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そして、中学に入ってから三度目の三月。葉奈が中等部を卒業する月。
この日、体育館では保護者が見守る中、卒業式が催されていた。
「如月葉奈」
「……はい」
葉奈は小さな声を出してパイプ椅子から腰を上げると、練習通りに壇上に上り、両手で証書を受け取った。
「……あの子、すごい綺麗な顔立ちねェ」
「あの子があの如月さんかァ」
式に出席している鐡哉と容子の耳に、保護者達のヒソヒソ話をする声が入ってくる。
「あいつも何時からあんなしかめっ面ばっかりするようになったんだか……」
鐡哉が消沈した顔で溜め息を漏らす。
「ほんとにねぇ……」
容子も、壇上から降りてくる葉奈を物憂げに見つめていた。
葉奈は眉一つ動かさずに壇上から下りると、そのままつまらなそうな顔で再びパイプ椅子に腰を落とした。
卒業式も無事終わり、中等部の体育館の周りでは多くの卒業生やその保護者達が所々に集まって語らっている。葉奈も級友たちと話し込んでいた。
「……では、これで失礼します」
鐡哉は、葉奈の同級生の保護者に挨拶をすると容子に目で合図をした。
「そうですね。……葉奈ちゃーん、そろそろ行きましょうか」
容子は少し離れたところにいる葉奈に話しかけた。
「なに、もう帰るの? 早くない?」
「来月になったらまたみんなで一緒に高等部にくるじゃない。……それに、休み中でもみんなと会えるでしょ?」
「……はいはい。じゃあ、またね」
葉奈は友人たちに小さく手を振ると、両親とともに体育館を後にした。
「今日はみんなで葉奈の中学卒業のお祝いをするのよ、忘れてないでしょ?」
容子が笑顔で葉奈に話かける。
「はぁーっ。いいよ、そんなことしなっくっても。……面倒くさいし」
「陽生さんも来るのよ」
「だから……なに!」
そう言うと、葉奈は一人足早に車の方に歩いて行った。
その日の宴は、明日夏の仕事の都合で少し遅い始まりとなった。
「では、葉奈の中学卒業と、高等部への進学を祝って……乾杯!」
鐡哉の掛け声で、五人がグラスを合わせる。ガラス特有の澄んだ音が心地よくテーブルの上ではじけた。
「それにしても早いもんですね。もう、中学卒業なんて」
白髪が目立ち始めた二賀斗が、白髪だらけの鐡哉に話しかける。
「全くだなぁ。……明日夏の時よりよっぽど早く感じるよ」
アルコールを口にしながら鐡哉が、しみじみと話し出す。
「葉奈ちゃんは高校に行ったら、またバスケやるの?」
二賀斗が葉奈に尋ねた。
「……んん。……わかんないです」
ぶっきらぼうに葉奈は答えた。明日夏は、葉奈の方など見向きもせず、黙々と食事を摂っていた。
「まあ、何やるにしても頑張ってやるんだぞ」
鐡哉は下を向いて話しをした。
「……わかってるよ」
不機嫌な口調で葉奈は答えた。
二賀斗も視線を下げ、口元に少し寂しさのある笑みを載せながら葉奈の声を聞いていた。
「今日は本当にごちそうさまでした」
玄関先で二賀斗は、容子と明日夏に挨拶をした。鐡哉はリビングのソファに腰を落としている。葉奈に至っては、既に自室に籠っていた。
「ニーさん、送るわ」
明日夏は二賀斗と一緒に玄関を出る。黒ずんだ夜空だったが、それでも辺りにはいつになく暖かい風が流れていた。
「今夜はあったかいなぁ」
「……そうね、もう春だもんね」
「葉奈ももう、高校生か。ここに来るまで、ほんとにあっと言う間だったな……」
「……あの子、何なんだろうね」
「……ん?」
「…………」
二人の声が途切れる。……朧月の下、門柱灯が黙ったままの二人を照らし出す。
「明日夏。……少し、いいかな」
「うん。なに?」
「ちょっと、車の中で話そうよ」
二賀斗は自分の車の運転席のドアを開けて乗り込んだ。その姿を見届けて、明日夏も助手席のドアを開けて車に乗り込む。
「……どうしたの? ニーさん」
「……ん。……あのさ、今までこうやっていろいろと自宅に呼んでくれて本当にありがとう。明日夏のおかげで葉奈の成長を見守ることができたよ」
二賀斗はフロントガラスを見つめながら話す。
「どういたしまして。……ちっちゃいころとか、ホント楽しかったわよね。ふふっ」
明日夏も正面を向いて、思い出し笑いをする。
「……でさ。……あの……こんなこと言うの、すごい失礼なことだってことは俺自身十分わかってることなんだけどさッ。で、でも……あの、もう、もうこんな風に呼んでくれなくてもいいよ」
「えッ? どういうこと?」
明日夏は鋭い目つきで二賀斗を見た。
「いやッ、その。なんてゆうか……もう、こうやって気を使ってくれなくてもいいってことだよ」
二賀斗は下を向いて、たどたどしく自分の気持ちを声に出した。
「……なによぉ、ちょっとあの子にツンってされたからって。……いじけてるのォ?」
明日夏は冷笑した顔を見せた。
「いや、そうじゃない! そういうことじゃないんだよ! あの子を”葉奈”って呼ぶたびに、俺があの子を”葉奈”って呼ぶたびに、俺の頭の中に本当の葉奈の顔が浮かんじまうんだッ! あの笑顔が! ……でも、全然違う。頭の中の葉奈と全然違ってる。……違う違う違う、頭の中でそう思うたびにあの子の前じゃ、俺はもう作り笑いしかできなくなっちまった。……最低だよ俺は。あの子をそんな風に見ているなんて。……俺は最低だッ!」
二賀斗は下を向いたまま、両手で頭を強く抱えた。
「……ほんとね、ニーさん。あんな生意気な子だけど、それはひどいよ。それでもう、あの子の面倒は見たくないって言うの?」
一見すると静かな口調、しかし震える感情を押し殺した陰鬱な声で明日夏は二賀斗に問いかけた。二賀斗は透かさず頭を上げると、それでも気弱な眼つきで答えた。
「ちがう! そんなんじゃない! そんな……そんなつもりじゃないよ。……そうじゃなくって、もう俺自身そんな目であの子を見たくないだけなんだ。俺は今まで心のどこかで葉奈になるんじゃないかって期待しながらあの子を見てきてたんだ。自分勝手な、貪欲な目つきで。……俺は、意地汚い目つきであの子を見ていたんだ。俺は、あの子に失礼なことしかしてこなかったッ!」
二賀斗は再び頭を垂れると、そのまま押し黙った。
「……はぁー」
明日夏はフロントガラスの方を向くと、深い溜め息をした。
「…………確かにね。最初のうちは生まれ変わりだって思ってた部分が多少なりとも私にだってあったけど、あの顔は葉奈ちゃんの顔じゃないわよね。……どう見たって。あの子の顔って、どっちかってゆうと猫顔だし。目が大きくって、ちょっとつり上がってて、鼻も口もちっちゃくて、ミステリアスってゆうのかな。……葉奈ちゃんみたいな柔らかい感じには見えないわよね。……性格だって違うかぁ。愛想なんか全然ないし、いっつも不機嫌だし。……でも、だからってそれを理由にあの子から逃げられるなんて思ってないでしょうね、ニーさん!」
明日夏は頭を垂れる二賀斗に向けて強い口調で言った。
「俺は逃げないよ! 逃げるわけがない! ……ただ、姑息で卑怯な自分の姿をあの子には見せたくないだけなんだよ」
「……ふぅ」
明日夏は呆れ混じりのため息を漏らした。
「……明日夏。これ、預かっておいてくれないか?」
二賀斗はバッグから通帳を出すと明日夏に差し出した。
「え? なにこれ」
「あの子のために毎月貯金していたんだ。あの子がハタチになったら、渡してくれないか」
明日夏は二賀斗の手から通帳を受け取ると、何気に中を覗いた。
「……二百、……えっ? 二千万! ちょっと、どうしたのよ! こんな大金!」
「毎月ちょっとづつ貯めてたんだ」
「ちょっとって……ニーさん、自分の貯金あるの?」
明日夏は、通帳を手に掴みながら唖然とした表情で二賀斗に問いかけた。
「そんなもん無いよ」
「……呆れた。いくらなんでもニーさん、無計画過ぎなんじゃない?」
「いいんだよ、俺なんざどうなったって……。俺はあの子のことだけを考えて生きてきたんだから」
二賀斗は下を向いて毒突いた。
「……だったらなおさら自分で渡すべきだわ」
明日夏は二賀斗の手を握ると、その手のひらに通帳をそっと置いた。
「あの子も来月には高等部だし、授業やら部活やらで忙しくなるんでしょうね。まぁ、どのみち会う機会もこれからは減ってくんでしょうけど。……でもウチには来てね。あなたも葉奈の家族の一員なんだから」
明日夏は二賀斗の左肩を軽く叩いた。
「あの子、ホントにただの捨て子だったのかなぁ……」
明日夏は思いもよらない言葉を吐いた。
「ん、んん。……ヘンなこと言っちゃった、ごめんなさい。……じゃあ、またね」
明日夏はドアを開けると外に降りた。
二賀斗は軽く手を上げて明日夏に挨拶をすると、車をゆっくりと発進させた。明日夏は小さくなってゆく二賀斗の車を見送ると、また溜め息をついて玄関に入って行った。
この日、体育館では保護者が見守る中、卒業式が催されていた。
「如月葉奈」
「……はい」
葉奈は小さな声を出してパイプ椅子から腰を上げると、練習通りに壇上に上り、両手で証書を受け取った。
「……あの子、すごい綺麗な顔立ちねェ」
「あの子があの如月さんかァ」
式に出席している鐡哉と容子の耳に、保護者達のヒソヒソ話をする声が入ってくる。
「あいつも何時からあんなしかめっ面ばっかりするようになったんだか……」
鐡哉が消沈した顔で溜め息を漏らす。
「ほんとにねぇ……」
容子も、壇上から降りてくる葉奈を物憂げに見つめていた。
葉奈は眉一つ動かさずに壇上から下りると、そのままつまらなそうな顔で再びパイプ椅子に腰を落とした。
卒業式も無事終わり、中等部の体育館の周りでは多くの卒業生やその保護者達が所々に集まって語らっている。葉奈も級友たちと話し込んでいた。
「……では、これで失礼します」
鐡哉は、葉奈の同級生の保護者に挨拶をすると容子に目で合図をした。
「そうですね。……葉奈ちゃーん、そろそろ行きましょうか」
容子は少し離れたところにいる葉奈に話しかけた。
「なに、もう帰るの? 早くない?」
「来月になったらまたみんなで一緒に高等部にくるじゃない。……それに、休み中でもみんなと会えるでしょ?」
「……はいはい。じゃあ、またね」
葉奈は友人たちに小さく手を振ると、両親とともに体育館を後にした。
「今日はみんなで葉奈の中学卒業のお祝いをするのよ、忘れてないでしょ?」
容子が笑顔で葉奈に話かける。
「はぁーっ。いいよ、そんなことしなっくっても。……面倒くさいし」
「陽生さんも来るのよ」
「だから……なに!」
そう言うと、葉奈は一人足早に車の方に歩いて行った。
その日の宴は、明日夏の仕事の都合で少し遅い始まりとなった。
「では、葉奈の中学卒業と、高等部への進学を祝って……乾杯!」
鐡哉の掛け声で、五人がグラスを合わせる。ガラス特有の澄んだ音が心地よくテーブルの上ではじけた。
「それにしても早いもんですね。もう、中学卒業なんて」
白髪が目立ち始めた二賀斗が、白髪だらけの鐡哉に話しかける。
「全くだなぁ。……明日夏の時よりよっぽど早く感じるよ」
アルコールを口にしながら鐡哉が、しみじみと話し出す。
「葉奈ちゃんは高校に行ったら、またバスケやるの?」
二賀斗が葉奈に尋ねた。
「……んん。……わかんないです」
ぶっきらぼうに葉奈は答えた。明日夏は、葉奈の方など見向きもせず、黙々と食事を摂っていた。
「まあ、何やるにしても頑張ってやるんだぞ」
鐡哉は下を向いて話しをした。
「……わかってるよ」
不機嫌な口調で葉奈は答えた。
二賀斗も視線を下げ、口元に少し寂しさのある笑みを載せながら葉奈の声を聞いていた。
「今日は本当にごちそうさまでした」
玄関先で二賀斗は、容子と明日夏に挨拶をした。鐡哉はリビングのソファに腰を落としている。葉奈に至っては、既に自室に籠っていた。
「ニーさん、送るわ」
明日夏は二賀斗と一緒に玄関を出る。黒ずんだ夜空だったが、それでも辺りにはいつになく暖かい風が流れていた。
「今夜はあったかいなぁ」
「……そうね、もう春だもんね」
「葉奈ももう、高校生か。ここに来るまで、ほんとにあっと言う間だったな……」
「……あの子、何なんだろうね」
「……ん?」
「…………」
二人の声が途切れる。……朧月の下、門柱灯が黙ったままの二人を照らし出す。
「明日夏。……少し、いいかな」
「うん。なに?」
「ちょっと、車の中で話そうよ」
二賀斗は自分の車の運転席のドアを開けて乗り込んだ。その姿を見届けて、明日夏も助手席のドアを開けて車に乗り込む。
「……どうしたの? ニーさん」
「……ん。……あのさ、今までこうやっていろいろと自宅に呼んでくれて本当にありがとう。明日夏のおかげで葉奈の成長を見守ることができたよ」
二賀斗はフロントガラスを見つめながら話す。
「どういたしまして。……ちっちゃいころとか、ホント楽しかったわよね。ふふっ」
明日夏も正面を向いて、思い出し笑いをする。
「……でさ。……あの……こんなこと言うの、すごい失礼なことだってことは俺自身十分わかってることなんだけどさッ。で、でも……あの、もう、もうこんな風に呼んでくれなくてもいいよ」
「えッ? どういうこと?」
明日夏は鋭い目つきで二賀斗を見た。
「いやッ、その。なんてゆうか……もう、こうやって気を使ってくれなくてもいいってことだよ」
二賀斗は下を向いて、たどたどしく自分の気持ちを声に出した。
「……なによぉ、ちょっとあの子にツンってされたからって。……いじけてるのォ?」
明日夏は冷笑した顔を見せた。
「いや、そうじゃない! そういうことじゃないんだよ! あの子を”葉奈”って呼ぶたびに、俺があの子を”葉奈”って呼ぶたびに、俺の頭の中に本当の葉奈の顔が浮かんじまうんだッ! あの笑顔が! ……でも、全然違う。頭の中の葉奈と全然違ってる。……違う違う違う、頭の中でそう思うたびにあの子の前じゃ、俺はもう作り笑いしかできなくなっちまった。……最低だよ俺は。あの子をそんな風に見ているなんて。……俺は最低だッ!」
二賀斗は下を向いたまま、両手で頭を強く抱えた。
「……ほんとね、ニーさん。あんな生意気な子だけど、それはひどいよ。それでもう、あの子の面倒は見たくないって言うの?」
一見すると静かな口調、しかし震える感情を押し殺した陰鬱な声で明日夏は二賀斗に問いかけた。二賀斗は透かさず頭を上げると、それでも気弱な眼つきで答えた。
「ちがう! そんなんじゃない! そんな……そんなつもりじゃないよ。……そうじゃなくって、もう俺自身そんな目であの子を見たくないだけなんだ。俺は今まで心のどこかで葉奈になるんじゃないかって期待しながらあの子を見てきてたんだ。自分勝手な、貪欲な目つきで。……俺は、意地汚い目つきであの子を見ていたんだ。俺は、あの子に失礼なことしかしてこなかったッ!」
二賀斗は再び頭を垂れると、そのまま押し黙った。
「……はぁー」
明日夏はフロントガラスの方を向くと、深い溜め息をした。
「…………確かにね。最初のうちは生まれ変わりだって思ってた部分が多少なりとも私にだってあったけど、あの顔は葉奈ちゃんの顔じゃないわよね。……どう見たって。あの子の顔って、どっちかってゆうと猫顔だし。目が大きくって、ちょっとつり上がってて、鼻も口もちっちゃくて、ミステリアスってゆうのかな。……葉奈ちゃんみたいな柔らかい感じには見えないわよね。……性格だって違うかぁ。愛想なんか全然ないし、いっつも不機嫌だし。……でも、だからってそれを理由にあの子から逃げられるなんて思ってないでしょうね、ニーさん!」
明日夏は頭を垂れる二賀斗に向けて強い口調で言った。
「俺は逃げないよ! 逃げるわけがない! ……ただ、姑息で卑怯な自分の姿をあの子には見せたくないだけなんだよ」
「……ふぅ」
明日夏は呆れ混じりのため息を漏らした。
「……明日夏。これ、預かっておいてくれないか?」
二賀斗はバッグから通帳を出すと明日夏に差し出した。
「え? なにこれ」
「あの子のために毎月貯金していたんだ。あの子がハタチになったら、渡してくれないか」
明日夏は二賀斗の手から通帳を受け取ると、何気に中を覗いた。
「……二百、……えっ? 二千万! ちょっと、どうしたのよ! こんな大金!」
「毎月ちょっとづつ貯めてたんだ」
「ちょっとって……ニーさん、自分の貯金あるの?」
明日夏は、通帳を手に掴みながら唖然とした表情で二賀斗に問いかけた。
「そんなもん無いよ」
「……呆れた。いくらなんでもニーさん、無計画過ぎなんじゃない?」
「いいんだよ、俺なんざどうなったって……。俺はあの子のことだけを考えて生きてきたんだから」
二賀斗は下を向いて毒突いた。
「……だったらなおさら自分で渡すべきだわ」
明日夏は二賀斗の手を握ると、その手のひらに通帳をそっと置いた。
「あの子も来月には高等部だし、授業やら部活やらで忙しくなるんでしょうね。まぁ、どのみち会う機会もこれからは減ってくんでしょうけど。……でもウチには来てね。あなたも葉奈の家族の一員なんだから」
明日夏は二賀斗の左肩を軽く叩いた。
「あの子、ホントにただの捨て子だったのかなぁ……」
明日夏は思いもよらない言葉を吐いた。
「ん、んん。……ヘンなこと言っちゃった、ごめんなさい。……じゃあ、またね」
明日夏はドアを開けると外に降りた。
二賀斗は軽く手を上げて明日夏に挨拶をすると、車をゆっくりと発進させた。明日夏は小さくなってゆく二賀斗の車を見送ると、また溜め息をついて玄関に入って行った。
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