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羽琉 本音。
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「羽琉、お願いだから話を聞いて。
涼夏って名前を呼ぶのが気に入らないなら今居って言えばいい?」
しゃがんだまま僕と目線を合わせてそう言った燈哉は、僕の手を離さずにそう問いかける。
「呼び方なんて、今更どうでもいいよ。
別に、どっちでも燈哉の好きにしたらいいと思うよ」
自分がその呼び方に拘ったくせにそう言われると反発したくなり、そんな投げやりな言葉をぶつけてしまう。これではただの我儘だと分かっていても、彼が関わると冷静でいることができない。
「………じゃあ、呼び方気にして話が中途半端になるのも嫌だからいつもの呼び方で話すけど、とにかく話を聞いて欲しい」
そう言った燈哉は僕の返事を待つことなく、しゃがみ込んだまま話を始めた。
「羽琉は俺が変わったの、入学式の日だと思ってるだろう?」
その言葉に頷けば「あれはキッカケだっただけなんだ」と困った顔を見せる。
「俺の中ではもっと前から羽琉に対する気持ちは変わってたんだ、本当は」
その言葉で握った手に力が入ったのが伝わってしまったのだろう。僕を安心させるためなのか、燈哉の手にも少しだけ力が加わり僕の手を包み込む。
「ずっと側にいたい、大切にしたい。
そんな想いがずっと側にいたい、誰にも見せたくない、誰にも触れられたくないと思うようになって、そんなこと無理だって分かってるのに、もしも俺のいないところで、伊織や政文と過ごしてる時にヒートが来たらどうしようって、そんなことばかり考えるようになったんだ」
「嘘っ!
そんな嘘付いてまで【番候補】でいたいの?」
予想していなかった燈哉の言葉に声を荒げその手を振り払おうとするけれど燈哉の力に叶うわけがなく、一層力のこもった手を振り払うことができない。
「【番候補】じゃなくて番いたかったんだ。
候補じゃなくて羽琉の【番】になりたかった」
「じゃあ何で入学式の日に僕以外のΩのところに行ったの?
僕から離れたのは燈哉だよ?」
ずっと聞きたかった事を口にして、気付いてしまう。『【番】になりたい』ではなくて『【番】になりたかった』と過去形になっている事に。
「だから、それには理由があるんだって」
僕の手を離すことのない燈哉は苦悶の表情とまでは言わないけれど、それでも何かに耐えるような顔をしたまま言葉を続ける。『番になりたかったけど、【唯一】を見つけてしまった』とでも言いたいのかもしれない。
「理由って、彼が【運命】だからって?
【唯一】だから仕方ないって?
だから【番】にはなれなくても【番候補】の体裁だけ整えたつもりだった?」
それなら言われる前に言ってしまおう。燈哉の口から言われるよりも、自分の口で言った方がダメージが少ない気がするから。
「そうじゃなくて、涼夏のところに行った理由は………羽琉のためだったんだ」
「僕のため?」
言われた意味が分からず思わず聞き返してしまう。僕の事を想うのなら僕以外のΩになんて触れるべきじゃない。だってそれは、僕が1番嫌がる事だから。
燈哉に好意を向けたΩをあれ程まで遠ざけてきたことに、気付いていなかったなんてことは無いはずだ。
「羽琉を誰にも渡したくないから…だから涼夏に近付いたんだ」
その言葉の意味が理解できず、何と答えればいいのかがわからない。彼に近付くことが僕のためになるなんて、理解できる訳がない。
そして語られる燈哉の想い、と言うか荒唐無稽な計画。
「ホールに入った時に気が付いたんだ、涼夏の香りに」
その言葉にやっぱり【運命】とか【唯一】と言う言葉を使うつもりなのだろうと溜め息を吐きたくなってしまう。結局はαである事、Ωである事を理由にして自分を正当化するつもりなのだろう。
だけど話は僕が思ったものとは違う方向に進んでいく。
「その、似てたんだ、」
「似てたって?」
「羽琉の香りに」
はじめは何を言われたのか理解できなかった。そして、その意味に気付き焦ってしまう。Ωである僕に対しての香りとはフェロモンのことで、似てると言うことは燈哉は僕のフェロモンを感じていたと言うことだろう。
そのことに気付いた途端、燈哉が触れている手を熱く感じ、こんなにも近い距離が恥ずかしいと思ってしまう。
抑制剤は飲んだけれど、今も香っているのかもしれないと思うと必要以上に緊張してしまう。
「いつから?
いつから気付いてたの?」
触れた手が熱い。
その視線が、その存在が僕を絡め取ろうとする。
「中等部の頃から気付いてたよ。
だから、俺が休む時に伊織や政文と過ごすことが本当は許せなかった」
「許せなかったって、」
「だって、そうだろう?
少しずつ強くなる香りが何を意味するかなんて、それしかないんだし」
「それって………ヒートのこと?」
「そうだね。
羽琉は気付いてなかったみたいだけど、中等部の頃から少しずつ強くなってたんだよ、フェロモンが」
そして話し出す僕の知らなかった燈哉の想い。
中等部の頃から少しずつ少しずつ感じるようになった僕の香り。その時を想い悦びを感じるものの、それと同時に感じる不安。
自分のいる時にその時が来れば良いけれど、もし自分のいない時にそれが来てしまったら。家にいる時ならまだ良い。だけど、伊織や政文といる時だったら…。
怖かった。
自分以外の誰かが僕に触れることが。
頸を守るネックガードがあるせいで番う事は無いだろうけれど、それでも触れられる可能性はあるのだ。
許せない、許せない、許せない。
もしも薬が効かなければ、それ以前に薬が間に合わなければ鎮めるために近くにいるαに頼るしかないこともあるだろう。
自分以外が僕に触れることが許せなかった。自分以外が僕の香りに気付いてしまうことが許せなかった。
自分の側でその時を迎え、番になることはできないとしても同じ時を過ごせば少しは自信が持てると思っていた。
だけど、自分の側でその時を迎えるとは限らないと気付いてしまったから。
「だから俺が休む時には羽琉も休んで欲しかったんだ。
いくら伊織と政文が付き合ってるって言ってもふたりともαだろう?
もしも羽琉にヒートが来てしまったら…それに当てられないって保証はないんだよ」
その言葉で思い出す、あの時の僕の気持ち。
燈哉は自分のいない時に僕がヒートを迎えてしまったらと不安に思っていたと言うけれど、それを言うなら僕だって同じだった。生徒会の仕事だと言って校舎に戻っていくその背中を、僕がどんな気持ちで見ていたのかを考えてくれたことがあったのだろうか。
僕のためだと言って交友関係を広げる事に、僕を不安にさせる事への抗議のつもりで伊織と政文と過ごす事を決めたのに、それなのにこの事が燈哉を変えてしまうキッカケだったのだとしたら居た堪れない。
僕のした事が原因で、僕自信が苦しむことになっているのなら自業自得になってしまうのだから。
「だったら言えば良かったのに」
「言ったよ。
心配だから俺が休む時は羽琉も休んで欲しいって言ったけど、せっかく休まずに通えるようになったのに休みたくない。伊織や政文が一緒にいてくれたら休まなくても大丈夫だからなんて言われたら…あの頃を知ってるからそれ以上強く言えなかったんだ」
「あの頃って、」
「………幼稚舎の頃」
そう言って僕から目を逸らし、話を続ける。
「たまにしか来れなくて、たまに来ても好きな事ができなくて。それを知ってるから、そんなふうに言われたら強く反対することもできなくて。
羽琉のことは俺が守るって決めたのに、それでも俺の勝手な気持ちよりも羽琉の願いを優先するべきだって自分に言い聞かせたんだ」
僕の手を包み込む手に力がこもったせいで思わず「痛い、」と言ってしまい、燈哉が慌てて手を離す。
「ごめん、」
そう言って目を伏せた燈哉が僕から離れて行ってしまうようで、目の前にいるのに遠くに行ってしまったような不安に襲われる。
「羽琉の願いを叶えたいのに伊織や政文が近くにいる事が不安で、だけど休まないわけにもいかなくて。
伊織も政文も信用はできるけど、信頼してる訳じゃないから不安で仕方なかったんだ」
燈哉の本音が僕には理解できなかった。
涼夏って名前を呼ぶのが気に入らないなら今居って言えばいい?」
しゃがんだまま僕と目線を合わせてそう言った燈哉は、僕の手を離さずにそう問いかける。
「呼び方なんて、今更どうでもいいよ。
別に、どっちでも燈哉の好きにしたらいいと思うよ」
自分がその呼び方に拘ったくせにそう言われると反発したくなり、そんな投げやりな言葉をぶつけてしまう。これではただの我儘だと分かっていても、彼が関わると冷静でいることができない。
「………じゃあ、呼び方気にして話が中途半端になるのも嫌だからいつもの呼び方で話すけど、とにかく話を聞いて欲しい」
そう言った燈哉は僕の返事を待つことなく、しゃがみ込んだまま話を始めた。
「羽琉は俺が変わったの、入学式の日だと思ってるだろう?」
その言葉に頷けば「あれはキッカケだっただけなんだ」と困った顔を見せる。
「俺の中ではもっと前から羽琉に対する気持ちは変わってたんだ、本当は」
その言葉で握った手に力が入ったのが伝わってしまったのだろう。僕を安心させるためなのか、燈哉の手にも少しだけ力が加わり僕の手を包み込む。
「ずっと側にいたい、大切にしたい。
そんな想いがずっと側にいたい、誰にも見せたくない、誰にも触れられたくないと思うようになって、そんなこと無理だって分かってるのに、もしも俺のいないところで、伊織や政文と過ごしてる時にヒートが来たらどうしようって、そんなことばかり考えるようになったんだ」
「嘘っ!
そんな嘘付いてまで【番候補】でいたいの?」
予想していなかった燈哉の言葉に声を荒げその手を振り払おうとするけれど燈哉の力に叶うわけがなく、一層力のこもった手を振り払うことができない。
「【番候補】じゃなくて番いたかったんだ。
候補じゃなくて羽琉の【番】になりたかった」
「じゃあ何で入学式の日に僕以外のΩのところに行ったの?
僕から離れたのは燈哉だよ?」
ずっと聞きたかった事を口にして、気付いてしまう。『【番】になりたい』ではなくて『【番】になりたかった』と過去形になっている事に。
「だから、それには理由があるんだって」
僕の手を離すことのない燈哉は苦悶の表情とまでは言わないけれど、それでも何かに耐えるような顔をしたまま言葉を続ける。『番になりたかったけど、【唯一】を見つけてしまった』とでも言いたいのかもしれない。
「理由って、彼が【運命】だからって?
【唯一】だから仕方ないって?
だから【番】にはなれなくても【番候補】の体裁だけ整えたつもりだった?」
それなら言われる前に言ってしまおう。燈哉の口から言われるよりも、自分の口で言った方がダメージが少ない気がするから。
「そうじゃなくて、涼夏のところに行った理由は………羽琉のためだったんだ」
「僕のため?」
言われた意味が分からず思わず聞き返してしまう。僕の事を想うのなら僕以外のΩになんて触れるべきじゃない。だってそれは、僕が1番嫌がる事だから。
燈哉に好意を向けたΩをあれ程まで遠ざけてきたことに、気付いていなかったなんてことは無いはずだ。
「羽琉を誰にも渡したくないから…だから涼夏に近付いたんだ」
その言葉の意味が理解できず、何と答えればいいのかがわからない。彼に近付くことが僕のためになるなんて、理解できる訳がない。
そして語られる燈哉の想い、と言うか荒唐無稽な計画。
「ホールに入った時に気が付いたんだ、涼夏の香りに」
その言葉にやっぱり【運命】とか【唯一】と言う言葉を使うつもりなのだろうと溜め息を吐きたくなってしまう。結局はαである事、Ωである事を理由にして自分を正当化するつもりなのだろう。
だけど話は僕が思ったものとは違う方向に進んでいく。
「その、似てたんだ、」
「似てたって?」
「羽琉の香りに」
はじめは何を言われたのか理解できなかった。そして、その意味に気付き焦ってしまう。Ωである僕に対しての香りとはフェロモンのことで、似てると言うことは燈哉は僕のフェロモンを感じていたと言うことだろう。
そのことに気付いた途端、燈哉が触れている手を熱く感じ、こんなにも近い距離が恥ずかしいと思ってしまう。
抑制剤は飲んだけれど、今も香っているのかもしれないと思うと必要以上に緊張してしまう。
「いつから?
いつから気付いてたの?」
触れた手が熱い。
その視線が、その存在が僕を絡め取ろうとする。
「中等部の頃から気付いてたよ。
だから、俺が休む時に伊織や政文と過ごすことが本当は許せなかった」
「許せなかったって、」
「だって、そうだろう?
少しずつ強くなる香りが何を意味するかなんて、それしかないんだし」
「それって………ヒートのこと?」
「そうだね。
羽琉は気付いてなかったみたいだけど、中等部の頃から少しずつ強くなってたんだよ、フェロモンが」
そして話し出す僕の知らなかった燈哉の想い。
中等部の頃から少しずつ少しずつ感じるようになった僕の香り。その時を想い悦びを感じるものの、それと同時に感じる不安。
自分のいる時にその時が来れば良いけれど、もし自分のいない時にそれが来てしまったら。家にいる時ならまだ良い。だけど、伊織や政文といる時だったら…。
怖かった。
自分以外の誰かが僕に触れることが。
頸を守るネックガードがあるせいで番う事は無いだろうけれど、それでも触れられる可能性はあるのだ。
許せない、許せない、許せない。
もしも薬が効かなければ、それ以前に薬が間に合わなければ鎮めるために近くにいるαに頼るしかないこともあるだろう。
自分以外が僕に触れることが許せなかった。自分以外が僕の香りに気付いてしまうことが許せなかった。
自分の側でその時を迎え、番になることはできないとしても同じ時を過ごせば少しは自信が持てると思っていた。
だけど、自分の側でその時を迎えるとは限らないと気付いてしまったから。
「だから俺が休む時には羽琉も休んで欲しかったんだ。
いくら伊織と政文が付き合ってるって言ってもふたりともαだろう?
もしも羽琉にヒートが来てしまったら…それに当てられないって保証はないんだよ」
その言葉で思い出す、あの時の僕の気持ち。
燈哉は自分のいない時に僕がヒートを迎えてしまったらと不安に思っていたと言うけれど、それを言うなら僕だって同じだった。生徒会の仕事だと言って校舎に戻っていくその背中を、僕がどんな気持ちで見ていたのかを考えてくれたことがあったのだろうか。
僕のためだと言って交友関係を広げる事に、僕を不安にさせる事への抗議のつもりで伊織と政文と過ごす事を決めたのに、それなのにこの事が燈哉を変えてしまうキッカケだったのだとしたら居た堪れない。
僕のした事が原因で、僕自信が苦しむことになっているのなら自業自得になってしまうのだから。
「だったら言えば良かったのに」
「言ったよ。
心配だから俺が休む時は羽琉も休んで欲しいって言ったけど、せっかく休まずに通えるようになったのに休みたくない。伊織や政文が一緒にいてくれたら休まなくても大丈夫だからなんて言われたら…あの頃を知ってるからそれ以上強く言えなかったんだ」
「あの頃って、」
「………幼稚舎の頃」
そう言って僕から目を逸らし、話を続ける。
「たまにしか来れなくて、たまに来ても好きな事ができなくて。それを知ってるから、そんなふうに言われたら強く反対することもできなくて。
羽琉のことは俺が守るって決めたのに、それでも俺の勝手な気持ちよりも羽琉の願いを優先するべきだって自分に言い聞かせたんだ」
僕の手を包み込む手に力がこもったせいで思わず「痛い、」と言ってしまい、燈哉が慌てて手を離す。
「ごめん、」
そう言って目を伏せた燈哉が僕から離れて行ってしまうようで、目の前にいるのに遠くに行ってしまったような不安に襲われる。
「羽琉の願いを叶えたいのに伊織や政文が近くにいる事が不安で、だけど休まないわけにもいかなくて。
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