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『レベル11―天の川に魚は泳いでいませんから! ―』

―エピローグ―

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 「見舞いに来てやったぞ」

 来なくていいのに三人で何故か学校帰りに来た。
 やっぱり風邪を引き、月曜日になっても下がらなかった。

 「魔法使いなのに、体弱すぎじゃないかしら?」

 なぜ魔法使いは、体が強い設定なんだ。
 二色さんの魔法使いのイメージがよくわからない――が、これだけは言える。

 「僕は、魔法使いじゃないから!」
 「何、言ってんだよ。魔法で、魚を釣ろうとしたんだろう?」

 そう言えば、誤魔化す為にそう言ったんだった!

 「それでも魔法使いじゃないってば!」
 「熱にうなされてるわ」

 二色さんが、そう言った。
 三人がいたら余計熱が上がりそうだ。
 それなのに、三人は僕の部屋で魔法使いの話で盛り上がっているのだった――。
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