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22:大丈夫、着替えならある
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目が覚めると、そこはどこかの部屋で、周りには誰もいなかった。
「ここ、どこぉ?」
ベッドから出て、扉を開けるが誰もいなかった。
父さんや母さん、兄さん達を探しに行った方がいいだろうか。それとも、1人で歩かないと約束をしたし、ここで待っていた方がいいのだろうか。
だが、恐らくここは叔父さんの家の部屋だ。だから、パーティーが始まってしまったのかもしれない。でも、両親はきっと使用人を付けたはず。だけど、誰もいないということは、忙しくて少し席を外しただけ。つまりはここで待つのが正解。
そう推理してしばらくベッドの上でころがって待つことにした。のだが、急にもよおした。
「といれ……」
これは部屋を出るしかないのか?でも、トイレの場所も分からない。勝手に出て、探し歩いて1人で息絶えたくない。
そんなことを考えてどうしようどうしようと迷ってるうちに、かなり膀胱が逼迫してきた。
「といれぇ…」
このままでは漏らしかねないため、まだ我慢がきくうちに探しに出ることにした。どこかには絶対人がいるだろう。その人に聞けばいい。どうせガーデンパーティーなのだから、外に向かえば必ず人はいる。
扉を開けて、服の裾を握りしめて、歩き出した。
ここは何階でどっちに進むのが正解か分からず、とりあえず出て左へと進んだ。
体感ではかなり歩いた所で、歩くのが辛くなりしゃがみこむ。
「やばぁ……んっ…」
人の家の廊下の真ん中で漏らすのはやばい。いくら子供と言えど、中身は大人。無理がある。きつい。
「ローリーッ!!!」
「んっ……あ、とうしゃん…」
「どうしたんだい、そんな所でしゃがみこんで!」
右に進むのが正解だったらしい。後ろから父さんが走りながら声をかけてくる。どうしたんだいって漏れそうなんですけれど、どこいってはったんですかマジで。
「ローリー!起きたんだね。どこかしんどいのかい?お腹?お腹が痛いのかい?」
「ち、ちあ…」
「部屋にいなくて悪かったね、父さんと一緒に戻ろう。パーティーには落ち着いてから参加すればいいから」
俺の元に着くなり父さんは俺を抱っこして、部屋へと戻る。
待って父さん。漏れそうなんです。部屋じゃなくて、トイレに……トイレにぃ……
「お、おといれ、とぉしゃん……」
ぎゅーっと胸元の服を掴んで訴える。自分の股を抑えて。そんなズンズン歩かれると振動が……漏れそうなんです。父さんの腕の中で漏らしてしまいそうなので下ろしてください…
「あ…そうか、といれだね!」
すぐに父さんは気付いて向かってくれた。だが、ギリギリアウトだった。
「着替えも用意してもらってあるから、大丈夫だよ」
なんの慰めにもならない。酷い。
「ここ、どこぉ?」
ベッドから出て、扉を開けるが誰もいなかった。
父さんや母さん、兄さん達を探しに行った方がいいだろうか。それとも、1人で歩かないと約束をしたし、ここで待っていた方がいいのだろうか。
だが、恐らくここは叔父さんの家の部屋だ。だから、パーティーが始まってしまったのかもしれない。でも、両親はきっと使用人を付けたはず。だけど、誰もいないということは、忙しくて少し席を外しただけ。つまりはここで待つのが正解。
そう推理してしばらくベッドの上でころがって待つことにした。のだが、急にもよおした。
「といれ……」
これは部屋を出るしかないのか?でも、トイレの場所も分からない。勝手に出て、探し歩いて1人で息絶えたくない。
そんなことを考えてどうしようどうしようと迷ってるうちに、かなり膀胱が逼迫してきた。
「といれぇ…」
このままでは漏らしかねないため、まだ我慢がきくうちに探しに出ることにした。どこかには絶対人がいるだろう。その人に聞けばいい。どうせガーデンパーティーなのだから、外に向かえば必ず人はいる。
扉を開けて、服の裾を握りしめて、歩き出した。
ここは何階でどっちに進むのが正解か分からず、とりあえず出て左へと進んだ。
体感ではかなり歩いた所で、歩くのが辛くなりしゃがみこむ。
「やばぁ……んっ…」
人の家の廊下の真ん中で漏らすのはやばい。いくら子供と言えど、中身は大人。無理がある。きつい。
「ローリーッ!!!」
「んっ……あ、とうしゃん…」
「どうしたんだい、そんな所でしゃがみこんで!」
右に進むのが正解だったらしい。後ろから父さんが走りながら声をかけてくる。どうしたんだいって漏れそうなんですけれど、どこいってはったんですかマジで。
「ローリー!起きたんだね。どこかしんどいのかい?お腹?お腹が痛いのかい?」
「ち、ちあ…」
「部屋にいなくて悪かったね、父さんと一緒に戻ろう。パーティーには落ち着いてから参加すればいいから」
俺の元に着くなり父さんは俺を抱っこして、部屋へと戻る。
待って父さん。漏れそうなんです。部屋じゃなくて、トイレに……トイレにぃ……
「お、おといれ、とぉしゃん……」
ぎゅーっと胸元の服を掴んで訴える。自分の股を抑えて。そんなズンズン歩かれると振動が……漏れそうなんです。父さんの腕の中で漏らしてしまいそうなので下ろしてください…
「あ…そうか、といれだね!」
すぐに父さんは気付いて向かってくれた。だが、ギリギリアウトだった。
「着替えも用意してもらってあるから、大丈夫だよ」
なんの慰めにもならない。酷い。
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