上 下
2 / 63

第2話 ステータスは凄い事になっていた

しおりを挟む
 なぜか僕のステータスがおかしい。
 トボトボと歩き、目的の草原にきたけど採取するよりもまず、自分のステータスを詳しく見る事にした。
 きょろきょろと辺りを見渡す。誰も居ない。いや、居たとしても別に僕のステータスは見えないのだけど、何となく気になった。

 「自分の鑑定」

 もう一度見るもやっぱり同じだ。
 えーと、バフの詳細って見れるだろうか?
 見れた!

 【バフ】パッシブ/レベル40
  随時色んな能力を加算する。
 『自分自身』
  ◆MP消費:一日換算100
  ◆パラメータに400%加算
  ◆パラメータに運100を追加(パーティーがいる場合一人につき10減る)
  ◆状態異常無効:毒・麻痺・呪い
  ◆耐性:炎
  ◆この魔法以外の魔法のレベルを10加算
 『パーティー』
  ◆MP消費:一人につき一日換算10
  ◆パラメータに100%加算
  ◆状態異常回避10%:毒・麻痺・呪い
  ◆パラメータに運10を追加

 なんと凄い効果があった!
 400%加算ってなに? 5倍になってるの僕? しかもパーティーにも効果があったなんて。

 そっか。この魔法は生まれた時から発動していたんだ。
 生まれてすぐに鑑定され、どんな魔法持ちか調べられる。それは孤児も一緒だった。でも鑑定は魔法のチェックで内容までは調べないからパッシブだと気づかなかった。
 って、滅多にないパッシブだなんて気づくわけがない。
 総合レベルは、ステータスの総合の値だけど、加算分はその値に含まれていないんだ。一般的なバフなら一時的なものだからかな?

 僕は自分を魔法系だと思っていたから、自分から剣を手にモンスターに斬りかかっていかなかった。荷物も持っていたし、僕は邪魔扱いされていたからな。手を出したら危ないからと……。それでも逃げ足は速かったよね僕。
 ……これもしかして、みんなと同じぐらいの強さがあったかもしれないんだ。僕もみんなも弱いと思っていたからなぁ。だから僕は、荷物持ち役だった。

 って、今更仕方がないか。新しい仲間を入れちゃってるから戻れないし。
 数値だけあったって、実践が僕にはないからな。
 MPが凄く多いのは、生まれてから使い続けているからか。使い続けて16年で900オーバーか。それが5倍になって凄い事になっていたのか。

 それよりも魔法のレベルも上げるなんて凄すぎる。
 簡易系は上がりづらいらしい。レベル10まで上げて、鑑定のレベル1と同じ様になると聞いた。だから詳細が見れたんだ。
 どうせだから簡易鑑定も見てみよう。

 【簡易鑑定】レベル11
  生物やアイテムなどの情報を簡易的に数値化する。
  ◆消費MP:10
 『自分自身』
  ◆全ての情報を見る事が出来る。
 『生物』
  ◆レベルとパラメータと魔法を確認出来る。魔法などの詳細は不可。
 『アイテム』
  ◆アイテム名と状態の確認ができ、ランクが低い場合は詳細も見れる。
  ◆装備品の場合は、ランクとパラメータも確認出来る。
 『範囲鑑定』
  ◆前方50センチ四方内で指定した物を判別する事が出来る。

 うん。これは、レベル10以上のになってるみたいだ。
 簡易魔法は、範囲鑑定は出来ない。レベル10になって初めて出来る様になる。
 よし範囲を使ってみよう。

 「チクチク草」

 そう言うと、足元から少し先の50センチ四方内の数か所の草が光って見える。
 範囲は狭いけど、一つ一つ鑑定を掛けて行くよりはいい。本当はそうやって地道に探すつもりだった。
 まあ一つ見つければ、同じような草を鑑定していくつもりだったけどね。
 これでだいぶはかどる。

 暫くすると、依頼の数の倍採取する事ができた。それを持って、街へ戻る。
 討伐でなくて採取なので貰えるお金は少ないけど、結構簡単に出来ちゃうから沢山受けるといいか。

 どうせだから自分で錬金もやりたいなぁ。
 あ、そうだ! 簡易でもいいじゃないか。覚えれば、レベルに10プラスされる。
 そうと決まれば、その為の資金集めだ!

 朝はパーティーから出されてしょげていたけど、今はそれはよかったかもしれないと思う。自分の好きな様に出来るのだから。
 一番いいのは、みんなの荷物を持たなくていい事。あれ、結構大変だったんだよね。
 よーし、がんばるぞ!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】私は、愛しい貴方に毒を盛る

春野オカリナ
ファンタジー
 エスメラルダ・アルバート伯爵令嬢は、婚約者アンドリュ・ドメイク侯爵令息の浮気性に悩まされていた。  ある時【魔女の薬屋】からある毒薬を買って、アンドリュに飲ませる事にした。  その毒薬とは…  『浮気性が治る毒薬』だった。  さて、どんな効果が表れるのかな?

異世界に転生!堪能させて頂きます

葵沙良
ファンタジー
遠宮 鈴霞(とおみやりんか)28歳。 大手企業の庶務課に勤める普通のOL。 今日は何時もの残業が無く、定時で帰宅途中の交差点そばのバス停で事件は起きた━━━━。 ハンドルを切り損なった車が、高校生3人と鈴霞のいるバス停に突っ込んできたのだ! 死んだと思ったのに、目を覚ました場所は白い空間。 女神様から、地球の輪廻に戻るか異世界アークスライドへ転生するか聞かれたのだった。 「せっかくの異世界、チャンスが有るなら行きますとも!堪能させて頂きます♪」 笑いあり涙あり?シリアスあり。トラブルに巻き込まれたり⁉ 鈴霞にとって楽しい異世界ライフになるのか⁉ 趣味の域で書いておりますので、雑な部分があるかも知れませんが、楽しく読んで頂けたら嬉しいです。戦闘シーンも出来るだけ頑張って書いていきたいと思います。 こちらは《改訂版》です。現在、加筆・修正を大幅に行っています。なので、不定期投稿です。 何の予告もなく修正等行う場合が有りますので、ご容赦下さいm(__)m

捨てられ聖女の私が本当の幸せに気付くまで

海空里和
恋愛
ラヴァル王国、王太子に婚約破棄されたアデリーナ。 さらに、大聖女として国のために瘴気を浄化してきたのに、見えない功績から偽りだと言われ、国外追放になる。 従者のオーウェンと一緒に隣国、オルレアンを目指すことになったアデリーナ。しかし途中でラヴァルの騎士に追われる妊婦・ミアと出会う。 目の前の困っている人を放っておけないアデリーナは、ミアを連れて隣国へ逃げる。 そのまた途中でフェンリルの呼びかけにより、負傷したイケメン騎士を拾う。その騎士はなんと、隣国オルレアンの皇弟、エクトルで!? 素性を隠そうとオーウェンはミアの夫、アデリーナはオーウェンの愛人、とおかしな状況に。 しかし聖女を求めるオルレアン皇帝の命令でアデリーナはエクトルと契約結婚をすることに。 未来を諦めていたエクトルは、アデリーナに助けられ、彼女との未来を望むようになる。幼い頃からアデリーナの側にいたオーウェンは、それが面白くないようで。 アデリーナの本当に大切なものは何なのか。 捨てられ聖女×拗らせ従者×訳アリ皇弟のトライアングルラブ! ※こちら性描写はございませんが、きわどい表現がございます。ご了承の上お読みくださいませ。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

愛想を尽かした女と尽かされた男

火野村志紀
恋愛
※全16話となります。 「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」

異世界転生モノの主人公に転生したけどせっかくだからBルートを選んでみる。

kaonohito
ファンタジー
俺、マイケル・アルヴィン・バックエショフは、転生者である。 日本でデジタル土方をしていたが、気がついたら、異世界の、田舎貴族の末っ子に転生する──と言う内容の異世界転生創作『転生したら辺境貴族の末っ子でした』の主人公になっていた! 何を言ってるのかわからねーと思うが…… 原作通りなら成り上がりヒストリーを築くキャラになってしまったが、前世に疲れていた俺は、この世界ではのんびり気ままに生きようと考えていた。 その為、原作ルートからわざと外れた、ひねくれた選択肢を選んでいく。そんなお話。 ──※─※─※── 本作は、『ノベルアップ+』『小説家になろう』でも掲載しています。

召喚アラサー女~ 自由に生きています!

マツユキ
ファンタジー
異世界に召喚された海藤美奈子32才。召喚されたものの、牢屋行きとなってしまう。 牢から出た美奈子は、冒険者となる。助け、助けられながら信頼できる仲間を得て行く美奈子。地球で大好きだった事もしつつ、異世界でも自由に生きる美奈子 信頼できる仲間と共に、異世界で奮闘する。 初めは一人だった美奈子のの周りには、いつの間にか仲間が集まって行き、家が村に、村が街にとどんどんと大きくなっていくのだった *** 異世界でも元の世界で出来ていた事をやっています。苦手、または気に入らないと言うかたは読まれない方が良いかと思います かなりの無茶振りと、作者の妄想で出来たあり得ない魔法や設定が出てきます。こちらも抵抗のある方は読まれない方が良いかと思います

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

処理中です...