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『レベル7―チョコにはご用心!?―』
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事の起こりは三日前だ。
そしていつものごとく、部室で話している時。
僕が所属している部は、かそう部。そして何故かお飾り部長をさせられている!!
『かそう部』――この部は、趣味全開! 魔女っ子大好きの大場幸映と同じクラスの二色愛音さんがエンジョイする為に作った部だ!
ミーラさんも部員になった。
こんな会話から始まった――。
「もう少しでバレンタインね」
「そうだな」
「バレインタイン?」
二色さんが言うと、大場が相槌を打った。そしてその会話に、ミーラさんが食いついた! ――滅茶苦茶嫌な予感がする。
ミーラさんが興味を持つと、ろくな事がない!
「そっか。知らないのね。日本では、女性が男性にチョコを贈る日よ」
「チョコ?」
「あら、チョコも知らないの?」
二色さんが聞くと、ミーラさんが知らないと頷いた。
「茶色い甘いお菓子だよ。な、審。食った事あるだろう?」
興味なさそうにしていたら、大場が僕に振って来た。
「あるよ。チョコぐらい」
「へえ、お前にくれる人いたんだ」
「チョコを食べた事をあるって言っただけだ! バレンタインで、もらった事はないよ!」
「何で怒ってるの?」
僕がムッとして返すと、不思議そうにミーラさんは聞く。ほっといてくれ!
「めげているのよ。貰えないから」
「へー。そんなに美味しんだ!」
「まあ美味しいけど、審がめげているのは違う事でだ」
にやにやしながら大場が言う。
もしかして、大場はもてるのか? 中学の時、貰っていたっけ?
いやクラス違ったからわかんないや。
「じゃ、私があげようか?」
「いらない!!」
ミーラさんが言うけど、速攻拒否だ!
どんなチョコを渡されるかわかったもんじゃない!
「まあ、勇気を振り絞って言ったのに、渡される前に断るなんて!!」
どこが勇気を振り絞っているんだぁ!! ――て言い返したいけど、二色さんってどこか怖い。
「大場にあげればいいだろう?」
「何言ってるんだ? 好きな奴にあげなくてどうする」
「はぁ? 今は、お友達とか感謝の気持ちとかであげたりするんだから貰っとけばいいだろう?」
「俺はいらない。食べきれないほど貰うから!」
嫌みだこいつ。そんなにモテてたのかよ……。
「もう、照れなくてもいいのに」
二色さんは、そう僕を見て言うと、ミーラさんの手を取った。
「大丈夫よ! まだ三日あるから練習しましょう」
「練習?」
ミーラさんは、首を傾げる。
「手作りチョコよ!」
「え?! チョコって作れるの?」
驚いて声をあげるミーラさんに、二色さんは頷いた。
「作る!!」
作らせないでほしんだけど……。
僕は顔を引きつらせて、会話を聞いていた。
そしていつものごとく、部室で話している時。
僕が所属している部は、かそう部。そして何故かお飾り部長をさせられている!!
『かそう部』――この部は、趣味全開! 魔女っ子大好きの大場幸映と同じクラスの二色愛音さんがエンジョイする為に作った部だ!
ミーラさんも部員になった。
こんな会話から始まった――。
「もう少しでバレンタインね」
「そうだな」
「バレインタイン?」
二色さんが言うと、大場が相槌を打った。そしてその会話に、ミーラさんが食いついた! ――滅茶苦茶嫌な予感がする。
ミーラさんが興味を持つと、ろくな事がない!
「そっか。知らないのね。日本では、女性が男性にチョコを贈る日よ」
「チョコ?」
「あら、チョコも知らないの?」
二色さんが聞くと、ミーラさんが知らないと頷いた。
「茶色い甘いお菓子だよ。な、審。食った事あるだろう?」
興味なさそうにしていたら、大場が僕に振って来た。
「あるよ。チョコぐらい」
「へえ、お前にくれる人いたんだ」
「チョコを食べた事をあるって言っただけだ! バレンタインで、もらった事はないよ!」
「何で怒ってるの?」
僕がムッとして返すと、不思議そうにミーラさんは聞く。ほっといてくれ!
「めげているのよ。貰えないから」
「へー。そんなに美味しんだ!」
「まあ美味しいけど、審がめげているのは違う事でだ」
にやにやしながら大場が言う。
もしかして、大場はもてるのか? 中学の時、貰っていたっけ?
いやクラス違ったからわかんないや。
「じゃ、私があげようか?」
「いらない!!」
ミーラさんが言うけど、速攻拒否だ!
どんなチョコを渡されるかわかったもんじゃない!
「まあ、勇気を振り絞って言ったのに、渡される前に断るなんて!!」
どこが勇気を振り絞っているんだぁ!! ――て言い返したいけど、二色さんってどこか怖い。
「大場にあげればいいだろう?」
「何言ってるんだ? 好きな奴にあげなくてどうする」
「はぁ? 今は、お友達とか感謝の気持ちとかであげたりするんだから貰っとけばいいだろう?」
「俺はいらない。食べきれないほど貰うから!」
嫌みだこいつ。そんなにモテてたのかよ……。
「もう、照れなくてもいいのに」
二色さんは、そう僕を見て言うと、ミーラさんの手を取った。
「大丈夫よ! まだ三日あるから練習しましょう」
「練習?」
ミーラさんは、首を傾げる。
「手作りチョコよ!」
「え?! チョコって作れるの?」
驚いて声をあげるミーラさんに、二色さんは頷いた。
「作る!!」
作らせないでほしんだけど……。
僕は顔を引きつらせて、会話を聞いていた。
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