奪われた最愛と双子たち

05話：優秀な生徒と眠れない男(＊)

［レティシアの部屋］


「先生、早速この部分で質問が。」
「答えられることだったら。ふふふ。」
「？」



「歯が当たると痛いらしいのよ。だから歯が当たらないように唇を被せるんだけれど。
誰かので試すわけにもいかないし・・。」

「・・もちろんです、ライル以外のモノを咥えるなんて、死んでもイヤ。」


「練習したいと言われても困るわ、奥様に殺されるわ、私。」

「だから、ライル様に教えてもらえばいいのよ。
おそらく貴族令嬢は、ここまでのことしてないんじゃないかしら？」
「えっ、では？」

「でも、してあげたら絶対に喜ぶわよ。中に挿れるのとはまた違った気持ちよさがあるらしいし。」
「！だったら、頑張ります。ライルに気持ちよくなってもらいたいの。」


(本当に優秀な生徒ね。私もそれなりの閨教育を施していると自負しているわ、ふふん。)





［夜、ライルたちの部屋］


おやすみのキスを返され、ライルは、たまらなくなって、レティシアに深い口付けをしてしまった。
しかも、止まらない。
下は熱くなってガッチガチだ。


気がつくと、レティシアは真っ赤になって目がとろんとしていた。

「あ、ご、ごめん。」

「・・謝らないで、う、嬉しいの。結婚するっていう実感が湧くわ。朝、起きるとね、ライルとの結婚話は夢だったんじゃないかって」

ライルは、また舌を絡めて激しくキスし、レティシアを翻弄した。
姉の咳払いが聞こえ、やっと離した。




一人になると、辛かった。抜きたい。
でも女医に禁止されている。初夜の1回目を早く終えるためにと。

これを我慢するのは・・。気が狂いそうだ。



なんとか寝ようとしたが、レティシアの柔らかい体、匂いを思い出してまた元気になってしまう。
収まらない。苦しい。



眠れない夜を過ごすライルであった。