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第110話~紅葉に住む土の精霊
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「キュイー」
「やっぱりまずはここで聞くのが一番だよね」
ユージさんは、空高く飛ぶ鳥を見て呟きました。
INした私達は、ロウさんの所に訪ねて来たのです。
相変わらず木の上に降ろされた私達は、フクロウのロウさんに向き直りました。
「あの。お願いがあって来たのですが」
ユージさんは、そう話を切りだしました。
鳥を集めたい話をしたところ、ロウさんはわかったと頷きます。
「私から知り合いに声を掛けておこう」
「ありがとうございます」
これで森の再建は、上手くいきそうです。
私達は、森の外に送ってもらった。
「さて、これからどうしようか」
「うーん。どうしよう」
「ね、紅葉見に行ってみようか?」
「え?」
「街が出来る方はさ、他のプレイヤーがこの後探索する事になるから僕達は、こっそりあっちの方しない? 湖の向こう側だから今の所誰もこないと思うんだよね」
そっか。なるほど。
上手くいけばチック達がいる森の近くまで行けるかもしれない。そうしたらそっちから橋を掛けたりとか出来ないかな?
ずっとそう思っていたんだよね。
そうしたら違う動物も来るんじゃない?
「うん。そうしましょう!」
私達は、紅葉がある場所へ向かった。
前と同じく私が崖を登り、そして崖の向こう側に下りる。そこで、テントを張って、ユージさんがテントにワープ。
無事にこちら側に辿り着きました。
「本当にテントって便利だね」
ユージさんは、テントを畳ながら言いました。私は、それに頷きます。
私達は、落ち葉の絨毯の上を歩き、紅葉の中を進みます。
薄暗いけど、光が差す程度には木々の間があり、昼間なら灯りは必要ないようです。
「ここら辺、全部紅葉だよ。凄いなぁ」
板の地図を見てユージさんは、言いました。拡大された地図は全面オレンジ色です。
現実なら秋にしか見れない光景。逆に言えば、四季がないって事になるのかな?
「あなたたち錬金術師よね!?」
「ひゃ」
歩いていたら突然声を掛けられ驚いた。
って、声の主はどこにいるの?
「下よ、下!」
なんと! 穴から顔を出した精霊です。
穴と言っても小さな精霊と同じぐらいの穴。
「お願いがあるの! 結界が消えそうなのよ!」
「結界? それって魔法陣?」
ユージさんが聞くと、精霊は頷いた。
地図を見るも青い所はありません。
「魔法陣ってどこにあるかな?」
「これが魔法陣よ!」
これという精霊だが、どれかわかりません!
「えっと、もしかして凄く小さい?」
ユージさんもわからない様で、そう質問をした。
前に結界を張り直す時の結界は小さかったから今回もそうかもしれない。
「うん。でもこの穴の中なの」
「え!? 穴の中なの?」
これはまた、小さくならないと入れませんね。
どうしましょう。
「その穴の真下に魔法陣があるの?」
「ううん。ここが入口なの。私達土の精霊で、この穴の中で生活をしているんだけど、何か魔法陣が弱っているみたいなの!」
どうしよう。小さくなる方法って本に書いてあるかな?
「うーん。とにかくそこに入らないと話は見えないみたいだね。もしかしたら小さくなる方法あるかも。ソレイユさん、悪いけど僕がワープしたらテントを開いてもらっていい?」
「え?」
「確かめに行ってくるから。話はその後で」
「うん」
そう言ってユージさんは、私を残しワープしてしまいました。
ユージさんの作戦が何かわかりませんが、テントを張ればここにワープで戻って来るってことだよね?
私は、ユージさんに言われた通り、テントを張りました。
一応本で小さくなる方法がないか探したけど、人間と言うか生物を小さくする方法は書かれていませんでした。
「やっぱりまずはここで聞くのが一番だよね」
ユージさんは、空高く飛ぶ鳥を見て呟きました。
INした私達は、ロウさんの所に訪ねて来たのです。
相変わらず木の上に降ろされた私達は、フクロウのロウさんに向き直りました。
「あの。お願いがあって来たのですが」
ユージさんは、そう話を切りだしました。
鳥を集めたい話をしたところ、ロウさんはわかったと頷きます。
「私から知り合いに声を掛けておこう」
「ありがとうございます」
これで森の再建は、上手くいきそうです。
私達は、森の外に送ってもらった。
「さて、これからどうしようか」
「うーん。どうしよう」
「ね、紅葉見に行ってみようか?」
「え?」
「街が出来る方はさ、他のプレイヤーがこの後探索する事になるから僕達は、こっそりあっちの方しない? 湖の向こう側だから今の所誰もこないと思うんだよね」
そっか。なるほど。
上手くいけばチック達がいる森の近くまで行けるかもしれない。そうしたらそっちから橋を掛けたりとか出来ないかな?
ずっとそう思っていたんだよね。
そうしたら違う動物も来るんじゃない?
「うん。そうしましょう!」
私達は、紅葉がある場所へ向かった。
前と同じく私が崖を登り、そして崖の向こう側に下りる。そこで、テントを張って、ユージさんがテントにワープ。
無事にこちら側に辿り着きました。
「本当にテントって便利だね」
ユージさんは、テントを畳ながら言いました。私は、それに頷きます。
私達は、落ち葉の絨毯の上を歩き、紅葉の中を進みます。
薄暗いけど、光が差す程度には木々の間があり、昼間なら灯りは必要ないようです。
「ここら辺、全部紅葉だよ。凄いなぁ」
板の地図を見てユージさんは、言いました。拡大された地図は全面オレンジ色です。
現実なら秋にしか見れない光景。逆に言えば、四季がないって事になるのかな?
「あなたたち錬金術師よね!?」
「ひゃ」
歩いていたら突然声を掛けられ驚いた。
って、声の主はどこにいるの?
「下よ、下!」
なんと! 穴から顔を出した精霊です。
穴と言っても小さな精霊と同じぐらいの穴。
「お願いがあるの! 結界が消えそうなのよ!」
「結界? それって魔法陣?」
ユージさんが聞くと、精霊は頷いた。
地図を見るも青い所はありません。
「魔法陣ってどこにあるかな?」
「これが魔法陣よ!」
これという精霊だが、どれかわかりません!
「えっと、もしかして凄く小さい?」
ユージさんもわからない様で、そう質問をした。
前に結界を張り直す時の結界は小さかったから今回もそうかもしれない。
「うん。でもこの穴の中なの」
「え!? 穴の中なの?」
これはまた、小さくならないと入れませんね。
どうしましょう。
「その穴の真下に魔法陣があるの?」
「ううん。ここが入口なの。私達土の精霊で、この穴の中で生活をしているんだけど、何か魔法陣が弱っているみたいなの!」
どうしよう。小さくなる方法って本に書いてあるかな?
「うーん。とにかくそこに入らないと話は見えないみたいだね。もしかしたら小さくなる方法あるかも。ソレイユさん、悪いけど僕がワープしたらテントを開いてもらっていい?」
「え?」
「確かめに行ってくるから。話はその後で」
「うん」
そう言ってユージさんは、私を残しワープしてしまいました。
ユージさんの作戦が何かわかりませんが、テントを張ればここにワープで戻って来るってことだよね?
私は、ユージさんに言われた通り、テントを張りました。
一応本で小さくなる方法がないか探したけど、人間と言うか生物を小さくする方法は書かれていませんでした。
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