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Chapter③ 恋人となって ~タカシside~
バレーボールサークルは敵がいっぱい!?(4)
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俺は2階の観覧席に移動した。
すると、プレーヤーとして参加する友達とはまた別の友達がいて、声を掛けられた。
「おぉ、タカシじゃん!珍しい!どうした?」
「相方が急遽助っ人で出ることになって、応援でついてきたんだよ」
「へぇ~って惚気かよ!どこにいるの?」
「えっと・・・あぁ、一番奥のコートでピンクのシャツを着ているヤツが俺の相方」
「マジで!?すごいイケメンじゃん!バレーボールも上手そうだし、セックスも上手そう・・・」
「おいおい、俺の彼氏なんだからそういう目で見るなよ?」
俺は友達の背中をバシッと軽く叩いた。
しかし、友達は全く自重せず、話を続ける。
「いやいや、今日バレーボールを見に来ている男のほとんどはエロい視点でしか見ないよ?だって中野でやっているんだし、バレーボールの試合となれば、それはイケメンが集うという・・・」
「はいはい、お前の話はわかったから」と俺は笑いながら話を遮る。
「なんだよ?せっかくバレーボール初心者のお前に丁寧に説明してやろうと思ったのに!」
「ちなみに、俺の彼氏のチームって強いの?」
「あそこはゲイの界隈ではトップクラスに強い。サークルなのに入部試験があるくらいだからさ。誰でも入れるチームではないよ」
「そうなんだ」
「あと、顔!イケメンじゃないと入れないらしい」
「なんだそりゃ・・・俺たちが入っているフットサルチームとは世界が違うな」
「それはどういう意味だよ~?」今度は俺は友達から背中を強くバシッと叩かれた。
俺は友達と話しながらシュンが加わったチームの顔ぶれを見ると、確かに全員がイケメンで、更にバレーボールの腕も持っていそうなオーラを放っていた。
ただ、俺は他のどの選手よりも、シュンが生き生きとプレーする姿に惚れ直した。
シュンがバシッとアタックを決める姿は今までに見たことがないくらい輝いていた。そして大きくジャンプをする姿はまるでテレビで日本代表選手を見ているかのようにも感じた。点を決めた後、チームメイトとハイタッチする笑顔も自然で、バレーボールが本当に好きなんだと感じた。
シュンは不定休のシフト制の仕事をしているから、バレーボールサークルには所属できていない。ただ、ランニングを欠かさずやっていることからスポーツ全般は好きのようだ。だから、今日のシュンの姿を見て、俺はサークルに所属してはどうかと話をしようかと思った。
ただ、やはりゲイのバレーボールチーム。気のせいか同じチームメイトからのボディータッチが多いようにも感じた。そのため、シュンのイキイキした姿をもっと見たい反面、シュンが他の男に“食われないか“という心配が頭の中で葛藤する。
あぁ、また点を決めたシュンに対して後ろから抱きついている男がいる。
あっ、今度は別の男も抱き付いている。
その度に、俺の周りにいるゲイの男たちのスマホのカメラ音が鳴る。
イケメン同士がハグしている姿は“オカズ“になるのは確かだが、俺は試合が終わるまで何処か緊張感が抜けなかった。
すると、プレーヤーとして参加する友達とはまた別の友達がいて、声を掛けられた。
「おぉ、タカシじゃん!珍しい!どうした?」
「相方が急遽助っ人で出ることになって、応援でついてきたんだよ」
「へぇ~って惚気かよ!どこにいるの?」
「えっと・・・あぁ、一番奥のコートでピンクのシャツを着ているヤツが俺の相方」
「マジで!?すごいイケメンじゃん!バレーボールも上手そうだし、セックスも上手そう・・・」
「おいおい、俺の彼氏なんだからそういう目で見るなよ?」
俺は友達の背中をバシッと軽く叩いた。
しかし、友達は全く自重せず、話を続ける。
「いやいや、今日バレーボールを見に来ている男のほとんどはエロい視点でしか見ないよ?だって中野でやっているんだし、バレーボールの試合となれば、それはイケメンが集うという・・・」
「はいはい、お前の話はわかったから」と俺は笑いながら話を遮る。
「なんだよ?せっかくバレーボール初心者のお前に丁寧に説明してやろうと思ったのに!」
「ちなみに、俺の彼氏のチームって強いの?」
「あそこはゲイの界隈ではトップクラスに強い。サークルなのに入部試験があるくらいだからさ。誰でも入れるチームではないよ」
「そうなんだ」
「あと、顔!イケメンじゃないと入れないらしい」
「なんだそりゃ・・・俺たちが入っているフットサルチームとは世界が違うな」
「それはどういう意味だよ~?」今度は俺は友達から背中を強くバシッと叩かれた。
俺は友達と話しながらシュンが加わったチームの顔ぶれを見ると、確かに全員がイケメンで、更にバレーボールの腕も持っていそうなオーラを放っていた。
ただ、俺は他のどの選手よりも、シュンが生き生きとプレーする姿に惚れ直した。
シュンがバシッとアタックを決める姿は今までに見たことがないくらい輝いていた。そして大きくジャンプをする姿はまるでテレビで日本代表選手を見ているかのようにも感じた。点を決めた後、チームメイトとハイタッチする笑顔も自然で、バレーボールが本当に好きなんだと感じた。
シュンは不定休のシフト制の仕事をしているから、バレーボールサークルには所属できていない。ただ、ランニングを欠かさずやっていることからスポーツ全般は好きのようだ。だから、今日のシュンの姿を見て、俺はサークルに所属してはどうかと話をしようかと思った。
ただ、やはりゲイのバレーボールチーム。気のせいか同じチームメイトからのボディータッチが多いようにも感じた。そのため、シュンのイキイキした姿をもっと見たい反面、シュンが他の男に“食われないか“という心配が頭の中で葛藤する。
あぁ、また点を決めたシュンに対して後ろから抱きついている男がいる。
あっ、今度は別の男も抱き付いている。
その度に、俺の周りにいるゲイの男たちのスマホのカメラ音が鳴る。
イケメン同士がハグしている姿は“オカズ“になるのは確かだが、俺は試合が終わるまで何処か緊張感が抜けなかった。
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