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第14話 凄い事になっていた
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「これはいったいどういう事?」
ボアの死体に囲まれて座り込んでいるマイゼンドは呟いた。沢山モンスターを食べたザラが、レベルアップしていないか確認する為にザラのステータスを見たのだが……
『聖獣ザラモリス:ザラ
レベル:1
HP:100
MP:10
魔法防御:10
回復力:10
素早さ:70
適正属性:―
不適正属性:―
必要なモノ
レベルアップなら「食べ物」
スキル習得なら「魔力」 』
なぜに選択肢になっているのだろうと不思議に思ったのだ。
「あ、もしかして!」
育てるレベル2:育てるモノのスタータスを見る事が出来き、選択して育成出来る。
いつの間にか、育てるスキルがレベルアップしていた。レベル2になると選択で、どんな風に育てるか選べるようだ。
「魔力~」
マイゼンドは、スキル習得を選んだ。レベルアップさせて大きくなっては困るからだった。
「これどれくらい与えればいいわけ?」
ずっと魔力を与え続けていると、ふらふらになってきたマイゼンドは、地面に横になる。体がだるいのだ。
寝ちゃいけないと思いつつ辺りが暗くなっていった。
□
「おい、マイゼンド!」
ハッとして目を覚ますと、シャーフが目の前にいた。
「あれ? 僕……」
「だから言っただろう。ボアにはするなと!」
シャーフの他にも一人、冒険者がいた。
マイゼンドは、上半身を起こす。
「で、何があったんだ?」
シャーフに聞かれ、自分が魔力を上げていて気を失ったんだと思い出すもそれは言えない。
「ジルの話だと、ボアを五体ほど倒していたと聞いて来たんだが、ボアの死体はないしお前は倒れているし」
「ジル?」
「ボアを分けてやっただろう?」
「え?」
盗んで行った冒険者だった。
「ちょうど彼らが戻って来たから一緒に来たんだ」
亀のモンスターの討伐隊の冒険者だ。
「君に聞きたいが、本当に川辺に放したんだな?」
「はい……」
「そうか」
「立てるか?」
マイゼンドは、シャーフに支えられて立ち上がった。もうだるさはなく、大丈夫そうだ。それより気がかりなのは、鞄の中にいるザラだ。バレたら殺される。
二人と一緒にマイゼンドは、街へと戻った。
□
冒険者協会にマイゼンドは連れて行かれた。
そして、シャーフから話を聞いた討伐隊は、マイゼンドのステータス確認をした。討伐に来た冒険者の中にステータス確認を持つものがいて、マイゼンドのステータスを紙に映し出したのだ。
どよめきが起きた。
加護を受けた名:マイゼンド
レベル:7
HP:2,071
MP:130
魔法防御:130
回復力:130
素早さ:1,432
適正属性:―
不適正属性:―
スキル:「拾う:レベル12」「☆据え置きリセット:パッシブ」
「育てる:レベル2」
魔法:「浮遊:レベル5」
「嘘だろう?」
誰かが呟いた。目の前の紙に浮き上がったステータスは、レベル7の数値ではなかったのだ。HPや素早さはレベル200以上の値があるだろう。
誰もが目を疑うステータスだ。
シャーフも驚いた。聞いていたステータスとはかけ離れていたからだ。
「お前、レベル35,6って言ってなかったか?」
「え? あ、でも昨日戻って……」
「いや、それにしてもだな」
「稀にスキルによって、数値が上がる事はあると聞いてはいたが、レベルが一桁で、この数値は驚いた。さすが☆スキルだ」
討伐に来たパーティーのリーダー、モーアンドが言った。彼らのパーティーは、200レベルオーバー。それに匹敵する数値だ。いやHPだけ見れば、誰よりも高い。
「このステータスだったらここに置いておくのは……」
ぼそりと誰かが呟いたのが聞こえた。
マイゼンドは焦る。モンスターを連れているのに、パーティーを組む訳にはいかない。それに自分がそんなに強いとも思っていなかった。
武器を替えたから攻撃力が上がったのだ。ただスピードがあるだけだと思っていた。
「あの! 僕、そんなに強くないですよね? 攻撃力もないし……」
「はぁ? 何言ってやがる。俺より上だぞ!」
メンバーの一人にそう言い返され、マイゼンドは驚く。彼にしてみれば、まさかだったからだ。
「そうか。本人がわかってないのか。俺はレベル251だが、HPは1,300で素早さは1,040だ。あと私にも回復力はあるが、君の倍の260だ。レベル251で君の倍だ。君がどれだけ凄いか理解出来たか?」
マイゼンドは驚き過ぎて、頷く事しかできなかった。
やっと凄さがわかったのだ。
本来のレベルだと50ちょっとだが、素早さは彼らと同じぐらいのステータスがあった。HPなど、軽く超えていた。5倍のレベル差があるのに回復力は、250レベルの半分もある。
弱いなんていったら怒るはずだと、マイゼンドはごくりと生唾を飲み込んだ。
ボアの死体に囲まれて座り込んでいるマイゼンドは呟いた。沢山モンスターを食べたザラが、レベルアップしていないか確認する為にザラのステータスを見たのだが……
『聖獣ザラモリス:ザラ
レベル:1
HP:100
MP:10
魔法防御:10
回復力:10
素早さ:70
適正属性:―
不適正属性:―
必要なモノ
レベルアップなら「食べ物」
スキル習得なら「魔力」 』
なぜに選択肢になっているのだろうと不思議に思ったのだ。
「あ、もしかして!」
育てるレベル2:育てるモノのスタータスを見る事が出来き、選択して育成出来る。
いつの間にか、育てるスキルがレベルアップしていた。レベル2になると選択で、どんな風に育てるか選べるようだ。
「魔力~」
マイゼンドは、スキル習得を選んだ。レベルアップさせて大きくなっては困るからだった。
「これどれくらい与えればいいわけ?」
ずっと魔力を与え続けていると、ふらふらになってきたマイゼンドは、地面に横になる。体がだるいのだ。
寝ちゃいけないと思いつつ辺りが暗くなっていった。
□
「おい、マイゼンド!」
ハッとして目を覚ますと、シャーフが目の前にいた。
「あれ? 僕……」
「だから言っただろう。ボアにはするなと!」
シャーフの他にも一人、冒険者がいた。
マイゼンドは、上半身を起こす。
「で、何があったんだ?」
シャーフに聞かれ、自分が魔力を上げていて気を失ったんだと思い出すもそれは言えない。
「ジルの話だと、ボアを五体ほど倒していたと聞いて来たんだが、ボアの死体はないしお前は倒れているし」
「ジル?」
「ボアを分けてやっただろう?」
「え?」
盗んで行った冒険者だった。
「ちょうど彼らが戻って来たから一緒に来たんだ」
亀のモンスターの討伐隊の冒険者だ。
「君に聞きたいが、本当に川辺に放したんだな?」
「はい……」
「そうか」
「立てるか?」
マイゼンドは、シャーフに支えられて立ち上がった。もうだるさはなく、大丈夫そうだ。それより気がかりなのは、鞄の中にいるザラだ。バレたら殺される。
二人と一緒にマイゼンドは、街へと戻った。
□
冒険者協会にマイゼンドは連れて行かれた。
そして、シャーフから話を聞いた討伐隊は、マイゼンドのステータス確認をした。討伐に来た冒険者の中にステータス確認を持つものがいて、マイゼンドのステータスを紙に映し出したのだ。
どよめきが起きた。
加護を受けた名:マイゼンド
レベル:7
HP:2,071
MP:130
魔法防御:130
回復力:130
素早さ:1,432
適正属性:―
不適正属性:―
スキル:「拾う:レベル12」「☆据え置きリセット:パッシブ」
「育てる:レベル2」
魔法:「浮遊:レベル5」
「嘘だろう?」
誰かが呟いた。目の前の紙に浮き上がったステータスは、レベル7の数値ではなかったのだ。HPや素早さはレベル200以上の値があるだろう。
誰もが目を疑うステータスだ。
シャーフも驚いた。聞いていたステータスとはかけ離れていたからだ。
「お前、レベル35,6って言ってなかったか?」
「え? あ、でも昨日戻って……」
「いや、それにしてもだな」
「稀にスキルによって、数値が上がる事はあると聞いてはいたが、レベルが一桁で、この数値は驚いた。さすが☆スキルだ」
討伐に来たパーティーのリーダー、モーアンドが言った。彼らのパーティーは、200レベルオーバー。それに匹敵する数値だ。いやHPだけ見れば、誰よりも高い。
「このステータスだったらここに置いておくのは……」
ぼそりと誰かが呟いたのが聞こえた。
マイゼンドは焦る。モンスターを連れているのに、パーティーを組む訳にはいかない。それに自分がそんなに強いとも思っていなかった。
武器を替えたから攻撃力が上がったのだ。ただスピードがあるだけだと思っていた。
「あの! 僕、そんなに強くないですよね? 攻撃力もないし……」
「はぁ? 何言ってやがる。俺より上だぞ!」
メンバーの一人にそう言い返され、マイゼンドは驚く。彼にしてみれば、まさかだったからだ。
「そうか。本人がわかってないのか。俺はレベル251だが、HPは1,300で素早さは1,040だ。あと私にも回復力はあるが、君の倍の260だ。レベル251で君の倍だ。君がどれだけ凄いか理解出来たか?」
マイゼンドは驚き過ぎて、頷く事しかできなかった。
やっと凄さがわかったのだ。
本来のレベルだと50ちょっとだが、素早さは彼らと同じぐらいのステータスがあった。HPなど、軽く超えていた。5倍のレベル差があるのに回復力は、250レベルの半分もある。
弱いなんていったら怒るはずだと、マイゼンドはごくりと生唾を飲み込んだ。
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