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第二章 仕事が始まったばかりなのに……
第二十三話
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「おはようございます!」
翌日、ドアを開け元気よく挨拶をしたティモシーを三人は驚いたように振り向いた。
「あなた大丈夫なの?」
今日は休むと思っていたベネットは、目を見開いて言った。
「ティモシー!」
名を叫びながら凄い勢いで近づいて来るアリックに、抱き着かれるのではないかと思い身構えるが、右手をギュッと握られただけだった。
「僕のせいで巻き込んでごめん。怪我をしたって……。大丈夫?」
「うん。まあ……でも、アリックさんのせいじゃないし。相手の勘違いから逆恨みされたんだし、アリックさんも被害者だ……よね」
昨日あれから薬師の会社の仕組みをランフレッドから学んだのである。
エクランドは、薬師の国だけあって薬師のレベルが高いので、他国から来ると今までのようにいかない事が多く、また他国と違って完全な実力主義なので、それらを理解しない者達とのトラブルも少なくないと。
「ありがとう」
アリックは、ほほ笑んだ。
「腕怪我したんだろう? 調合出来るのかよ」
上手く纏まったのにダグは、そこへ水を差す。
「あ、うん。暫くはダメだって……。オーギュストさんが大事を取れって」
「そうなんだ……」
その返答にアリックは項垂れる。自分のせいでと責任を感じたのである。
「そ、そうよね? 今日は休むって聞いていたし……。何かあった?」
ベネットも何と言っていいか、わからなかった。自分も被害者だが、ティモシーの怪我は自分せいだと思っていた。
「え? それを伝えに……」
「相変わらずだな……」
この中で唯一関係のないダグだけは、他人事の様に発言をする。
「わざわざ来なくても、ランフレッドさんが言いに来てくれるから大丈夫よ」
ベネットがそう言うと、ティモシーは頷いた。
「今日はこれから聴取? があって私だけ先に行うみたいだから、ついでに……。えっと……ご迷惑をお掛けしますが、私がいない間宜しくお願いします」
そう言って頭を下げたティモシーを三人は驚いて見つめた。
最後の台詞は、ランフレッドにそう言って来いと言われた言葉だった。
ティモシーはアリック達に挨拶に行った後、五階にある第三応接室に向かっていた。応接室となっているが、実際は王宮内で起きた事件の聴取などに使われる部屋だった。
今回は王宮内ではないが、務める者が関わっているのでこの場所で聴取である。
また、五階以上はマイスターの研究室などしかなく、それ以下の薬師は普通は訪れない階だった。
(静かだな。この階)
ティモシーは、階を間違えたのではないかと、少し不安になったが、部屋を見つけ安堵する。
ノックすると入るように言われ、失礼しますと中に入った。中にいる人物を見てギョッとする。
グスターファスにルーファスそしてオーギュスト。勿論ルーファスの護衛のランフレッドもいた。
(偉い人しかいないんだけど……)
「そこへ座って下さい」
グスターファスとルーファスの前に用意された椅子に座るように、オーギュストに促されぎこちなく座った。
グスターファスを直接目にするのは二回目だ。
翌日、ドアを開け元気よく挨拶をしたティモシーを三人は驚いたように振り向いた。
「あなた大丈夫なの?」
今日は休むと思っていたベネットは、目を見開いて言った。
「ティモシー!」
名を叫びながら凄い勢いで近づいて来るアリックに、抱き着かれるのではないかと思い身構えるが、右手をギュッと握られただけだった。
「僕のせいで巻き込んでごめん。怪我をしたって……。大丈夫?」
「うん。まあ……でも、アリックさんのせいじゃないし。相手の勘違いから逆恨みされたんだし、アリックさんも被害者だ……よね」
昨日あれから薬師の会社の仕組みをランフレッドから学んだのである。
エクランドは、薬師の国だけあって薬師のレベルが高いので、他国から来ると今までのようにいかない事が多く、また他国と違って完全な実力主義なので、それらを理解しない者達とのトラブルも少なくないと。
「ありがとう」
アリックは、ほほ笑んだ。
「腕怪我したんだろう? 調合出来るのかよ」
上手く纏まったのにダグは、そこへ水を差す。
「あ、うん。暫くはダメだって……。オーギュストさんが大事を取れって」
「そうなんだ……」
その返答にアリックは項垂れる。自分のせいでと責任を感じたのである。
「そ、そうよね? 今日は休むって聞いていたし……。何かあった?」
ベネットも何と言っていいか、わからなかった。自分も被害者だが、ティモシーの怪我は自分せいだと思っていた。
「え? それを伝えに……」
「相変わらずだな……」
この中で唯一関係のないダグだけは、他人事の様に発言をする。
「わざわざ来なくても、ランフレッドさんが言いに来てくれるから大丈夫よ」
ベネットがそう言うと、ティモシーは頷いた。
「今日はこれから聴取? があって私だけ先に行うみたいだから、ついでに……。えっと……ご迷惑をお掛けしますが、私がいない間宜しくお願いします」
そう言って頭を下げたティモシーを三人は驚いて見つめた。
最後の台詞は、ランフレッドにそう言って来いと言われた言葉だった。
ティモシーはアリック達に挨拶に行った後、五階にある第三応接室に向かっていた。応接室となっているが、実際は王宮内で起きた事件の聴取などに使われる部屋だった。
今回は王宮内ではないが、務める者が関わっているのでこの場所で聴取である。
また、五階以上はマイスターの研究室などしかなく、それ以下の薬師は普通は訪れない階だった。
(静かだな。この階)
ティモシーは、階を間違えたのではないかと、少し不安になったが、部屋を見つけ安堵する。
ノックすると入るように言われ、失礼しますと中に入った。中にいる人物を見てギョッとする。
グスターファスにルーファスそしてオーギュスト。勿論ルーファスの護衛のランフレッドもいた。
(偉い人しかいないんだけど……)
「そこへ座って下さい」
グスターファスとルーファスの前に用意された椅子に座るように、オーギュストに促されぎこちなく座った。
グスターファスを直接目にするのは二回目だ。
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