4 / 19
オトナの手ほどき
しおりを挟む
一瞬何が起こっているのか分からなかった。温かな感触を受け止めながら、それが小野寺の唇だと理解するまでに数秒かかったかもしれない。
渚は軽いパニックに陥った。反射的に小野寺の身体を手で押しのけようとしたが、ガッチリと手首を握られて更に強く唇を押し当てられた。
身体から力が抜けそうになる。どうしてこんなことになっているのだろうと懸命に頭を巡らせながら、小野寺のキスにあっという間にペースを乱されていく自分に呆然となった。
たしかにさっきから小野寺はセクハラ全開の発言を繰り返し、いつもならあり得ない至近距離で渚の顔を覗き込んでいた。手も握られた。「まさか」という想いを抱きながらドキドキしていたのも事実だ。けれども本当にキスされるなんて思ってもいなかった。
2年半の間、社長とアシスタントの関係を崩さずに過ごしてきた。いいようにこき使われ、その一方で冗談まじりに可愛がられはしたものの、小野寺が自分にキスをするなんてことはあり得ないと思い込んでいた。
……いや、本当にそうだろうか?あり得ないと思っていても、一度でも想い描いたことはなかっただろうか?
渚は小野寺の温かい唇に自分の唇がとろけていくことにうろたえながら、今までの日々をめまぐるしく思い返した。
人使いが荒くて言葉も雑で、生活態度がだらしなくて。そんな小野寺に腹を立てている裏で、懐っこく微笑まれる度に胸の奥が疼きはしなかったか。大きな手や広い背中を見る度に、この身体に抱きしめられたらどんな感じがするのだろうとチラリとでも思い描きはしなかったか。
綺麗に引き結ばれた唇の形を見て、触れたらどんな感触だろうと想像したことはないと言い切れるのか……?
現実の小野寺の唇は少し乾いていて、思いのほか柔らかかった。
最初は不意打ちのように重ねられただけのぬくもりは、あっという間に渚の唇を優しく包みこみ、まるで愛撫するようにそっと翻弄していく。ちゅくっ、という恥ずかしい音が響いて、すぐにどちらの唇もなまめかしく濡れていった。
かすかに煙草の匂いがする。小野寺はお酒を飲んだときや残業の合間に、思い出したように一、二本だけ煙草を喫うことが時々あった。
渚自身は煙草が苦手なくせに、不思議と嫌な気持ちにはならなかった。それが小野寺の個性に感じられ、秘密を共有しているような妙な気持ちになった。
胸が苦しいほど高鳴って、渚は思わず息を吸い込む。その隙を狙うように小野寺の舌がぬるりと口内に侵入してきて、ますます渚は抵抗するタイミングを失ってしまった。
渚は小野寺にキスされながら、自分のなかで何かが陥落していくのを感じていた。思いきり胸を押し返して、「セクハラです!」といつものように怒って見せなければいけない場面なのに。
小野寺の舌は優しく丁寧に渚の舌に絡みついた。
驚かせないように、怖がらせないように。注意深く渚の様子を見ながら、それでいて巧みに渚の感覚を麻痺させるように官能的に蠢いた。
「んっ……、ふ、うっ……」
ソファの背もたれに背中を押し付けられ、逃げ場を失ったまま執拗に舌を絡めとられる。閉じた瞼の裏が紅く染まり、お腹の底で波がうねるようなせつなさがじわじわ生まれてきた。
どうして小野寺は自分にこんなことをするのか。からかっているのか魔が差したのか理解できないまま、渚は小野寺のキスに唇だけでなく心まで持っていかれそうになっていた。
「……どうだ、大人のキスは」
長い長いくちづけの後、ようやく唇を離した小野寺がやや息を乱しながらニヤリと笑った。
渚はあまりの恥ずかしさと驚愕ですぐには何も答えられず、乱れた呼吸で胸を上下させながら小野寺の顔を凝視した。
「何するんですか!」といつもの元気で怒ってやりたいのに、言葉がどうしても出てこない。心の奥底でキスをやめないでほしかったという想いが渦巻いていて、そんな自分がひどく恥ずかしくて仕方なかった。
「気持ち良かっただろ」
「……そんな……」
頬が熱い。こんなときに口にすべきセリフがまったく分からない。
「いい顔してるよ。とろんとしちゃって、やらしい顔。やっぱりおまえは素質がある」
「素質って……、社長、さっきから変です……っ」
「変じゃねーよ。俺はお前のためを思ってこういうことをしてるんだぞ」
ただセクハラしたかっただけでしょうが……!そう言いたいのに、吐息が熱くなるだけで何も言えない。小野寺はそんな渚の表情をじっと見つめ、やけに色っぽい眼でフッと笑った。
「言ってみな。正直に。おまえ今までこういうキスしたことないんだろ?今ので気持ち良くなっちゃった?」
勝ち誇ったような顔。憎らしいったらない。
これくらいのキス、どうってことないと言い返したいのに、言えない自分が悔しくてたまらない。そして小野寺の艶のある眼差しから逃れられない自分が情けないのに、どこかで心地良く思っていることに気づき始めている。
「渚、意地張るな。素直になるのがまず第一歩だぞ。言ってみろ」
「……う……っ。……気持ち、良かった、です……」
認めたら、なぜだか涙が出そうになった。上司に向かってこんな生々しい本音をさらけ出さなきゃいけないなんて。けれども不思議なことに、言葉にしてみたらすっと胸が軽くなった気がした。
「気持ち良かったか。身体がゾクゾクして、もっと欲しくなったか。……ん?」
低くて妙にセクシーな声。まるで催眠術にでもかけられるみたいな。
渚は観念したように、小さく頷いた。本心を認めたらさっきよりもっと頬が火照り出して、思わず眼を潤ませて小野寺の顔を見た。
「それでいい。女としての欲望に素直になるのは恥ずかしいことじゃない。むしろその方が可愛いんだ。覚えとけ」
そう言って、小野寺はまた渚に唇を重ねてきた。
今度はもう「逃げなければ」などと思ったりしなかった。渚は抵抗する意思をすっかり失くし、まるで自分が軟体動物にでもなったかのように小野寺にされるがままになった。
唇と舌だけで、どうしてこんなに気持ち良くなってしまうのだろう。ぬるぬると抱きあうように愛撫しあう舌が、身体の奥の官能を引き摺り出していくのがはっきりと分かる。
たしかにこんなキスはしたことがなかった。こんなふうに胸が苦しくなって、せつないほど身体が痺れてくるキスだったら、一度経験しただけで忘れられなくなってしまう。
「あぁ……、すげーエロい顔。それでいいんだよ。俺の思ってた通り」
小野寺はなぜか満足そうな笑みを浮かべ、今度は子供にするみたいに渚の頬にチュッと音を立ててキスした。それはそれで、顔から火が出そうなほど恥ずかしかった。なんだか大切に愛されているような、妙な錯覚を抱いてしまうからだ。
「キスでそれだけやらしくなれるんだから、おまえは充分見込みがある」
「……見込みって、どういう」
「さっき言っただろ。大人のエロい女になって、恋愛上手になるんだよ。よし、これから定期的におまえをレッスンしてやる。いいか、逃げるなよ。まともに男に愛される身体になって、恋愛体質になれ。俺が全部叩き込んでやる」
この人はいったい何を言っているのだろうか。唖然として反論の言葉すら失っている渚にニコニコ笑いかけた小野寺は、いきなり「よし、寝るぞ!」と言って端っこに丸まっていたブランケットを引っ張り上げた。ゴソゴソと体勢を整え、ソファに渚と並んで座り直すとすぐに眼を閉じる。
え?寝る……?あんなことをしておいて、いきなり健全に寝るってどういうこと……?!
信じられない。いったい何なのだ、この男は。
渚はショックと呆れる気持ちで小野寺の顔を穴が開くほどじっと見た。小野寺は眼を瞑ったまま、「おやすみぃ」と間の抜けたあくびをする。
火が点いた身体を放置されたような、複雑な気分だった。そういう恥ずかしい自分を持て余しつつ、渚も仕方なくブランケットにくるまった。
2、3時間眠ったら、このおかしな酔いも醒めるのだろうか。
まだ胸の疼きを感じながら、眼を閉じる前にチラリと小野寺の方へ視線を向けた。あんなキスをしておきながら、小野寺は既にのんきな顔をさらして寝息を立てている。
……まったく、なんて男だ。腹立たしいやら、なぜか甘酸っぱい気持ちに戸惑うやらで、渚はしばらく小野寺の姿から眼を離せなかった。
形のいい唇に視線が吸い寄せられる。ほんのさっきまであの唇が自分を捕えていたのかと思うと、やけに甘ったるい溜息がこぼれそうになる。
とんでもない夜になってしまった。
渚はさっきの出来事を頭から追い払うようにギュッと眼を閉じ、とにかく今は眠ることに専念しようとブランケットを引っ張り上げた。
渚は軽いパニックに陥った。反射的に小野寺の身体を手で押しのけようとしたが、ガッチリと手首を握られて更に強く唇を押し当てられた。
身体から力が抜けそうになる。どうしてこんなことになっているのだろうと懸命に頭を巡らせながら、小野寺のキスにあっという間にペースを乱されていく自分に呆然となった。
たしかにさっきから小野寺はセクハラ全開の発言を繰り返し、いつもならあり得ない至近距離で渚の顔を覗き込んでいた。手も握られた。「まさか」という想いを抱きながらドキドキしていたのも事実だ。けれども本当にキスされるなんて思ってもいなかった。
2年半の間、社長とアシスタントの関係を崩さずに過ごしてきた。いいようにこき使われ、その一方で冗談まじりに可愛がられはしたものの、小野寺が自分にキスをするなんてことはあり得ないと思い込んでいた。
……いや、本当にそうだろうか?あり得ないと思っていても、一度でも想い描いたことはなかっただろうか?
渚は小野寺の温かい唇に自分の唇がとろけていくことにうろたえながら、今までの日々をめまぐるしく思い返した。
人使いが荒くて言葉も雑で、生活態度がだらしなくて。そんな小野寺に腹を立てている裏で、懐っこく微笑まれる度に胸の奥が疼きはしなかったか。大きな手や広い背中を見る度に、この身体に抱きしめられたらどんな感じがするのだろうとチラリとでも思い描きはしなかったか。
綺麗に引き結ばれた唇の形を見て、触れたらどんな感触だろうと想像したことはないと言い切れるのか……?
現実の小野寺の唇は少し乾いていて、思いのほか柔らかかった。
最初は不意打ちのように重ねられただけのぬくもりは、あっという間に渚の唇を優しく包みこみ、まるで愛撫するようにそっと翻弄していく。ちゅくっ、という恥ずかしい音が響いて、すぐにどちらの唇もなまめかしく濡れていった。
かすかに煙草の匂いがする。小野寺はお酒を飲んだときや残業の合間に、思い出したように一、二本だけ煙草を喫うことが時々あった。
渚自身は煙草が苦手なくせに、不思議と嫌な気持ちにはならなかった。それが小野寺の個性に感じられ、秘密を共有しているような妙な気持ちになった。
胸が苦しいほど高鳴って、渚は思わず息を吸い込む。その隙を狙うように小野寺の舌がぬるりと口内に侵入してきて、ますます渚は抵抗するタイミングを失ってしまった。
渚は小野寺にキスされながら、自分のなかで何かが陥落していくのを感じていた。思いきり胸を押し返して、「セクハラです!」といつものように怒って見せなければいけない場面なのに。
小野寺の舌は優しく丁寧に渚の舌に絡みついた。
驚かせないように、怖がらせないように。注意深く渚の様子を見ながら、それでいて巧みに渚の感覚を麻痺させるように官能的に蠢いた。
「んっ……、ふ、うっ……」
ソファの背もたれに背中を押し付けられ、逃げ場を失ったまま執拗に舌を絡めとられる。閉じた瞼の裏が紅く染まり、お腹の底で波がうねるようなせつなさがじわじわ生まれてきた。
どうして小野寺は自分にこんなことをするのか。からかっているのか魔が差したのか理解できないまま、渚は小野寺のキスに唇だけでなく心まで持っていかれそうになっていた。
「……どうだ、大人のキスは」
長い長いくちづけの後、ようやく唇を離した小野寺がやや息を乱しながらニヤリと笑った。
渚はあまりの恥ずかしさと驚愕ですぐには何も答えられず、乱れた呼吸で胸を上下させながら小野寺の顔を凝視した。
「何するんですか!」といつもの元気で怒ってやりたいのに、言葉がどうしても出てこない。心の奥底でキスをやめないでほしかったという想いが渦巻いていて、そんな自分がひどく恥ずかしくて仕方なかった。
「気持ち良かっただろ」
「……そんな……」
頬が熱い。こんなときに口にすべきセリフがまったく分からない。
「いい顔してるよ。とろんとしちゃって、やらしい顔。やっぱりおまえは素質がある」
「素質って……、社長、さっきから変です……っ」
「変じゃねーよ。俺はお前のためを思ってこういうことをしてるんだぞ」
ただセクハラしたかっただけでしょうが……!そう言いたいのに、吐息が熱くなるだけで何も言えない。小野寺はそんな渚の表情をじっと見つめ、やけに色っぽい眼でフッと笑った。
「言ってみな。正直に。おまえ今までこういうキスしたことないんだろ?今ので気持ち良くなっちゃった?」
勝ち誇ったような顔。憎らしいったらない。
これくらいのキス、どうってことないと言い返したいのに、言えない自分が悔しくてたまらない。そして小野寺の艶のある眼差しから逃れられない自分が情けないのに、どこかで心地良く思っていることに気づき始めている。
「渚、意地張るな。素直になるのがまず第一歩だぞ。言ってみろ」
「……う……っ。……気持ち、良かった、です……」
認めたら、なぜだか涙が出そうになった。上司に向かってこんな生々しい本音をさらけ出さなきゃいけないなんて。けれども不思議なことに、言葉にしてみたらすっと胸が軽くなった気がした。
「気持ち良かったか。身体がゾクゾクして、もっと欲しくなったか。……ん?」
低くて妙にセクシーな声。まるで催眠術にでもかけられるみたいな。
渚は観念したように、小さく頷いた。本心を認めたらさっきよりもっと頬が火照り出して、思わず眼を潤ませて小野寺の顔を見た。
「それでいい。女としての欲望に素直になるのは恥ずかしいことじゃない。むしろその方が可愛いんだ。覚えとけ」
そう言って、小野寺はまた渚に唇を重ねてきた。
今度はもう「逃げなければ」などと思ったりしなかった。渚は抵抗する意思をすっかり失くし、まるで自分が軟体動物にでもなったかのように小野寺にされるがままになった。
唇と舌だけで、どうしてこんなに気持ち良くなってしまうのだろう。ぬるぬると抱きあうように愛撫しあう舌が、身体の奥の官能を引き摺り出していくのがはっきりと分かる。
たしかにこんなキスはしたことがなかった。こんなふうに胸が苦しくなって、せつないほど身体が痺れてくるキスだったら、一度経験しただけで忘れられなくなってしまう。
「あぁ……、すげーエロい顔。それでいいんだよ。俺の思ってた通り」
小野寺はなぜか満足そうな笑みを浮かべ、今度は子供にするみたいに渚の頬にチュッと音を立ててキスした。それはそれで、顔から火が出そうなほど恥ずかしかった。なんだか大切に愛されているような、妙な錯覚を抱いてしまうからだ。
「キスでそれだけやらしくなれるんだから、おまえは充分見込みがある」
「……見込みって、どういう」
「さっき言っただろ。大人のエロい女になって、恋愛上手になるんだよ。よし、これから定期的におまえをレッスンしてやる。いいか、逃げるなよ。まともに男に愛される身体になって、恋愛体質になれ。俺が全部叩き込んでやる」
この人はいったい何を言っているのだろうか。唖然として反論の言葉すら失っている渚にニコニコ笑いかけた小野寺は、いきなり「よし、寝るぞ!」と言って端っこに丸まっていたブランケットを引っ張り上げた。ゴソゴソと体勢を整え、ソファに渚と並んで座り直すとすぐに眼を閉じる。
え?寝る……?あんなことをしておいて、いきなり健全に寝るってどういうこと……?!
信じられない。いったい何なのだ、この男は。
渚はショックと呆れる気持ちで小野寺の顔を穴が開くほどじっと見た。小野寺は眼を瞑ったまま、「おやすみぃ」と間の抜けたあくびをする。
火が点いた身体を放置されたような、複雑な気分だった。そういう恥ずかしい自分を持て余しつつ、渚も仕方なくブランケットにくるまった。
2、3時間眠ったら、このおかしな酔いも醒めるのだろうか。
まだ胸の疼きを感じながら、眼を閉じる前にチラリと小野寺の方へ視線を向けた。あんなキスをしておきながら、小野寺は既にのんきな顔をさらして寝息を立てている。
……まったく、なんて男だ。腹立たしいやら、なぜか甘酸っぱい気持ちに戸惑うやらで、渚はしばらく小野寺の姿から眼を離せなかった。
形のいい唇に視線が吸い寄せられる。ほんのさっきまであの唇が自分を捕えていたのかと思うと、やけに甘ったるい溜息がこぼれそうになる。
とんでもない夜になってしまった。
渚はさっきの出来事を頭から追い払うようにギュッと眼を閉じ、とにかく今は眠ることに専念しようとブランケットを引っ張り上げた。
1
お気に入りに追加
318
あなたにおすすめの小説

社長室の蜜月
ゆる
恋愛
内容紹介:
若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。
一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。
仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。
禁断溺愛
流月るる
恋愛
親同士の結婚により、中学三年生の時に湯浅製薬の御曹司・巧と義兄妹になった真尋。新しい家族と一緒に暮らし始めた彼女は、義兄から独占欲を滲ませた態度を取られるようになる。そんな義兄の様子に、真尋の心は揺れ続けて月日は流れ――真尋は、就職を区切りに彼への想いを断ち切るため、義父との養子縁組を解消し、ひっそりと実家を出た。しかし、ほどなくして海外赴任から戻った巧に、その事実を知られてしまう。当然のごとく義兄は大激怒で真尋のマンションに押しかけ、「赤の他人になったのなら、もう遠慮する必要はないな」と、甘く淫らに懐柔してきて……? 切なくて心が甘く疼く大人のエターナル・ラブ。
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
冷徹上司の、甘い秘密。
青花美来
恋愛
うちの冷徹上司は、何故か私にだけ甘い。
「頼む。……この事は誰にも言わないでくれ」
「別に誰も気にしませんよ?」
「いや俺が気にする」
ひょんなことから、課長の秘密を知ってしまいました。
※同作品の全年齢対象のものを他サイト様にて公開、完結しております。
偽装溺愛 ~社長秘書の誤算~
深冬 芽以
恋愛
あらすじ
俵理人《たわらりひと》34歳、職業は秘書室長兼社長秘書。
女は扱いやすく、身体の相性が良ければいい。
結婚なんて冗談じゃない。
そう思っていたのに。
勘違いストーカー女から逃げるように引っ越したマンションで理人が再会したのは、過去に激しく叱責された女。
年上で子持ちのデキる女なんて面倒くさいばかりなのに、つい関わらずにはいられない。
そして、互いの利害の一致のため、偽装恋人関係となる。
必要な時だけ恋人を演じればいい。
それだけのはずが……。
「偽装でも、恋人だろ?」
彼女の甘い香りに惹き寄せられて、抗えない――。
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
甘い温度でふれて満たして
春密まつり
恋愛
過去に発行した同人誌のWEB再録です。
主人公 安部深雪には悩みがふたつあった。
それは、会社の温度が寒いことと、好きな人のことだった。
好きな人はまさに会社の温度を下げている三ツ橋涼。
彼は深雪のことを気軽に「好きだ」という。冗談めかした言葉に深雪は傷つき悩んでいた。
けれどある会社の飲み会の帰り、ふたりきりになった時に抱きしめられてしまう。
それも冗談だと笑う涼に深雪は翻弄されて――。
クールな御曹司の溺愛ペットになりました
あさの紅茶
恋愛
旧題:クールな御曹司の溺愛ペット
やばい、やばい、やばい。
非常にやばい。
片山千咲(22)
大学を卒業後、未だ就職決まらず。
「もー、夏菜の会社で雇ってよぉ」
親友の夏菜に泣きつくも、呆れられるばかり。
なのに……。
「就職先が決まらないらしいな。だったら俺の手伝いをしないか?」
塚本一成(27)
夏菜のお兄さんからのまさかの打診。
高校生の時、一成さんに告白して玉砕している私。
いや、それはちょっと……と遠慮していたんだけど、親からのプレッシャーに負けて働くことに。
とっくに気持ちの整理はできているはずだったのに、一成さんの大人の魅力にあてられてドキドキが止まらない……。
**********
このお話は他のサイトにも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる