男装令嬢は侯爵家に嫁入りしました

すみ 小桜(sumitan)

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序章

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 私達は、牧師の前で見つめ合っていた。
 彼は、私の茶色い瞳を瞳で見つめている。

 牧師が口を開こうとしたその時、バンっと大きな音を立て観音開きの扉が勢いよく開いた。
 振り向けば、武装した集団が私達に迫りくる。

 「来たか……」

 その見た目にそぐわない低い声が私に届いた。
 武装集団は、私達を目にすると一瞬躊躇するも、そのまま突進してくる。その数、10を超えていた。

 「もう無粋ね」

 教会内には、そぐわない人物しか今はいない。
 彼が床に置いてあった剣を拾えば、罠だと気づいたようだけどもう遅いのよ!

 「どうせならもう少し雰囲気を味わせて欲しかったわ」
 「それは後日、本番で!」

 令嬢の私は今、男装中です!
 これ偽装結婚? で合っているかしら?
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