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勃発 *アイル視点

4 夜会

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夜会の会場に到着した。夜会には、ヘンゼル王国の貴族たちが参加しているようだ。今回の夜会の目的はブナート皇太子(ナイト)様の婚約発表だ。

城の使用人やナイト様、シャルトやシキ達には歓迎されたが、他の王族の方々や貴族の方々にはどうなんだろう?
やっぱり歓迎されないよね…

こんなに怪しい人…

でも、できるならみんなと仲良くしたいんだけどな…

「どうしたの?そんな暗い顔して、、
緊張しているのかな。大丈夫。みんないい人たちだから、アイルのこと歓迎してくれるよ。だから、落ち着いて。」
隣でエスコートしてくれているナイト様が言った。

「そう、そうですね!」

落ち着きを取り戻すために僕は深呼吸をした。



「お次は、ブナート皇太子様とその婚約者、アイル・ガスパル様の御入場です!」

「さぁ、行くよ。お手を、我が姫君」

「はい!」

ナイト様に手を引かれ部屋に入った。
扉の先には大勢の貴族たちが僕のことを見ていた。

最後に国王陛下と王妃様が入ってきた。入ってきてすぐ、国王陛下が発表した。

「皆のもの!よくぞ、この夜会に来てくれた。今宵、ヘンゼル皇太子ブナート・ヘンゼルと元ガスパル王国第3王子アイル・ガスパルの婚約を発表する!」

ガヤガヤ、ザワザワ
婚約を発表した後の夜会の会場は騒がしくなった。

どうか、僕を認めてください!ナイト様の婚約者としていさせてください!

僕は貴族たちの声を聞くのが怖くて耳を塞ぎ、目を瞑った。

「大丈夫、大丈夫だよ。」
ナイト様に優しく声をかけられた。

「目を開いて、耳を澄ましてみて。」

言われた通りに目を開いて、耳を澄ましてみると…


「素晴らしい!良い婚約者をもらったな。ブナート皇太子様も!ハハッ」

「よく来てくれた!」

「これでヘンゼル王国も安静ですなぁ」
などの、歓迎の言葉が聞こえた。その言葉を聞いて僕は、感動して泣いてしまった。

この国の人たちは本当にいい人たちばかりだ…

国王陛下と王妃様、他の王族の方々にも

「よくぞヘンゼル王国に来てくれた。歓迎する。これからは、家族だ。」
などの言葉を聞いた。



ロイ…僕の隣が君だったらもっと、、、もっと嬉しかったのかな…





後一年で僕は、ナイト様と結婚式を挙げる…


僕は夜会が終わった後、自分の部屋で深く眠った。
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