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閑話
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〈会いたい〉
〈会いにきて〉
その言葉を見た時に感じたのは失望。
僕たちが実家に泊まりに行くことを貴哉に告げ、その時に一緒に過ごしたいと願うメッセージ。
「やっぱり…」
予想はしていたけれど、実際に見てしまうとその言葉は思った以上にキツいものだった。
それでも信じていたんだ、僕のことは選ばなくても、紗柚のことは別物だと。
欲しくて欲しくて手に入れた存在。
ふたり目、3人目を考えられないほどに大切にしたい存在。
それなのに、自分の欲望のためなら簡単に手を離すことができるのだと知ってしまった。
「どうしよっかな…」
自分宛に送っておいた紗羅と貴哉とのメッセージ履歴は何度も繰り返しチェックした。ふたりの間で交わされた別れる間際の生々しいやり取りを見てしまったせいで、貴哉が紗羅に対する未練を持ち続けていることを再認識させられる。
ただ、自分の【男性不妊】を認めることができず、どこかに救いを求めている貴哉とは違い、紗羅のメッセージは事実を事実として受け入れ、貴哉を思いやるフリをしながらもどこかで突き放すような事務的なもので、その温度差に驚く。
そして別れてすぐ、きっと僕との結婚が決まった後に再会された事務的なやり取りと、【彼女】の存在を知ってからも続けられるやり取り。
こんなメッセージのやり取りから〈会いたい〉という言葉を放つ紗羅の神経の太さに驚き、それ程までに紗凪の存在が気に入らないのかと呆れてしまう。
どこにも出てこない【紗凪】という名前だけど、紗羅は貴哉の後ろに隠されたその存在を見ているのは明白だ。
【彼女】の存在を尊重するフリをしながらも自分の弱さをアピールする紗羅は、貴哉が自分に未練を残していることを知っていたのだろう。そして、その未練故に紗凪を選んだのだと考え、その気持ちを利用したのだろう。
もしも【彼女】が紗凪ではなければこんなにも貴哉を絡め取ろうとはしなかったはずだ。
紗凪だったから取り返したいと思い、紗凪だったから取り返せると思ったのだろう。
紗凪と貴哉の幸せな姿を許すことができない。自分とよく似た紗凪からなら取り返せるはずだ。だって、自分に未練があるからこそ紗凪を選んだのだろうから。
そんな自信が滲みでる嫌らしいメッセージ。
そして、そんな紗羅の思惑通りに動く貴哉。
滑稽だと思うけれど、恋愛相手との結婚を考えたことのない僕には理解できない【何か】が有るのだろうと無理やり納得する。
メッセージだけのやり取りなら気分の良いものではないけれど、知らないフリを続けていただろう。だけど〈会いた〉と言った紗羅に失望し、それを受け入れた貴哉に呆れた。
紗凪のことを考えれば断るべきだし、そもそも紗羅の行動を受け入れるべきではなかったはずだ。
未練を持ち続けることは仕方のないことだけど、未練のために傷つく人がいることを考えないのだろうか。
紗羅も貴哉も噂のせいにしているけれど、やっていることはただの不倫であり不貞でしかない。
ふたりが会う約束をした時に、紗羅のスマホに位置情報を監視するアプリを入れておいた。違法行為に当たることは知っていたけれど、公的な証拠として使う気は無いから問題は無いだろう。
紗羅と話し合う時に具体的な証拠があれば話の主導権を握ることができるはずだから。
紗凪は紗羅のしていることに気付いているのか、貴哉が自分ではなく姉に寄り添おうとしていることをどう思っているのか気になるところだけど、僕が最優先するべきは紗柚だからと見てみないフリをする。紗凪が傷付くことになったとしても彼は大人なのだし、姉の元婚約者と付き合うことを選んだのは自分なのだからその辺は自己責任だろう。
何も知らないまま母に裏切られた紗柚を守ることこそが僕のやるべき事だから。
⌘⌘⌘
「じゃあ、帰ってくるのは明後日になるけど紗羅ちゃんも1日くらいは顔出す?」
「だから、私が行くと気を使わせるから行かないって言ってるでしょ?
何かあったらすぐに行ける距離なんだし、最後の日には一緒に過ごすんだし」
そんな風に「私は信じてないけど」と皮肉げに笑いながら「そっちの実家には落ち着いてから改めてお邪魔するから」と僕たちを、紗柚を突き放す。
「近過ぎるからこんな時でもないとなかなか泊まりに行くなんてこともないし。
お義兄さんが結婚して甥や姪がいたらまた違ったかもしれないけどね」
そんな余計な一言も忘れない。
紗羅の言葉は人を貶めるような言葉が多く、それでも性格なのだから仕方ないとどこかで許していたけれど、最近は余計な一言に苛ついてしまう。
「そうかもね。
兄さんよりも紗凪君の方が先に結婚して甥や姪ができたりして」
苛立ちを隠しつつそんなことを言ったのはその反応を見たかったから。
あの噂を利用して平気で紗凪を傷付け、現在は紗凪のパートナーである貴哉に会うために自分を磨いた紗羅が少しでも罪悪感を感じたのならこの後の行動は変わったかもしれないから。
「紗凪はまだ結婚なんてしないと思うけどね。そもそも、甥も姪も期待できそうにないし」
「何で?」
「何でって言われても…、姉としての勘?もしもそんな相手がいるならこの機会に連れてくるんじゃないの?」
その相手を奪っておいてよく言う、とは思ったけれど「そっか、そうだよね」とだけ答えておく。
弟のパートナーを奪うのはどんな気持ちなのだろう。そして、自分のパートナーを裏切ることに対して、どんな気持ちでいるのだろう。
「じゃあ、そろそろ行くよ」
まとめた荷物を持ち、そう告げる。
「紗羅ちゃんはずっと家にいるの?」
紗柚を呼びに行こうとする紗羅に最終確認をしてみる。
「そうね、水回り別にしてからは一緒に食事をすることもなかったし。たまには向こうで過ごすのも良いし、ご飯くらいは外に食べに行くかも」
「そっか。
じゃあ、忘れ物あったら自分で取りに来ないとだね」
「忘れ物って、荷物の確認したから大丈夫なはずよ?
せっかく泊まりに行ったのに戻ってきたら意味ないし。忘れ物あったらあっちで何とかしたら?
旅行気分で楽しいんじゃない?」
遠回しの拒絶は自分の不在を知られたくないからなのだろう。
「近いんだからすぐに取りに来れるのに?」
「だって、それしたらお泊まりの意味ないんじゃない?」
「紗柚が紗羅ちゃんに会いたいって言ったら?」
「もう小さい子じゃないんだから、ちゃんと言い聞かせてよね。
そんなこと言ったらお義父さんやお義母さんに申し訳ないし」
そう言った後で小さく何か呟いた言葉は「気持ち悪いこと言わないで」と言っていたように聞こえたけれど、それはきっと、僕の聞き違いだと思いたい。
「分かった。
じゃあ、紗柚呼んで行ってくるから。紗羅ちゃんはゆっくり過ごしてね」
見送りはいらないと言おうと思ったけれど、紗柚を呼んでと言ったせいなのか、紗羅が部屋を出る様子はない。僕たち家族を見送るよりも、彼に会う支度の方が大切なのだろう。
「じゃあね、」
「行ってらっしゃい」
僕が【行ってきます】と言わなかったことに気付かず、その意味にも気付かず、「行ってらっしゃい」と言った紗羅は母でも妻でもなく、ただの女だった。
いつもと違う顔。
いつもと違う匂い。
僕に魅力が無かったのが悪いのだろうか。夫としての役割は果たしてきたつもりだけど、紗羅が求めたくなるような【男】としての魅力が無かったのだと諦めて好きなようにさせ、何も知らないフリをして、何も無かったように過ごすべきなのか。
そんなことを考えもしたけれど、僕だけではなく紗柚に対しても興味を失ったような態度を見てしまったせいで気持ちは固まった。
メッセージだけでも紗羅を責めるには十分な内容だけど、位置情報で紗羅の居場所を記録して突き付ければ何も言えなくなるはずだ。
貴哉をこの家に連れてくることはないだろうけれど、もしも家に連れてきた時は…その場に顔を出し、その場で紗羅に終わりを告げるのも良いだろう。
「紗柚、行くよ」
ゲームをして待っていた紗柚は「おじちゃんとやるから、ソフトとコントローラー持ってく」と小さなボディバッグにいくつかのソフトとコントローラーを詰め込む。
「それ、おじちゃんも持ってると思うけど?」
ゲームが特別好きなわけではないけれど、甥っ子との共通の話題欲しさに色々と揃えた兄は結婚したらきっと子煩悩な父になるだろう。だけど、今のところその予定は無い。
僕と紗柚が実家に住むことになっても嫌がることはないだろう。
「使い慣れたのじゃないとおじちゃんに負けるし。
今日は勝つまで遊んで良いでしょ?」
短時間の滞在では思う存分遊べず不満だったのだろう。
「夜更かしとかしちゃう?」
「良いの?」
「お母さんには内緒だよ」
紗羅だって隠し事をしているのだから僕たちだって隠し事をしても良いだろう。
「じゃあね、」
玄関を出る時にも「行ってきます」とは言えなかった。
〈会いにきて〉
その言葉を見た時に感じたのは失望。
僕たちが実家に泊まりに行くことを貴哉に告げ、その時に一緒に過ごしたいと願うメッセージ。
「やっぱり…」
予想はしていたけれど、実際に見てしまうとその言葉は思った以上にキツいものだった。
それでも信じていたんだ、僕のことは選ばなくても、紗柚のことは別物だと。
欲しくて欲しくて手に入れた存在。
ふたり目、3人目を考えられないほどに大切にしたい存在。
それなのに、自分の欲望のためなら簡単に手を離すことができるのだと知ってしまった。
「どうしよっかな…」
自分宛に送っておいた紗羅と貴哉とのメッセージ履歴は何度も繰り返しチェックした。ふたりの間で交わされた別れる間際の生々しいやり取りを見てしまったせいで、貴哉が紗羅に対する未練を持ち続けていることを再認識させられる。
ただ、自分の【男性不妊】を認めることができず、どこかに救いを求めている貴哉とは違い、紗羅のメッセージは事実を事実として受け入れ、貴哉を思いやるフリをしながらもどこかで突き放すような事務的なもので、その温度差に驚く。
そして別れてすぐ、きっと僕との結婚が決まった後に再会された事務的なやり取りと、【彼女】の存在を知ってからも続けられるやり取り。
こんなメッセージのやり取りから〈会いたい〉という言葉を放つ紗羅の神経の太さに驚き、それ程までに紗凪の存在が気に入らないのかと呆れてしまう。
どこにも出てこない【紗凪】という名前だけど、紗羅は貴哉の後ろに隠されたその存在を見ているのは明白だ。
【彼女】の存在を尊重するフリをしながらも自分の弱さをアピールする紗羅は、貴哉が自分に未練を残していることを知っていたのだろう。そして、その未練故に紗凪を選んだのだと考え、その気持ちを利用したのだろう。
もしも【彼女】が紗凪ではなければこんなにも貴哉を絡め取ろうとはしなかったはずだ。
紗凪だったから取り返したいと思い、紗凪だったから取り返せると思ったのだろう。
紗凪と貴哉の幸せな姿を許すことができない。自分とよく似た紗凪からなら取り返せるはずだ。だって、自分に未練があるからこそ紗凪を選んだのだろうから。
そんな自信が滲みでる嫌らしいメッセージ。
そして、そんな紗羅の思惑通りに動く貴哉。
滑稽だと思うけれど、恋愛相手との結婚を考えたことのない僕には理解できない【何か】が有るのだろうと無理やり納得する。
メッセージだけのやり取りなら気分の良いものではないけれど、知らないフリを続けていただろう。だけど〈会いた〉と言った紗羅に失望し、それを受け入れた貴哉に呆れた。
紗凪のことを考えれば断るべきだし、そもそも紗羅の行動を受け入れるべきではなかったはずだ。
未練を持ち続けることは仕方のないことだけど、未練のために傷つく人がいることを考えないのだろうか。
紗羅も貴哉も噂のせいにしているけれど、やっていることはただの不倫であり不貞でしかない。
ふたりが会う約束をした時に、紗羅のスマホに位置情報を監視するアプリを入れておいた。違法行為に当たることは知っていたけれど、公的な証拠として使う気は無いから問題は無いだろう。
紗羅と話し合う時に具体的な証拠があれば話の主導権を握ることができるはずだから。
紗凪は紗羅のしていることに気付いているのか、貴哉が自分ではなく姉に寄り添おうとしていることをどう思っているのか気になるところだけど、僕が最優先するべきは紗柚だからと見てみないフリをする。紗凪が傷付くことになったとしても彼は大人なのだし、姉の元婚約者と付き合うことを選んだのは自分なのだからその辺は自己責任だろう。
何も知らないまま母に裏切られた紗柚を守ることこそが僕のやるべき事だから。
⌘⌘⌘
「じゃあ、帰ってくるのは明後日になるけど紗羅ちゃんも1日くらいは顔出す?」
「だから、私が行くと気を使わせるから行かないって言ってるでしょ?
何かあったらすぐに行ける距離なんだし、最後の日には一緒に過ごすんだし」
そんな風に「私は信じてないけど」と皮肉げに笑いながら「そっちの実家には落ち着いてから改めてお邪魔するから」と僕たちを、紗柚を突き放す。
「近過ぎるからこんな時でもないとなかなか泊まりに行くなんてこともないし。
お義兄さんが結婚して甥や姪がいたらまた違ったかもしれないけどね」
そんな余計な一言も忘れない。
紗羅の言葉は人を貶めるような言葉が多く、それでも性格なのだから仕方ないとどこかで許していたけれど、最近は余計な一言に苛ついてしまう。
「そうかもね。
兄さんよりも紗凪君の方が先に結婚して甥や姪ができたりして」
苛立ちを隠しつつそんなことを言ったのはその反応を見たかったから。
あの噂を利用して平気で紗凪を傷付け、現在は紗凪のパートナーである貴哉に会うために自分を磨いた紗羅が少しでも罪悪感を感じたのならこの後の行動は変わったかもしれないから。
「紗凪はまだ結婚なんてしないと思うけどね。そもそも、甥も姪も期待できそうにないし」
「何で?」
「何でって言われても…、姉としての勘?もしもそんな相手がいるならこの機会に連れてくるんじゃないの?」
その相手を奪っておいてよく言う、とは思ったけれど「そっか、そうだよね」とだけ答えておく。
弟のパートナーを奪うのはどんな気持ちなのだろう。そして、自分のパートナーを裏切ることに対して、どんな気持ちでいるのだろう。
「じゃあ、そろそろ行くよ」
まとめた荷物を持ち、そう告げる。
「紗羅ちゃんはずっと家にいるの?」
紗柚を呼びに行こうとする紗羅に最終確認をしてみる。
「そうね、水回り別にしてからは一緒に食事をすることもなかったし。たまには向こうで過ごすのも良いし、ご飯くらいは外に食べに行くかも」
「そっか。
じゃあ、忘れ物あったら自分で取りに来ないとだね」
「忘れ物って、荷物の確認したから大丈夫なはずよ?
せっかく泊まりに行ったのに戻ってきたら意味ないし。忘れ物あったらあっちで何とかしたら?
旅行気分で楽しいんじゃない?」
遠回しの拒絶は自分の不在を知られたくないからなのだろう。
「近いんだからすぐに取りに来れるのに?」
「だって、それしたらお泊まりの意味ないんじゃない?」
「紗柚が紗羅ちゃんに会いたいって言ったら?」
「もう小さい子じゃないんだから、ちゃんと言い聞かせてよね。
そんなこと言ったらお義父さんやお義母さんに申し訳ないし」
そう言った後で小さく何か呟いた言葉は「気持ち悪いこと言わないで」と言っていたように聞こえたけれど、それはきっと、僕の聞き違いだと思いたい。
「分かった。
じゃあ、紗柚呼んで行ってくるから。紗羅ちゃんはゆっくり過ごしてね」
見送りはいらないと言おうと思ったけれど、紗柚を呼んでと言ったせいなのか、紗羅が部屋を出る様子はない。僕たち家族を見送るよりも、彼に会う支度の方が大切なのだろう。
「じゃあね、」
「行ってらっしゃい」
僕が【行ってきます】と言わなかったことに気付かず、その意味にも気付かず、「行ってらっしゃい」と言った紗羅は母でも妻でもなく、ただの女だった。
いつもと違う顔。
いつもと違う匂い。
僕に魅力が無かったのが悪いのだろうか。夫としての役割は果たしてきたつもりだけど、紗羅が求めたくなるような【男】としての魅力が無かったのだと諦めて好きなようにさせ、何も知らないフリをして、何も無かったように過ごすべきなのか。
そんなことを考えもしたけれど、僕だけではなく紗柚に対しても興味を失ったような態度を見てしまったせいで気持ちは固まった。
メッセージだけでも紗羅を責めるには十分な内容だけど、位置情報で紗羅の居場所を記録して突き付ければ何も言えなくなるはずだ。
貴哉をこの家に連れてくることはないだろうけれど、もしも家に連れてきた時は…その場に顔を出し、その場で紗羅に終わりを告げるのも良いだろう。
「紗柚、行くよ」
ゲームをして待っていた紗柚は「おじちゃんとやるから、ソフトとコントローラー持ってく」と小さなボディバッグにいくつかのソフトとコントローラーを詰め込む。
「それ、おじちゃんも持ってると思うけど?」
ゲームが特別好きなわけではないけれど、甥っ子との共通の話題欲しさに色々と揃えた兄は結婚したらきっと子煩悩な父になるだろう。だけど、今のところその予定は無い。
僕と紗柚が実家に住むことになっても嫌がることはないだろう。
「使い慣れたのじゃないとおじちゃんに負けるし。
今日は勝つまで遊んで良いでしょ?」
短時間の滞在では思う存分遊べず不満だったのだろう。
「夜更かしとかしちゃう?」
「良いの?」
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