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第一部 一章 遭難と書いてソロキャンと読もう!
夜空に掲げたキャンバス
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「こうすると随分と違って見えるもんだ」
一通りの園芸もどきを終えてホームの景観を眺めてみると、これまでの人を寄せ付けない不気味な雰囲気から一転して、ちょっとした花壇が出来上がった。
見た目もそうだが花々の精油が漂わせる香気は、忌避作用によって虫や害虫を追い払い、安眠効果まで期待できる。
日のある内に余ったハーブを天日干しにした後、浸け置きしておいた洗濯物の様子を見に行く。
河原へ降りていくと冬服は灰汁によって黒く染まっていたが、汗による不快な臭いは収まったように感じた。
更に内部の汚れを落とす為にゴシゴシと揉み洗いを行い、ざっと絞って水気を落とすとバッグに投げ込む。
「洗剤を使う事に慣れてると、多少気が引ける思いだけどな」
目の前の清流は午後の光を浴びて眩しく煌めき、名だたる宝石すら霞む程の美しさを魅せている。
やはり、俺一人の為に貴重な清流を洗剤で汚してしまうのは忍びない。
ホームに戻った俺は先程作ったロープより長い物を用意し、適当な2本の木の幹に両端部を縛って簡易な物干しを完成させた。
後は落ちている木の枝をナイフで成型してハンガーにすればOK!
「ちょい不恰好だが、逆に愛着が湧くってもんよ」
大自然の中で風に揺れる洗濯物を見ていると、日常と非日常が交錯しているようで何だか妙な気分を覚える。
そろそろ保存食の仕込みに入る為、バッグ一杯の薪を用意してトライポッド前に陣取ると、ダッチオーブンに水を入れて湯を沸かし、保存用ガラス瓶の熱湯消毒を施した。
「保証はできないけど、これで2~3か月は食品の鮮度を保つと思う。食中毒が怖いから瓶は定期的に消毒するべきだな」
次いで採取したタケノコを切り分けて煮沸し、瓶の中へと詰めていく。
後はタケノコが完全に漬かるまで湯で満たし、蓋を軽く閉めたら再度火にかけて煮沸を行う。
煮沸が済んだら一度瓶を冷まし、蓋をきっちり閉めた後にもう一回煮沸して自然冷却させればタケノコの水煮が完成。
少し手間だが、今から悪天候や冬を意識した保存食を用意しておくのは大事な事だろう。
気付けば太陽が西の空へと傾きつつあり、この奇妙な世界での生活を受け入れている自分と、あっと言う間に日が暮れてしまった事の両方に少し驚いてしまう。
本日最後の仕事、夕食の仕込みを開始するが正直、今回は簡単に済ませるつもりだ。
というのも、流石に丸一日ずっと働いたので疲れてしまった。
明日もあるので今夜は早めに寝ておきたい。
「明日も…というか、これから――どれだけ続けられるのか分からないからな……」
慣れ親しんだ日本での生活とは全く違う生活、全く違う世界だという事実が重い…。
だが、どれだけ思い悩んだ所で解決するはずもなく、今はただ生き抜く為に努力し続けなければ…いずれ…。
「――考えるな。常に手を動かすんだ葦拿」
余計な事を考えないように、無意識でも両手だけは動かせるようにしておくべきかもしれない。
瓶に入りきらなかったタケノコに岩塩を加え、僅かに残る渋味を抑える為にロードマリンという香りの強いハーブを使ってみた。
「結果は……うん、悪くはないが…少しパンチが弱いというか、ぶっちゃけ味が薄い。やっぱ水気が多いと薄まって風味を感じられないなぁ」
俺は近くにあった特別大きな葉っぱに注目すると、何枚か採取して水に浸し、岩塩を振ったタケノコとロードマリンを包み、ダッチオーブンの中に入れて蒸し焼きにしてみる。
すると、なんとも不思議な甘い香りが辺りに立ち込めたので、予想外の展開にどんな味になるのか俄然興味が出てきた。
しばらくして蒸し上がった物を一口してみると、今度はしっかりとした塩分とタケノコのシャキっとした歯応え、そして口内に広がるハーブの香りと清涼感に目が覚める思いを味わう。
簡単だがアイディア次第でアレンジできそうな料理に手が止まらなくなり、気付けば結構な量を食べてしまった。
その後、ハーブ園の隅で腹を空かせた子狼が恨めしそうな目でこちらを見ているのを発見し、機嫌を直してもらうのに相当苦労したのはここだけの話だ。
日はすっかりと沈み、辺りは虫達が奏でるオーケストラが毎夜に渡って開催される。
人によっては耳障りだと思われるかもだが、俺は前の世界に居た時から嫌いではない。
それどころか、夜を迎えたソロキャンの一つの楽しみでもあったが、周りのキャンパーが発する花火の音や宴会の騒音で十分に堪能できずにいた。
ここでは好きなだけ聞いていられるのが救いかな。
「BGM名は小さな演奏会って感じか」
ホームの壁から突き出た岩に腰を降ろし、彼らの求愛が成す情熱的な主旋律に耳を傾けていると、薪の爆ぜる大小の副旋律が彩りを添える。
焚き火が作り出す不規則な光は不夜城に光る妖しいネオンの如く、短い生を謳歌する森の小さな住人達を照らしだしていた。
この世界に来て以来、夜は常に火を絶やさないようにしている。
その理由は森を徘徊する獣対策だ。
今朝も河原を見回っていた際、イノシシと思われる足跡を多数見つけた。
いくらアウトドア慣れしているとはいえ、自分が無防備に寝ている近辺で見知らぬ獣が彷徨いていたのでは安心できるものではない。
特に河原は貴重な水場という事もあり、森に住む動物達が集まる場所なので接点ができるのは当然ではあるが極力、野生動物との接触は避けた方が無難だと思う。
「狩りも視野に入れてかないと、ずっと魚やタケノコが食べられるとは思えんからな」
もっと技術が向上して動物に対する知識が蓄積すれば、鹿や猪を狩りの対象にできるのかもしれないが…まぁ、難しいだろう。
「――でも、罠だったら?」
その件は頭の片隅にでも置いとくとして、明日は寝床作りだ。
『衣食』も重要だが『住』の部分も力を入れて取り組む必要がある。
その中でも睡眠に関わる寝具は翌日の体調に多大な影響を与える為、一日も早く取り掛かりたいのだが如何せん手が回らないのが実情。
「いっそAwazonで買ってしまうという手も…いやいや、時間なら山ほどある。何でも道具に頼ってるばかりがキャンプじゃない」
しかしながら、ホームの中を見ればガランとした空間が広がっており、焚き火の光が届かない奥は未だに近寄り難い空気を含んだまま、とてもではないが不自由のない生活とは言えない。
「全く、働けど働けど楽にならずか…」
異世界に来てからというものの、毎日くたくたになるまで動いているが一向に光明が見える気がせず、このままでは体より先に精神が参ってしまう。
どうにか…せめて考え方を変えられれば……。
ふと目を落とすと俺の膝で丸々とした腹を夜空に向けて、何の不安もない寝顔を浮かべている森の王者(予定)が寝返りを打っていた。
何か夢でも見ているのだろうか。
時折前足をバタつかせ、しきりに匂いを嗅ぐ仕草をしている。
「お前の方がよっぽど神経太いじゃないか。
まん丸とした腹を見せてくれちゃってさ」
緊張感などとは無縁の存在に、ちょっとした悪戯心が芽生えた俺は近くにあった虫除けのハーブを狼の鼻にあてがい、軽く円を描くように動かすと豪快なくしゃみがホームに響く。
その姿が面白いやら、可愛いやらで、すっかり滅入った気分が吹き飛んでしまった。
そうだ、悩んだり不安を抱えるのは人の常。
異世界に来たんなら逆に、とことんまで楽しんでやろうじゃないか。
見上げれば天の川が肉眼でもはっきりと分かる程の絶景が広がり、夜空のキャンバスには輝く流れ星が数多のラインを描いていた。
一通りの園芸もどきを終えてホームの景観を眺めてみると、これまでの人を寄せ付けない不気味な雰囲気から一転して、ちょっとした花壇が出来上がった。
見た目もそうだが花々の精油が漂わせる香気は、忌避作用によって虫や害虫を追い払い、安眠効果まで期待できる。
日のある内に余ったハーブを天日干しにした後、浸け置きしておいた洗濯物の様子を見に行く。
河原へ降りていくと冬服は灰汁によって黒く染まっていたが、汗による不快な臭いは収まったように感じた。
更に内部の汚れを落とす為にゴシゴシと揉み洗いを行い、ざっと絞って水気を落とすとバッグに投げ込む。
「洗剤を使う事に慣れてると、多少気が引ける思いだけどな」
目の前の清流は午後の光を浴びて眩しく煌めき、名だたる宝石すら霞む程の美しさを魅せている。
やはり、俺一人の為に貴重な清流を洗剤で汚してしまうのは忍びない。
ホームに戻った俺は先程作ったロープより長い物を用意し、適当な2本の木の幹に両端部を縛って簡易な物干しを完成させた。
後は落ちている木の枝をナイフで成型してハンガーにすればOK!
「ちょい不恰好だが、逆に愛着が湧くってもんよ」
大自然の中で風に揺れる洗濯物を見ていると、日常と非日常が交錯しているようで何だか妙な気分を覚える。
そろそろ保存食の仕込みに入る為、バッグ一杯の薪を用意してトライポッド前に陣取ると、ダッチオーブンに水を入れて湯を沸かし、保存用ガラス瓶の熱湯消毒を施した。
「保証はできないけど、これで2~3か月は食品の鮮度を保つと思う。食中毒が怖いから瓶は定期的に消毒するべきだな」
次いで採取したタケノコを切り分けて煮沸し、瓶の中へと詰めていく。
後はタケノコが完全に漬かるまで湯で満たし、蓋を軽く閉めたら再度火にかけて煮沸を行う。
煮沸が済んだら一度瓶を冷まし、蓋をきっちり閉めた後にもう一回煮沸して自然冷却させればタケノコの水煮が完成。
少し手間だが、今から悪天候や冬を意識した保存食を用意しておくのは大事な事だろう。
気付けば太陽が西の空へと傾きつつあり、この奇妙な世界での生活を受け入れている自分と、あっと言う間に日が暮れてしまった事の両方に少し驚いてしまう。
本日最後の仕事、夕食の仕込みを開始するが正直、今回は簡単に済ませるつもりだ。
というのも、流石に丸一日ずっと働いたので疲れてしまった。
明日もあるので今夜は早めに寝ておきたい。
「明日も…というか、これから――どれだけ続けられるのか分からないからな……」
慣れ親しんだ日本での生活とは全く違う生活、全く違う世界だという事実が重い…。
だが、どれだけ思い悩んだ所で解決するはずもなく、今はただ生き抜く為に努力し続けなければ…いずれ…。
「――考えるな。常に手を動かすんだ葦拿」
余計な事を考えないように、無意識でも両手だけは動かせるようにしておくべきかもしれない。
瓶に入りきらなかったタケノコに岩塩を加え、僅かに残る渋味を抑える為にロードマリンという香りの強いハーブを使ってみた。
「結果は……うん、悪くはないが…少しパンチが弱いというか、ぶっちゃけ味が薄い。やっぱ水気が多いと薄まって風味を感じられないなぁ」
俺は近くにあった特別大きな葉っぱに注目すると、何枚か採取して水に浸し、岩塩を振ったタケノコとロードマリンを包み、ダッチオーブンの中に入れて蒸し焼きにしてみる。
すると、なんとも不思議な甘い香りが辺りに立ち込めたので、予想外の展開にどんな味になるのか俄然興味が出てきた。
しばらくして蒸し上がった物を一口してみると、今度はしっかりとした塩分とタケノコのシャキっとした歯応え、そして口内に広がるハーブの香りと清涼感に目が覚める思いを味わう。
簡単だがアイディア次第でアレンジできそうな料理に手が止まらなくなり、気付けば結構な量を食べてしまった。
その後、ハーブ園の隅で腹を空かせた子狼が恨めしそうな目でこちらを見ているのを発見し、機嫌を直してもらうのに相当苦労したのはここだけの話だ。
日はすっかりと沈み、辺りは虫達が奏でるオーケストラが毎夜に渡って開催される。
人によっては耳障りだと思われるかもだが、俺は前の世界に居た時から嫌いではない。
それどころか、夜を迎えたソロキャンの一つの楽しみでもあったが、周りのキャンパーが発する花火の音や宴会の騒音で十分に堪能できずにいた。
ここでは好きなだけ聞いていられるのが救いかな。
「BGM名は小さな演奏会って感じか」
ホームの壁から突き出た岩に腰を降ろし、彼らの求愛が成す情熱的な主旋律に耳を傾けていると、薪の爆ぜる大小の副旋律が彩りを添える。
焚き火が作り出す不規則な光は不夜城に光る妖しいネオンの如く、短い生を謳歌する森の小さな住人達を照らしだしていた。
この世界に来て以来、夜は常に火を絶やさないようにしている。
その理由は森を徘徊する獣対策だ。
今朝も河原を見回っていた際、イノシシと思われる足跡を多数見つけた。
いくらアウトドア慣れしているとはいえ、自分が無防備に寝ている近辺で見知らぬ獣が彷徨いていたのでは安心できるものではない。
特に河原は貴重な水場という事もあり、森に住む動物達が集まる場所なので接点ができるのは当然ではあるが極力、野生動物との接触は避けた方が無難だと思う。
「狩りも視野に入れてかないと、ずっと魚やタケノコが食べられるとは思えんからな」
もっと技術が向上して動物に対する知識が蓄積すれば、鹿や猪を狩りの対象にできるのかもしれないが…まぁ、難しいだろう。
「――でも、罠だったら?」
その件は頭の片隅にでも置いとくとして、明日は寝床作りだ。
『衣食』も重要だが『住』の部分も力を入れて取り組む必要がある。
その中でも睡眠に関わる寝具は翌日の体調に多大な影響を与える為、一日も早く取り掛かりたいのだが如何せん手が回らないのが実情。
「いっそAwazonで買ってしまうという手も…いやいや、時間なら山ほどある。何でも道具に頼ってるばかりがキャンプじゃない」
しかしながら、ホームの中を見ればガランとした空間が広がっており、焚き火の光が届かない奥は未だに近寄り難い空気を含んだまま、とてもではないが不自由のない生活とは言えない。
「全く、働けど働けど楽にならずか…」
異世界に来てからというものの、毎日くたくたになるまで動いているが一向に光明が見える気がせず、このままでは体より先に精神が参ってしまう。
どうにか…せめて考え方を変えられれば……。
ふと目を落とすと俺の膝で丸々とした腹を夜空に向けて、何の不安もない寝顔を浮かべている森の王者(予定)が寝返りを打っていた。
何か夢でも見ているのだろうか。
時折前足をバタつかせ、しきりに匂いを嗅ぐ仕草をしている。
「お前の方がよっぽど神経太いじゃないか。
まん丸とした腹を見せてくれちゃってさ」
緊張感などとは無縁の存在に、ちょっとした悪戯心が芽生えた俺は近くにあった虫除けのハーブを狼の鼻にあてがい、軽く円を描くように動かすと豪快なくしゃみがホームに響く。
その姿が面白いやら、可愛いやらで、すっかり滅入った気分が吹き飛んでしまった。
そうだ、悩んだり不安を抱えるのは人の常。
異世界に来たんなら逆に、とことんまで楽しんでやろうじゃないか。
見上げれば天の川が肉眼でもはっきりと分かる程の絶景が広がり、夜空のキャンバスには輝く流れ星が数多のラインを描いていた。
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