34 / 54
第一部 ニ章 異世界キャンパー編
山奥の廃墟にて…
しおりを挟む
皆がひとしきり食べ終えた頃、スマホを見ると時刻は13時を回っていた。
まだまだ行動できる余地が残されている一方、未開の土地に足を踏み入れているという事を忘れてはいけない。
「なるべく早い段階で今日のキャンプ地を決めたい。そろそろ出発しようか」
「はー、ここは絶景じゃのに…勿体ないのう」
気持ちは分かる。
だけど、岩場は足元が不安定なので野営地には向いておらず、夜中にトイレに出た際は転落してしまう恐れもある。
渋る初音をどうにか説得して移動を促す。
そこから少し歩いた先は岩場のエリアを抜け、川が爆音を響かせて流れる急流が続いた。
日本の河川は川幅が狭くて流れが急だとよく言われるが、正確には上流へ近づくにつれ、目まぐるしい変化をしているのだ。
「ほんに不思議じゃのう。
ついぞさっきまで激流と思うたら、もう穏やかになってしもうた。まるで生き物のようじゃ」
「ああ、しかもちょっと雨が降っただけで様変わりするんだ。4月から5月は山の雪解け水が川に流れ込む影響で、年間を通して一番水量が多いんだよ」
昔、夏場に挑戦した川下りが楽しくて、翌年の5月に同じ川を下った事があるのだが、全く違う様相に驚いたのを思い出す。
夏は渇水で船底を擦る程だったのに、あの時はまるで川が洗濯機みたいに渦を巻いていた。
やっとの思いで目的地に着いた頃には、何度も転覆してヘロヘロだったなぁ。
「よく無事じゃったのう。
お主は見た目に似合わず泳ぎが達者なんじゃの」
「見た目は余計だろ。
それに、俺はそこまで水泳が得意って訳じゃないよ。命拾いしたのはライフジャケットのお陰さ」
川だけでなく水場で活動する際には必須のアイテム、ライフジャケット。
これさえ着ておけば絶対に助かるとは保証しないが、少なくとも死体は見つけてもらえるだろう。
神奈備の杜は川の流れに沿って道らしき物が続いており、足を踏み外して転落しない限りは大丈夫だ。
「それにしても…だ。
ここは昼間でも薄暗いな。
なんだか誰かに見られてるみたいだよ」
異世界に来てから度々感じている感覚。
注察妄想や対人恐怖症に近いのか?
最近になって視線が増えた気がするのだが、疲れているのかもしれん……。
「お主がそんなタマか。
きっと女媧様が近くに御座すに違いない。
あまり気にするな」
「それこそ大問題じゃねぇか。
めっちゃ気にするわ!」
辺りを見渡すと一面が鬱蒼と生い茂る緑に覆われ、視界が殆ど利かない状況。
これではいつ不意討ちに遭遇するか分からず、背中に嫌な気配を感じつつも足を進めるしかなく、無駄に神経を磨り減らさなければならない。
ただでさえ道幅が狭く、崩落している岩場や足場も不安定だというのに…。
「コレきっっっつ!
少し早いけど今日の野営地を探した方が良いな」
焦って行動すれば取り返しのつかないミスに繋がりかねない。
杜は御禁制の場所と呼ばれるに相応しく、複雑で険しい上に、一時間も歩かない内に地形が嘘みたいに変化してしまう。
傾斜がそこまで厳しくないのは幸いだったが、ここから先はどうなっているのか予想もつかない。
いつどこで野営するべきなのか。
正直、俺は迷い始めていた。
選択をミスると本当に遭難しかねない状況だ。
すると、先行していたギンレイの声が木々の奥から届き、何かを知らせているかのようだった。
「ギンレイ? 何かあったのかもしれん!」
もしや、また猪が出たのかもしれない。
言い知れぬ不安に駆られた俺は走りだし、初音も後に続く。
森を抜けた先は視界が大きく開け、目映い午後の光が俺達を包み込む。
「ギン…! ……ここは…誰か居るのか…?」
目の前には随分と前に放棄された荒れ果てた小屋があり、不気味な雰囲気を醸していた。
「なぁ、ここが修験者の住居なのか?」
あまりにもイメージと駆け離れた光景。
思わず振り返って質問を投げ掛けるが、答えは誰にも分からない。
簡素な寺や神社を想像していただけに、そのギャップに戸惑ってしまう。
「どう……じゃろうか…。少なくとも今は誰も――あ、待たぬかギンレイ!」
二の足を踏む俺達を尻目に、ギンレイは何の躊躇もなくボロボロの小屋へと入ってしまった。
こうなっては仕方ない。
無言で視線を交わした俺達は覚悟を決め、ゆっくりと入口だった所から中へお邪魔する。
「あー……すいませーん……。
誰か…居ないっすか?
居るワケない…よね?」
まるで泥棒みたいな居心地の悪い気分で入ると、あっちこち穴が空いてはいるものの内部は意外としっかりしているようで、少なくとも住居として最低限の条件である壁や天井は存在していた。
もちろん、事前にかなりハードルを下げておいたので、拳大の穴や裂け目はスルー対象だ。
「……ふむ、やはり無人の廃墟か。
ん、これは……なんじゃ?」
ギリギリ形を保っていた茶碗にあった物、それは二個のサイコロだった。
他にも空っぽの酒瓶が多数……。
錆びた刃物に異世界の――いや、昔の和同開珎?
初音に聞くと、かなり昔の貨幣らしい。
「やっぱ目的の住居とは別なんじゃないか?
だい~ぶ荒れた生活をしてたっぽいぞ」
「かもしれんな。しかしのう、時代をまたいで複数の者が利用していた可能性もある」
確かに小屋の奥には積み上がった薪と木炭があり、過去には炭焼き小屋として利用する者が居たのかもしれない。
少しずつ廃墟の謎が解明されていくのに、先に入っていった愛犬の姿が見えないのだが…。
ギンレイは一体どこへ行ったんだ?
「しょうがない奴だな。どっちにしろ必要になるんだから、今の内に買っとくか」
薄暗い小屋を照らす為、Awazonで購入したのは中型のLEDランタンと小型ヘッドライト。
比較的小さいからと侮るなかれ、ランタンは驚きの300ルーメンを誇る防水性電池式で、ヘッドライトの方も電池一本で12時間を照らす人気モデルだ。
「ふぉぉおお! 昼間のように明るい!
なんじゃ、こんな物があるなら早う出せ」
至極もっともな意見だが、こちらにも懐事情というモノがあるのだよ。
ランタン片手に小屋を見回すと、奥まった所で小さな尻尾が揺れている。
何かを一心不乱に引きずり出そうとしているのか、後ろ足を踏ん張って必死の様子。
よく分からないけれど、頑張ってる姿が堪らなく可愛かったので抱き上げると…。
「あ、あしな……それ……!」
「……ほ…ね? 人のッ――頭蓋骨!?」
足元に転がった白い物体。
それを見た瞬間、緩やかな時間は過去へと過ぎ去り、全身余さず鳥肌が立つ!
何故こんな場所で人が……。
予想すらしていなかった事態に動揺した俺は、あろう事か――思いっきり頭蓋骨を蹴り飛ばしてしまった!
まだまだ行動できる余地が残されている一方、未開の土地に足を踏み入れているという事を忘れてはいけない。
「なるべく早い段階で今日のキャンプ地を決めたい。そろそろ出発しようか」
「はー、ここは絶景じゃのに…勿体ないのう」
気持ちは分かる。
だけど、岩場は足元が不安定なので野営地には向いておらず、夜中にトイレに出た際は転落してしまう恐れもある。
渋る初音をどうにか説得して移動を促す。
そこから少し歩いた先は岩場のエリアを抜け、川が爆音を響かせて流れる急流が続いた。
日本の河川は川幅が狭くて流れが急だとよく言われるが、正確には上流へ近づくにつれ、目まぐるしい変化をしているのだ。
「ほんに不思議じゃのう。
ついぞさっきまで激流と思うたら、もう穏やかになってしもうた。まるで生き物のようじゃ」
「ああ、しかもちょっと雨が降っただけで様変わりするんだ。4月から5月は山の雪解け水が川に流れ込む影響で、年間を通して一番水量が多いんだよ」
昔、夏場に挑戦した川下りが楽しくて、翌年の5月に同じ川を下った事があるのだが、全く違う様相に驚いたのを思い出す。
夏は渇水で船底を擦る程だったのに、あの時はまるで川が洗濯機みたいに渦を巻いていた。
やっとの思いで目的地に着いた頃には、何度も転覆してヘロヘロだったなぁ。
「よく無事じゃったのう。
お主は見た目に似合わず泳ぎが達者なんじゃの」
「見た目は余計だろ。
それに、俺はそこまで水泳が得意って訳じゃないよ。命拾いしたのはライフジャケットのお陰さ」
川だけでなく水場で活動する際には必須のアイテム、ライフジャケット。
これさえ着ておけば絶対に助かるとは保証しないが、少なくとも死体は見つけてもらえるだろう。
神奈備の杜は川の流れに沿って道らしき物が続いており、足を踏み外して転落しない限りは大丈夫だ。
「それにしても…だ。
ここは昼間でも薄暗いな。
なんだか誰かに見られてるみたいだよ」
異世界に来てから度々感じている感覚。
注察妄想や対人恐怖症に近いのか?
最近になって視線が増えた気がするのだが、疲れているのかもしれん……。
「お主がそんなタマか。
きっと女媧様が近くに御座すに違いない。
あまり気にするな」
「それこそ大問題じゃねぇか。
めっちゃ気にするわ!」
辺りを見渡すと一面が鬱蒼と生い茂る緑に覆われ、視界が殆ど利かない状況。
これではいつ不意討ちに遭遇するか分からず、背中に嫌な気配を感じつつも足を進めるしかなく、無駄に神経を磨り減らさなければならない。
ただでさえ道幅が狭く、崩落している岩場や足場も不安定だというのに…。
「コレきっっっつ!
少し早いけど今日の野営地を探した方が良いな」
焦って行動すれば取り返しのつかないミスに繋がりかねない。
杜は御禁制の場所と呼ばれるに相応しく、複雑で険しい上に、一時間も歩かない内に地形が嘘みたいに変化してしまう。
傾斜がそこまで厳しくないのは幸いだったが、ここから先はどうなっているのか予想もつかない。
いつどこで野営するべきなのか。
正直、俺は迷い始めていた。
選択をミスると本当に遭難しかねない状況だ。
すると、先行していたギンレイの声が木々の奥から届き、何かを知らせているかのようだった。
「ギンレイ? 何かあったのかもしれん!」
もしや、また猪が出たのかもしれない。
言い知れぬ不安に駆られた俺は走りだし、初音も後に続く。
森を抜けた先は視界が大きく開け、目映い午後の光が俺達を包み込む。
「ギン…! ……ここは…誰か居るのか…?」
目の前には随分と前に放棄された荒れ果てた小屋があり、不気味な雰囲気を醸していた。
「なぁ、ここが修験者の住居なのか?」
あまりにもイメージと駆け離れた光景。
思わず振り返って質問を投げ掛けるが、答えは誰にも分からない。
簡素な寺や神社を想像していただけに、そのギャップに戸惑ってしまう。
「どう……じゃろうか…。少なくとも今は誰も――あ、待たぬかギンレイ!」
二の足を踏む俺達を尻目に、ギンレイは何の躊躇もなくボロボロの小屋へと入ってしまった。
こうなっては仕方ない。
無言で視線を交わした俺達は覚悟を決め、ゆっくりと入口だった所から中へお邪魔する。
「あー……すいませーん……。
誰か…居ないっすか?
居るワケない…よね?」
まるで泥棒みたいな居心地の悪い気分で入ると、あっちこち穴が空いてはいるものの内部は意外としっかりしているようで、少なくとも住居として最低限の条件である壁や天井は存在していた。
もちろん、事前にかなりハードルを下げておいたので、拳大の穴や裂け目はスルー対象だ。
「……ふむ、やはり無人の廃墟か。
ん、これは……なんじゃ?」
ギリギリ形を保っていた茶碗にあった物、それは二個のサイコロだった。
他にも空っぽの酒瓶が多数……。
錆びた刃物に異世界の――いや、昔の和同開珎?
初音に聞くと、かなり昔の貨幣らしい。
「やっぱ目的の住居とは別なんじゃないか?
だい~ぶ荒れた生活をしてたっぽいぞ」
「かもしれんな。しかしのう、時代をまたいで複数の者が利用していた可能性もある」
確かに小屋の奥には積み上がった薪と木炭があり、過去には炭焼き小屋として利用する者が居たのかもしれない。
少しずつ廃墟の謎が解明されていくのに、先に入っていった愛犬の姿が見えないのだが…。
ギンレイは一体どこへ行ったんだ?
「しょうがない奴だな。どっちにしろ必要になるんだから、今の内に買っとくか」
薄暗い小屋を照らす為、Awazonで購入したのは中型のLEDランタンと小型ヘッドライト。
比較的小さいからと侮るなかれ、ランタンは驚きの300ルーメンを誇る防水性電池式で、ヘッドライトの方も電池一本で12時間を照らす人気モデルだ。
「ふぉぉおお! 昼間のように明るい!
なんじゃ、こんな物があるなら早う出せ」
至極もっともな意見だが、こちらにも懐事情というモノがあるのだよ。
ランタン片手に小屋を見回すと、奥まった所で小さな尻尾が揺れている。
何かを一心不乱に引きずり出そうとしているのか、後ろ足を踏ん張って必死の様子。
よく分からないけれど、頑張ってる姿が堪らなく可愛かったので抱き上げると…。
「あ、あしな……それ……!」
「……ほ…ね? 人のッ――頭蓋骨!?」
足元に転がった白い物体。
それを見た瞬間、緩やかな時間は過去へと過ぎ去り、全身余さず鳥肌が立つ!
何故こんな場所で人が……。
予想すらしていなかった事態に動揺した俺は、あろう事か――思いっきり頭蓋骨を蹴り飛ばしてしまった!
24
お気に入りに追加
291
あなたにおすすめの小説
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
異世界でチート能力貰えるそうなので、のんびり牧場生活(+α)でも楽しみます
ユーリ
ファンタジー
仕事帰り。毎日のように続く多忙ぶりにフラフラしていたら突然訪れる衝撃。
何が起こったのか分からないうちに意識を失くし、聞き覚えのない声に起こされた。
生命を司るという女神に、自分が死んだことを聞かされ、別の世界での過ごし方を聞かれ、それに答える
そして気がつけば、広大な牧場を経営していた
※不定期更新。1話ずつ完成したら更新して行きます。
7/5誤字脱字確認中。気づいた箇所あればお知らせください。
5/11 お気に入り登録100人!ありがとうございます!
8/1 お気に入り登録200人!ありがとうございます!
妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。
猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。
そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。
あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは?
そこで彼は思った――もっと欲しい!
欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。
神様とゲームをすることになった悠斗はその結果――
※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。
異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。
異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?
夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。
気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。
落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。
彼らはこの世界の神。
キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。
ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。
「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」
異世界でお取り寄せ生活
マーチ・メイ
ファンタジー
異世界の魔力不足を補うため、年に数人が魔法を貰い渡り人として渡っていく、そんな世界である日、日本で普通に働いていた橋沼桜が選ばれた。
突然のことに驚く桜だったが、魔法を貰えると知りすぐさま快諾。
貰った魔法は、昔食べて美味しかったチョコレートをまた食べたいがためのお取り寄せ魔法。
意気揚々と異世界へ旅立ち、そして桜の異世界生活が始まる。
貰った魔法を満喫しつつ、異世界で知り合った人達と緩く、のんびりと異世界生活を楽しんでいたら、取り寄せ魔法でとんでもないことが起こり……!?
そんな感じの話です。
のんびり緩い話が好きな人向け、恋愛要素は皆無です。
※小説家になろう、カクヨムでも同時掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる