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第41話》そうでした。対戦する可能性がありました

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 ――対戦場に入場して下さい。

 二戦目の対戦相手は、魔法系だ。

□――――――――――――――――――――□
 名 前:リョウジ
 レベル:16
 H P:1,744
 ラック:103
□――――――――――――――――――――□

 リョウジさんは、俺を見てニヤッとしている。たぶんHPを見てこれならいけると思ったんだろうな。

 ――アイテム個数を決める為、ダイスを振ります。

 四面のダイスが振られた。

 ――ダイス8で、勝利時に8つ敗北時には4つが、アイテムボックスに収納されます。忘れずに回収してください。

 うん? 8? 4面なのに8なの?

 「4面だったのに8なんだけど」

 『はい。偶数の目しかありません』

 という事は、2、4、6、8って事だよな。だとしたら一番大きな目が出たって事か。

 ――3、2、1、スタート!

 「マジックシールド」

 「ハリケーン」

 うん? ハリケーン? 物理攻撃かよ! こいつもフェイントか! って、思ったより速い!

 「シールド!」

 「スロー!」

 何とか攻撃を受ける前にシールドを張れた。フェイントじゃなかったら交わしていたんだけどな。
 リョウジさんは、驚きながらも今度は魔法を掛けて来た。スキルと魔法は別物扱いみたいで、10秒開けずに発動している。

 「ファイヤー」

 「ハリケーン」

 避けられた! ってこの人、魔法系なのに剣を装備してスキル攻撃だよ。……避けられない!?

 「ハリケーンって強いスキルなの?」

 「スロー」

 『攻撃力の数値による全体攻撃のスキルです。それより素早さを落とされてしまっていますので、攻撃が避けらないと思われます。気を付けて下さい』

 「わかった! ファイヤー」

 交わされた! ナビの言う通りで、俺の攻撃も当たらない。

 「あのさ、スローって回避できないの?」

 『耐性または、バシップがあれば無効になりますが、デバフは基本避けられません。スローは、素早さの最大値の10%を下げます。素早さを半分にまで下げる事が出来ます』

 げ……。たぶん同じぐらいの素早さだったんじゃないかと思うけど、これだとじりじりと追い詰められる!

 「ど、どうしたら……」

 「ハリケーン」

 攻撃を受け、また1,300ほど減った。15,000まで耐えられるけど、このままだと破壊されたら負けだ。

 『マスターもスローで相手の素早さを落としたら如何でしょう』

 「なるほどね。ありがとう」

 そう言えばスローって覚えていたような気がする。やってみるかな。

 「ス……」

 「スロー、スロー、スロー、スロー、スロー!」

 俺は、キツネさんの右手を突き出し、連続で唱えた。

 「はあ?」

 「ごめんね……」

 「マジックシールド」

 「ファイヤー!」

 リョウジさんのHPはゼロになり消滅した。やっぱり魔力には雲泥の差があったみたいだ。でも今回は危なかった。色んな戦い方があるんだな。勉強になったよ。

 準備室に戻り、アイテムボックスから魔法の石を回収しておく。2戦して12個も溜まった。思ったより手に入っている。

 ――対戦場に入場して下さい。

 うん? もう? 俺は準備室を出た。待っていたプレイヤーを見て驚いた。

□――――――――――――――――――――□
 名 前:ミチ
 レベル:19
 H P:97
 ラック:120
□――――――――――――――――――――□

 「ミチさん……」

 「あちゃぁ。エットさんか。これは勝てないかも。手加減なしで宜しくね」

 「あ、うん。宜しく」

 対戦が当たるなんて思ってなかった。同じクラスなんだから当然勝ち進めば当たるよね……。

 『彼女は、対戦相手がいなくマスターより一回対戦が少ないと思われます』

 あぁ、なるほど。余ったんだ。だから俺の試合が終わってすぐに試合が開始されたんだ。

 ――ダイス2で、勝利時に2つ敗北時には1つが、アイテムボックスに収納されます。忘れずに回収してください。

 ミチさんは、弓を構えた。
 俺も右手をキツネさんにして、戦闘準備をする。

 ――3、2、1、スタート!

 ミチさんとの戦闘が始まった!
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