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第8話 豹変したルナード
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ちょっとした高台だが、絶対に人がこなそうな場所だ。景色なんて何も見えない。
やっぱりかぁ……。
声を出せないと思っているのだから、わざわざこんな所に連れて来なくてもとディアルディは思っていた。帰る道がわからないのだ。
さて、彼をのした後、どうやって帰ろうか。
ディアルディの問題は、そこにあった。言葉が話せないので、地面にでも書いて知らせるしかないなと、叱られる覚悟を決めた。
「ここで愛を誓うと二人は幸せになれる」
そう言って、ダンザルはディアルディの手を取った。それをディアルディは、パシッと払う。
「あいつはさ。結婚に興味ないよ。神官がいいなら俺にしない?」
そんなの知っている。
ディアルディは、ジッとダンザルを睨み付ける様に見るも彼は怯まない。
『ディア、誰か来るよ』
ディアルディが驚いていると、隙をみてダンザルがディアルディの両手を掴まえた。
「あいつ、気に入らないんだよね。君をあいつから奪えば、少しは憂さ晴らしもできるしさ」
くそ。こいつ思ったより力あるな。
「その手を放せ!」
ダンザルは驚いていた。目の前に、ルナードが現れたからだ。
「どうしてここがわかった」
「さあ? それよりも、さっさと彼女から手を放せ。マカリー様の客人だと言っただろう?」
ぐいっと、ダンザルがディアルディを引き寄せた。ディアルディはギョッとする。ルナードがいなければ、ダンザルをのしていたが、それができないのだ。
「私を怒らせたいって事か? マゾだな、お前」
ルナードは、タタタタと走って来たと思ったら、右手を振り上げた。
「ぐわー!」
左手でルナードは、二人を引き離す。
「向こうに行っていろ!」
驚いた顔でディアルディはこくりと頷き、後ろへ下がる。
ダンザルは、ルナードが持っていたナイフで、腕を斬られたのだ。
「お前!!」
腕を押えながら驚いた顔でダンザルは、ルナードを見た。
「これで満足か? 私は、彼女に触れるなと言ったはずだけど?」
「う、うるさい! 別にお前のモノでもないだろう!」
「物ねえ。人は、物じゃないだろう!」
ルナードは、ダンザルの腹を蹴り吹き飛ばした!
普段から想像できないルナードの行動に、ダンザルは恐怖を覚える。
「待て、悪かった!」
ルナードは、そう言って横たわるダンザルの首の上に、ダンっと右足を乗せた。
「いいか。私のモノではないけど、彼女は私の婚約者だ。次に触れたら命はないと思え!」
ダンザルは、目を見開いて驚いていた。二人を見つめているディアルディもだ。婚約者と知られたくないから家から出るなと言ったのではなかったのかと、ルナードの事がわからなくなった。
ルナードが、足を退けると、ダンザルが後づ去りながら逃げて行った。
「まったく。あなたはどうして忠告を聞かなかったのですか? 自分の姿を鏡で見た事はないのですか? 助けも呼べないと言うのに……。 聞いてますか?」
「………」
「すみません。怖かったですよね? 家に送ります」
いつもの調子に戻ったルナードだが、ディアルディは動けないでいた。それは、ルナードの周りに精霊が浮いていたからだ。
ディアルディも特別な力を持った者だった――。
やっぱりかぁ……。
声を出せないと思っているのだから、わざわざこんな所に連れて来なくてもとディアルディは思っていた。帰る道がわからないのだ。
さて、彼をのした後、どうやって帰ろうか。
ディアルディの問題は、そこにあった。言葉が話せないので、地面にでも書いて知らせるしかないなと、叱られる覚悟を決めた。
「ここで愛を誓うと二人は幸せになれる」
そう言って、ダンザルはディアルディの手を取った。それをディアルディは、パシッと払う。
「あいつはさ。結婚に興味ないよ。神官がいいなら俺にしない?」
そんなの知っている。
ディアルディは、ジッとダンザルを睨み付ける様に見るも彼は怯まない。
『ディア、誰か来るよ』
ディアルディが驚いていると、隙をみてダンザルがディアルディの両手を掴まえた。
「あいつ、気に入らないんだよね。君をあいつから奪えば、少しは憂さ晴らしもできるしさ」
くそ。こいつ思ったより力あるな。
「その手を放せ!」
ダンザルは驚いていた。目の前に、ルナードが現れたからだ。
「どうしてここがわかった」
「さあ? それよりも、さっさと彼女から手を放せ。マカリー様の客人だと言っただろう?」
ぐいっと、ダンザルがディアルディを引き寄せた。ディアルディはギョッとする。ルナードがいなければ、ダンザルをのしていたが、それができないのだ。
「私を怒らせたいって事か? マゾだな、お前」
ルナードは、タタタタと走って来たと思ったら、右手を振り上げた。
「ぐわー!」
左手でルナードは、二人を引き離す。
「向こうに行っていろ!」
驚いた顔でディアルディはこくりと頷き、後ろへ下がる。
ダンザルは、ルナードが持っていたナイフで、腕を斬られたのだ。
「お前!!」
腕を押えながら驚いた顔でダンザルは、ルナードを見た。
「これで満足か? 私は、彼女に触れるなと言ったはずだけど?」
「う、うるさい! 別にお前のモノでもないだろう!」
「物ねえ。人は、物じゃないだろう!」
ルナードは、ダンザルの腹を蹴り吹き飛ばした!
普段から想像できないルナードの行動に、ダンザルは恐怖を覚える。
「待て、悪かった!」
ルナードは、そう言って横たわるダンザルの首の上に、ダンっと右足を乗せた。
「いいか。私のモノではないけど、彼女は私の婚約者だ。次に触れたら命はないと思え!」
ダンザルは、目を見開いて驚いていた。二人を見つめているディアルディもだ。婚約者と知られたくないから家から出るなと言ったのではなかったのかと、ルナードの事がわからなくなった。
ルナードが、足を退けると、ダンザルが後づ去りながら逃げて行った。
「まったく。あなたはどうして忠告を聞かなかったのですか? 自分の姿を鏡で見た事はないのですか? 助けも呼べないと言うのに……。 聞いてますか?」
「………」
「すみません。怖かったですよね? 家に送ります」
いつもの調子に戻ったルナードだが、ディアルディは動けないでいた。それは、ルナードの周りに精霊が浮いていたからだ。
ディアルディも特別な力を持った者だった――。
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