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【煌めきLEVEL/01】
*エビグラタン二つ
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特に話をするわけでもなく、優しい手繋ぎのまま、ヒロ君に誘導されたお店は喫茶店だった。
喫茶店の外壁はレンガが積んであり、店内も西欧デザインな感じのテーブルと椅子が配置してある。テレビで見たことがある、昭和モダンのような雰囲気だ。
入口で待っていると、スタッフの方が来てすぐに席に案内された。二人とも椅子に座るとヒロ君は私に確認してから、海老グラタンを二つとドリンクをオーダーしてくれた。
私がオーダーしたアイスティーとヒロ君のアイス烏龍茶が先に届き、少ししてから海老グラタンか届く。届いたグラタンを食べる前に『いただきます』をしてから、私はフォークですくって口に運んだ。
「お、……美味しいですね、グラタン」
海老グラタンは熱々で、ボリュームがありそうな見た目だ。海老グラタンの邪魔にならないように大きめにカットしてあるブロッコリーとかぼちゃが、グラタン皿の右横に存在している。
「だろ? ここのは最高なんだって。ガキの頃によく来たんだ……」
自宅マンションから少し離れた路地裏に、小さな喫茶店があったなんて知らなかった。
私は熱々のグラタンを大口あけないように気をつけて、食べているつもり。
男の子と二人で外ご飯なんて、初めてで緊張しまくりだ。
「ヒロくんもイケメンになって、こんなに可愛い女の子連れてくるなんてねぇ……」
喫茶店のマスターが、しみじみと語る。
「数年前はお母さんから離れなくて、甘えん坊な男の子だったのにねぇ、今じゃこんなに……」
「マスター、何年前の話してるんだって。今はれっきとした“男”だって。……もう、ガキじゃないから」
私は二人の会話を熱々のグラタンをほうばりながら、眺めるだけ。
話を聞いた限りでは、二人は昔からの知り合いのようだった。
「食べたらさ、買い物付き合ってよね。カナミちゃんを捕まえた理由も教えるから」
「……はい」
“カナミちゃんを捕まえた理由”
―聞きたいような、聞きたくないような、どっちつかずの思い。
私は今の時間が楽しくて輝いていて、もう、これ以上は望みたくなかったのに帰り際に、大変な事を口走ってしまう事になる。
……後悔先に立たず。
「ごちそうさまでした!!」
私は美味しいグラタンと、茶葉から淹れたアイスティーをお腹一杯堪能して、おまけにデザートまで御馳走になってしまって、気持ちもお腹も満たされた。
思わず手を合わせて、『ごちそうさま』って言ってしまった。
「……ぷ! 食べてる時から思ってたけど、会った時からは想像出来ない位、幸せそうな顔するのな。ギャップが面白いなぁ」
ヒロ君は、楽しい物をみつけたかのように一人でクスクスと笑っている。
わ、わ、わー!
私は何て恥ずかしい事をしちゃったんだろう。
ヒロ君は、頬の火照りを自分自身で感じている私と目が合うと吹き出した。
私はどう反応したら良いのか分からずに俯く。
「……行こ、っか」
俯く私に気付いたからか、早く行きたかったからかは分からないけど、私の腕を取り、私を椅子から立たせた。 優しい笑顔と共に。
「おじちゃん、ごちそうさま!! 伝票きてないんだけど?」
「おっ、ヒロ君、もう帰るの? ゆっくりしてってほしかったのに! お金は要らないよ、その代わりにまた来てよ」
マスターはヒロ君の声が聞こえて、料理を作る手を止めてレジに顔を出す。
「お金は払うって」
「いいから、いいから。ヒロミさんにもよろしく伝えてな」
「……マスター、ヒロミさんは死んだんだって。何回も言ってるじゃん?」
「また……そんな事を言って!! とにかく、お金はいらないから、また顔見せに来なよ。お嬢さんもまた来てよ。仲良くな!!」
マスターはヒロ君の背中をバシバシと何度か叩き、ドアを開けて外に誘導する。
私はただ着いて行き、帰り際に『美味しかったです。ごちそうさま』と伝えた。
初対面の人と接するのが苦手な私には精一杯の御礼だった。
ヒロミさん……?
マスターとの別れ際、外で二人で何やら話していた。
気になるけれど、出会ったばかりのあなたには踏み込めない。
いや、私は意気地なしだから、出会いを重ねても聞く事なんてできないはずなのに……
何で?
図々しくも聞いてしまったのだろう?
「ご、……ごちそうさまでした!!」
「御馳走したのは、マスターだし、俺じゃないし……」
グラタンを食べに行くまでは歩幅を合わせてくれていたのに、喫茶店を出てからは手は繋いでいるものの、早歩き。
「あ、あの……イライラし、て、ます……か?」
ヒールが引っ掛かり、足が縺れてしまいそうな程、早歩きだったから、思わず、口に出した一言。
「してない。してない、けど、……ごめん」
「……いえ」
ヒロ君は我に返ったのか、歩幅を合わせてくれるようになった。
しばらく沈黙のまま、歩いた後、バスに乗る。バスは空いていて二人で一番後ろに座り、私は窓際。
景色が過ぎ去る中、ヒロ君もボンヤリと窓の外を眺める。
「ここが前住んでた家。今は……売り出し中」
“売り出し中、リフォーム済み”と書かれた看板。 ヒロ君の過去に何があったのか、私は知らない。
勿論、会ったばかりなので、この人がどういう人なのかも知らない。
そして、何故、私に色々と絡んでくるのだろうか? 疑問ばかりがよぎる。
ヒロ君とは、これから、どんな関係になるんだろう?
今日で終わりかもしれない。
「ごめん……何か、辛気臭いよな」
「あ、いや、そんな事は……」
ヒロ君はバツ悪そうに、唇を噛み締めて言った。
窓の外を眺めるヒロ君が、とても切なく、悲しげに見える。もうすぐ泣き出してしまうんじゃないか、と思う位に──
ヒロ君はバスを降りると私の手首をそっと掴んだ。
恋人でもないし、ましてや友達でもないし、さっき会っただけの関係。
迷子にならない為だけの手首繋ぎ。
手首に触れるヒロ君の手が熱くて、優しい。
普段ならば拒否反応が何度も出そうなのに繋ぐ事に慣れて、心に余裕が出来たのか……私の胸は、終始ドキドキしまくりだ。
何年ぶりに人の手を暖かいと感じただろうか?
「ここなんだけど、一人じゃ入りにくくて……」
ドキドキしてる私の心なんて気にもせずに、着いたのはブランドのジュエリーショップ。
ズキン……
さっきまでドキドキとしていた胸は、突然にズキズキと早変わりしていた。
誰かにプレゼントするんだ?
そうじゃなきゃ、ジュエリーなんて選ばない。
恋をする前に消えかけている想いは行き場のないままに、痛みの強い傷痕へと変化しそうだった。
「ずっと、ずっと……大好きだった彼女に、何かプレゼントしてあげたくてさ、ごめん! 連れ出したのは、そんな理由。そしてさ……」
“ずっと、ずっと大好きだった彼女”
そうだよね、カッコいいもん。彼女がいて当たり前。
本気で好きになる前に知って良かった。
「カナミちゃんが彼女に似てるんだ。だから好きな系統も一緒かな、って思ってね」
「そっか……」
物事には、必ず理由がある。
例えば、それが自分に対して理不尽だとしても真実は必ず一つ。
最初から、ヒロ君とは運命でも何でもなかった、ただそれだけ。
やっぱり今日一日で“さよなら”なんだね。
「カナミちゃんは目立つ美人だから、彼女とはメイクは違うけど。話してる雰囲気は同じで、波長が合いそうな気がする」
「そうなんだ」
私には過去に一人だけ、大好きな親友がいた。その女の子ほど、波長が合う子にはまだ出会っていない。今はもう、会えないけれど──
「あ、ちょっと……!?」
固まるヒロ君の手首を掴み、ジュエリーショップの中へと入る。
「……選び、ましょ」
掴んだ手首から、ヒロ君の熱が伝わる。
「もう、いいのに。無理しないで」
「無理、して、ないからっ……大丈夫」
口角をキュッと上に上げて、笑ったように見せかける。
笑わなきゃ、ヒロ君が自己嫌悪に陥ってしまうから。
喫茶店の外壁はレンガが積んであり、店内も西欧デザインな感じのテーブルと椅子が配置してある。テレビで見たことがある、昭和モダンのような雰囲気だ。
入口で待っていると、スタッフの方が来てすぐに席に案内された。二人とも椅子に座るとヒロ君は私に確認してから、海老グラタンを二つとドリンクをオーダーしてくれた。
私がオーダーしたアイスティーとヒロ君のアイス烏龍茶が先に届き、少ししてから海老グラタンか届く。届いたグラタンを食べる前に『いただきます』をしてから、私はフォークですくって口に運んだ。
「お、……美味しいですね、グラタン」
海老グラタンは熱々で、ボリュームがありそうな見た目だ。海老グラタンの邪魔にならないように大きめにカットしてあるブロッコリーとかぼちゃが、グラタン皿の右横に存在している。
「だろ? ここのは最高なんだって。ガキの頃によく来たんだ……」
自宅マンションから少し離れた路地裏に、小さな喫茶店があったなんて知らなかった。
私は熱々のグラタンを大口あけないように気をつけて、食べているつもり。
男の子と二人で外ご飯なんて、初めてで緊張しまくりだ。
「ヒロくんもイケメンになって、こんなに可愛い女の子連れてくるなんてねぇ……」
喫茶店のマスターが、しみじみと語る。
「数年前はお母さんから離れなくて、甘えん坊な男の子だったのにねぇ、今じゃこんなに……」
「マスター、何年前の話してるんだって。今はれっきとした“男”だって。……もう、ガキじゃないから」
私は二人の会話を熱々のグラタンをほうばりながら、眺めるだけ。
話を聞いた限りでは、二人は昔からの知り合いのようだった。
「食べたらさ、買い物付き合ってよね。カナミちゃんを捕まえた理由も教えるから」
「……はい」
“カナミちゃんを捕まえた理由”
―聞きたいような、聞きたくないような、どっちつかずの思い。
私は今の時間が楽しくて輝いていて、もう、これ以上は望みたくなかったのに帰り際に、大変な事を口走ってしまう事になる。
……後悔先に立たず。
「ごちそうさまでした!!」
私は美味しいグラタンと、茶葉から淹れたアイスティーをお腹一杯堪能して、おまけにデザートまで御馳走になってしまって、気持ちもお腹も満たされた。
思わず手を合わせて、『ごちそうさま』って言ってしまった。
「……ぷ! 食べてる時から思ってたけど、会った時からは想像出来ない位、幸せそうな顔するのな。ギャップが面白いなぁ」
ヒロ君は、楽しい物をみつけたかのように一人でクスクスと笑っている。
わ、わ、わー!
私は何て恥ずかしい事をしちゃったんだろう。
ヒロ君は、頬の火照りを自分自身で感じている私と目が合うと吹き出した。
私はどう反応したら良いのか分からずに俯く。
「……行こ、っか」
俯く私に気付いたからか、早く行きたかったからかは分からないけど、私の腕を取り、私を椅子から立たせた。 優しい笑顔と共に。
「おじちゃん、ごちそうさま!! 伝票きてないんだけど?」
「おっ、ヒロ君、もう帰るの? ゆっくりしてってほしかったのに! お金は要らないよ、その代わりにまた来てよ」
マスターはヒロ君の声が聞こえて、料理を作る手を止めてレジに顔を出す。
「お金は払うって」
「いいから、いいから。ヒロミさんにもよろしく伝えてな」
「……マスター、ヒロミさんは死んだんだって。何回も言ってるじゃん?」
「また……そんな事を言って!! とにかく、お金はいらないから、また顔見せに来なよ。お嬢さんもまた来てよ。仲良くな!!」
マスターはヒロ君の背中をバシバシと何度か叩き、ドアを開けて外に誘導する。
私はただ着いて行き、帰り際に『美味しかったです。ごちそうさま』と伝えた。
初対面の人と接するのが苦手な私には精一杯の御礼だった。
ヒロミさん……?
マスターとの別れ際、外で二人で何やら話していた。
気になるけれど、出会ったばかりのあなたには踏み込めない。
いや、私は意気地なしだから、出会いを重ねても聞く事なんてできないはずなのに……
何で?
図々しくも聞いてしまったのだろう?
「ご、……ごちそうさまでした!!」
「御馳走したのは、マスターだし、俺じゃないし……」
グラタンを食べに行くまでは歩幅を合わせてくれていたのに、喫茶店を出てからは手は繋いでいるものの、早歩き。
「あ、あの……イライラし、て、ます……か?」
ヒールが引っ掛かり、足が縺れてしまいそうな程、早歩きだったから、思わず、口に出した一言。
「してない。してない、けど、……ごめん」
「……いえ」
ヒロ君は我に返ったのか、歩幅を合わせてくれるようになった。
しばらく沈黙のまま、歩いた後、バスに乗る。バスは空いていて二人で一番後ろに座り、私は窓際。
景色が過ぎ去る中、ヒロ君もボンヤリと窓の外を眺める。
「ここが前住んでた家。今は……売り出し中」
“売り出し中、リフォーム済み”と書かれた看板。 ヒロ君の過去に何があったのか、私は知らない。
勿論、会ったばかりなので、この人がどういう人なのかも知らない。
そして、何故、私に色々と絡んでくるのだろうか? 疑問ばかりがよぎる。
ヒロ君とは、これから、どんな関係になるんだろう?
今日で終わりかもしれない。
「ごめん……何か、辛気臭いよな」
「あ、いや、そんな事は……」
ヒロ君はバツ悪そうに、唇を噛み締めて言った。
窓の外を眺めるヒロ君が、とても切なく、悲しげに見える。もうすぐ泣き出してしまうんじゃないか、と思う位に──
ヒロ君はバスを降りると私の手首をそっと掴んだ。
恋人でもないし、ましてや友達でもないし、さっき会っただけの関係。
迷子にならない為だけの手首繋ぎ。
手首に触れるヒロ君の手が熱くて、優しい。
普段ならば拒否反応が何度も出そうなのに繋ぐ事に慣れて、心に余裕が出来たのか……私の胸は、終始ドキドキしまくりだ。
何年ぶりに人の手を暖かいと感じただろうか?
「ここなんだけど、一人じゃ入りにくくて……」
ドキドキしてる私の心なんて気にもせずに、着いたのはブランドのジュエリーショップ。
ズキン……
さっきまでドキドキとしていた胸は、突然にズキズキと早変わりしていた。
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そうじゃなきゃ、ジュエリーなんて選ばない。
恋をする前に消えかけている想いは行き場のないままに、痛みの強い傷痕へと変化しそうだった。
「ずっと、ずっと……大好きだった彼女に、何かプレゼントしてあげたくてさ、ごめん! 連れ出したのは、そんな理由。そしてさ……」
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そうだよね、カッコいいもん。彼女がいて当たり前。
本気で好きになる前に知って良かった。
「カナミちゃんが彼女に似てるんだ。だから好きな系統も一緒かな、って思ってね」
「そっか……」
物事には、必ず理由がある。
例えば、それが自分に対して理不尽だとしても真実は必ず一つ。
最初から、ヒロ君とは運命でも何でもなかった、ただそれだけ。
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「カナミちゃんは目立つ美人だから、彼女とはメイクは違うけど。話してる雰囲気は同じで、波長が合いそうな気がする」
「そうなんだ」
私には過去に一人だけ、大好きな親友がいた。その女の子ほど、波長が合う子にはまだ出会っていない。今はもう、会えないけれど──
「あ、ちょっと……!?」
固まるヒロ君の手首を掴み、ジュエリーショップの中へと入る。
「……選び、ましょ」
掴んだ手首から、ヒロ君の熱が伝わる。
「もう、いいのに。無理しないで」
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