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閑話
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実家で過ごすと紗羅と別れたあの日。
実家に着いた紗柚は父と母に挨拶をすると兄に付き纏い、自分の持ってきたゲームとコントローラーを得意げに取り出すと、そのまま兄の部屋に向かいゲームをする約束を取り付けた。
僕だってゲームをしないわけではないけれど、少しでも甥に好かれたくて夜な夜なゲームの腕を磨く兄には敵わない。普段は兄とゆっくりゲームを楽しむことができないせいで時間を気にしなくて良い今日は、紗柚にとって夢のような時間なのかもしれない。
「兄さん、なんかごめん」
そう言った僕に「役得、役得」と笑った兄は「後でばあちゃんがおやつ持ってきてくれるらしいよ」と言って紗柚を喜ばせる。
「お前も、たまには好きなことしてな。
あっちの家だとできないこともあるだろう?」
そう言って僕を気遣った言葉に紗羅との関係を見透かされているような気になる。不満を口にした覚えはないけれど、僕が普段口にする言葉や、ここに来た時の紗羅の態度で何か感じるものがあるのかもしれない。
「あ、じゃあ、後で少し出掛けていい?」
「紗柚は俺と遊んでるから息抜きしてきたらいいよ」
何も聞かずにそう言ってくれることがありがたかった。
仕事のために毎日通っているせいで両親と顔を合わせたところで話すことがあるわけじゃない。だから残されたままの自室に向かい、これからのことを考える。実家に戻るとなると、この部屋で紗柚と生活することになるだろう。
小学生のうちは良いけれど、中学生になるまでには自分の部屋を用意してあげたい。どこかに部屋を借りることは可能だけど、紗柚の安全を考えれば実家に頼るのが1番だ。
どこかに部屋を借りたとしても紗羅が来るようなことがあれば安心して生活できない。最悪、紗柚を連れ去られることを考えれば情けなくても実家に甘えるべきだと判断する。
紗柚に紗羅は必要無い。
子どもよりも自分の欲を優先するような母親なら居なくても問題無い。
そろそろ動き出したかと確認したGPSが示したのは家ではなく線路上で、その様子で電車に乗っているのだと判断する。この時間に電車に乗っているということは義両親に駅まで送ってもらったのかもしれない。駅に車を置くこともできるけど、そんなことをすればすぐに誰かに見つかり余計な詮索をされるだろうから、そんなリスクを犯すことはないだろう。
世間体を気にするのなら元婚約者に会うなんて馬鹿なことをしなければいいと思うけれど、それとこれとは別なのだろう。
とりあえずスクショを撮り、家に戻ることにする。言い訳できないような証拠を押さえることができるかもしれない絶好のチャンスを逃す気はない。
キッチンでおやつの用意をする母に声をかけて出かける旨を告げ、実家を出る。紗柚に声をかけて着いて行くと言われてしまうと困るので、ゲームの邪魔になるからと自分に言い訳をしておく。母親の裏切りの証拠なんて子供に見せるようなものじゃない。
歩きながらGPSを確認すると最寄駅から離れ、目指すのは隣の街だと予測をつける。あの街は学生向けでゆっくり過ごせるような場所は無いけれど、相手が車で移動していれば問題無い。
あの駅は学生が多く知り合いも少ないだろうから、人目を気にせず待ち合わせるには良い場所かもしれない。
「ただいま」
家に着き、いつも置いてある場所に義母の車が無いことを確認しながら家に入る。玄関の鍵が空いているのは誰かが家に残っているからだろう。
水回りを別にしてからは顔を合わせることの少なくなった義家族だけど、僕自身は義実家に対して特に思うことはない。入り婿だからと肩身の狭い思いをした覚えは無いし、紗柚のことも可愛がってくれる。僕の実家に対しても干渉することなく適切な距離を保ってくれる。
ただ、紗羅に対しては甘いというよりも言いなりに近い。
水回りを別にする時もそうだったし、そもそも僕との結婚だって元婚約者とちゃんと別れる前には話が進み始めていた。正式に決まったのは僕の検査結果が出てからだったけれど、その時には結婚を前提としているのは暗黙の了解だった。
普通なら、と言う概念の話はしたく無いけれど、婚約者がいながら見合いをすることはどちらに対しても不誠実だと思うのが普通の感覚だろう。僕の実家が断れないほどの圧力をかけたのなら仕方ないと思うけれど、生憎僕の実家にそんな力は無い。
そう考えれば僕との見合いは紗羅の意志で、義両親も元婚約者と別れないまま見合いをすることを止めなかったとになる。
今回のことだってそう。
元婚約者の貴哉と会うために紗柚と僕が実家に泊まることを許した紗羅は、僕には親孝行をするためだといったけれど、実際には親の送迎で駅に向かった。紗羅が誰と合うかを知っているのかどうかなんて知らないけれど、少なくとも紗羅を諌める立場にいるはずだ。
送迎なんかしている場合じゃ無い。
平常時ならともかく、こんな時に家族が離れるべきじゃないと諌めることもできたはずだ。
今更ながらにそんなことを考えながら部屋に戻り、迷わずあの本を手に取る。挟まれた写真はそのままだったけれど、写真の傷は増えているように見える。
紗凪の顔が全て傷付けられていればシラを切ることもできたのだけど、その中から顔のしっかり映った写真を選び写真を撮っておく。傷の付いた写真はまとめて写真に収めるけれど、その写真を見るたびに【誰が】どんな目的で送ってきたのかが気になってしまう。
写真に収め、スマホを開けたついでにGPSを確認すれば線路ではない場所を高速で移動していることに気づき、彼と再会したのだと理解する。
今ここで、何も知らないフリをして電話をしたら焦るのだろうなと思いながら、他に何かふたりの関係を知らせるようなものがないかと探すけれど、何かが挟まれた本は見つからなかった。
紗羅が書類関係をしまっている引き出しを探せば日記や手帳があるかもしれないと思うけれど、そこに手を伸ばそうとした時に誰かが近づいてくることに気付き手を止める。
「貴哉君?」
義母が帰ってきたのだろう。
思ったよりも早い帰宅に舌打ちをしたい気持ちを抑えて「はい」と返事をする。
「帰ってたの?」
そう聞く義母に変化はない。
「紗柚がゲームのソフト忘れたって言うので取りにきました。
紗羅ちゃんは?」
「あれ、貴哉君聞いてない?
学生の頃の友人がこっちにきてるからって会いに行ったのよ」
「え、僕には家にいるって言ってたけど、急に決まったのかな?」
僕の言葉に少しだけ驚いた顔を見せたけれど「そうみたいよ。こっちにいるけど会わないって連絡が来たって言ってたし」と答える。
白々しい。
嘘吐きの親も嘘吐きなのだろう。
「帰ってきたの、紗羅ちゃんには言わないでくださいね。家を出る時に帰ってきて欲しくなさそうだったので」
どんな反応をするのか気になって言ってみたけれど、「そうだったのね。分かったわ」と答えた義母は、「紗柚はどう?」と紗羅の話を避けるかのように孫の名前を出す。
「楽しそうですよ。
じゃあ、戻りますね」
嘘吐きとこれ以上話していたくなくて家を出て、もう一度GPSを確認する。
「………やっぱり」
表示された場所はすでに建物の中で、その建物はシティホテルではなくてラブホテルだった。
「どんだけしたいんだよ、」
思わずそんな呟きが漏れる。
久しぶりの逢瀬がラブホテルだなんて、目的のためなら情緒も雰囲気も必要ないのだろうか。
子どもはこれ以上いらないけれど、セックスはしたいと僕にパイプカットを提案した紗羅に呆れて100%な避妊なんてないのだから、それならばしないのが1番だとその申し出を断ったのは紗柚が産まれてしばらくしてから。
それなら自分がピルを飲むとか、避妊リングを入れるとか言っていたけれど、種馬の役目を終えた後はバイブの代わりなのかと思ってしまい、紗羅とのセックスに興味を失ってしまった。
正直な話、紗羅としようとしても、きっと勃たないだろう。
紗柚の両親としての生活は受け入れるけれど、紗羅を【女】として見ることを拒否したのはその言動を受け入れることができなかったから。
自分の気持ちばかり優先する紗羅から紗柚を守るために【家族】という体裁を保っていたけれど、それももう必要ないだろう。
世界が終わる直前に子どもに寄り添うことなく欲に溺れる【女】なんて、僕にも紗柚にも必要ないのだから。
実家に着いた紗柚は父と母に挨拶をすると兄に付き纏い、自分の持ってきたゲームとコントローラーを得意げに取り出すと、そのまま兄の部屋に向かいゲームをする約束を取り付けた。
僕だってゲームをしないわけではないけれど、少しでも甥に好かれたくて夜な夜なゲームの腕を磨く兄には敵わない。普段は兄とゆっくりゲームを楽しむことができないせいで時間を気にしなくて良い今日は、紗柚にとって夢のような時間なのかもしれない。
「兄さん、なんかごめん」
そう言った僕に「役得、役得」と笑った兄は「後でばあちゃんがおやつ持ってきてくれるらしいよ」と言って紗柚を喜ばせる。
「お前も、たまには好きなことしてな。
あっちの家だとできないこともあるだろう?」
そう言って僕を気遣った言葉に紗羅との関係を見透かされているような気になる。不満を口にした覚えはないけれど、僕が普段口にする言葉や、ここに来た時の紗羅の態度で何か感じるものがあるのかもしれない。
「あ、じゃあ、後で少し出掛けていい?」
「紗柚は俺と遊んでるから息抜きしてきたらいいよ」
何も聞かずにそう言ってくれることがありがたかった。
仕事のために毎日通っているせいで両親と顔を合わせたところで話すことがあるわけじゃない。だから残されたままの自室に向かい、これからのことを考える。実家に戻るとなると、この部屋で紗柚と生活することになるだろう。
小学生のうちは良いけれど、中学生になるまでには自分の部屋を用意してあげたい。どこかに部屋を借りることは可能だけど、紗柚の安全を考えれば実家に頼るのが1番だ。
どこかに部屋を借りたとしても紗羅が来るようなことがあれば安心して生活できない。最悪、紗柚を連れ去られることを考えれば情けなくても実家に甘えるべきだと判断する。
紗柚に紗羅は必要無い。
子どもよりも自分の欲を優先するような母親なら居なくても問題無い。
そろそろ動き出したかと確認したGPSが示したのは家ではなく線路上で、その様子で電車に乗っているのだと判断する。この時間に電車に乗っているということは義両親に駅まで送ってもらったのかもしれない。駅に車を置くこともできるけど、そんなことをすればすぐに誰かに見つかり余計な詮索をされるだろうから、そんなリスクを犯すことはないだろう。
世間体を気にするのなら元婚約者に会うなんて馬鹿なことをしなければいいと思うけれど、それとこれとは別なのだろう。
とりあえずスクショを撮り、家に戻ることにする。言い訳できないような証拠を押さえることができるかもしれない絶好のチャンスを逃す気はない。
キッチンでおやつの用意をする母に声をかけて出かける旨を告げ、実家を出る。紗柚に声をかけて着いて行くと言われてしまうと困るので、ゲームの邪魔になるからと自分に言い訳をしておく。母親の裏切りの証拠なんて子供に見せるようなものじゃない。
歩きながらGPSを確認すると最寄駅から離れ、目指すのは隣の街だと予測をつける。あの街は学生向けでゆっくり過ごせるような場所は無いけれど、相手が車で移動していれば問題無い。
あの駅は学生が多く知り合いも少ないだろうから、人目を気にせず待ち合わせるには良い場所かもしれない。
「ただいま」
家に着き、いつも置いてある場所に義母の車が無いことを確認しながら家に入る。玄関の鍵が空いているのは誰かが家に残っているからだろう。
水回りを別にしてからは顔を合わせることの少なくなった義家族だけど、僕自身は義実家に対して特に思うことはない。入り婿だからと肩身の狭い思いをした覚えは無いし、紗柚のことも可愛がってくれる。僕の実家に対しても干渉することなく適切な距離を保ってくれる。
ただ、紗羅に対しては甘いというよりも言いなりに近い。
水回りを別にする時もそうだったし、そもそも僕との結婚だって元婚約者とちゃんと別れる前には話が進み始めていた。正式に決まったのは僕の検査結果が出てからだったけれど、その時には結婚を前提としているのは暗黙の了解だった。
普通なら、と言う概念の話はしたく無いけれど、婚約者がいながら見合いをすることはどちらに対しても不誠実だと思うのが普通の感覚だろう。僕の実家が断れないほどの圧力をかけたのなら仕方ないと思うけれど、生憎僕の実家にそんな力は無い。
そう考えれば僕との見合いは紗羅の意志で、義両親も元婚約者と別れないまま見合いをすることを止めなかったとになる。
今回のことだってそう。
元婚約者の貴哉と会うために紗柚と僕が実家に泊まることを許した紗羅は、僕には親孝行をするためだといったけれど、実際には親の送迎で駅に向かった。紗羅が誰と合うかを知っているのかどうかなんて知らないけれど、少なくとも紗羅を諌める立場にいるはずだ。
送迎なんかしている場合じゃ無い。
平常時ならともかく、こんな時に家族が離れるべきじゃないと諌めることもできたはずだ。
今更ながらにそんなことを考えながら部屋に戻り、迷わずあの本を手に取る。挟まれた写真はそのままだったけれど、写真の傷は増えているように見える。
紗凪の顔が全て傷付けられていればシラを切ることもできたのだけど、その中から顔のしっかり映った写真を選び写真を撮っておく。傷の付いた写真はまとめて写真に収めるけれど、その写真を見るたびに【誰が】どんな目的で送ってきたのかが気になってしまう。
写真に収め、スマホを開けたついでにGPSを確認すれば線路ではない場所を高速で移動していることに気づき、彼と再会したのだと理解する。
今ここで、何も知らないフリをして電話をしたら焦るのだろうなと思いながら、他に何かふたりの関係を知らせるようなものがないかと探すけれど、何かが挟まれた本は見つからなかった。
紗羅が書類関係をしまっている引き出しを探せば日記や手帳があるかもしれないと思うけれど、そこに手を伸ばそうとした時に誰かが近づいてくることに気付き手を止める。
「貴哉君?」
義母が帰ってきたのだろう。
思ったよりも早い帰宅に舌打ちをしたい気持ちを抑えて「はい」と返事をする。
「帰ってたの?」
そう聞く義母に変化はない。
「紗柚がゲームのソフト忘れたって言うので取りにきました。
紗羅ちゃんは?」
「あれ、貴哉君聞いてない?
学生の頃の友人がこっちにきてるからって会いに行ったのよ」
「え、僕には家にいるって言ってたけど、急に決まったのかな?」
僕の言葉に少しだけ驚いた顔を見せたけれど「そうみたいよ。こっちにいるけど会わないって連絡が来たって言ってたし」と答える。
白々しい。
嘘吐きの親も嘘吐きなのだろう。
「帰ってきたの、紗羅ちゃんには言わないでくださいね。家を出る時に帰ってきて欲しくなさそうだったので」
どんな反応をするのか気になって言ってみたけれど、「そうだったのね。分かったわ」と答えた義母は、「紗柚はどう?」と紗羅の話を避けるかのように孫の名前を出す。
「楽しそうですよ。
じゃあ、戻りますね」
嘘吐きとこれ以上話していたくなくて家を出て、もう一度GPSを確認する。
「………やっぱり」
表示された場所はすでに建物の中で、その建物はシティホテルではなくてラブホテルだった。
「どんだけしたいんだよ、」
思わずそんな呟きが漏れる。
久しぶりの逢瀬がラブホテルだなんて、目的のためなら情緒も雰囲気も必要ないのだろうか。
子どもはこれ以上いらないけれど、セックスはしたいと僕にパイプカットを提案した紗羅に呆れて100%な避妊なんてないのだから、それならばしないのが1番だとその申し出を断ったのは紗柚が産まれてしばらくしてから。
それなら自分がピルを飲むとか、避妊リングを入れるとか言っていたけれど、種馬の役目を終えた後はバイブの代わりなのかと思ってしまい、紗羅とのセックスに興味を失ってしまった。
正直な話、紗羅としようとしても、きっと勃たないだろう。
紗柚の両親としての生活は受け入れるけれど、紗羅を【女】として見ることを拒否したのはその言動を受け入れることができなかったから。
自分の気持ちばかり優先する紗羅から紗柚を守るために【家族】という体裁を保っていたけれど、それももう必要ないだろう。
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