107 / 116
第106話~チックは成長が早かった!
しおりを挟む
82日の光の刻にINした私達は、緑コケを届ける前にチックに会いに行く事にしました。
「ピ~!!」
「お帰り。二人共」
チックは私達を見ると嬉しそうに頭上を飛び回ります!
もう飛べるようになったんだね。
「随分、成長が早いんですね」
ユージさんが、驚いて言いました。
うんうんと私も頷きます。
元気にもなってますが、大きくもなってます!
見た目で言えば、小鳥ではありません。
全体が青と白が入り混じり、くちばしはグレー。大きさはカラスぐらい。つまり普通の大人の鳥ほどに成長しています。
10日ぐらいですごい成長です。
「きっと大きくなるぞ」
ヒムネさんにそう言われ私達も頷きます。
やっぱり普通より成長が早い様です。
「でだ、このままだとエサが足りなくなるだろう」
「思ったより成長が早いですから食べるんでしょうね……」
ヒムネさんの言葉に、ユージさんも苦笑い。
「リャンさんからエサを貰ってきてからコケを持って行こうか」
「うん」
私は、ユージさんの意見に賛成し、大きく頷きました。
☆ ☆ ☆
「もう、なくなったって!?」
チックのエサをもらいにいくと、リャンさんは驚いています。
どうやら食べるのも早かったようです。
「悪いけど、あれ30日分だしもうタダではあげられないな……」
「そうですか……。あのちょっと質問ですが、大人の鳥でもそのエサは食べられますか?」
「大人? 違う鳥にもあげていたのか? 食べられるけど栄養が足りなくなるかもな。普通は木の実やミミズなどだろう。ここには、大人用のエサはない。申し訳ない」
「あ、いえ。ありがとうございます。自分で何とかしてみます。あ、そうだ。あの子は、チックという名前になりました」
「そうか。大切に育ててもらっているようで安心した」
それではとリャンさんの所から私達は立ち去った。
さてどうしましょう。ライマルさんの所から大人用のエサを頂こうかな?
ユージさんが大人用って聞いていたからチックは大人用がいいんだよね?
「ねえ、ライマルさんのところのさ……」
やっぱり貰いに行くのね!
「畑の土って何かに入れて持って行っても効果あるのかな? でもあれ、魔法陣があそこにあるから良質な土なんだよね?」
「うん? 餌を貰いにいくんじゃないの?」
「あ、ごめん。えっとね。30日分を10日で食べちゃったでしょう? きっとエサをもらってもあっという間になくなるとおもうんだよね。だからさ畑を作ってミミズをと思ったんだけど、あそこ魔法陣を描けないでしょう?」
「あ! なるほど!」
ミミズをエサにするのね!
あの魔法陣があるからよい土のままだから持って行ってもダメかもしれない。
「本で何かないか見てみるわ!」
「うん。お願い!」
ぺらっとめくると、ありました!
プランター版が!
「プランターがあるみたい!」
「あぁ! なるほど!」
私達は、歩いていた道端でそのまま作業する事にしました。誰もいないしね。
いつも通り私が粘土の魔法陣をユージさんが粘土にする為に土に魔石の粉を混ぜます。
これで土を入れるプランターを作ります。
土は、畑と一緒で畑の土です。
クワは部屋に置いてきているので、混ぜ終わったユージさんはワープして部屋に戻りました。
テントを張ればワープで、今度はここに戻ってこれます! テントを張った私は、窯の魔法陣を描きます。
「ただいま!」
「お帰りなさい!」
取りに戻っただけなので、ユージさんはすぐに戻ってきました。
そして、脇の土を掘り起こします。この土をプランターに入れる予定です。
粘土にしておいた土で、プランターを作っていきます。形は円形。魔法陣を描く予定なのでそうしました。
ユージさんと私で二つ。できるだけ大きく作りました!
……二つとも私が入れるぐらい大きいです。大きすぎたかな?
出来た二つをそれぞれ窯に入れ、五分待ちます。
出来上がったプランターをひっくり返し、裏に魔法陣を描くのです。
後は畑と一緒で三時間後、入れた土が良質の土になります。
これは屋外用で、必ず虹の刻の時に雨にあたる様にしなくてはなりません。要は、水やり不用だそうです。
これにユージさんが耕して出来た土を入れていきます。
「できたね! ご苦労様」
「うん。ユージさんもご苦労様」
テントにクワを入れてそのままにしておいて、私達はヒムネさんの所にワープ。
私はプランターに抱き着いて、ユージさんは持ってワープです。一応抱き着いていても持っている事になるようで、無事二つとも森まで運べました。
「何だいそれは?」
「よいしょっと。これは、チックのエサになるプランター。三時間後にこの土の中にミミズが発生する様になります」
「なんと!」
プランターを止まり木の側に置いて、ユージさんは質問をしてきたヒムネさんに教えました。
私が持って来たもう一つも並べます。
人の姿をとっていたヒムネさんは、プランターを上からのぞきます。
「凄いな! この森に良質の土とは!」
ヒムネさんは、歓喜の声を上げました。
私達は、名残惜しいですが緑コケを届けに向かう為森を出ます。
これでエサの心配はなくなりました。よかったぁ!
「ピ~!!」
「お帰り。二人共」
チックは私達を見ると嬉しそうに頭上を飛び回ります!
もう飛べるようになったんだね。
「随分、成長が早いんですね」
ユージさんが、驚いて言いました。
うんうんと私も頷きます。
元気にもなってますが、大きくもなってます!
見た目で言えば、小鳥ではありません。
全体が青と白が入り混じり、くちばしはグレー。大きさはカラスぐらい。つまり普通の大人の鳥ほどに成長しています。
10日ぐらいですごい成長です。
「きっと大きくなるぞ」
ヒムネさんにそう言われ私達も頷きます。
やっぱり普通より成長が早い様です。
「でだ、このままだとエサが足りなくなるだろう」
「思ったより成長が早いですから食べるんでしょうね……」
ヒムネさんの言葉に、ユージさんも苦笑い。
「リャンさんからエサを貰ってきてからコケを持って行こうか」
「うん」
私は、ユージさんの意見に賛成し、大きく頷きました。
☆ ☆ ☆
「もう、なくなったって!?」
チックのエサをもらいにいくと、リャンさんは驚いています。
どうやら食べるのも早かったようです。
「悪いけど、あれ30日分だしもうタダではあげられないな……」
「そうですか……。あのちょっと質問ですが、大人の鳥でもそのエサは食べられますか?」
「大人? 違う鳥にもあげていたのか? 食べられるけど栄養が足りなくなるかもな。普通は木の実やミミズなどだろう。ここには、大人用のエサはない。申し訳ない」
「あ、いえ。ありがとうございます。自分で何とかしてみます。あ、そうだ。あの子は、チックという名前になりました」
「そうか。大切に育ててもらっているようで安心した」
それではとリャンさんの所から私達は立ち去った。
さてどうしましょう。ライマルさんの所から大人用のエサを頂こうかな?
ユージさんが大人用って聞いていたからチックは大人用がいいんだよね?
「ねえ、ライマルさんのところのさ……」
やっぱり貰いに行くのね!
「畑の土って何かに入れて持って行っても効果あるのかな? でもあれ、魔法陣があそこにあるから良質な土なんだよね?」
「うん? 餌を貰いにいくんじゃないの?」
「あ、ごめん。えっとね。30日分を10日で食べちゃったでしょう? きっとエサをもらってもあっという間になくなるとおもうんだよね。だからさ畑を作ってミミズをと思ったんだけど、あそこ魔法陣を描けないでしょう?」
「あ! なるほど!」
ミミズをエサにするのね!
あの魔法陣があるからよい土のままだから持って行ってもダメかもしれない。
「本で何かないか見てみるわ!」
「うん。お願い!」
ぺらっとめくると、ありました!
プランター版が!
「プランターがあるみたい!」
「あぁ! なるほど!」
私達は、歩いていた道端でそのまま作業する事にしました。誰もいないしね。
いつも通り私が粘土の魔法陣をユージさんが粘土にする為に土に魔石の粉を混ぜます。
これで土を入れるプランターを作ります。
土は、畑と一緒で畑の土です。
クワは部屋に置いてきているので、混ぜ終わったユージさんはワープして部屋に戻りました。
テントを張ればワープで、今度はここに戻ってこれます! テントを張った私は、窯の魔法陣を描きます。
「ただいま!」
「お帰りなさい!」
取りに戻っただけなので、ユージさんはすぐに戻ってきました。
そして、脇の土を掘り起こします。この土をプランターに入れる予定です。
粘土にしておいた土で、プランターを作っていきます。形は円形。魔法陣を描く予定なのでそうしました。
ユージさんと私で二つ。できるだけ大きく作りました!
……二つとも私が入れるぐらい大きいです。大きすぎたかな?
出来た二つをそれぞれ窯に入れ、五分待ちます。
出来上がったプランターをひっくり返し、裏に魔法陣を描くのです。
後は畑と一緒で三時間後、入れた土が良質の土になります。
これは屋外用で、必ず虹の刻の時に雨にあたる様にしなくてはなりません。要は、水やり不用だそうです。
これにユージさんが耕して出来た土を入れていきます。
「できたね! ご苦労様」
「うん。ユージさんもご苦労様」
テントにクワを入れてそのままにしておいて、私達はヒムネさんの所にワープ。
私はプランターに抱き着いて、ユージさんは持ってワープです。一応抱き着いていても持っている事になるようで、無事二つとも森まで運べました。
「何だいそれは?」
「よいしょっと。これは、チックのエサになるプランター。三時間後にこの土の中にミミズが発生する様になります」
「なんと!」
プランターを止まり木の側に置いて、ユージさんは質問をしてきたヒムネさんに教えました。
私が持って来たもう一つも並べます。
人の姿をとっていたヒムネさんは、プランターを上からのぞきます。
「凄いな! この森に良質の土とは!」
ヒムネさんは、歓喜の声を上げました。
私達は、名残惜しいですが緑コケを届けに向かう為森を出ます。
これでエサの心配はなくなりました。よかったぁ!
0
お気に入りに追加
245
あなたにおすすめの小説

Link's
黒砂糖デニーロ
ファンタジー
この世界には二つの存在がいる。
人類に仇なす不死の生物、"魔属”
そして魔属を殺せる唯一の異能者、"勇者”
人類と魔族の戦いはすでに千年もの間、続いている――
アオイ・イリスは人類の脅威と戦う勇者である。幼馴染のレン・シュミットはそんな彼女を聖剣鍛冶師として支える。
ある日、勇者連続失踪の調査を依頼されたアオイたち。ただの調査のはずが、都市存亡の戦いと、その影に蠢く陰謀に巻き込まれることに。
やがてそれは、世界の命運を分かつ事態に――
猪突猛進型少女の勇者と、気苦労耐えない幼馴染が繰り広げる怒涛のバトルアクション!

〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?
山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。
2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。
異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。
唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。

転生しても山あり谷あり!
tukisirokou
ファンタジー
「転生前も山あり谷ありの人生だったのに転生しても山あり谷ありの人生なんて!!」
兎にも角にも今世は
“おばあちゃんになったら縁側で日向ぼっこしながら猫とたわむる!”
を最終目標に主人公が行く先々の困難を負けずに頑張る物語・・・?

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

器用貧乏の底辺冒険者~俺だけ使える『ステータスボード』で最強になる!~
夢・風魔
ファンタジー
*タイトル少し変更しました。
全ての能力が平均的で、これと言って突出したところもない主人公。
適正職も見つからず、未だに見習いから職業を決められずにいる。
パーティーでは荷物持ち兼、交代要員。
全ての見習い職業の「初期スキル」を使えるがそれだけ。
ある日、新しく発見されたダンジョンにパーティーメンバーと潜るとモンスターハウスに遭遇してパーティー決壊の危機に。
パーティーリーダーの裏切りによって囮にされたロイドは、仲間たちにも見捨てられひとりダンジョン内を必死に逃げ惑う。
突然地面が陥没し、そこでロイドは『ステータスボード』を手に入れた。
ロイドのステータスはオール25。
彼にはユニークスキルが備わっていた。
ステータスが強制的に平均化される、ユニークスキルが……。
ステータスボードを手に入れてからロイドの人生は一変する。
LVUPで付与されるポイントを使ってステータスUP、スキル獲得。
不器用大富豪と蔑まれてきたロイドは、ひとりで前衛後衛支援の全てをこなす
最強の冒険者として称えられるようになる・・・かも?
【過度なざまぁはありませんが、結果的にはそうなる・・みたいな?】
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる