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【side:羽琉】認めたくない現実。
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政文が出ていってしまうと保健室は一段と静かになる。時折紙を捲る音がするのは保健医が仕事をしている音だろう。
僕がこうしている間にも時間は流れていく。
入学式は当然始まっているだろう。
燈哉はもう挨拶をしたのだろうか。
そんなことを考え、ベッドの中で目を瞑り蹲まる。政文から離れたせいで嫌悪感は治ったけれど、ホールでの出来事を思い出すと息苦しくなってしまう。
ほんの数分の出来事なのに、何か取り返しのつかない出来事のように思えてしまい、不安に押しつぶされそうになる。
「羽琉さん、起きてますか?」
眠ることもできず蹲っていた僕に声がかけられる。
「隆臣?」
「大丈夫ですか?」
僕に声をかけた隆臣は心配そうな顔をしながらも「高等部になっても弱いですね」と安心させるように笑って見せる。
発熱したわけでもないし、吐いたわけでもない。ただ、精神的なものだとは気付いているのだろう。
「高等部になったからって急に強くなんてならないよ」
「まぁ、そうですよね」
何があったかもきっと伊織から聞いているだろう。燈哉からではなくて伊織から連絡があった事で異変にだって気付いているはずだ。
「クリニックの予約をしておいたのでこのまま向かいますよ」
「だよね」
予想通りの展開過ぎて溜め息が漏れてしまう。きっと先生には根掘り葉掘り聞かれ、知らないうちに僕の狡さも暴かれてしまうはずだ。
「先生、ありがとうございます」
隆臣が声をかけると保健医は「お大事に」と返してくれる。
入学してから、と言うよりも幼稚舎の頃からの病歴が全て保管してあることと、保健室の利用履歴は引き継がれるため保健医も色々と把握しているせいか敢えて何か聞かれることも、言われることもない。
特に僕のように不安定なΩは保健室にお世話になる事が多いため、保健医の間で情報の引き継ぎもされているのだろう。
今までも肉体的な不調ではなく、精神的な不調で保健室を利用しても咎められたことはない。それが例え、仮病だったとしても。
「歩けますか?」
「大丈夫」
近くに燈哉がいなければ、燈哉の威嚇や彼の存在がなければ辛くなることもない。「あ、鞄」と言えば「有りますよ」と返事が返ってくる。気付かないうちに届けられていたのだろう。
「伊織さんから話は聞きました」
「うん」
「入学式、出れなかったんですね」
「うん」
「でもまぁ、変わり映えないですもんね」
責めているのか慰めているのかよく分からない言葉に「うん」としか答える事ができない。燈哉の挨拶を楽しみにしていたのを知っているだけに、何が起こったのかを僕に確認することもできないのだろう。
「何か異変は?」
「今は大丈夫。
ちょっとショックだっただけ。
威嚇が怖くて気持ち悪かったけど、もう大丈夫だよ」
僕の言葉で「威嚇ですか?」と戸惑った声を上げるけれど、それ以上追求されることはない。
僕の燈哉に対する想いを知っているだけに複雑な心境だろう。もしかしたら探している部屋の事を考えているのかもしれない。
高等部に入り、いよいよ迎えるその日のために用意されるはずだった部屋は必要の無いものになりそうだから。
長い時間を一緒に過ごし、これからも一緒に過ごす相手だとお互いに思っていたけれど、【唯一】を見つけた燈哉にとってはそれまでのことは些細な出来事でしかないだろう。想い合い歩み寄った関係ならともかく、一方的に押し付けて強要してきた関係なら尚更だ。
その日が来たら僕はクリニックに併設されたしかるべき部屋で薬を飲んで、道具を使い、選ばれなかったことに傷付きながら満たされない心と身体を慰めるのだろう。
薬が合わなければ意に沿わない相手であっても治療の一環としてαと身体を重ねることになるかもしれない。
その時は少しでも燈哉に似たところのある人なら良いのにな、と未練がましく思ってしまう。ヒートが来ればどうせ理性なんて保てないのだから、その間だけでも夢を見ることくらい許されるだろう。
「伊織さんの言っていたことは、」
車を出すと確認するように隆臣が口を開く。現状を把握しておきたい隆臣と、現状を認めたくない僕と、これからの事を考えれば情報を共有するべきなのだけど、何を伝えるべきかが判断できない。
燈哉が【唯一】を見つけたのだと頭では理解はしているけれど、言葉に出さなければ大丈夫なのかもしれないと淡い期待を抱いてしまう。言葉に出して認めなければ無かった事にできるかもしれない。
「たぶん、その通り」
それでも肯定してしまったのは僕のプライド。知らないふりをしていつも通りに振る舞い、いつもと違う燈哉に傷付けられる無様な様を晒して嗤われたくないから。
先程の出来事を認めた上でどう動くかを考え、凛とした姿を崩さなければ回避できる危険もあるだろう。
「どうするんですか?」
「どうしたらいいのかな…」
父と父親のようにαの、燈哉の【番】となって共に過ごす未来を当たり前のように思い描いていたのに、進級して早々に自分の進むべき道が閉ざされてしまったのだから『どうする』も『どうしたい』もない。『どうするべきか』が知りたいだけだ。
「明日から、登校したくないな…」
思わずそんな事を呟いてしまう。
登校せずに家にいたところで何もしたくないし、何もすることはない。家にいて燈哉との事が両親に伝わってしまったら燈哉から離されてしまうはずだ。
どこまでいっても【番候補】の僕たちだから、それを辞退されてしまったら強要はできないだろう。お互いの想いが同じだったからこそ結ばれた関係は、相手の気持ちの変化でその関係を変えてしまう。
例えそれが長く続いていた関係であっても。
『高等部に入ったら部屋、借りる?』
そう言った時に嬉しそうな顔をした父を思い出すと複雑な気持ちになる。
『部屋って、ヒートの時のなら隆臣が探してくれてるよ』
『違う違う、羽琉が一人暮らしする部屋』
『一人暮らし?』
父の言葉が理解できず思わず聞き返してしまう。一人暮らしをする必要も、一人暮らしをするスキルも僕には無いのにどうしろと言うのかと混乱する。
『だって、そうすれば燈哉君といつでも会えるし。家に燈哉君連れてくることできないけど、羽琉が一人暮らししたらいつでも一緒にいられるよ?
隆臣君が探してる部屋が広ければそのままそこ使ってもいいし。
あ、でも節度は守ってね』
『節度って、』
『学生の間は番うの禁止なんでしょ?』
その言葉でその意図に気付く。
αとΩなのだから行為自体は咎めることはしないけれど、ネックガードを外すことは許さないと言いたいのだろう。
『あと、高等部は最後まで通いなね』
これは学生の間は妊娠しないようにという注意喚起。
『この家に燈哉君呼ぶのは嫌がるだろうし、あちらの家にご迷惑かけるわけにはいかないし、
だったら部屋借りたら話、早くない?』
父親だけと関係を持っていたわけじゃない父は理解があると言えば聞こえがいいけれど、はっきり言って目先のことしか考えていない。
家事だって自分でする事はほとんど無いから、一人暮らしがどれだけ大変なのかなんて想像すらした事がないはずだ。
『一人暮らしって、全部自分でやらないといけないんでしょ?
無理に決まってるじゃん』
たまに顔を合わせた息子に話す内容がこれかと呆れてしまう。そんなことよりも、もっと気にしないといけない事は沢山あるはずなのに。
『何で?
隆臣君いるし、通いで誰か来てもらえば?』
『それだと一人暮らしにならないんじゃない?
高等部の間は今のままでいたいけど、駄目なの?』
『え~?
自分が高等部の頃にそんな風に言われたら大喜びしたのにな~』
どこまでも自分目線でしか話さない父に呆れながら、この人と離された理由を何となく察する。両親と普通に過ごすことのできない環境に疑問を持ったこともあったけれど、隆臣と過ごしたからこその今の生活なのかもしれない。
ただ、隆臣と過ごす前に刷り込まれた父の思考は僕の根本に染み付いているせいで、その狡さと自分本位な思考は隠しきれていないのが現状だ。
「バチが当たったのかな…」
ポツリと呟いた言葉は隆臣には届いていないようだった。
僕がこうしている間にも時間は流れていく。
入学式は当然始まっているだろう。
燈哉はもう挨拶をしたのだろうか。
そんなことを考え、ベッドの中で目を瞑り蹲まる。政文から離れたせいで嫌悪感は治ったけれど、ホールでの出来事を思い出すと息苦しくなってしまう。
ほんの数分の出来事なのに、何か取り返しのつかない出来事のように思えてしまい、不安に押しつぶされそうになる。
「羽琉さん、起きてますか?」
眠ることもできず蹲っていた僕に声がかけられる。
「隆臣?」
「大丈夫ですか?」
僕に声をかけた隆臣は心配そうな顔をしながらも「高等部になっても弱いですね」と安心させるように笑って見せる。
発熱したわけでもないし、吐いたわけでもない。ただ、精神的なものだとは気付いているのだろう。
「高等部になったからって急に強くなんてならないよ」
「まぁ、そうですよね」
何があったかもきっと伊織から聞いているだろう。燈哉からではなくて伊織から連絡があった事で異変にだって気付いているはずだ。
「クリニックの予約をしておいたのでこのまま向かいますよ」
「だよね」
予想通りの展開過ぎて溜め息が漏れてしまう。きっと先生には根掘り葉掘り聞かれ、知らないうちに僕の狡さも暴かれてしまうはずだ。
「先生、ありがとうございます」
隆臣が声をかけると保健医は「お大事に」と返してくれる。
入学してから、と言うよりも幼稚舎の頃からの病歴が全て保管してあることと、保健室の利用履歴は引き継がれるため保健医も色々と把握しているせいか敢えて何か聞かれることも、言われることもない。
特に僕のように不安定なΩは保健室にお世話になる事が多いため、保健医の間で情報の引き継ぎもされているのだろう。
今までも肉体的な不調ではなく、精神的な不調で保健室を利用しても咎められたことはない。それが例え、仮病だったとしても。
「歩けますか?」
「大丈夫」
近くに燈哉がいなければ、燈哉の威嚇や彼の存在がなければ辛くなることもない。「あ、鞄」と言えば「有りますよ」と返事が返ってくる。気付かないうちに届けられていたのだろう。
「伊織さんから話は聞きました」
「うん」
「入学式、出れなかったんですね」
「うん」
「でもまぁ、変わり映えないですもんね」
責めているのか慰めているのかよく分からない言葉に「うん」としか答える事ができない。燈哉の挨拶を楽しみにしていたのを知っているだけに、何が起こったのかを僕に確認することもできないのだろう。
「何か異変は?」
「今は大丈夫。
ちょっとショックだっただけ。
威嚇が怖くて気持ち悪かったけど、もう大丈夫だよ」
僕の言葉で「威嚇ですか?」と戸惑った声を上げるけれど、それ以上追求されることはない。
僕の燈哉に対する想いを知っているだけに複雑な心境だろう。もしかしたら探している部屋の事を考えているのかもしれない。
高等部に入り、いよいよ迎えるその日のために用意されるはずだった部屋は必要の無いものになりそうだから。
長い時間を一緒に過ごし、これからも一緒に過ごす相手だとお互いに思っていたけれど、【唯一】を見つけた燈哉にとってはそれまでのことは些細な出来事でしかないだろう。想い合い歩み寄った関係ならともかく、一方的に押し付けて強要してきた関係なら尚更だ。
その日が来たら僕はクリニックに併設されたしかるべき部屋で薬を飲んで、道具を使い、選ばれなかったことに傷付きながら満たされない心と身体を慰めるのだろう。
薬が合わなければ意に沿わない相手であっても治療の一環としてαと身体を重ねることになるかもしれない。
その時は少しでも燈哉に似たところのある人なら良いのにな、と未練がましく思ってしまう。ヒートが来ればどうせ理性なんて保てないのだから、その間だけでも夢を見ることくらい許されるだろう。
「伊織さんの言っていたことは、」
車を出すと確認するように隆臣が口を開く。現状を把握しておきたい隆臣と、現状を認めたくない僕と、これからの事を考えれば情報を共有するべきなのだけど、何を伝えるべきかが判断できない。
燈哉が【唯一】を見つけたのだと頭では理解はしているけれど、言葉に出さなければ大丈夫なのかもしれないと淡い期待を抱いてしまう。言葉に出して認めなければ無かった事にできるかもしれない。
「たぶん、その通り」
それでも肯定してしまったのは僕のプライド。知らないふりをしていつも通りに振る舞い、いつもと違う燈哉に傷付けられる無様な様を晒して嗤われたくないから。
先程の出来事を認めた上でどう動くかを考え、凛とした姿を崩さなければ回避できる危険もあるだろう。
「どうするんですか?」
「どうしたらいいのかな…」
父と父親のようにαの、燈哉の【番】となって共に過ごす未来を当たり前のように思い描いていたのに、進級して早々に自分の進むべき道が閉ざされてしまったのだから『どうする』も『どうしたい』もない。『どうするべきか』が知りたいだけだ。
「明日から、登校したくないな…」
思わずそんな事を呟いてしまう。
登校せずに家にいたところで何もしたくないし、何もすることはない。家にいて燈哉との事が両親に伝わってしまったら燈哉から離されてしまうはずだ。
どこまでいっても【番候補】の僕たちだから、それを辞退されてしまったら強要はできないだろう。お互いの想いが同じだったからこそ結ばれた関係は、相手の気持ちの変化でその関係を変えてしまう。
例えそれが長く続いていた関係であっても。
『高等部に入ったら部屋、借りる?』
そう言った時に嬉しそうな顔をした父を思い出すと複雑な気持ちになる。
『部屋って、ヒートの時のなら隆臣が探してくれてるよ』
『違う違う、羽琉が一人暮らしする部屋』
『一人暮らし?』
父の言葉が理解できず思わず聞き返してしまう。一人暮らしをする必要も、一人暮らしをするスキルも僕には無いのにどうしろと言うのかと混乱する。
『だって、そうすれば燈哉君といつでも会えるし。家に燈哉君連れてくることできないけど、羽琉が一人暮らししたらいつでも一緒にいられるよ?
隆臣君が探してる部屋が広ければそのままそこ使ってもいいし。
あ、でも節度は守ってね』
『節度って、』
『学生の間は番うの禁止なんでしょ?』
その言葉でその意図に気付く。
αとΩなのだから行為自体は咎めることはしないけれど、ネックガードを外すことは許さないと言いたいのだろう。
『あと、高等部は最後まで通いなね』
これは学生の間は妊娠しないようにという注意喚起。
『この家に燈哉君呼ぶのは嫌がるだろうし、あちらの家にご迷惑かけるわけにはいかないし、
だったら部屋借りたら話、早くない?』
父親だけと関係を持っていたわけじゃない父は理解があると言えば聞こえがいいけれど、はっきり言って目先のことしか考えていない。
家事だって自分でする事はほとんど無いから、一人暮らしがどれだけ大変なのかなんて想像すらした事がないはずだ。
『一人暮らしって、全部自分でやらないといけないんでしょ?
無理に決まってるじゃん』
たまに顔を合わせた息子に話す内容がこれかと呆れてしまう。そんなことよりも、もっと気にしないといけない事は沢山あるはずなのに。
『何で?
隆臣君いるし、通いで誰か来てもらえば?』
『それだと一人暮らしにならないんじゃない?
高等部の間は今のままでいたいけど、駄目なの?』
『え~?
自分が高等部の頃にそんな風に言われたら大喜びしたのにな~』
どこまでも自分目線でしか話さない父に呆れながら、この人と離された理由を何となく察する。両親と普通に過ごすことのできない環境に疑問を持ったこともあったけれど、隆臣と過ごしたからこその今の生活なのかもしれない。
ただ、隆臣と過ごす前に刷り込まれた父の思考は僕の根本に染み付いているせいで、その狡さと自分本位な思考は隠しきれていないのが現状だ。
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