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第十五章 謀略に始まり謀略で終わる
第百八十話
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辺りに魔術で巻き上がった砂埃が舞い上がる!
ティモシー達は、レオナール達の様子を伺っていた。――魔術を感じたからだ!
一体誰が……。
砂埃が晴れ、全員が驚いた!
「トンマーゾ! どうしてあなたが!」
叫んだのはレオナールだ。
「どうして貴様がここにる!」
「どうして? その答えを聞かなくてもわかっているだろう? やっとチャンスが巡ってきた。……いや、思っていたよりずっと早かったかな。覚悟はいいなサンチナド!」
サンチナドは、トンマーゾの返答に舌打ちする。
「クレ、お前、トンマーゾは眠らせて……」
ビシャ!
話しかけてられていたクレが突然、サンチナドに水を掛けた! いわずとも周りはその水が何なのかわかった。魔力を練れなくする水だ!
「貴様! 寝返っていたか!」
サンチナドはそう言ってクレを蹴り飛ばす! 彼女は思いっきり吹き飛ばされるが走り寄っていたエイブに抱き止められた。
「……あれ? 痛くない?」
驚いてクレは、ボソッと呟いた。確かにサンチナドに蹴られ飛ばされたはずなのに、蹴られたところがほとんど痛くないのだ。
「俺が衝撃を吸収する結界を張ったからね」
「え? エイブ、あなたいつの間に……。いやそれより結構離れていたと思うけど……」
「この結界は見える範囲なら俺は張れるんだ」
エイブはクレが蹴られる瞬間に、ピンポイントで結界を張った。それはクッションの役割をはたし、クレは吹き飛ばされるもほとんど蹴りによるダメージはなかった。
「ほう。さすがミュアンだ。腕のいい魔術師を連れて来てる」
「相手は俺だ!」
感心しているサンチナドにトンマーゾは、男の剣を拾い彼に切りかかる!
サンチナドも腰下げていた剣でそれを受け止めた。
「やっぱり殺しておくんだったな!」
トンマーゾは、マジックアイテムでサンチナドも魔術は効かないだろうと思っていた。剣で倒すしかない!
「母さん、俺も参戦した方がいい?」
「そうねぇ。彼はそれは望んでいないと思うけど……」
彼とはトンマーゾの事だ。どう見ても恨みを晴らす為の行為に見えた。それならば邪魔をしないほうがいいだろう。
「レオナール王子の方へ行きましょう」
ティモシーは頷く。
二人が移動を始めると、エイブ達もレオナールの場所に移動した。
「これは一体どういう事です? 不可解な行動があると思ってはいましたが……」
レオナールがクレを見て言った。
「勘違いしないでね。私達は別に魔術師の組織にたてついている訳じゃなく、個人的に彼に恨みを持っているのよ。彼は、トンマーゾの婚約者を殺し……」
「余計な事、話してんじゃねぇ!」
クレが話していると、トンマーゾが叫んできた。
「あ……」
コーデリアが小さく呟いた。
「どうしました?」
それを聞きとめたレオナールが聞いた。
「トンマーゾってどこかで聞いた覚えがあると思ったらステラミリス様の婚約者……」
「なんですって! では、彼女は殺されたのですか!」
コーデリアの話にミュアンは驚いて声を上げた。それにクレは頷く。
「ふん。俺は何もしていないがな!」
ミュアンの声が聞こえたのかサンチナドはトンマーゾを切りつけながら言った。
剣術はサンチナドの方が上らしく、トンマーゾは既に血まみれだった。
「あれでは恨みを晴らせそうもありませんね。……ティモシー、私達も参戦しますよ!」
「ダメです!」
ミュアンの言葉にクレは慌てて止めた。
「彼では勝てませよ!」
「魔術はダメと言っているのよ! 彼が身に着けているマジックアイテムは魔術を反射させる結界よ!」
それは攻撃すれば跳ね返ってくると言う事である。
「じゃ、俺だけで行くよ」
「来るんじゃねぇ!」
トンマーゾが叫ぶ。
「悪いですがそういう訳には行きません! あなた達には生き証人になって頂きます!」
レオナールはトンマーゾに叫び返した。
ティモシー達は、レオナール達の様子を伺っていた。――魔術を感じたからだ!
一体誰が……。
砂埃が晴れ、全員が驚いた!
「トンマーゾ! どうしてあなたが!」
叫んだのはレオナールだ。
「どうして貴様がここにる!」
「どうして? その答えを聞かなくてもわかっているだろう? やっとチャンスが巡ってきた。……いや、思っていたよりずっと早かったかな。覚悟はいいなサンチナド!」
サンチナドは、トンマーゾの返答に舌打ちする。
「クレ、お前、トンマーゾは眠らせて……」
ビシャ!
話しかけてられていたクレが突然、サンチナドに水を掛けた! いわずとも周りはその水が何なのかわかった。魔力を練れなくする水だ!
「貴様! 寝返っていたか!」
サンチナドはそう言ってクレを蹴り飛ばす! 彼女は思いっきり吹き飛ばされるが走り寄っていたエイブに抱き止められた。
「……あれ? 痛くない?」
驚いてクレは、ボソッと呟いた。確かにサンチナドに蹴られ飛ばされたはずなのに、蹴られたところがほとんど痛くないのだ。
「俺が衝撃を吸収する結界を張ったからね」
「え? エイブ、あなたいつの間に……。いやそれより結構離れていたと思うけど……」
「この結界は見える範囲なら俺は張れるんだ」
エイブはクレが蹴られる瞬間に、ピンポイントで結界を張った。それはクッションの役割をはたし、クレは吹き飛ばされるもほとんど蹴りによるダメージはなかった。
「ほう。さすがミュアンだ。腕のいい魔術師を連れて来てる」
「相手は俺だ!」
感心しているサンチナドにトンマーゾは、男の剣を拾い彼に切りかかる!
サンチナドも腰下げていた剣でそれを受け止めた。
「やっぱり殺しておくんだったな!」
トンマーゾは、マジックアイテムでサンチナドも魔術は効かないだろうと思っていた。剣で倒すしかない!
「母さん、俺も参戦した方がいい?」
「そうねぇ。彼はそれは望んでいないと思うけど……」
彼とはトンマーゾの事だ。どう見ても恨みを晴らす為の行為に見えた。それならば邪魔をしないほうがいいだろう。
「レオナール王子の方へ行きましょう」
ティモシーは頷く。
二人が移動を始めると、エイブ達もレオナールの場所に移動した。
「これは一体どういう事です? 不可解な行動があると思ってはいましたが……」
レオナールがクレを見て言った。
「勘違いしないでね。私達は別に魔術師の組織にたてついている訳じゃなく、個人的に彼に恨みを持っているのよ。彼は、トンマーゾの婚約者を殺し……」
「余計な事、話してんじゃねぇ!」
クレが話していると、トンマーゾが叫んできた。
「あ……」
コーデリアが小さく呟いた。
「どうしました?」
それを聞きとめたレオナールが聞いた。
「トンマーゾってどこかで聞いた覚えがあると思ったらステラミリス様の婚約者……」
「なんですって! では、彼女は殺されたのですか!」
コーデリアの話にミュアンは驚いて声を上げた。それにクレは頷く。
「ふん。俺は何もしていないがな!」
ミュアンの声が聞こえたのかサンチナドはトンマーゾを切りつけながら言った。
剣術はサンチナドの方が上らしく、トンマーゾは既に血まみれだった。
「あれでは恨みを晴らせそうもありませんね。……ティモシー、私達も参戦しますよ!」
「ダメです!」
ミュアンの言葉にクレは慌てて止めた。
「彼では勝てませよ!」
「魔術はダメと言っているのよ! 彼が身に着けているマジックアイテムは魔術を反射させる結界よ!」
それは攻撃すれば跳ね返ってくると言う事である。
「じゃ、俺だけで行くよ」
「来るんじゃねぇ!」
トンマーゾが叫ぶ。
「悪いですがそういう訳には行きません! あなた達には生き証人になって頂きます!」
レオナールはトンマーゾに叫び返した。
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