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Chapter② セフレ以上恋人未満 ~タカシside~

セフレとしての関係(6)

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次に目覚めた時、時計は朝8時を指していた。
隣を見るとシュンは既に起きているようで、ベッドの上にはいなくなっていた。

「また朝のランニングに行ったのかな」

俺はベッドから起き上がり家の中を見回すと、昨夜飲み干したスパークリングワインのボトルやケーキの皿がきれいに片付けられていた。

こんな時にもちゃんと片付けまでやるなんて、やっぱりシュンはしっかり者だな。恋人から別れを切り出された翌朝くらい、ダラダラしていてもいいのに。俺はそう思いつつ、しっかり者のシュンにやっぱり惹かれている。それを今朝も心に手を当てて感じた。




何度もシュンの家にはヤりに来ているので、既に勝手は分かっている。そのため、俺は風呂場へ向かい、熱いシャワーを浴びる。

浴び終えて脱衣所で身体を拭いていると、予想通り、ランニングのウエア姿のシュンが帰ってきた。

「起きてたんだ?おはようー」
「おぉ、おはよう。朝からキッチンの片付けとかランニングとかやっていて偉いな」

シュンはニコッと笑うと、「恋人と別れたからきれいな部屋でいい身体をしていないとモテないでしょ?」




こいつは昨日、俺が告白しようとしたことを忘れたのか?それって俺以外の恋人を探そうとしているの?

俺の頭の中は???でいっぱいになり数秒間フリーズしていると、シュンは笑いながら、
「冗談だよ!いつもの癖だから心配しないで」

そう言って、汗まみれのウエア姿のシュンは俺に近づいてくる。
「昨日のタカシの言葉、ちゃんと覚えているから。タカシにダメな俺の姿、見せたくないから・・・」

ちょっと恥ずかしそうに最後は視線を逸らすシュンが愛おしくなり、俺は抱きつく。

「ちょっとタカシ!ランニングしてきて汗だくだから汚いよ!」
「シュンなら汚くない!」

そう言って俺は汗だくのランニングウエアを着たままのシュンに全裸姿で抱きつく。

「シュン、一緒にシャワー浴びよう?」
「うん」

シュンが初めて女のような声を出したのを聞いた。
うんと言いながらコクリと頷いた姿は、俺の中で理性をぶっ飛ばした。俺はシュンを持ち上げお姫様抱っこをした。





「ちょっと!いきなりタカシ何すんの?」

そう言って俺はベッドまでシュンを運ぶ。そして、ベッドに降ろして覆いかぶさった。

「昨日はヤらせてもらえなかったから、今日は俺がシュンを犯すから」
俺はそう伝え、ランニングシャツの上からシュンの乳首を責め始めた。
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