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第96話~一、十、百……三千万!?

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 私は、板を供給先になる魔法陣の上に置いた。
 魔法陣の隅に置く場所が最初からあるのです。
 後は、魔石で魔法陣をなぞっていく。円を閉じる前に、朽ちた杭を100本魔法陣の中に移動しました。

 「よし。円を閉じるね!」

  私が言うと、ユージさんが頷きます。
 ちょっとだけ、引かずに残してあった場所を魔石で線を引き、円を閉じました。
 魔法陣は、フワッと光ります。でも起動はしていないようです。

 「やっぱり魔力が供給されないと起動しないようだね」

 「うん」

 「じゃ、魔法陣を書きに行こう」

 「うん。向こうに行く魔法陣を描くね!」

 私は、入り口の魔法陣を描きます。部屋で描いたより少し大きめです。
 下書きが終わると、魔石を中心に二個置きました。
 そして、魔石でなぞります。

 「じゃ、バジーさん。後お願いね」

 「はい!」

 ユージさんがバジーくんに言うと、真面目な顔で返事をしました。
 バジーくんには、一応見張り役をお願いしました。
 何事もないとは思いますが一応です。
 私が、魔法陣を描いている間にユージさんがテントを設置してくれたので、描き終わったらここにワープする予定です。

 私とユージさんが、魔法陣の上に乗り、屈んだ私は円を閉じた。
 私達は、無事にヒムネさんがいる森まで戻ってこれました。

 「さてと……」

 ユージさんが板の地図とにらめっこです。
 魔法陣がかぶらないようにしないといけないので、場所の確認です。

 「ここらへんかな? 僕的は魔法陣を三つ描いて、三角になるように設置するといいと思うんだよね」

 「うん。やってみる」

 ここに描く魔法陣は、番号みたいのを魔法陣に組み込みます。なので、向こうの魔法陣で確認できるのです。
 下書きで発動するので、緊張します!

 一つ目が描き終わりました!

 「あ!」

 って、見えなくなりました!

 「たぶん、成功かな? 地図上にも載ってるし。でもこれ描きづらそうだね」

 「うん」

 「何かで印つけようか。例えば、魔法陣の外に、四つ角に穴を掘っておくとか。枝を立てるとか」

 「そうだね。そうしたらわかりやすいかも!」

 「虹の刻があるからそれでも印になる物がいいよね」

 「そうだ。穴じゃなくて石を置くのはどう?」

 「いいね! 一時的に今だけ穴を掘って目印にして、その上に石を置こう!」

 「うん!」

 私達は、転がらないようにあまり丸くなくて、大きな石を探して10個ほど持ってきました。
 さっき描いた魔法陣の周りに四つほど置きます。
 って、その真ん中に白っぽい石をユージさんが置きました。

 「いっぱい石を置いたらどの石を結んだ中かわからなくなるからね。こうすれば、ここに魔法陣があるってわかるし。魔法陣の大きさもわかる」

 「そうだね! 三つ描くからわけわかんなくなるかもしれないものね!」

 「で、次は、石を先に置いて、その中に魔法陣を描こう」

 「うん!」

 四つ置いた石の中で、私は二つ目の魔法陣を描きます。
 描き終わると、さきほどと同じでスッと魔法陣は見えなくなりました。そしてそこに、ユージさんは白っぽい石を置きます。

 「後一つだね。このままだと、虹の刻ぎりぎりかも」

 最後の一つを描き終わるまで降らないでほしい。
 雨はどしゃぶりなので、魔法陣が見えなくなる。

 「がんばる!」

 「うん」

 三つ目の魔法陣を慎重にかつ早く描く。
 この魔法陣も描き終わるとスッと見えなくなった。何とか、雨が降る前に、描き終わりました!

 「お疲れ様」

 最後にユージさんが、白い石を中央に置いて終了です。

 「じゃ、バジーさんのところへ戻ろう」

 「うん。うまくいっているといいね」

 ユージさんは、そうだねと頷きました。
 私達は、テントにワープして、草原に行きました。
 テントから出ると、バジーくんが嬉しそうに近づいてきます。

 「異常ありません!」

 「うん。ありがとう」

 ユージさんは、バジーくんにそう返し、魔法陣へ近づいて行く。
 私も一緒に近づき、置いてある板を確認した。

 123
 ○○○
 3/30,000,000

 板には、1、2、3と数字が振ってあり、その下が光っている。多分魔法陣の番号です。三つとも魔力を吸収しています。
 成功です!
 で、下の数字は確か『今の生命マナ/必要な生命』だったような。

 「えっと。いち、じゅう、ひゃく……」

 「三千万だね」

 「三千万!?」

 「これってもしかして、必要な生命の数値だったりする?」

 「うん。たぶんそう」

 私達は、顔を見合わせて苦笑い。
 そう簡単には、生命せいめいの枝は出来ない様です。

 「まあ成功はしたんだからヒムネさんに報告しようか」

 「うん」

 でも、雨が降って来てしまいました!
 虹の刻です!
 なので、雨がやんでから魔法陣を描いて、ヒムネさんがいる森に行く事にしました。
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