて、俺に素直に感謝してくれるシュンのそういうところが俺は好きだ。
今日は初めて一緒に過ごすクリスマス。当日ではないけど、イルミネーションを見に行ったり、美味しいイタリアンに行ったり、内容だけだと普段のデートと変わらないかもしれない。それでも俺は今日1日が特別に感じた。
あっという間にお出かけが終わり、俺たちは家に帰ってきた。
「明日は何時出発?」
「午前の便だから8時には家を出るよ」
「そっか。じゃあ朝飯は何か食べる?」
「うーん。タカシは寝てていいよ?俺の方が先に出るからさ。トーストくらい軽めにする」
「俺は休日も寝坊しないから、じゃあトーストと目玉焼きにしよっか」
「クリスマスを楽しんだ翌朝はいきなり現実世界だな・・・」
シュンがわざとらしくため息をつくと、俺は後ろからシュンを抱きしめる。
「こんなに今日は楽しんだんだから、明日からも頑張ろう?」
シュンは向きを変えて、俺の目をじっと見つめる。
「そうだね。今日は楽しかったから、また明日からも頑張ろう」
俺たちはキスをした。部屋の電気もつけず、そのままじっくりと立ったまま何度も唇を重ねた。
シュンはいつものように早朝ランニングに出かけるために先にベッドから出ようとした。ただ、俺はシュンの腕を掴んでそれを静止する。
「ランニング前にキスして」
「タカシなのに昨日今日と甘えちゃって」
「良いじゃん。たまには」
シュンが俺にキスをしてくれる。
俺だってたまには甘えウケになることもあるんだ。
そりゃーシュンがクリスマスっぽいことをしたいって言ってくれたことが嬉しかったからだ。
シュンがランニングに行っている間、俺は朝食の支度をする。
今日は夕飯をイタリアンにするので朝は和食にしようと考えていた。冷凍の鮭を解凍して炙り、味噌汁を手早く作る。
そしてシュンが帰ってくる前に新聞を読んだり部屋でストレッチしたり、俺自身の時間を過ごす。
「ただいま~」
「おかえりー」
シュンはランニングウエアのまま一旦、ダイニングデーブルに座る。
「シャワーは?」
「腹減ったから先に朝飯食ってからにする」
「いただきます」
「いただきます~。鮭、食べたいと思ってたんだよ。さすが俺の気持ち、わかってくれてるね」
そう言ってシュンは白飯を口に運ぶ。
何気ない日常だけど、朝食を一緒に過ごせる人がいるって幸せなことだと思う。
いつも休日は合う訳ではないけれども、ちょっとしたことに気がついて、俺に素直に感謝してくれるシュンのそういうところが俺は好きだ。
今日は初めて一緒に過ごすクリスマス。当日ではないけど、イルミネーションを見に行ったり、美味しいイタリアンに行ったり、内容だけだと普段のデートと変わらないかもしれない。それでも俺は今日1日が特別に感じた。
あっという間にお出かけが終わり、俺たちは家に帰ってきた。
「明日は何時出発?」
「午前の便だから8時には家を出るよ」
「そっか。じゃあ朝飯は何か食べる?」
「うーん。タカシは寝てていいよ?俺の方が先に出るからさ。トーストくらい軽めにする」
「俺は休日も寝坊しないから、じゃあトーストと目玉焼きにしよっか」
「クリスマスを楽しんだ翌朝はいきなり現実世界だな・・・」
シュンがわざとらしくため息をつくと、俺は後ろからシュンを抱きしめる。
「こんなに今日は楽しんだんだから、明日からも頑張ろう?」
シュンは向きを変えて、俺の目をじっと見つめる。
「そうだね。今日は楽しかったから、また明日からも頑張ろう」
俺たちはキスをした。部屋の電気もつけず、そのままじっくりと立ったまま何度も唇を重ねた。
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