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【side:伊織】僕たちの転機。
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「まだって?」
政文の真意がわからずにそう聞き返した僕に帰ってきた言葉は驚くべき内容だった。
「だって、ずっと羽琉のこと好きだっただろ?
今だって、燈哉が居なくなればいいのにってずっと思ってるよな」
「………何言ってるの?」
「だって、俺だってそう思ってるから」
そう言って苦笑いを見せた政文は「羽琉を見てたのは伊織だけじゃないよ」と笑う。
「燈哉、上手くやったよな。
うちのクラスって担任が羽琉のことやけに特別扱いしてたから、話しかけたら駄目だと思い込んでなかったか?
それなのにクラスが違っただけで話しかけられるとか、伊織や俺と燈哉の立ち位置が逆だったら今あそこに立ってたのは伊織か俺だったかもしれないのにな」
そう言って視線を向けた先には仲睦まじく歩く燈哉と羽琉。登下校の時に迎えの車まで羽琉をエスコートするのは燈哉の特権だ。たとえ生徒会の仕事が忙しくてもそれだけは誰にも譲らない。
「まあ、そうだよね。
特別扱いだったし、今思うと羽琉に関わるなって言われてたのと一緒だよね、あれは」
僕の言葉に政文も頷く。
あまり話したことはないけれど、ずっと同じ時を過ごしてきた存在に少しだけ心地良いなと感じる。羽琉に対して同じ想いを抱き、燈哉に対して同じように感じる存在。
「燈哉にはもっと似合う相手がいると思わないか?」
「まあね。
羽琉みたいに大人しい子じゃなくて、もっと自立した感じの相手の方がお似合いだとは思うけど…燈哉は羽琉にしか興味無さそうだし、羽琉だって燈哉しか見てないしね」
言っていて切なくなるけれど、それが事実だ。
「俺だって羽琉のこと守れるくらいの強さは有るつもりなのにな」
「僕はちょっと自信ないけど、それでも守りたいと思ってるよ」
「お互い、報われないよな」
僕が羽琉のことを好きだと気付くくらいだから、政文も同じように羽琉のことを気にしていたのだろう。何かあったら、燈哉が少しでもよそ見した時は自分が、と思っていたのは僕だけではないようだ。
そんな話をした日から仲間意識が芽生えたのか、気付けばふたりで過ごす事が多くなっていく。
話すことと言えば本当に普通の話、読んだ本の話や前日のテレビの話。雑誌で見かけたショップの話や好きな洋服のブランドの話。そして、好きな子の話になるのはやっぱり高校生らしい会話。最近は羽琉が休まなくなったとか、髪が伸びたとか髪を切ったとか。今日は顔色が悪かったとか、今日は顔色が良かったとか。
隣に立つことはできないけれど、それでも気になるのはやっぱり好きだから。
自分がβだったなら諦める事ができたかもしれないのに、それなのに強くはなくてもαであるが故に羽琉のことを諦める事ができない。
そして、政文は燈哉には少し劣るものの十分な力を持っているため羽琉を諦める事ができない。
燈哉さえ居なければ、そんな想いが僕たちの中では常に燻っていた。
そんな時に訪れた転機。
僕と政文の関係を友達から共犯者へと変えたのは羽琉への想いを断ち切る事ができない故の行動。
「今日さ、またΩの子から声かけられた」
「男の子?女の子?」
「男。
正直、羽琉以外の男性Ωに興味無いんだけどな」
「政文は女の子の方がいいとか?」
「いや、言い方が悪かった。
俺は羽琉にしか興味無い。
伊織は最近は?」
「僕は女の子から時々声かけられるよ」
「Ω?」
「そう」
そんなふうに互いの状況を話しては溜息を吐く。政文は燈哉と並べるほどのαだし、僕だって政文や燈哉には劣るけれどαとしての力は平均より少しだけ強い。そして、常にふたりで過ごす僕たちはそれなりに目立つのだろう。
無骨なイメージの政文。そして政文と一緒にいるとΩに間違われてしまう、嬉しくは無いけれど艶やかと言われる僕。
中等部になれば少しずつヒートを迎えるΩが増えてくるせいで、αとしての役割を求めて声をかけられる事が少しずつ増えていく。
「羽琉と燈哉って、」
「まだだよ。
燈哉、羽琉もその時が来たらとか平気で言うから変な目で見られてるのに俺が守るが大丈夫とか、頭いいのに馬鹿だよね」
先日、燈哉が教室でそんなことを言うものだから密かに羽琉を気にするαは色めき立ち、燈哉に憧れるΩは頬を染めていた。羽琉がまだ初めてのヒートを迎えていないことなんて、ふたりがお互いのフェロモンを纏わり付かせていないことで気付いていたけれど、それをあえて口にしたのは無意識なのか、周りに対する牽制だったのか…。
「最近、みんな色気付いて身の危険感じないか?」
「それ、分かる…」
政文の言葉に同意する。
羽琉に対する好意が知られてしまえば燈哉に排除されかねないからひた隠しにしているけれど、その弊害で意中のΩのいないαだと判断されて何かと声をかけられる事が増えたのだ。
「Ωって、羽琉みたいに控えめで受け身だと思ったのにそうじゃ無いのも多いのな」
「抑制剤、手放せないよね…」
普段は飲んで無いけれど、万が一の時を考えて抑制剤は常に携帯している。意に沿わない番関係なんて恐怖でしかない。
「パートナーがいたらΩの突撃も無くなるのかな?」
「でも羽琉以外のパートナー、考えられるか?」
僕の言葉に政文も苦い顔をする。
「燈哉がいる限り望みなんてないのにね」
「羽琉が燈哉のこと好きで仕方ないんだからどうしようもないよな…」
燈哉の一方通行ならまだ望みがあったのにな、と思うけれど好意を隠そうとしない羽琉はいずれ燈哉と番になるつもりだろう。それでも、決定的な事があるまでは望みを持ち続けるためにも他のΩをパートナーにする気は無い。
「なあ、俺たち付き合わない?」
それは突然の申し出だった。
「政文、急に何言ってるの?」
その意図がわからず、だけど表情を見れば真剣なことは伝わるため即座に否定することはできなかった。
「僕のことが好き、なんて事ないよね?」
「嫌いじゃないど恋愛的な好きではないな、確かに」
「じゃあ、何で?」
「カムフラージュ?」
困惑する僕にそう言った政文は自分の考えを説明してくれる。
Ωからのアプローチがこれからもっと増えると思うと憂鬱で仕方ない事。そもそも羽琉以外のΩに対して興味が持てないし、羽琉以外のフェロモンを纏いたくないこと。
他のΩのフェロモンを纏い、羽琉に「おめでとう」なんて言われたら居た堪れないと眉間話を寄せる。
ただ、カムフラージュのためにΩと付き合うのは論外だけど、パートナーが居なければ延々と続くΩからのアプローチを止めることができるはずだ。そして、α同士で付き合えば、Ωとは付き合う気は無いといえば燈哉だって警戒を緩め、羽琉に近づくことができるかもしれないと付け加える。
「そもそも、一部では俺たちが付き合ってるんじゃないかって言われてるの、知ってたか?」
そう言って面白そうに笑うとそっと僕の手を握る。「えっ!?」とか「あれ、」とか後ろを歩く生徒から驚きの声が上がるけれど、政文はそれを気にすることなく所謂恋人繋ぎと呼ばれる繋ぎ方をして話を続ける。
「どっちみち一緒に行動してるんだし、悪くない提案だと思わないか?」
「でも燈哉がそんなことで誤魔化させる?」
悪くない提案だと思ったから手を振り解くことはしなかったけれど、それでも上手くいくかなんて半信半疑だ。
「燈哉は露骨な態度には敏感だけど、案外単純だし。少しずつ懐柔していけば良いんじゃないか?
それに、燈哉が疑ってもΩ避けにはなる」
「そんなに上手くいく?」
「そこは、羽琉のために頑張るしかないんじゃないか?」
言いながら絡めた指に力を込める。
「こんな風にしてても嫌じゃないだろ?」
「まあね、」
周りの視線が僕たちふたりを気にしていることに気付いたけれど、政文の提案に乗るならちょうど良い。
だから、僕も応えるように指を絡めてみる。
「とりあえず、登下校はふたりで?」
「だな。何なら毎日手を繋ぐか?」
「………それは遠慮しておく」
「じゃあ、タマにで」
そんな風に結ばれたパートナー関係。
政文と過ごす時間は快適だった。
気負いなくできる会話と隠す必要のない気持ち。羽琉と名前を出すことはないものの、羽琉の話をしている時はお互いに甘い雰囲気になっているのか気付けば僕と政文はパートナーだと認識されるようになった。
政文の狙い通り、Ωから声をかけられることは少なくなったものの、それでもまだアプローチしてくる強者には「Ωと付き合う気は無いから」とハッキリと告げる。
α同士だなんて不毛だと言われることもあったけれど、羽琉以外のΩに触れたいとも思わないのは相変わらずだった。
政文の真意がわからずにそう聞き返した僕に帰ってきた言葉は驚くべき内容だった。
「だって、ずっと羽琉のこと好きだっただろ?
今だって、燈哉が居なくなればいいのにってずっと思ってるよな」
「………何言ってるの?」
「だって、俺だってそう思ってるから」
そう言って苦笑いを見せた政文は「羽琉を見てたのは伊織だけじゃないよ」と笑う。
「燈哉、上手くやったよな。
うちのクラスって担任が羽琉のことやけに特別扱いしてたから、話しかけたら駄目だと思い込んでなかったか?
それなのにクラスが違っただけで話しかけられるとか、伊織や俺と燈哉の立ち位置が逆だったら今あそこに立ってたのは伊織か俺だったかもしれないのにな」
そう言って視線を向けた先には仲睦まじく歩く燈哉と羽琉。登下校の時に迎えの車まで羽琉をエスコートするのは燈哉の特権だ。たとえ生徒会の仕事が忙しくてもそれだけは誰にも譲らない。
「まあ、そうだよね。
特別扱いだったし、今思うと羽琉に関わるなって言われてたのと一緒だよね、あれは」
僕の言葉に政文も頷く。
あまり話したことはないけれど、ずっと同じ時を過ごしてきた存在に少しだけ心地良いなと感じる。羽琉に対して同じ想いを抱き、燈哉に対して同じように感じる存在。
「燈哉にはもっと似合う相手がいると思わないか?」
「まあね。
羽琉みたいに大人しい子じゃなくて、もっと自立した感じの相手の方がお似合いだとは思うけど…燈哉は羽琉にしか興味無さそうだし、羽琉だって燈哉しか見てないしね」
言っていて切なくなるけれど、それが事実だ。
「俺だって羽琉のこと守れるくらいの強さは有るつもりなのにな」
「僕はちょっと自信ないけど、それでも守りたいと思ってるよ」
「お互い、報われないよな」
僕が羽琉のことを好きだと気付くくらいだから、政文も同じように羽琉のことを気にしていたのだろう。何かあったら、燈哉が少しでもよそ見した時は自分が、と思っていたのは僕だけではないようだ。
そんな話をした日から仲間意識が芽生えたのか、気付けばふたりで過ごす事が多くなっていく。
話すことと言えば本当に普通の話、読んだ本の話や前日のテレビの話。雑誌で見かけたショップの話や好きな洋服のブランドの話。そして、好きな子の話になるのはやっぱり高校生らしい会話。最近は羽琉が休まなくなったとか、髪が伸びたとか髪を切ったとか。今日は顔色が悪かったとか、今日は顔色が良かったとか。
隣に立つことはできないけれど、それでも気になるのはやっぱり好きだから。
自分がβだったなら諦める事ができたかもしれないのに、それなのに強くはなくてもαであるが故に羽琉のことを諦める事ができない。
そして、政文は燈哉には少し劣るものの十分な力を持っているため羽琉を諦める事ができない。
燈哉さえ居なければ、そんな想いが僕たちの中では常に燻っていた。
そんな時に訪れた転機。
僕と政文の関係を友達から共犯者へと変えたのは羽琉への想いを断ち切る事ができない故の行動。
「今日さ、またΩの子から声かけられた」
「男の子?女の子?」
「男。
正直、羽琉以外の男性Ωに興味無いんだけどな」
「政文は女の子の方がいいとか?」
「いや、言い方が悪かった。
俺は羽琉にしか興味無い。
伊織は最近は?」
「僕は女の子から時々声かけられるよ」
「Ω?」
「そう」
そんなふうに互いの状況を話しては溜息を吐く。政文は燈哉と並べるほどのαだし、僕だって政文や燈哉には劣るけれどαとしての力は平均より少しだけ強い。そして、常にふたりで過ごす僕たちはそれなりに目立つのだろう。
無骨なイメージの政文。そして政文と一緒にいるとΩに間違われてしまう、嬉しくは無いけれど艶やかと言われる僕。
中等部になれば少しずつヒートを迎えるΩが増えてくるせいで、αとしての役割を求めて声をかけられる事が少しずつ増えていく。
「羽琉と燈哉って、」
「まだだよ。
燈哉、羽琉もその時が来たらとか平気で言うから変な目で見られてるのに俺が守るが大丈夫とか、頭いいのに馬鹿だよね」
先日、燈哉が教室でそんなことを言うものだから密かに羽琉を気にするαは色めき立ち、燈哉に憧れるΩは頬を染めていた。羽琉がまだ初めてのヒートを迎えていないことなんて、ふたりがお互いのフェロモンを纏わり付かせていないことで気付いていたけれど、それをあえて口にしたのは無意識なのか、周りに対する牽制だったのか…。
「最近、みんな色気付いて身の危険感じないか?」
「それ、分かる…」
政文の言葉に同意する。
羽琉に対する好意が知られてしまえば燈哉に排除されかねないからひた隠しにしているけれど、その弊害で意中のΩのいないαだと判断されて何かと声をかけられる事が増えたのだ。
「Ωって、羽琉みたいに控えめで受け身だと思ったのにそうじゃ無いのも多いのな」
「抑制剤、手放せないよね…」
普段は飲んで無いけれど、万が一の時を考えて抑制剤は常に携帯している。意に沿わない番関係なんて恐怖でしかない。
「パートナーがいたらΩの突撃も無くなるのかな?」
「でも羽琉以外のパートナー、考えられるか?」
僕の言葉に政文も苦い顔をする。
「燈哉がいる限り望みなんてないのにね」
「羽琉が燈哉のこと好きで仕方ないんだからどうしようもないよな…」
燈哉の一方通行ならまだ望みがあったのにな、と思うけれど好意を隠そうとしない羽琉はいずれ燈哉と番になるつもりだろう。それでも、決定的な事があるまでは望みを持ち続けるためにも他のΩをパートナーにする気は無い。
「なあ、俺たち付き合わない?」
それは突然の申し出だった。
「政文、急に何言ってるの?」
その意図がわからず、だけど表情を見れば真剣なことは伝わるため即座に否定することはできなかった。
「僕のことが好き、なんて事ないよね?」
「嫌いじゃないど恋愛的な好きではないな、確かに」
「じゃあ、何で?」
「カムフラージュ?」
困惑する僕にそう言った政文は自分の考えを説明してくれる。
Ωからのアプローチがこれからもっと増えると思うと憂鬱で仕方ない事。そもそも羽琉以外のΩに対して興味が持てないし、羽琉以外のフェロモンを纏いたくないこと。
他のΩのフェロモンを纏い、羽琉に「おめでとう」なんて言われたら居た堪れないと眉間話を寄せる。
ただ、カムフラージュのためにΩと付き合うのは論外だけど、パートナーが居なければ延々と続くΩからのアプローチを止めることができるはずだ。そして、α同士で付き合えば、Ωとは付き合う気は無いといえば燈哉だって警戒を緩め、羽琉に近づくことができるかもしれないと付け加える。
「そもそも、一部では俺たちが付き合ってるんじゃないかって言われてるの、知ってたか?」
そう言って面白そうに笑うとそっと僕の手を握る。「えっ!?」とか「あれ、」とか後ろを歩く生徒から驚きの声が上がるけれど、政文はそれを気にすることなく所謂恋人繋ぎと呼ばれる繋ぎ方をして話を続ける。
「どっちみち一緒に行動してるんだし、悪くない提案だと思わないか?」
「でも燈哉がそんなことで誤魔化させる?」
悪くない提案だと思ったから手を振り解くことはしなかったけれど、それでも上手くいくかなんて半信半疑だ。
「燈哉は露骨な態度には敏感だけど、案外単純だし。少しずつ懐柔していけば良いんじゃないか?
それに、燈哉が疑ってもΩ避けにはなる」
「そんなに上手くいく?」
「そこは、羽琉のために頑張るしかないんじゃないか?」
言いながら絡めた指に力を込める。
「こんな風にしてても嫌じゃないだろ?」
「まあね、」
周りの視線が僕たちふたりを気にしていることに気付いたけれど、政文の提案に乗るならちょうど良い。
だから、僕も応えるように指を絡めてみる。
「とりあえず、登下校はふたりで?」
「だな。何なら毎日手を繋ぐか?」
「………それは遠慮しておく」
「じゃあ、タマにで」
そんな風に結ばれたパートナー関係。
政文と過ごす時間は快適だった。
気負いなくできる会話と隠す必要のない気持ち。羽琉と名前を出すことはないものの、羽琉の話をしている時はお互いに甘い雰囲気になっているのか気付けば僕と政文はパートナーだと認識されるようになった。
政文の狙い通り、Ωから声をかけられることは少なくなったものの、それでもまだアプローチしてくる強者には「Ωと付き合う気は無いから」とハッキリと告げる。
α同士だなんて不毛だと言われることもあったけれど、羽琉以外のΩに触れたいとも思わないのは相変わらずだった。
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