11 / 11
最終話
しおりを挟む
大変な披露宴になりましたが終了しました。
これから大変なのは、アンドルダール国でしょう。他国の首席が集まる中、あんな騒ぎを起こしたのですから。よっぽど切羽詰まっていたとはいえ、あり得ない行為です。
ですが、ヘルラード様がおっしゃった通り、深刻な状況のようです。今まで、聖女に守ってもらっていたので、国民もどうしたらいいのかわからないのですから。まともな被害対策が取られていないのです。
ここまで酷くなると予測していなかったのでしょう。いや出来なかった。今までなかったのだから。
それが聖女のおかげだとわかっていても、大丈夫だとなぜ思ったのか。
その後、アンドルダール国は我が国ジムナージュ国の属国になり、支援する事で建て直し計る事となった。
国王が頭を下げに来たのです。息子ヘルラード様がやった事と、これからの事と。
リンナールは、婚約を解消される事無くヘルラード様と結婚する事になりました。不安はありますが、リンナールが好きなのは本当のようです。それなのに、あんな事をいうなんて。
「なんだか申し訳ありません」
「君が謝る事ではないだろう。でも驚いたよ。リンリーが聖女だったなんて。普通なら考えられないからね。僕にとっては、君は聖女より女神だけどね」
手を取り甲にキスをおとす。
女神だなんて。身に余るお言葉です。
「私は、聖女ですが相手によって聖女になれるかどうか決まる様なのです」
「え? それはどういう」
「愛して頂かないと聖女の力は発揮されないそうです」
「なんと。では、君の本来の力はフルに発揮されたわけか」
クスっと嬉しそうにソルムナード様はほほ笑んだ。
「愛の証明が国民に知れ渡った」
「もうソルムナード様ったら。わ、私も負けないぐらいソルムナード様を愛しています」
「リンリー」
ソルムナード様の顔が近づく。目を瞑るとそっと口づけを受けた。
お母様。私今、凄く幸せを実感しています。奇跡で愛の証明など凄すぎです。
お手紙に書いてあった様に、なりましたよ。
――愛されますように。聖女としての力は、愛されて発揮されるのです。聖女としてではなく、女性として愛される事。特別な力は、普通の愛で手に入れられるのです。
これから大変なのは、アンドルダール国でしょう。他国の首席が集まる中、あんな騒ぎを起こしたのですから。よっぽど切羽詰まっていたとはいえ、あり得ない行為です。
ですが、ヘルラード様がおっしゃった通り、深刻な状況のようです。今まで、聖女に守ってもらっていたので、国民もどうしたらいいのかわからないのですから。まともな被害対策が取られていないのです。
ここまで酷くなると予測していなかったのでしょう。いや出来なかった。今までなかったのだから。
それが聖女のおかげだとわかっていても、大丈夫だとなぜ思ったのか。
その後、アンドルダール国は我が国ジムナージュ国の属国になり、支援する事で建て直し計る事となった。
国王が頭を下げに来たのです。息子ヘルラード様がやった事と、これからの事と。
リンナールは、婚約を解消される事無くヘルラード様と結婚する事になりました。不安はありますが、リンナールが好きなのは本当のようです。それなのに、あんな事をいうなんて。
「なんだか申し訳ありません」
「君が謝る事ではないだろう。でも驚いたよ。リンリーが聖女だったなんて。普通なら考えられないからね。僕にとっては、君は聖女より女神だけどね」
手を取り甲にキスをおとす。
女神だなんて。身に余るお言葉です。
「私は、聖女ですが相手によって聖女になれるかどうか決まる様なのです」
「え? それはどういう」
「愛して頂かないと聖女の力は発揮されないそうです」
「なんと。では、君の本来の力はフルに発揮されたわけか」
クスっと嬉しそうにソルムナード様はほほ笑んだ。
「愛の証明が国民に知れ渡った」
「もうソルムナード様ったら。わ、私も負けないぐらいソルムナード様を愛しています」
「リンリー」
ソルムナード様の顔が近づく。目を瞑るとそっと口づけを受けた。
お母様。私今、凄く幸せを実感しています。奇跡で愛の証明など凄すぎです。
お手紙に書いてあった様に、なりましたよ。
――愛されますように。聖女としての力は、愛されて発揮されるのです。聖女としてではなく、女性として愛される事。特別な力は、普通の愛で手に入れられるのです。
49
お気に入りに追加
531
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(4件)
あなたにおすすめの小説
国外追放を受けた聖女ですが、戻ってくるよう懇願されるけどイケメンの国王陛下に愛されてるので拒否します!!
真時ぴえこ
恋愛
「ルーミア、そなたとの婚約は破棄する!出ていけっ今すぐにだ!」
皇太子アレン殿下はそうおっしゃられました。
ならよいでしょう、聖女を捨てるというなら「どうなっても」知りませんからね??
国外追放を受けた聖女の私、ルーミアはイケメンでちょっとツンデレな国王陛下に愛されちゃう・・・♡
婚約破棄から聖女~今さら戻れと言われても後の祭りです
青の雀
恋愛
第1話
婚約破棄された伯爵令嬢は、領地に帰り聖女の力を発揮する。聖女を嫁に欲しい破棄した侯爵、王家が縁談を申し込むも拒否される。地団太を踏むも後の祭りです。
冤罪を受けたため、隣国へ亡命します
しろねこ。
恋愛
「お父様が投獄?!」
呼び出されたレナンとミューズは驚きに顔を真っ青にする。
「冤罪よ。でも事は一刻も争うわ。申し訳ないけど、今すぐ荷づくりをして頂戴。すぐにこの国を出るわ」
突如母から言われたのは生活を一変させる言葉だった。
友人、婚約者、国、屋敷、それまでの生活をすべて捨て、令嬢達は手を差し伸べてくれた隣国へと逃げる。
冤罪を晴らすため、奮闘していく。
同名主人公にて様々な話を書いています。
立場やシチュエーションを変えたりしていますが、他作品とリンクする場所も多々あります。
サブキャラについてはスピンオフ的に書いた話もあったりします。
変わった作風かと思いますが、楽しんで頂けたらと思います。
ハピエンが好きなので、最後は必ずそこに繋げます!
小説家になろうさん、カクヨムさんでも投稿中。
国護りの力を持っていましたが、王子は私を嫌っているみたいです
四季
恋愛
南から逃げてきたアネイシアは、『国護りの力』と呼ばれている特殊な力が宿っていると告げられ、丁重にもてなされることとなる。そして、国王が決めた相手である王子ザルベーと婚約したのだが、国王が亡くなってしまって……。
全てを義妹に奪われた令嬢は、精霊王の力を借りて復讐する
花宵
恋愛
大切なお母様にお兄様。
地位に名誉に婚約者。
私から全てを奪って処刑台へと追いやった憎き義妹リリアナに、精霊王の力を借りて復讐しようと思います。
辛い時に、私を信じてくれなかったバカな婚約者も要りません。
愛人に溺れ、家族を蔑ろにするグズな父親も要りません。
みんな揃って地獄に落ちるといいわ。
※小説家になろうでも投稿中です
大好きな第一王子様、私の正体を知りたいですか? 本当に知りたいんですか?
サイコちゃん
恋愛
第一王子クライドは聖女アレクサンドラに婚約破棄を言い渡す。すると彼女はお腹にあなたの子がいると訴えた。しかしクライドは彼女と寝た覚えはない。狂言だと断じて、妹のカサンドラとの婚約を告げた。ショックを受けたアレクサンドラは消えてしまい、そのまま行方知れずとなる。その頃、クライドは我が儘なカサンドラを重たく感じていた。やがて新しい聖女レイラと恋に落ちた彼はカサンドラと別れることにする。その時、カサンドラが言った。「私……あなたに隠していたことがあるの……! 実は私の正体は……――」
国護りの聖女と呼ばれていた私は、婚約者である王子から婚約破棄を告げられ、追放されて……。
四季
恋愛
国護りの聖女と呼ばれていたクロロニアは王子ルイスと婚約していた。
しかしある日のこと、ルイスから婚約破棄を告げられてしまって……。
聖女解任ですか?畏まりました(はい、喜んでっ!)
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
私はマリア、職業は大聖女。ダグラス王国の聖女のトップだ。そんな私にある日災難(婚約者)が災難(難癖を付け)を呼び、聖女を解任された。やった〜っ!悩み事が全て無くなったから、2度と聖女の職には戻らないわよっ!?
元聖女がやっと手に入れた自由を満喫するお話しです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
自分勝手な王子や親や国
滅んでしまえば良かったのに
助けるなんて甘過ぎ
読みとばしちゃったのかな?妹うんともすんとも言ってなくないですか?
こんな妹いらないな~一人っ子だけども(笑)
感想ありがとうございます
義母と結婚する為、そして結婚生活を続ける為です。一応、リンは誰でもつけれます。
感想ありがとうございます。
婚約を解除、ではなく解消が良いのでは?
設定面白かったです!愛されることは良いですね!
直しました。
感想もありがとうございます。