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『レベル6―雪の結晶を求めて―』

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 この辺りだけ一面銀世界。そう言うと凄く素晴らしい景色に聞こえるかもしれないが、これ人工で降らせた、本物の雪です。

 意味がわからない? でしょうねぇ……。
 なんたってこの雪は、目の前にいる『雪女』が降らせた雪ですからぁ!!

 なんでいつもこうなるんだ! ミーラさんが絡むといつもこうなる!

 あぁ、寒い!
 僕、寒いの嫌いなんだけどぉ!

 「どうするのさ!」
 「凄いね! これが雪? 白い。綺麗! わぁ、冷たい!」

 僕が抗議するも、目の前のミーラさんは、子供の様に無邪気に走り回るだけ。
 はぁ。これ、消したら怒りそう。

  僕は、あきら七生なお。今年高校生になったばかりだ。登校初日の帰り道に、銀色に光る水色の髪に瞳の少女ミーラさんと出会った。
 僕はミーラさんが持参した『杖』で、彼女の世界から召喚したモンスター倒しを押し付けられた! その『杖』はよりによってレア物だったらしく、僕にしか使えないものだった!

 向こうの世界では、その杖を造れば名が轟く程の逸品らしい。でも地球じゃ使わないものだし、杖なんて持って歩けない! と言ったらミーラさんの師匠のパスカルさんは、ペン型にしてくれた――大きなお世話だ!!

 パスカルさんは、その杖をレベルアップさせたいが為に、ミーラさんを送り込んで来た。彼女は、杖野つえのミラとして、僕の学校に来た! お蔭で僕は、この世界で杖のレベルを上げるために、モンスター狩りをするはめになったのだった!!

 今回は、ミーラさんの雪を見たいと言う一言で始まった。ちょっと待てば見れるのに――!
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