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第十五章 謀略に始まり謀略で終わる

第百七十七話

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 サラスチニ国ならば、この国が魔術師の国だと最初から知っている。そして、サラスチニ国にから逃げる時に、ミュアンに言われたのである。サラスチニ国は、世界征服を企んでいると。だからそうさせない為に手を貸してほしいと頼まれたのだ。
 コーデリアは、魔術師の組織がサラスチニ国の者だと見当をつけた。そしてある計画を練る。それは国に人を入れるのに検問する事だった。簡単に入り込めない様にしようと考えた。それには理由がいる。だがギデオンにはそれを言えない。
 そこでコーデリアは、レオナールに魔術師を集めさせる事にする。その為に国を厳重にするのを口実にする作戦だ。レオナールをたきつけ、準備を整えて行った。その作戦自体は成功した。
 しかし、レオナールの立場が悪くなってしまった。

 ギデオンは、レオナールが医者になりたいと思っていると知って悩んでいたのだ。後はハミッシュに継がせ、レオナールは好きにさせようかと。ところが、魔術師だと世間に暴露した!
 エクランド国は受け入れてくれるかもしれないが、他国はそうはいかない。ギデオンはレオナールの考えている事がわからなかった。コーデリアも今更本当の事が言えず、レオナール側に回るもレオナールは孤立していく一方だった。
 そしてコーデリアは、自分が犯した事の重大さに気づくことになる。もう既に組織の者は入り込んでいた。レオナールが、刻印を施された者を国に連れて来た事により相手が動き始めたのである。

 レオナールがすぐに国を立った後、その者は始末された。そして、ギデオンが拘束されたのだ。レオナールが魔術師だと名乗った事により表に出ないようにしていたコーデリアは、既に調べ上げられ監視されていたのだった。
 それからすぐにレオナールからミュアンの事を調べて欲しいと連絡が届く。それは組織の者も目にする。調べろという事は、ミュアンだと思う人物に出会った事を意味する。
 そしてこの時に、レオナールが組織にとって目障りな存在となり、ミュアンがアイテムを持っている事が脅されて話したコーデリアによって組織に伝わっていた。
 このままではレオナールが殺されると思ったハミッシュは、ミュアンを殺害すると自ら名乗りを上げ国の外に出る事に成功する。彼はレオナールに接触し今の現状を伝えようと思っていた。だが、組織の者が先手を打っていた。レオナールが国に戻って来るようにミュアンの情報と共に送り付けていたのである。
 何も知らないレオナールとハミッシュは入れ違いになってしまう。いないと知ったハミッシュは、仕方なくミュアンと接触を図る事にする。襲うふりして伝えようとするが、ルーファス達がいて上手くいかず、仕方なしにレオナールを呼び戻して貰えるように殺されると告げる。
 そこにトンマーゾが現れ、ハミッシュは追い詰められ刺されてしまう。

 またハミッシュがレオナールと接触を図ろうとしている間に、コーデリアはギデオンを助け出す手はずだった。助け出す事に成功するが、ハミッシュが刺されたと言われ、いう事を聞かないとハミッシュを殺すと脅される。
 コーデリアは、何とかしようと交渉する。そしてハルフォード国は、これからは組織には何も関わらないとした上で、ミュアンからアイテムを回収する事を約束する。
 そして、この岩砂漠に行くように命じられる。そこにミュアンと一緒にレオナールも現れるはずだと。成功すればレオナールと一緒に国に無事返してやると約束を交わしたのである――。
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