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貴哉 2
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駐車場に車を停め、駐車場の名前と共に位置情報を送っておく。検索すれば出てくるだろうし、位置情報を見れば迷うこともないはずだ。
紗凪のことは気になるけれど、それよりも今は紗羅のことだと思いスマホの音を切っておく。
相変わらず既読は付いていない。
⌘⌘⌘
14時を少し過ぎた頃、紗羅からの着信で車から降りる。駐車場はそこそこ混んではいるものの人は少なく、辺りを見回してみるけれどそれらしき女性を見つけることはできない。
「もしもし?」
「あ、貴哉?
着いたんだけど、」
「今どこ?」
「え、駐車場の出口。
ここまで来れるでしょ?」
そんなに広くない駐車場なのに、当然のようにそう言うと「どうせ出るんだからわざわざ探す必要ないかと思って」と笑う。
「料金払うのに停車するんだし」
いかに自分が合理的なことをしているのかと言いたげな言葉と声色に、そう言えばこういう人だったと思いながら車に乗り込む。人に気を使う紗凪と一緒に過ごしていたせいか、電話の向こうではしおらしい態度だったせいか、久しぶりの紗羅の強さに戸惑いがないわけではないけれど、それでも会わないという選択肢は無かった。
車を進めて出口付近に立つ女性を確認し、車のロックを解除する。料金を払う間に当たり前のように助手席に乗り込んだ紗羅は「久しぶり」と微笑んだ。
紗羅だった。
綺麗に化粧を施したその顔は別れた頃に比べると年齢を感じさせるけど、老けたというわけではなくて以前に増して【女】を感じさせる。緩くパーマをかけた髪は長かったあの頃と違い、肩につくか付かないかの長さになっている。
結婚式の時に髪型に困らないように伸ばすと言っていたけれど、結婚した今、長さにこだわりはないのかもしれない。思い通りの髪型で式を上げることはできたのだろうか。
「久しぶり。
旦那さんとお子さんは大丈夫?」
「大丈夫。
息子なんて義実家で好き放題できるから私が居ないほうがいいって顔してたし」
「淋しがってなかった?」
「全然。
私が行くとつい色々と口出しちゃうから、こんな日があっても良いと思うの。
私だって、息抜きしたいし」
そう言って手を伸ばし、俺の太ももにそっと手を置く。
「貴哉こそ、彼女さん良かったの?」
太ももを撫でながら言うことでもないだろうにとは思うけれど、ここにきた時点で俺だってもちろん期待してのこと。
「大丈夫。
彼女は彼女で好きに過ごしてるはずだし。ところで、どこに向かえばいい?」
「とりあえず適当に走って。
あ、地元とは逆にね。
良さそうなところ見付けたらそこに入れば良くない?」
はっきりとは口にしないけれど、良さそうなところが指しているのは所謂ラブホのことだろう。人目を避け、ふたりで過ごすにはこれ以上の場所はない。
話が逸れたことに安堵して、紗羅の地元とは逆の方向に車を走らせる。土地勘は無いけれど、特徴的な建物は車を走らせているうちに見付かるだろう。
「彼女、どこかに行ったの?
実家とか」
逸れたと思った話を蒸し返し、興味津々で紗羅が聞いてくる。
俺の【彼女】が紗凪だと知らない紗羅は無邪気にそう聞くけれど、俺がここにいる時点で紗凪が帰省することはない。自分よりも人のことを優先するタイプだから、家族に会いたい気持ちよりも紗羅に会いに行く俺を優先するのはわかり切ったことだった。
「いや、家にいるよ。
こんな噂のせいで仕事も無いみたいで家から出てない状態。まあ、家でのんびりするの好きみたいだし」
自分に都合の良いことばかり言っているのは分かっているけれど、それでも本当のことを言うことはできない。
「なんて言って出てきたの?」
「実家に顔出すって、」
「一緒に行くって言わなかったの?」
「結婚の話が出てるわけじゃないしね」
そう言った時に紗羅が嗤った気がしたけれど、きっと俺の身体のことを思い出してのことだろうと思うと何も言えなかった。紗羅と結婚できなかった理由、【男性不妊】は確かに相手が異性なら結婚できない理由になるけれど、紗羅が思っている理由ではないとわざわざ言う必要もない。
実家に顔を出すと言ったのだって、会社に告げた理由を伝えただけ。
世の中、何でも本当のことを告げればいいわけじゃない。
「結婚、するの?」
「どうだろうね」
紗凪との将来なんて何も考えてない。
「貴哉の事情は知ってるの?」
「知ってるよ。
だから、結婚は無いのかな」
紗羅との破局理由だって知ってるし、俺たちの間に結婚という選択肢は無い。このまま居心地のいい関係が続けば良いと思っている。
「彼女、可愛い?」
「そうだな」
「どんなところが?」
「どうだろうね、あまり考えたことないかな」
紗羅との繋がり、と言うか、あわよくば事務的なものではない関係に戻れたらという下心から始まった紗凪との関わり。派遣社員の紗凪を気遣い、何かと気にかけることで紗羅からの【何か】が欲しくて始めた関係は、一緒に住むようになって紗凪を知るにつれ、紗凪本人に惹かれていった。
紗羅のように自分を推し進めるタイプではなくて、流され、受け入れる紗凪は癒えたと思っていた隠れた傷を見付け出し、寄り添い、癒してくれた。
何気ない言動が、何気ない仕草が紗羅に傷付けられた傷を癒してくれる。
始めこそ無理矢理だった関係だけど、今の紗凪はきっと俺を愛している。だからこそ、紗羅の元に向かうと言った時に傷付いた顔を見せたのだろう。
紗凪を紗羅に見立てて抱いても、自分の欲望のままに組み敷いても、それでも俺の名を呼び、俺を求める紗凪は俺を赦し、俺を受け入れてくれた。
今回のことだって、俺の気持ちを汲み取り、紗羅の元に向かうことを許したのは全てを受け入れているからだろう。
紗羅に傷付けられ、紗凪を身代わりにし、それでも紗羅を諦めきれなかった気持ちも全て受け入れてくれたからこそ、俺はここにいるのだから。
「何で彼女置いて会いにきてくれたの?」
「だって、こんな機会がなければ紗羅には会えないし、きっとこれで紗羅に会えるのも最後だろうし」
「世界が終わっちゃうしね、」
「終わらないけどね、きっと」
笑顔の紗羅に同じように笑顔で答える。
そう、終わるのは【世界】じゃない。
世界と言えば世界なのかもしれないけれど、俺と紗羅で構築された世界はこうやって会うことで終わりを迎え、新しい世界が始まるのだろう。
現存する世界ではなくて、概念としての世界。
「貴哉は信じてないの?」
「そうだな、きっといつもみたいに何もなかったことに喜びながら、何もなかったのに対策したことに怒るんだよ。
何もなかったのに社会を止めたとか、責任がどうとか。
素直に何もなくて良かったで終わればいいのに」
「彼女は?
彼女も終わらないって思ってるから貴哉のことを送り出したの?」
「彼女もきっと信じてないと思うよ。
だから、あの部屋で俺のことを待ってるんだと思う」
「貴哉が知らないだけで他の男がいたりして」
俺の言葉はきっと紗羅の欲しい言葉ではなかったのだろう。意地の悪いことを言い出したのは【彼女】を貶めるためで、そう言えば紗凪が跡を継ぐことについて紗羅が都合の良いように話していると言っていたことを思い出す。
ふたりで過ごしていた頃はあまり気にならなかった紗羅の言動だけど、少し離れて客観的に見れば自分の思い通りにことを進めるために、平気で相手を貶める言葉を口にしていたのではないかと思い当たってしまう。
今だって彼女を貶め、世界が終わると信じていると言えば大人気ないと嘲笑ったのだろう。
それに気付いたからと言って、今すぐに紗羅の元に戻るという選択肢は無いのだけど…。
「他に男がいたら…でも責められないよ、俺だってこうやって紗羅と過ごしてたんだし」
これ以上紗凪を貶める言葉を聞きたくなくて、紗羅の言葉を肯定しながら太ももに置かれた手に自分の手を重ねる。指を絡ませ、指の股をなぞればその意図は伝わったのだろう。
「ねえ、早く良さそうなとこ見つけてよ」
そう言って紗羅は扇状的に微笑んだ。
紗凪のことは気になるけれど、それよりも今は紗羅のことだと思いスマホの音を切っておく。
相変わらず既読は付いていない。
⌘⌘⌘
14時を少し過ぎた頃、紗羅からの着信で車から降りる。駐車場はそこそこ混んではいるものの人は少なく、辺りを見回してみるけれどそれらしき女性を見つけることはできない。
「もしもし?」
「あ、貴哉?
着いたんだけど、」
「今どこ?」
「え、駐車場の出口。
ここまで来れるでしょ?」
そんなに広くない駐車場なのに、当然のようにそう言うと「どうせ出るんだからわざわざ探す必要ないかと思って」と笑う。
「料金払うのに停車するんだし」
いかに自分が合理的なことをしているのかと言いたげな言葉と声色に、そう言えばこういう人だったと思いながら車に乗り込む。人に気を使う紗凪と一緒に過ごしていたせいか、電話の向こうではしおらしい態度だったせいか、久しぶりの紗羅の強さに戸惑いがないわけではないけれど、それでも会わないという選択肢は無かった。
車を進めて出口付近に立つ女性を確認し、車のロックを解除する。料金を払う間に当たり前のように助手席に乗り込んだ紗羅は「久しぶり」と微笑んだ。
紗羅だった。
綺麗に化粧を施したその顔は別れた頃に比べると年齢を感じさせるけど、老けたというわけではなくて以前に増して【女】を感じさせる。緩くパーマをかけた髪は長かったあの頃と違い、肩につくか付かないかの長さになっている。
結婚式の時に髪型に困らないように伸ばすと言っていたけれど、結婚した今、長さにこだわりはないのかもしれない。思い通りの髪型で式を上げることはできたのだろうか。
「久しぶり。
旦那さんとお子さんは大丈夫?」
「大丈夫。
息子なんて義実家で好き放題できるから私が居ないほうがいいって顔してたし」
「淋しがってなかった?」
「全然。
私が行くとつい色々と口出しちゃうから、こんな日があっても良いと思うの。
私だって、息抜きしたいし」
そう言って手を伸ばし、俺の太ももにそっと手を置く。
「貴哉こそ、彼女さん良かったの?」
太ももを撫でながら言うことでもないだろうにとは思うけれど、ここにきた時点で俺だってもちろん期待してのこと。
「大丈夫。
彼女は彼女で好きに過ごしてるはずだし。ところで、どこに向かえばいい?」
「とりあえず適当に走って。
あ、地元とは逆にね。
良さそうなところ見付けたらそこに入れば良くない?」
はっきりとは口にしないけれど、良さそうなところが指しているのは所謂ラブホのことだろう。人目を避け、ふたりで過ごすにはこれ以上の場所はない。
話が逸れたことに安堵して、紗羅の地元とは逆の方向に車を走らせる。土地勘は無いけれど、特徴的な建物は車を走らせているうちに見付かるだろう。
「彼女、どこかに行ったの?
実家とか」
逸れたと思った話を蒸し返し、興味津々で紗羅が聞いてくる。
俺の【彼女】が紗凪だと知らない紗羅は無邪気にそう聞くけれど、俺がここにいる時点で紗凪が帰省することはない。自分よりも人のことを優先するタイプだから、家族に会いたい気持ちよりも紗羅に会いに行く俺を優先するのはわかり切ったことだった。
「いや、家にいるよ。
こんな噂のせいで仕事も無いみたいで家から出てない状態。まあ、家でのんびりするの好きみたいだし」
自分に都合の良いことばかり言っているのは分かっているけれど、それでも本当のことを言うことはできない。
「なんて言って出てきたの?」
「実家に顔出すって、」
「一緒に行くって言わなかったの?」
「結婚の話が出てるわけじゃないしね」
そう言った時に紗羅が嗤った気がしたけれど、きっと俺の身体のことを思い出してのことだろうと思うと何も言えなかった。紗羅と結婚できなかった理由、【男性不妊】は確かに相手が異性なら結婚できない理由になるけれど、紗羅が思っている理由ではないとわざわざ言う必要もない。
実家に顔を出すと言ったのだって、会社に告げた理由を伝えただけ。
世の中、何でも本当のことを告げればいいわけじゃない。
「結婚、するの?」
「どうだろうね」
紗凪との将来なんて何も考えてない。
「貴哉の事情は知ってるの?」
「知ってるよ。
だから、結婚は無いのかな」
紗羅との破局理由だって知ってるし、俺たちの間に結婚という選択肢は無い。このまま居心地のいい関係が続けば良いと思っている。
「彼女、可愛い?」
「そうだな」
「どんなところが?」
「どうだろうね、あまり考えたことないかな」
紗羅との繋がり、と言うか、あわよくば事務的なものではない関係に戻れたらという下心から始まった紗凪との関わり。派遣社員の紗凪を気遣い、何かと気にかけることで紗羅からの【何か】が欲しくて始めた関係は、一緒に住むようになって紗凪を知るにつれ、紗凪本人に惹かれていった。
紗羅のように自分を推し進めるタイプではなくて、流され、受け入れる紗凪は癒えたと思っていた隠れた傷を見付け出し、寄り添い、癒してくれた。
何気ない言動が、何気ない仕草が紗羅に傷付けられた傷を癒してくれる。
始めこそ無理矢理だった関係だけど、今の紗凪はきっと俺を愛している。だからこそ、紗羅の元に向かうと言った時に傷付いた顔を見せたのだろう。
紗凪を紗羅に見立てて抱いても、自分の欲望のままに組み敷いても、それでも俺の名を呼び、俺を求める紗凪は俺を赦し、俺を受け入れてくれた。
今回のことだって、俺の気持ちを汲み取り、紗羅の元に向かうことを許したのは全てを受け入れているからだろう。
紗羅に傷付けられ、紗凪を身代わりにし、それでも紗羅を諦めきれなかった気持ちも全て受け入れてくれたからこそ、俺はここにいるのだから。
「何で彼女置いて会いにきてくれたの?」
「だって、こんな機会がなければ紗羅には会えないし、きっとこれで紗羅に会えるのも最後だろうし」
「世界が終わっちゃうしね、」
「終わらないけどね、きっと」
笑顔の紗羅に同じように笑顔で答える。
そう、終わるのは【世界】じゃない。
世界と言えば世界なのかもしれないけれど、俺と紗羅で構築された世界はこうやって会うことで終わりを迎え、新しい世界が始まるのだろう。
現存する世界ではなくて、概念としての世界。
「貴哉は信じてないの?」
「そうだな、きっといつもみたいに何もなかったことに喜びながら、何もなかったのに対策したことに怒るんだよ。
何もなかったのに社会を止めたとか、責任がどうとか。
素直に何もなくて良かったで終わればいいのに」
「彼女は?
彼女も終わらないって思ってるから貴哉のことを送り出したの?」
「彼女もきっと信じてないと思うよ。
だから、あの部屋で俺のことを待ってるんだと思う」
「貴哉が知らないだけで他の男がいたりして」
俺の言葉はきっと紗羅の欲しい言葉ではなかったのだろう。意地の悪いことを言い出したのは【彼女】を貶めるためで、そう言えば紗凪が跡を継ぐことについて紗羅が都合の良いように話していると言っていたことを思い出す。
ふたりで過ごしていた頃はあまり気にならなかった紗羅の言動だけど、少し離れて客観的に見れば自分の思い通りにことを進めるために、平気で相手を貶める言葉を口にしていたのではないかと思い当たってしまう。
今だって彼女を貶め、世界が終わると信じていると言えば大人気ないと嘲笑ったのだろう。
それに気付いたからと言って、今すぐに紗羅の元に戻るという選択肢は無いのだけど…。
「他に男がいたら…でも責められないよ、俺だってこうやって紗羅と過ごしてたんだし」
これ以上紗凪を貶める言葉を聞きたくなくて、紗羅の言葉を肯定しながら太ももに置かれた手に自分の手を重ねる。指を絡ませ、指の股をなぞればその意図は伝わったのだろう。
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