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心をほどいて
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小野寺の口調には、いつもの飄々とした軽いノリがまったくなかった。
どうやら小野寺もやや緊張しているようだ。意外だったので、渚は思わずその横顔に眼を向けた。
高い鼻筋にしっかりした顎の線がきれいだな、といつも思う。
こうして改めて見ると、たしかに小野寺は女が無視できない色気のようなものをごく自然に漂わせている。松江のぞみのような派手な女性が、何年経っても小野寺を諦めない気持ちも分からないではなかった。
規模は大きくないとは言え、小野寺は一応会社経営者だ。ああいう女性からすれば、小野寺と腕を組んで歩くことでさぞ自尊心を満たされるのだろう。
「松江とは、昔から仕事がらみで知り合いなんだ。ナレコンとしてはプロだから、イベント関連で結構世話になったんだよ。ただ何て言うか、いわゆる肉食の女でさ。俺だけじゃない、目立つ肩書きの男にはガンガン色仕掛けで迫っていく分かりやすい女だ」
小野寺はちょっと面倒くさそうな笑みを浮かべた。
「……これから、あの人の会社と取引するんですか?」
「いや。よほど金額下げてきて内容も良ければ考えるけど、今はそのつもりはない。いつも使ってるムーンライジングで問題ないし」
「そうですか。……分かりました」
できるだけ落ち着いた声を出したつもりだけれど、渚は胸の奥で大きく安堵していた。
できればあの女性とは渚も関わりたくないし、何よりも小野寺に彼女と接点を持ってほしくない。そう願ってしまう自分にちょっぴり罪悪感を抱いたが、それでも一度芽生えた小野寺への独占欲はもう消すことができなかった。
今夜は随分と冷え込んでいるようだ。通りを歩く人々は皆、背を丸めがちにして足早になっている。
フロントガラスを流れていく街灯を眼で追っているうちに、渚は少しだけ正直な気持ちを伝えたくなった。小野寺が珍しく殊勝な声で言い訳のようなセリフを口にしている。その事実に渚は不思議と胸を打たれたのだ。
もし小野寺が松江のぞみとの仲を渚に誤解されても構わないと思っていたなら、こんなふうにわざわざ家まで送ろうとはしなかっただろう。小野寺と応接室で抱きあって以来どこか距離を置かれているような気がしていたが、今夜の小野寺は自ら歩み寄ってくれている気がしてそれがちょっぴり嬉しかった。
だからこそ、渚も意地を張らずに素直な気持ちを言葉にしたくなった。
「……ホッとしました。あの女性が社長の恋人とかじゃなくて」
気づいたら、心の奥の声が自然と口をついて出ていた。隣で小野寺が驚いたような気配を見せる。強い視線が向けられるのを感じ、頬がじんわりと熱くなった。
「ははっ。……なんだよ、実はヤキモチ妬いてたのか、おまえ」
少し茶化したような声で小野寺が訊く。思い切って「そうですよ」と答え、ぎこちなく微笑み返して見せたら小野寺は胸を衝かれたような顔になった。
「私、社長と松江さんに嫉妬したんです。抱きあってるとこ見て、ショックでした」
自分でもびっくりするくらい、正直な気持ちが言葉になってこぼれ落ちていく。
声に出したら不思議と心が軽くなった。本当はずっと前から、こうして素直な想いを口にできる人間になりたかったのかもしれない。
「おい、ちょっと待て」
やや上擦った声を出し、小野寺は慌てたように路肩に車を停めた。
走っているときはどこか気持ちも開放的になるのに、停車した途端に密室の雰囲気が強くなる。渚は胸の鼓動を意識しながら、小野寺の横顔をそっと見た。
「おまえは、俺と松江の仲を誤解してヤキモチ妬いたのか?それで動揺してお茶をひっくり返した……?」
小野寺はハンドルに手を置いたまま、頭の中を整理するような顔で尋ねてきた。そんなに意外なことだろうかと、むしろこちらが戸惑ってしまう。
「そう、ですけど……。変ですか?」
やっぱりそういう眼で社長を見つめること自体、迷惑なのだろうか。勘弁してくれなどと言われやしないかと渚は一気に不安な気持ちになった。
「いや、だって……。おまえ、俺のこと好きじゃないんだろ?」
「……え?」
思いがけない言葉に渚は眼を丸くした。小野寺はやや動揺したような顔をしている。
「俺のこと、どっちかって言うと嫌ってるだろう?」
「……嫌ってないですよ。どうしてそうなるんですか?」
「えっ……、だって、おまえあのとき拒否したじゃないか」
「拒否って、何ですか?え、いつのこと……?」
お互いに混乱して顔を見あわせ、途方に暮れる。どうやら小野寺もまた何かを誤解しているようだった。
「この前の晩だよ。遠藤と飲んだ日。応接室でエロいことして、おまえがイッた後だよ」
デリカシーのない露骨な表現に思わず赤面しそうになるが、渚も必死にあのときの記憶を呼び覚ました。
「私、何も拒否なんてしてません」
「拒否って言うか……、その、俺が抱きしめて頭とかおでことかキスしたとき、おまえめちゃくちゃ身体を強張らせて嫌がってたじゃないか。だから俺はてっきり完全に嫌われたかと……」
渚はぼかんと口を開けた。それから、あの後で急に小野寺がよそよそしくなって渚から離れたことを思い出した。
そういうことだったのか。渚が身を固くしたのを感じて、小野寺は「拒否された」と誤解したのか。
「あの……、違うんです。あのとき私、自分があんなふうになっちゃって恥ずかしかったし、社長に優しくされてすごくドキドキして、でも社長の本心が知りたいのに知るのが怖くて、どうしていいか分からなくなったんです。それで急に緊張して……、私ああいうとき上手に甘えたりできないから、パニックになっちゃって」
説明しながら、ますます頬が染まっていく。自分だけでなく小野寺もドギマギしているこの空気が気恥ずかしく、それでいて妙にくすぐったいときめきに感情が昂ぶってしまう。
「じゃあ、別に俺のこと嫌ってるわけじゃないのか?俺にああいうことされて、腹立てたりとか……?」
「……さんざんあんなことしておいて、今さら何ですか」
「う、まあ、そうだが」
小野寺はまだ戸惑っているようで、首の後ろに手を当てて少しだけうなだれた。こんなふうに自信なさげにしている小野寺の姿を見るのは初めてなので、渚の胸の奥がキュッとせつなく締めつけられた。
「嫌ってなんかいません。……嫌ってたら、社長とあんなことできません」
渚がそう断言すると、小野寺はようやく心から安堵したように表情を緩めた。
「なんだ……、そうだったのか。てっきり俺が暴走しすぎたから、さすがにおまえも拒否反応を示したのかと思った。愛想尽かされて逃げられるかと思って、そうならないようにおまえに絡むの遠慮してたのに」
「だから、急に何でも自分でやるようになったんですか?前みたいに私を使わずに」
「……今まで調子に乗って甘え切ってたから、これ以上嫌われないようにと思って……」
小野寺が落ちかかった前髪を掻き上げながら照れくさそうにボソッと呟いた。
いつもの偉そうで粗雑な小野寺社長ではなく、ナイーブで自信が持てない少年のように見える。渚の胸に、衝動のような熱い気持ちが込み上げてきた。
「淋しかったです」
渚がそう口にすると、小野寺の瞳が大きく見開かれた。
「社長から突き放されたような気がして、私はもう必要ないのかなって思って、すごく淋しかった」
押し隠してきた本当の気持ちを言葉にしたら、胸のつかえがスッと下りる気がした。
そうだ、ずっと伝えたかった。淋しい、もっとそばにいたいと。
「渚……」
小野寺はしばらく言葉を探していたが、結局声にならないまま渚の手首を掴んだ。
抱き寄せられるのかと思って心臓が跳ね上がった。けれどもシートベルトが邪魔をしてお互いの身体が思うように動かない。渚は焦がれるような想いで小野寺を見上げ、小野寺もまた渇望の色を浮かべた眼差しで渚を見つめている。
小野寺がもどかしげに渚のシートベルトを外そうと手を伸ばした。が、その直後、渚の膝の上のバッグから携帯電話の着信音が鳴り響いた。
「あっ……」
一瞬無視しようかと思ったが、なんとなく胸騒ぎを感じた。すみません、と小野寺に断ってスマートフォンを取り出し画面を見ると、表示は姉の携帯電話の番号だった。
姉は今年の春に結婚して以来、実家近くのマンションで暮らしている。今週は義兄の北海道への出張に姉も同行し、遅いハネムーン代わりの旅行を満喫しているはずだった。
「もしもし、お姉ちゃん?どうしたの?」
「あっ、渚……?もう仕事終わった……?」
怪訝に思いながら電話に出ると、姉のやや不安そうな声が耳に飛び込んできた。
どうやら小野寺もやや緊張しているようだ。意外だったので、渚は思わずその横顔に眼を向けた。
高い鼻筋にしっかりした顎の線がきれいだな、といつも思う。
こうして改めて見ると、たしかに小野寺は女が無視できない色気のようなものをごく自然に漂わせている。松江のぞみのような派手な女性が、何年経っても小野寺を諦めない気持ちも分からないではなかった。
規模は大きくないとは言え、小野寺は一応会社経営者だ。ああいう女性からすれば、小野寺と腕を組んで歩くことでさぞ自尊心を満たされるのだろう。
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「そうですか。……分かりました」
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できればあの女性とは渚も関わりたくないし、何よりも小野寺に彼女と接点を持ってほしくない。そう願ってしまう自分にちょっぴり罪悪感を抱いたが、それでも一度芽生えた小野寺への独占欲はもう消すことができなかった。
今夜は随分と冷え込んでいるようだ。通りを歩く人々は皆、背を丸めがちにして足早になっている。
フロントガラスを流れていく街灯を眼で追っているうちに、渚は少しだけ正直な気持ちを伝えたくなった。小野寺が珍しく殊勝な声で言い訳のようなセリフを口にしている。その事実に渚は不思議と胸を打たれたのだ。
もし小野寺が松江のぞみとの仲を渚に誤解されても構わないと思っていたなら、こんなふうにわざわざ家まで送ろうとはしなかっただろう。小野寺と応接室で抱きあって以来どこか距離を置かれているような気がしていたが、今夜の小野寺は自ら歩み寄ってくれている気がしてそれがちょっぴり嬉しかった。
だからこそ、渚も意地を張らずに素直な気持ちを言葉にしたくなった。
「……ホッとしました。あの女性が社長の恋人とかじゃなくて」
気づいたら、心の奥の声が自然と口をついて出ていた。隣で小野寺が驚いたような気配を見せる。強い視線が向けられるのを感じ、頬がじんわりと熱くなった。
「ははっ。……なんだよ、実はヤキモチ妬いてたのか、おまえ」
少し茶化したような声で小野寺が訊く。思い切って「そうですよ」と答え、ぎこちなく微笑み返して見せたら小野寺は胸を衝かれたような顔になった。
「私、社長と松江さんに嫉妬したんです。抱きあってるとこ見て、ショックでした」
自分でもびっくりするくらい、正直な気持ちが言葉になってこぼれ落ちていく。
声に出したら不思議と心が軽くなった。本当はずっと前から、こうして素直な想いを口にできる人間になりたかったのかもしれない。
「おい、ちょっと待て」
やや上擦った声を出し、小野寺は慌てたように路肩に車を停めた。
走っているときはどこか気持ちも開放的になるのに、停車した途端に密室の雰囲気が強くなる。渚は胸の鼓動を意識しながら、小野寺の横顔をそっと見た。
「おまえは、俺と松江の仲を誤解してヤキモチ妬いたのか?それで動揺してお茶をひっくり返した……?」
小野寺はハンドルに手を置いたまま、頭の中を整理するような顔で尋ねてきた。そんなに意外なことだろうかと、むしろこちらが戸惑ってしまう。
「そう、ですけど……。変ですか?」
やっぱりそういう眼で社長を見つめること自体、迷惑なのだろうか。勘弁してくれなどと言われやしないかと渚は一気に不安な気持ちになった。
「いや、だって……。おまえ、俺のこと好きじゃないんだろ?」
「……え?」
思いがけない言葉に渚は眼を丸くした。小野寺はやや動揺したような顔をしている。
「俺のこと、どっちかって言うと嫌ってるだろう?」
「……嫌ってないですよ。どうしてそうなるんですか?」
「えっ……、だって、おまえあのとき拒否したじゃないか」
「拒否って、何ですか?え、いつのこと……?」
お互いに混乱して顔を見あわせ、途方に暮れる。どうやら小野寺もまた何かを誤解しているようだった。
「この前の晩だよ。遠藤と飲んだ日。応接室でエロいことして、おまえがイッた後だよ」
デリカシーのない露骨な表現に思わず赤面しそうになるが、渚も必死にあのときの記憶を呼び覚ました。
「私、何も拒否なんてしてません」
「拒否って言うか……、その、俺が抱きしめて頭とかおでことかキスしたとき、おまえめちゃくちゃ身体を強張らせて嫌がってたじゃないか。だから俺はてっきり完全に嫌われたかと……」
渚はぼかんと口を開けた。それから、あの後で急に小野寺がよそよそしくなって渚から離れたことを思い出した。
そういうことだったのか。渚が身を固くしたのを感じて、小野寺は「拒否された」と誤解したのか。
「あの……、違うんです。あのとき私、自分があんなふうになっちゃって恥ずかしかったし、社長に優しくされてすごくドキドキして、でも社長の本心が知りたいのに知るのが怖くて、どうしていいか分からなくなったんです。それで急に緊張して……、私ああいうとき上手に甘えたりできないから、パニックになっちゃって」
説明しながら、ますます頬が染まっていく。自分だけでなく小野寺もドギマギしているこの空気が気恥ずかしく、それでいて妙にくすぐったいときめきに感情が昂ぶってしまう。
「じゃあ、別に俺のこと嫌ってるわけじゃないのか?俺にああいうことされて、腹立てたりとか……?」
「……さんざんあんなことしておいて、今さら何ですか」
「う、まあ、そうだが」
小野寺はまだ戸惑っているようで、首の後ろに手を当てて少しだけうなだれた。こんなふうに自信なさげにしている小野寺の姿を見るのは初めてなので、渚の胸の奥がキュッとせつなく締めつけられた。
「嫌ってなんかいません。……嫌ってたら、社長とあんなことできません」
渚がそう断言すると、小野寺はようやく心から安堵したように表情を緩めた。
「なんだ……、そうだったのか。てっきり俺が暴走しすぎたから、さすがにおまえも拒否反応を示したのかと思った。愛想尽かされて逃げられるかと思って、そうならないようにおまえに絡むの遠慮してたのに」
「だから、急に何でも自分でやるようになったんですか?前みたいに私を使わずに」
「……今まで調子に乗って甘え切ってたから、これ以上嫌われないようにと思って……」
小野寺が落ちかかった前髪を掻き上げながら照れくさそうにボソッと呟いた。
いつもの偉そうで粗雑な小野寺社長ではなく、ナイーブで自信が持てない少年のように見える。渚の胸に、衝動のような熱い気持ちが込み上げてきた。
「淋しかったです」
渚がそう口にすると、小野寺の瞳が大きく見開かれた。
「社長から突き放されたような気がして、私はもう必要ないのかなって思って、すごく淋しかった」
押し隠してきた本当の気持ちを言葉にしたら、胸のつかえがスッと下りる気がした。
そうだ、ずっと伝えたかった。淋しい、もっとそばにいたいと。
「渚……」
小野寺はしばらく言葉を探していたが、結局声にならないまま渚の手首を掴んだ。
抱き寄せられるのかと思って心臓が跳ね上がった。けれどもシートベルトが邪魔をしてお互いの身体が思うように動かない。渚は焦がれるような想いで小野寺を見上げ、小野寺もまた渇望の色を浮かべた眼差しで渚を見つめている。
小野寺がもどかしげに渚のシートベルトを外そうと手を伸ばした。が、その直後、渚の膝の上のバッグから携帯電話の着信音が鳴り響いた。
「あっ……」
一瞬無視しようかと思ったが、なんとなく胸騒ぎを感じた。すみません、と小野寺に断ってスマートフォンを取り出し画面を見ると、表示は姉の携帯電話の番号だった。
姉は今年の春に結婚して以来、実家近くのマンションで暮らしている。今週は義兄の北海道への出張に姉も同行し、遅いハネムーン代わりの旅行を満喫しているはずだった。
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