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「い、今なんて……」
『彼は召喚師よ』
召喚師ってそこら辺にうようよいるもんなの?
だったら妖精見える人がいっぱいいたっていいし、加護を持っている人だっていてもおかしくない!
『嘘じゃないわよ』
「いつからわかってたの?」
『アーズラッドの代わりに来た時からよ。近づけばわかるって言ったでしょ』
「なんで何も言わなかったんだよ!」
『言えば、近づくでしょう? いい? 召喚なんて教わらないと出来ないの。素質だけではダメなのよ。だからスラゼも私を手放せば、召喚が出来ないから召喚師だけど、召喚師ではなくなるわ。私をあなたが見えるのは、契約しているからよ。相手が妖精を召喚していれば、私には見えるわ。勿論相手の妖精からも私が見える。でもね、妖精を召喚するのって召喚師の中でもトップレベルの者だけよ』
「待って……じゃ加護持ちだって知ったら僕が召喚師だって気がついたんじゃない?」
『妖精を召喚出来るって普通は知らないの。だから加護持ちがいないのよ。知っていても召喚出来る者が少ないからだけどね。でもそうね。タイミングから言って、スラゼを狙ったっていう事もあり得るわね。ただそれはなぜって事になるけどね。別に召喚師だとしても命を狙う必要なんてないでしょう?』
確かにそうだ。僕が召喚師だとしても殺す必要はない。逆に自分が召喚師だとばれる。ラスがいなければ、僕は気付けていない。
「なあ、妖精はなんて言っているんだ? 何を黙っていたんだ?」
「ツエルさんがつけていた事だよ……」
「え? それさっき聞いたよな?」
「とにかく、この街を出よう。それから考えよう」
「……いや、いい」
「え? なんで?」
「巻き込んでごめん。こいつらもいるし、俺が居たらまた狙われるだろう?」
アーズラッドは、レンカ達をチラッと見て言った。
「アーズラッドは、どうするの?」
「それは……」
「狙われたって?」
レンカが聞いた。
二人は、凄く不安そうな顔つきだ。
「よくわからないんだ。でもモンスターで襲わせたのならそうかなって話」
「え? モンスター!?」
レンカ達が凄く驚いていた。
『もう仕方ないわね。一旦全員でこの街を出ましょう。アーズラッドもね』
「うん。ありがとう。ラス」
そうだ。言い争いをしている場合じゃない!
「アーズラッド。今は一度一緒に出よう。僕も一緒に狙われたんだから僕かもしれないだろう?」
「はあ? なんでお前が?」
「どっちにしてもアーズラッドを置いて行って何かあれば目覚めが悪いし」
「……お前って本当お人好しだな。ありがとう。わかった行こう!」
よかった。
「じゃ二人共用意して」
「「うん」」
用意と言っても荷物を持つだけだ。
宿を出た僕達は、森へと向かう。
『やっぱりつけられているわね』
うーん。もしツエルさんだとしたら僕が泊まっていた宿を知っているのだから戻ってきていると見張っていてもおかしくはないけど。
「人目がつくところで襲わないって事は、他の人には知られずに殺したいって事なのかな?」
『でしょうね。人前で堂々と人殺しをする人はいないでしょう? 復讐なら別かもしれないけどね』
確かにそうだ。復讐なら殺す事だけが目的かもしれないもんね。その後、自分自身がどうなろうとも。復讐される覚えないし、アーズラッドもないみたいだもんね。
「あのさ。もしかして森へ向かってる?」
「うん。取りに行きたい物があるからね」
「取りに? あ、リアカー? お前、何呑気な事を言っているんだよ。こういう時は、置いて行くんだ! 人前で襲って来ないなら馬車で移動すべきだ!」
「あれには、色んな荷物が乗せてあるの!」
「あのなぁ。リアカー引きながら逃げられるわけないだろう?」
「それは大丈夫」
「どこが大丈夫なんだよ! 追っ手がついてきてるんだろう? 森へ入れば襲われるだろうが!」
「うん? そっか。 じゃ二手に分かれよう。三人は道なりに進んで!」
『そうね。そうしましょう』
「はぁ? ちょっと待てよ! お前が狙われているかもしれないとか言っていなかったか?」
「二人を頼んだよ!」
「おい!」
「えー! スラゼお兄ちゃん!」
レンカが声を上げるも追いかけてはこない。
「先に行っていて!」
三人は納得してくれたのか走り出してくれた。
よかった。
『彼は召喚師よ』
召喚師ってそこら辺にうようよいるもんなの?
だったら妖精見える人がいっぱいいたっていいし、加護を持っている人だっていてもおかしくない!
『嘘じゃないわよ』
「いつからわかってたの?」
『アーズラッドの代わりに来た時からよ。近づけばわかるって言ったでしょ』
「なんで何も言わなかったんだよ!」
『言えば、近づくでしょう? いい? 召喚なんて教わらないと出来ないの。素質だけではダメなのよ。だからスラゼも私を手放せば、召喚が出来ないから召喚師だけど、召喚師ではなくなるわ。私をあなたが見えるのは、契約しているからよ。相手が妖精を召喚していれば、私には見えるわ。勿論相手の妖精からも私が見える。でもね、妖精を召喚するのって召喚師の中でもトップレベルの者だけよ』
「待って……じゃ加護持ちだって知ったら僕が召喚師だって気がついたんじゃない?」
『妖精を召喚出来るって普通は知らないの。だから加護持ちがいないのよ。知っていても召喚出来る者が少ないからだけどね。でもそうね。タイミングから言って、スラゼを狙ったっていう事もあり得るわね。ただそれはなぜって事になるけどね。別に召喚師だとしても命を狙う必要なんてないでしょう?』
確かにそうだ。僕が召喚師だとしても殺す必要はない。逆に自分が召喚師だとばれる。ラスがいなければ、僕は気付けていない。
「なあ、妖精はなんて言っているんだ? 何を黙っていたんだ?」
「ツエルさんがつけていた事だよ……」
「え? それさっき聞いたよな?」
「とにかく、この街を出よう。それから考えよう」
「……いや、いい」
「え? なんで?」
「巻き込んでごめん。こいつらもいるし、俺が居たらまた狙われるだろう?」
アーズラッドは、レンカ達をチラッと見て言った。
「アーズラッドは、どうするの?」
「それは……」
「狙われたって?」
レンカが聞いた。
二人は、凄く不安そうな顔つきだ。
「よくわからないんだ。でもモンスターで襲わせたのならそうかなって話」
「え? モンスター!?」
レンカ達が凄く驚いていた。
『もう仕方ないわね。一旦全員でこの街を出ましょう。アーズラッドもね』
「うん。ありがとう。ラス」
そうだ。言い争いをしている場合じゃない!
「アーズラッド。今は一度一緒に出よう。僕も一緒に狙われたんだから僕かもしれないだろう?」
「はあ? なんでお前が?」
「どっちにしてもアーズラッドを置いて行って何かあれば目覚めが悪いし」
「……お前って本当お人好しだな。ありがとう。わかった行こう!」
よかった。
「じゃ二人共用意して」
「「うん」」
用意と言っても荷物を持つだけだ。
宿を出た僕達は、森へと向かう。
『やっぱりつけられているわね』
うーん。もしツエルさんだとしたら僕が泊まっていた宿を知っているのだから戻ってきていると見張っていてもおかしくはないけど。
「人目がつくところで襲わないって事は、他の人には知られずに殺したいって事なのかな?」
『でしょうね。人前で堂々と人殺しをする人はいないでしょう? 復讐なら別かもしれないけどね』
確かにそうだ。復讐なら殺す事だけが目的かもしれないもんね。その後、自分自身がどうなろうとも。復讐される覚えないし、アーズラッドもないみたいだもんね。
「あのさ。もしかして森へ向かってる?」
「うん。取りに行きたい物があるからね」
「取りに? あ、リアカー? お前、何呑気な事を言っているんだよ。こういう時は、置いて行くんだ! 人前で襲って来ないなら馬車で移動すべきだ!」
「あれには、色んな荷物が乗せてあるの!」
「あのなぁ。リアカー引きながら逃げられるわけないだろう?」
「それは大丈夫」
「どこが大丈夫なんだよ! 追っ手がついてきてるんだろう? 森へ入れば襲われるだろうが!」
「うん? そっか。 じゃ二手に分かれよう。三人は道なりに進んで!」
『そうね。そうしましょう』
「はぁ? ちょっと待てよ! お前が狙われているかもしれないとか言っていなかったか?」
「二人を頼んだよ!」
「おい!」
「えー! スラゼお兄ちゃん!」
レンカが声を上げるも追いかけてはこない。
「先に行っていて!」
三人は納得してくれたのか走り出してくれた。
よかった。
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