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第20話 坑道から出てきたモノ達
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リトラさん達が土砂をどけて坑道に向かってから二時間程経ったが、ゴブリンは未だに外に出て来るも僕達で片付けていた。
「あ、あのさ。Eランクなんだよな?」
そうスズミパーティーの人に問われ驚かれた。
「うん。まあ……」
「ちゃんとした評価がされていなかっただけよ。それにしても途切れないわね、あら……」
ロメイトさんとリトラさんが、戻ってきた。ゴブリン退治終了?
「ただいま~と言いたいけど、やばい事になった」
「どうしたの? 怪我人続出でもしたの?」
「いや、ゴブリンキングが既にいた!」
「「え!」」
リトラさんにミューリィさんが質問すると、恐ろしい答えが返ってきた。ゴブリンはそこまで強くない。僕でも倒せる程だ。けどゴブリンキングは、ランクで言えばCランク以上だという。
「坑道では戦いづらいので、トンネルに誘導する事になった。なので、漆黒の剣を取りに戻ってきた」
トンネルは、馬車が二台並べる程の広さはあるけど、攻撃魔法をガンガンと使えないから倒すのは大変なんじゃないだろうか。
「よーし、じゃみんなスコップ拾って来て」
リトラさんの言葉に僕達は驚いた。ゴブリン達が武器にしていたスコップを使って掘るらしい。いや、中に入る時も二人で少し穴をそれで開けてはいたけど。
「うん? あ……」
坑道から誰かが出て来たと思ったらジグルさんが出てきた! ニーナも一緒だ。
『あやつがジグルか』
ジグルさんは、僕達が居て驚いている。
「何をしている? なぜこっちに出てきた?」
ロメイトさんが問う。
あ、そっか。トンネルで倒すんだから向こうに行かないといけないよね。
「迷った」
「迷ったぁ?」
「戻れ」
「っち。命令かよ」
ロメイトさんの言葉に、ジグルさんが呟く。
「攻撃を与えられる奴が少ないんだ。一人減るだけで、こちらの体勢が崩れる可能性がある!」
「そういうおたくは何してるんだよ」
「俺の武器を取りに来た」
「はぁ? その手に持っている物は何?」
「埋まったんで、彼に借りたロングソードだ」
ロメイトさんにそう聞いたジグルさんは、僕を見た。
『マルリード!』
うん! 凄く濃い魔素を持ったモノが来る!
「ジグルさん、ニーナ! 入り口から離れて! たぶんゴブリンキングだ!」
僕が叫ぶとハッとしたように、二人は入り口から離れる。リトラさん達は身構えた。
スコップでよいしょっと開けた小さな入り口をゴブリンキングは、いとも簡単に大きく壊し外へと出てきた。
ゴブリンキングは、大きかった! たぶん坑道ぎりぎりぐらいの高さだっただろうなって感じ。両手にはつるはしを持っていた。それが凄く小さく感じる。
「っち。連れて来やがって!」
「はあ? 俺が連れて来たというのかよ!」
リトラさんが言うと、ジグルさんがムッとして返した。
「じゃなかったら今頃、トンネルの方へ行っているだろうが!」
「リトラやめろ! 言い争いをしている場合じゃないだろう。くそう。ロングソードじゃダメージ当たらないが、目を狙えば動きぐらいは止められるか……」
ロメイトさんは、そう言うと助走をつけてジャンプした。驚異的なジャンプだ。目の高さまでジャンプした!
――簡易魔法『ジャンプ』を取得しました。
あ、魔法だったんだ……。
カキン!
ロメイトさんの攻撃をゴブリンキングは、腕で目を覆う様にして防いだ。そして、ロングソードが根元からぽっきり折れて、地面に突き刺さる。
「嘘でしょう?」
ミューリィさんが、驚きの声を上げた。
ゴブリンキングは、ロメイトさんを払う様に手を振るもその腕にタンと足を付き、ジャンプしてロメイトさんは地面に着地した。
「ごめん、マルリード。ロングソード折れちまった」
「あ、いえ。もう一本ありますから大丈夫です」
渡した方が、頂いたのだったんだけどなぁ。少しでも攻撃力があった方がいい
かと思ったんだけど。
「なんだあれ……」
スズミパーティーの一人が呟く。彼らも見たのが初めてなのかも。
「やっぱり漆黒の剣じゃないとだめか……」
「ニーナ離れていて」
「うん」
ジグルさんに言われて頷いたニーナは、彼から離れた。心配そうにニーナはジグルさんを見つめている。
って、そう言えば他の仲間は? 本当にはぐれてこっちに来たの?
「百発百中!」
ジグルさんは、走ってゴブリンキングに近づき、剣を横に振った。それは、ゴブリンキングの足に傷をつけた!
よろめくも深い傷にはなってないらしい。
――簡易魔法『百発百中』を取得しました。
「すげぇ!」
後ろでおぉっと声を上げるスズミパーティー。
「リトラ、我々は彼の援護に回るぞ。ダメージを与えられるのは、ここにいる者ではやはり彼だけのようだ」
「わかった」
ロメイトさんの言葉にリトラさんは頷いた。
ゴブリンキングってそんなに硬いの?
でもここで止めないと、村が大変な事になる。僕は残念ながら何も出来ないからせめて、邪魔しない様にしないと。
「あ、あのさ。Eランクなんだよな?」
そうスズミパーティーの人に問われ驚かれた。
「うん。まあ……」
「ちゃんとした評価がされていなかっただけよ。それにしても途切れないわね、あら……」
ロメイトさんとリトラさんが、戻ってきた。ゴブリン退治終了?
「ただいま~と言いたいけど、やばい事になった」
「どうしたの? 怪我人続出でもしたの?」
「いや、ゴブリンキングが既にいた!」
「「え!」」
リトラさんにミューリィさんが質問すると、恐ろしい答えが返ってきた。ゴブリンはそこまで強くない。僕でも倒せる程だ。けどゴブリンキングは、ランクで言えばCランク以上だという。
「坑道では戦いづらいので、トンネルに誘導する事になった。なので、漆黒の剣を取りに戻ってきた」
トンネルは、馬車が二台並べる程の広さはあるけど、攻撃魔法をガンガンと使えないから倒すのは大変なんじゃないだろうか。
「よーし、じゃみんなスコップ拾って来て」
リトラさんの言葉に僕達は驚いた。ゴブリン達が武器にしていたスコップを使って掘るらしい。いや、中に入る時も二人で少し穴をそれで開けてはいたけど。
「うん? あ……」
坑道から誰かが出て来たと思ったらジグルさんが出てきた! ニーナも一緒だ。
『あやつがジグルか』
ジグルさんは、僕達が居て驚いている。
「何をしている? なぜこっちに出てきた?」
ロメイトさんが問う。
あ、そっか。トンネルで倒すんだから向こうに行かないといけないよね。
「迷った」
「迷ったぁ?」
「戻れ」
「っち。命令かよ」
ロメイトさんの言葉に、ジグルさんが呟く。
「攻撃を与えられる奴が少ないんだ。一人減るだけで、こちらの体勢が崩れる可能性がある!」
「そういうおたくは何してるんだよ」
「俺の武器を取りに来た」
「はぁ? その手に持っている物は何?」
「埋まったんで、彼に借りたロングソードだ」
ロメイトさんにそう聞いたジグルさんは、僕を見た。
『マルリード!』
うん! 凄く濃い魔素を持ったモノが来る!
「ジグルさん、ニーナ! 入り口から離れて! たぶんゴブリンキングだ!」
僕が叫ぶとハッとしたように、二人は入り口から離れる。リトラさん達は身構えた。
スコップでよいしょっと開けた小さな入り口をゴブリンキングは、いとも簡単に大きく壊し外へと出てきた。
ゴブリンキングは、大きかった! たぶん坑道ぎりぎりぐらいの高さだっただろうなって感じ。両手にはつるはしを持っていた。それが凄く小さく感じる。
「っち。連れて来やがって!」
「はあ? 俺が連れて来たというのかよ!」
リトラさんが言うと、ジグルさんがムッとして返した。
「じゃなかったら今頃、トンネルの方へ行っているだろうが!」
「リトラやめろ! 言い争いをしている場合じゃないだろう。くそう。ロングソードじゃダメージ当たらないが、目を狙えば動きぐらいは止められるか……」
ロメイトさんは、そう言うと助走をつけてジャンプした。驚異的なジャンプだ。目の高さまでジャンプした!
――簡易魔法『ジャンプ』を取得しました。
あ、魔法だったんだ……。
カキン!
ロメイトさんの攻撃をゴブリンキングは、腕で目を覆う様にして防いだ。そして、ロングソードが根元からぽっきり折れて、地面に突き刺さる。
「嘘でしょう?」
ミューリィさんが、驚きの声を上げた。
ゴブリンキングは、ロメイトさんを払う様に手を振るもその腕にタンと足を付き、ジャンプしてロメイトさんは地面に着地した。
「ごめん、マルリード。ロングソード折れちまった」
「あ、いえ。もう一本ありますから大丈夫です」
渡した方が、頂いたのだったんだけどなぁ。少しでも攻撃力があった方がいい
かと思ったんだけど。
「なんだあれ……」
スズミパーティーの一人が呟く。彼らも見たのが初めてなのかも。
「やっぱり漆黒の剣じゃないとだめか……」
「ニーナ離れていて」
「うん」
ジグルさんに言われて頷いたニーナは、彼から離れた。心配そうにニーナはジグルさんを見つめている。
って、そう言えば他の仲間は? 本当にはぐれてこっちに来たの?
「百発百中!」
ジグルさんは、走ってゴブリンキングに近づき、剣を横に振った。それは、ゴブリンキングの足に傷をつけた!
よろめくも深い傷にはなってないらしい。
――簡易魔法『百発百中』を取得しました。
「すげぇ!」
後ろでおぉっと声を上げるスズミパーティー。
「リトラ、我々は彼の援護に回るぞ。ダメージを与えられるのは、ここにいる者ではやはり彼だけのようだ」
「わかった」
ロメイトさんの言葉にリトラさんは頷いた。
ゴブリンキングってそんなに硬いの?
でもここで止めないと、村が大変な事になる。僕は残念ながら何も出来ないからせめて、邪魔しない様にしないと。
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