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第一部 ニ章 異世界キャンパー編
初心、忘れるべからず
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人の手が入っていない放置された森の特徴を御存知だろうか?
実は簡単に見分けるポイントがあり、その一つが森の照度と呼ばれる基準で、簡単に言えば明るさの事だ。
管理された森は樹木が適度に間伐されて明るく、逆に放置された所は鬱蒼として昼間でも薄暗い。
ここ、神奈備の杜は言わずと知れた禁足地。
河原の両岸は晴天の昼間であっても、数m先が視認できない程の木々に囲まれている。
奥へと足を進めるごとに干渉を拒絶する気配は強まる一方、ホームとは一風違った植生が形成された事によって、新たな食材を手にする機会を得たのは皮肉な話だ。
道すがら目についた植物を『異世界の歩き方』で調べては、採取するのを欠かさない。
「この森は野生動物と化物がワンサカ居るんだろ? お前、ホームにたどり着くまでよく無事だったな」
「ふん、ワシを誰だと思うておる。
武勇の誉れ高き将にして伊勢國一帯の鬼属を統べる九鬼 澄隆の子ぞ。
母の妙天院は神宮の巫女じゃった。
熊だろうと亡者であろうとワシの敵ではないわ」
なるほど。
恐ろしく突飛な奴だけど、自分の安全に関してはちゃんと考えてるんだな。
先程の会話によって初音は地方豪族の娘だという事や、女媧を退けた際に見せた舞踊や祝詞を修得していた理由も判明した。
「昨日の踊りは不思議な感じがしたんだけど、アレのお陰で助かったんだよな?
もう女媧は出てこないと考えていいのか?」
期待を込めた質問に大きな溜め息で応える初音。
小学生並みの身長しかないのに、軽々と背負う巨大なドラム缶が非常にシュールだ。
「巫女舞の事か?
あんなのが効くとは最初から思うておらん。
精々、一時しのぎにしかならんじゃろうな」
あー、やっぱそうか。
失望とはいかないまでも、若干の期待があっただけに残念な気持ちを味わう。
そんな主人の内心を察したのか、先行していたギンレイがわざわざ戻ってきてくれた。
オイオイ、本当に泣くぞ?
「お前は賢い狼だなぁ~♪
お~お~ヨーシヨシヨシヨシヨシッ!」
先行き不安な旅情も愛犬(狼)となら乗り越えられそうな気がする!
ついでに人の命運を暇潰し呼ばわりする鬼娘もいるし、Awazonと『異世界の歩き方』もある。
既に数日前に訪れた流れが穏やかな瀞場を越え、ゴツゴツとした巨石が視界を埋めるエリアへと辿り着く。
いつの間にか山の傾斜を登っていたらしく、気づけば川を見下ろしていた。
「おぉ! なんと美しい……。
見よ、河床が浅葱や瑠璃紺に輝いておる!
これが…お主が言うておった『きゃんぷ』か」
「ああ、こうして自然の一部となって、日々の仕事や人間関係から解放される瞬間が最高に堪らないんだ!」
雄大な大自然を前に、何をグチグチと悩んでいたんだろう。
異世界だとか…女媧だとか…どーでも良い。
俺は新たな世界でキャンプを楽しんでいる!
今はただ、それだけで良いんだ。
「人間関係……か。確かに、こうしておる最中は色々と…忘れられそうじゃのう」
僅かに含みのある言葉だと感じた。
初音の黒髪は水面に吹きつける風を受け、清流にも劣らない清らかな流れを宙に描く。
普段は子供としか思えなかったのに、ときおり垣間見せる大人びた表情は、鬼属特有の長命がそうさせるのだろうか。
それとも、不必要な露出が散見される異世界の巫女服がそう思わせるのかもしれない。
俺は妙に気恥ずかしい気分を誤魔化す為、休憩を兼ねて昼食を提案した。
「うむ、このような絶景を眺めながらの食事とは、よい進言であるぞ」
「そりゃどうも。
さて、ここで火を焚くのはマズイな。
ちょっと待っててくれ」
バックパックから薪割り斧を取り出すと、近くの竹を切り出して縦方向に割っていく。
不思議そうな顔をする初音とギンレイを尻目に、岩場に半割りの竹を並べ、その上にスキレット鍋を設置する。
「今日は竹を薪代わりにするのかや?」
「いや、それっぽく見えるけど違うよ。
鍋自体を焚き火台の代わりにするのさ」
意味が分からないといった具合に小首を傾げているが、すぐに理解してもらえるだろう。
燃やす薪は鍋の中に収まるサイズに切り分け、そのまま火をつける。
炎が適度に育った頃合いをみて、熱した鍋にAwazonで購入した焼き網を載せれば簡易グリル台の完成!
「おぉ、鉄鍋を即席の竈に見立てたか」
「上にしか空気の取り入れ口がないから燃焼効率は悪いけどな。けど、この方法なら下敷きの竹が断熱材になるから地面を傷めないで済むのさ」
火力によっては地面に熱が伝わってしまう為、絶対に大丈夫とは言い難いが、そこは時間と薪の量で調整できる。
「朝から結構な難所を歩いて疲れただろ。
そろそろ食事にしようか」
『食事』という言葉を耳にしたギンレイは嬉しそうな声を挙げ、俺の背中に駆け登って配膳をねだる。
もうね、君は行動の全てがカワイイのだよ。
毛むくじゃらの我が子を抱え、解体時に切り分けておいた猪肉をドラム缶から取り出す。
カチコチに凍った肉でも問題ない。
食べ盛り達のリクエストに応えようと、黒光りする鋳鉄から立ち上る熱がじっくりと肉を溶かし、見る間に絶妙な赤身へと仕上がっていく。
程なく漂う香ばしい匂いにつられ、激しく前足をバタつかせるギンレイ。
「よーし、お前の取り分だぞ~」
手のヒラよりも大きな腿肉に大興奮したギンレイは配膳と同時に齧りつき、至福の唸り声を上げて夢中で食べている。
よく見れば初めて出会った頃よりも倍近く体が成長しており、毎日の成長を実感して少し――ほんの少しだけ泣いた。
「あしなよ、ソレはソレで結構じゃがの、ワシらもそろそろ……のう?」
初音も空腹が限界なのか、不自然に顔を背けて遠慮がちな様子で食事を催促してきた。
バッカお前、別に泣いてねーし!
「んぉ……おぉ、ちょっと待ってな」
スマホを取り出してAwazonから注文したのはキャンパー御用達の調味料、『ほりにし』!
今回はスタンダードな白を選択した。
凍った肉を急速に解凍すると内部の旨味が溶け出してしまう上に、独特の臭いで食材の品質を下げてしまう。
そこで登場するのが『ほりにし』だ。
「これだけ? お主、いつもはナンヤカンヤと手間のかかる事をしておるに。さては…手を抜くつもりではあるまいな?」
「えらい言い掛かりだな。
言っとくが俺のキャンプ飯は常に全力投球だぜ? 文句言ってないで食べてみろって!」
スパイスたっぷりのバラ肉ステーキはジューシーな音を立てて焼き上がり、滴る脂身と合わさって抗い難い芳香を放っている。
初音は西洋食器に慣れていないのでナイフで食べやすいサイズに切ってやると、未だ半信半疑といった感じながらも、ようやく納得して口にした。
「…お……おぉ!? えぇ……妖術?」
およそ食べ物の感想とは思えない。
しかし、時代劇の人が初めて現代の調味料で味付けされた物を食べたら、こういう反応を示すのかもしれないな。
「食材のレベルを引き上げてくれる魔法って意味なら、あながち間違いじゃないかもね」
急速解凍によって肉の旨味が損なわれてしまったのなら、最高の調味料で旨味を加えてやれば良い。
本当は推奨されないけれど、徒歩での移動を兼ねたキャンプでは時短調理も時にはやむ無しだ。
初夏の日差しを浴びた体は失った塩分を求めた結果、奇跡的に『ほりにし』と出会った。
20種を超えるスパイスと調味料が絶妙なバランスで調合された味わい――是非、体験してみて欲しい。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
実は簡単に見分けるポイントがあり、その一つが森の照度と呼ばれる基準で、簡単に言えば明るさの事だ。
管理された森は樹木が適度に間伐されて明るく、逆に放置された所は鬱蒼として昼間でも薄暗い。
ここ、神奈備の杜は言わずと知れた禁足地。
河原の両岸は晴天の昼間であっても、数m先が視認できない程の木々に囲まれている。
奥へと足を進めるごとに干渉を拒絶する気配は強まる一方、ホームとは一風違った植生が形成された事によって、新たな食材を手にする機会を得たのは皮肉な話だ。
道すがら目についた植物を『異世界の歩き方』で調べては、採取するのを欠かさない。
「この森は野生動物と化物がワンサカ居るんだろ? お前、ホームにたどり着くまでよく無事だったな」
「ふん、ワシを誰だと思うておる。
武勇の誉れ高き将にして伊勢國一帯の鬼属を統べる九鬼 澄隆の子ぞ。
母の妙天院は神宮の巫女じゃった。
熊だろうと亡者であろうとワシの敵ではないわ」
なるほど。
恐ろしく突飛な奴だけど、自分の安全に関してはちゃんと考えてるんだな。
先程の会話によって初音は地方豪族の娘だという事や、女媧を退けた際に見せた舞踊や祝詞を修得していた理由も判明した。
「昨日の踊りは不思議な感じがしたんだけど、アレのお陰で助かったんだよな?
もう女媧は出てこないと考えていいのか?」
期待を込めた質問に大きな溜め息で応える初音。
小学生並みの身長しかないのに、軽々と背負う巨大なドラム缶が非常にシュールだ。
「巫女舞の事か?
あんなのが効くとは最初から思うておらん。
精々、一時しのぎにしかならんじゃろうな」
あー、やっぱそうか。
失望とはいかないまでも、若干の期待があっただけに残念な気持ちを味わう。
そんな主人の内心を察したのか、先行していたギンレイがわざわざ戻ってきてくれた。
オイオイ、本当に泣くぞ?
「お前は賢い狼だなぁ~♪
お~お~ヨーシヨシヨシヨシヨシッ!」
先行き不安な旅情も愛犬(狼)となら乗り越えられそうな気がする!
ついでに人の命運を暇潰し呼ばわりする鬼娘もいるし、Awazonと『異世界の歩き方』もある。
既に数日前に訪れた流れが穏やかな瀞場を越え、ゴツゴツとした巨石が視界を埋めるエリアへと辿り着く。
いつの間にか山の傾斜を登っていたらしく、気づけば川を見下ろしていた。
「おぉ! なんと美しい……。
見よ、河床が浅葱や瑠璃紺に輝いておる!
これが…お主が言うておった『きゃんぷ』か」
「ああ、こうして自然の一部となって、日々の仕事や人間関係から解放される瞬間が最高に堪らないんだ!」
雄大な大自然を前に、何をグチグチと悩んでいたんだろう。
異世界だとか…女媧だとか…どーでも良い。
俺は新たな世界でキャンプを楽しんでいる!
今はただ、それだけで良いんだ。
「人間関係……か。確かに、こうしておる最中は色々と…忘れられそうじゃのう」
僅かに含みのある言葉だと感じた。
初音の黒髪は水面に吹きつける風を受け、清流にも劣らない清らかな流れを宙に描く。
普段は子供としか思えなかったのに、ときおり垣間見せる大人びた表情は、鬼属特有の長命がそうさせるのだろうか。
それとも、不必要な露出が散見される異世界の巫女服がそう思わせるのかもしれない。
俺は妙に気恥ずかしい気分を誤魔化す為、休憩を兼ねて昼食を提案した。
「うむ、このような絶景を眺めながらの食事とは、よい進言であるぞ」
「そりゃどうも。
さて、ここで火を焚くのはマズイな。
ちょっと待っててくれ」
バックパックから薪割り斧を取り出すと、近くの竹を切り出して縦方向に割っていく。
不思議そうな顔をする初音とギンレイを尻目に、岩場に半割りの竹を並べ、その上にスキレット鍋を設置する。
「今日は竹を薪代わりにするのかや?」
「いや、それっぽく見えるけど違うよ。
鍋自体を焚き火台の代わりにするのさ」
意味が分からないといった具合に小首を傾げているが、すぐに理解してもらえるだろう。
燃やす薪は鍋の中に収まるサイズに切り分け、そのまま火をつける。
炎が適度に育った頃合いをみて、熱した鍋にAwazonで購入した焼き網を載せれば簡易グリル台の完成!
「おぉ、鉄鍋を即席の竈に見立てたか」
「上にしか空気の取り入れ口がないから燃焼効率は悪いけどな。けど、この方法なら下敷きの竹が断熱材になるから地面を傷めないで済むのさ」
火力によっては地面に熱が伝わってしまう為、絶対に大丈夫とは言い難いが、そこは時間と薪の量で調整できる。
「朝から結構な難所を歩いて疲れただろ。
そろそろ食事にしようか」
『食事』という言葉を耳にしたギンレイは嬉しそうな声を挙げ、俺の背中に駆け登って配膳をねだる。
もうね、君は行動の全てがカワイイのだよ。
毛むくじゃらの我が子を抱え、解体時に切り分けておいた猪肉をドラム缶から取り出す。
カチコチに凍った肉でも問題ない。
食べ盛り達のリクエストに応えようと、黒光りする鋳鉄から立ち上る熱がじっくりと肉を溶かし、見る間に絶妙な赤身へと仕上がっていく。
程なく漂う香ばしい匂いにつられ、激しく前足をバタつかせるギンレイ。
「よーし、お前の取り分だぞ~」
手のヒラよりも大きな腿肉に大興奮したギンレイは配膳と同時に齧りつき、至福の唸り声を上げて夢中で食べている。
よく見れば初めて出会った頃よりも倍近く体が成長しており、毎日の成長を実感して少し――ほんの少しだけ泣いた。
「あしなよ、ソレはソレで結構じゃがの、ワシらもそろそろ……のう?」
初音も空腹が限界なのか、不自然に顔を背けて遠慮がちな様子で食事を催促してきた。
バッカお前、別に泣いてねーし!
「んぉ……おぉ、ちょっと待ってな」
スマホを取り出してAwazonから注文したのはキャンパー御用達の調味料、『ほりにし』!
今回はスタンダードな白を選択した。
凍った肉を急速に解凍すると内部の旨味が溶け出してしまう上に、独特の臭いで食材の品質を下げてしまう。
そこで登場するのが『ほりにし』だ。
「これだけ? お主、いつもはナンヤカンヤと手間のかかる事をしておるに。さては…手を抜くつもりではあるまいな?」
「えらい言い掛かりだな。
言っとくが俺のキャンプ飯は常に全力投球だぜ? 文句言ってないで食べてみろって!」
スパイスたっぷりのバラ肉ステーキはジューシーな音を立てて焼き上がり、滴る脂身と合わさって抗い難い芳香を放っている。
初音は西洋食器に慣れていないのでナイフで食べやすいサイズに切ってやると、未だ半信半疑といった感じながらも、ようやく納得して口にした。
「…お……おぉ!? えぇ……妖術?」
およそ食べ物の感想とは思えない。
しかし、時代劇の人が初めて現代の調味料で味付けされた物を食べたら、こういう反応を示すのかもしれないな。
「食材のレベルを引き上げてくれる魔法って意味なら、あながち間違いじゃないかもね」
急速解凍によって肉の旨味が損なわれてしまったのなら、最高の調味料で旨味を加えてやれば良い。
本当は推奨されないけれど、徒歩での移動を兼ねたキャンプでは時短調理も時にはやむ無しだ。
初夏の日差しを浴びた体は失った塩分を求めた結果、奇跡的に『ほりにし』と出会った。
20種を超えるスパイスと調味料が絶妙なバランスで調合された味わい――是非、体験してみて欲しい。
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