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【閑話】大人の思惑。
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「先生、羽琉さんはそんなにですか?」
羽琉が病室を出たのを確認して残された隆臣が口を開く。診察室に入ってきた時も羽琉と話していた時も飄々とした印象だった彼だけど、今は真剣な表情で羽琉の主治医を見ている。
「さっきも言ったように1番の原因は栄養失調。
必要なエネルギーに対して摂取してる栄養が少なすぎるね」
「多少は食欲が落ちていましたけど暑さのせいだと思ってました」
「暑さとストレスも原因だよ。
でもそれは羽琉君を落ち着かせるための表向きの理由」
羽琉の不調を正確に把握していなかったことに自責の念に駆られているのか、落ち込んだ表情を見せた隆臣が訝しげな顔になる。表向きの理由ということは、暑さとストレス以外にも原因があると言っているのと同じだ。
「表向き、ですか?」
「そうだね。
本人には入院中に話そうと思ってるけど体調の変化はヒートのせいもあるかな」
「ヒート…ですか?」
それまでは落ち込んだ表情だった隆臣が今度は困惑の表情を浮かべる。羽琉のことをΩだと認識しているし、その時のための部屋も用意してある。
羽琉の父親は自分の番に自分以外のαが近づくのを嫌うため、羽琉にヒートが訪れた時のために自宅以外にヒートを過ごすための部屋を用意するように言われたのは随分前のことだ。
羽琉にパートナーがいなければこのクリニックの専用の部屋を使うことも可能だけど、早くから懇意にしているαがいたため相手のαに都合の良い立地で部屋を用意してあった。ただ最近になって別の部屋を用意するか、もしくはクリニックでお世話になるかの選択に迫られているこの時期に告げられたこの内容は、羽琉にとっては辛いものだとしか思えない。
「羽琉君、結局パートナー候補だった子とは?」
「あちらは羽琉さんに執着してます。
別の方と懇意にしていますが羽琉さんを手放す気は無いみたいで、大切な人がいても羽琉さんを番にすることはできると言って他のαが近付かないように毎朝マーキングしています」
「………若いね」
隆臣の言葉に苦笑いを見せた医師は「でも、今日はマーキング薄かったよ?」と不思議そうな顔をするため今朝の出来事を告げる。
登校中に唯一と歩くαを見てしまったこと。
下校するまでは自分のために時間を使うと言われていたのに実際は違ったのだと知ってしまい、そのせいでショックを受けていたこと。
本来なら朝迎えに来た時点で羽琉に対してマーキングするため、別の場所で車から降りた今朝は羽琉にいつものようなマーキングが出来なかったはずだと告げる。
「毎朝のマーキングって?」
「羽琉さんの頸に指で触れてから唇でも触れています」
そう言って苦々しい顔を見せる。
あの日、伊織と政文と過ごすつもりだった羽琉と、伊織と政文を見て不快感を示した燈哉の間に何があったのかを羽琉は話してくれない。だけど伊織から貰ったメッセージで羽琉が半ば強制的に燈哉を選ばされたことを知らされた。
《何とかしたかったけど、羽琉に燈哉を選んだって言われたら何もできない》
伊織からのメッセージに
〈気にかけていただきありがとうございます〉
〈何がありましたら教えていただけると助かります〉
そう返信することしかできなかった。
本当は何があったのかを事細かに聞きたいし、なぜ唯一を見つけた燈哉と2人きりにしたのかと聞きたかった。
燈哉がαの中でも上位に位置するのは知っていたし、そのせいで羽琉の相手として許されたことも理解している。
だけど伊織と政文だってαだし、何事にも一歩下がって俯瞰しているような政文だけど、実は燈哉と同じくらい強いαだということも知っているから羽琉の現状に納得できていない気持ちも大きい。
だけど、たとえ保護者代わりであってもβの隆臣では理解できない何かがあるのではと思うとどこまで口を出していいのか分からなくなってしまうのだ。
そして翌日から始まったマーキング。
羽琉が降りる前に車に乗り込み、その細い頸に指を這わせ唇を寄せる。ほんの短い時間の出来事だけど、羽琉が吐息を漏らすようになったのはそれを始めてしばらくしてから。
高校生とは言え燈哉は充分に成熟したαに見えるし、羽琉だっていつまでも子供ではない。マーキングと称して行われるその行為に性的な反応を示すようになっても不思議ではないと思いながらも何も思わなかったわけじゃない。
それでも時間にしてみれば数十秒のことだし、羽琉を守るためだと言われ、本人もそれに従っているのだから隆臣が苦言を呈することはできなかった。
隆臣は羽琉の保護者代わりであっても保護者ではない。羽琉が父や父親から与えられない愛情を隆臣に求め、兄のように慕ってくれているのは分かってはいるけれど隆臣は所詮雇われの身だ。
羽琉が燈哉を選んだと言われてしまえば身内でもない隆臣はそれ以上何も言えないのだ。
「あ、それでか。
毎日そんなことされてたら羽琉君も刺激されるよね。だったら尚更学校に行かせない方がいい。
羽琉君が選んだαかもしれないけど大切な相手がいる子に羽琉君は任せたくないな」
生まれた時から知っている羽琉のことを大切に思っているのは医師だって同じだ。自分が幼い頃から知っている可愛いΩが辛い目に合うと分かっていて、そんな相手に託すようなことはできない。
「じゃあ今年は療養行かずにここで過ごす方がいいのかな。隆臣君はβだから当てられはしないだろうけど、ひとりでお世話は大変かもしれないし」
「………そうですよね。
ただ、こちらでお世話になるのが一番だとは思うのですが、羽琉さんのお父様がどう思うか」
その言葉に医師が渋い顔をする。
羽琉の父も彼の患者なのだからその番である父親のことも十分理解しているし、羽琉の置かれた立場も知っている。
羽琉にパートナーがいなくなったと知ればその環境を変えようと動くかも知れないことも。
「こんな言い方も何だけど他にパートナーになってくれそうなαに心当たりは?」
「羽琉さんが信頼しているαはいます。
ただ、Ωと番う気は無いと公言していますし、αの方ですがαのパートナーがいらっしゃいます」
「信頼してるのはひとりだけ?ふたりとも?」
「おふたりとも羽琉さんのことを気にかけてくださってますし、羽琉さんも信頼してます。
入学式で気分が悪くなった時に助けてくれたのもこの方達です」
「その子たちに相談は?」
「まだ高校生ですから…。
それに、羽琉さんに相談なくそんなこと」
「だよね。
じゃあ、僕の方から羽琉君の希望を聞いてみるのは?」
「自分が聞くよりは羽琉さんも話しやすいと思います。
お願いできますか?」
「じゃあ僕の方から話すと言うことで。
もしも羽琉君がお友達を頼りたいと言ったらその子たちと話せる?」
「………その時は打診してみます」
「じゃあ明日は検査で疲れるだろうから明日以降に話してみるよ。とりあえず入院の用意はいつもと同じでいいから。
ご両親には?」
「自分から連絡しておきます」
「明日は検査があるから朝食は抜きで。
昼食はこっちで準備するから。
詳しいことは受付で、って。もう慣れてるから説明もあまり必要ないね」
そんなふうに話が終わると「そろそろ羽琉君、退屈してると思うから行ってあげて」と言われ診察室を後にする。
医師から告げられた言葉は意外すぎるもので、ヒートのことを理解していたし、いつかは来るのだと準備もしていたはずなのにいざその時が来ると告げられると複雑な気持ちになってしまう。
しかもその原因が燈哉からのマーキングのせいだと知れば何も言えずに見て見ぬ振りをしていた自分を責めたくなる。
あの時、自分が止めていれば。
だけど現実問題、いくら年上とはいえただのβの自分が苦言を呈したところで羽琉の両親も承諾していると言われてしまえば隆臣にできることはない。
「羽琉さん、帰りますよ」
叱られると思ったのか、隆臣の声におずおずと顔を上げた羽琉を見て「怒ってませんよ」と苦笑いを浮かべる。
本来なら苦言を呈したいところだけど今回は羽琉だけのせいではないし、羽琉だけではどうにもできないことだったのだから仕方がないと思うしかない。
「それでも調子が悪い時はなるべく隠してほしくないです」
そう言えば「ごめんなさい」と素直に謝る羽琉は隆臣にとっては知り合った幼い頃、『Ωだから仕方ない』と言い訳のように口にしたあの時から変わらず自分にとって大切にするべき存在なのだ。
「とりあえず帰って支度しないとですね。怒ってはないけど説教はその時です」
そう告げれば嫌そうな顔をするけれど、ここに来た時よりもだいぶ顔色が良くなったことに安心する。
【幸せになって欲しい】
そう願いながらも今朝の光景を思い出し、込み上げる苦い気持ちを羽琉に悟られないようにと押し殺すことしかできなかった。
羽琉が病室を出たのを確認して残された隆臣が口を開く。診察室に入ってきた時も羽琉と話していた時も飄々とした印象だった彼だけど、今は真剣な表情で羽琉の主治医を見ている。
「さっきも言ったように1番の原因は栄養失調。
必要なエネルギーに対して摂取してる栄養が少なすぎるね」
「多少は食欲が落ちていましたけど暑さのせいだと思ってました」
「暑さとストレスも原因だよ。
でもそれは羽琉君を落ち着かせるための表向きの理由」
羽琉の不調を正確に把握していなかったことに自責の念に駆られているのか、落ち込んだ表情を見せた隆臣が訝しげな顔になる。表向きの理由ということは、暑さとストレス以外にも原因があると言っているのと同じだ。
「表向き、ですか?」
「そうだね。
本人には入院中に話そうと思ってるけど体調の変化はヒートのせいもあるかな」
「ヒート…ですか?」
それまでは落ち込んだ表情だった隆臣が今度は困惑の表情を浮かべる。羽琉のことをΩだと認識しているし、その時のための部屋も用意してある。
羽琉の父親は自分の番に自分以外のαが近づくのを嫌うため、羽琉にヒートが訪れた時のために自宅以外にヒートを過ごすための部屋を用意するように言われたのは随分前のことだ。
羽琉にパートナーがいなければこのクリニックの専用の部屋を使うことも可能だけど、早くから懇意にしているαがいたため相手のαに都合の良い立地で部屋を用意してあった。ただ最近になって別の部屋を用意するか、もしくはクリニックでお世話になるかの選択に迫られているこの時期に告げられたこの内容は、羽琉にとっては辛いものだとしか思えない。
「羽琉君、結局パートナー候補だった子とは?」
「あちらは羽琉さんに執着してます。
別の方と懇意にしていますが羽琉さんを手放す気は無いみたいで、大切な人がいても羽琉さんを番にすることはできると言って他のαが近付かないように毎朝マーキングしています」
「………若いね」
隆臣の言葉に苦笑いを見せた医師は「でも、今日はマーキング薄かったよ?」と不思議そうな顔をするため今朝の出来事を告げる。
登校中に唯一と歩くαを見てしまったこと。
下校するまでは自分のために時間を使うと言われていたのに実際は違ったのだと知ってしまい、そのせいでショックを受けていたこと。
本来なら朝迎えに来た時点で羽琉に対してマーキングするため、別の場所で車から降りた今朝は羽琉にいつものようなマーキングが出来なかったはずだと告げる。
「毎朝のマーキングって?」
「羽琉さんの頸に指で触れてから唇でも触れています」
そう言って苦々しい顔を見せる。
あの日、伊織と政文と過ごすつもりだった羽琉と、伊織と政文を見て不快感を示した燈哉の間に何があったのかを羽琉は話してくれない。だけど伊織から貰ったメッセージで羽琉が半ば強制的に燈哉を選ばされたことを知らされた。
《何とかしたかったけど、羽琉に燈哉を選んだって言われたら何もできない》
伊織からのメッセージに
〈気にかけていただきありがとうございます〉
〈何がありましたら教えていただけると助かります〉
そう返信することしかできなかった。
本当は何があったのかを事細かに聞きたいし、なぜ唯一を見つけた燈哉と2人きりにしたのかと聞きたかった。
燈哉がαの中でも上位に位置するのは知っていたし、そのせいで羽琉の相手として許されたことも理解している。
だけど伊織と政文だってαだし、何事にも一歩下がって俯瞰しているような政文だけど、実は燈哉と同じくらい強いαだということも知っているから羽琉の現状に納得できていない気持ちも大きい。
だけど、たとえ保護者代わりであってもβの隆臣では理解できない何かがあるのではと思うとどこまで口を出していいのか分からなくなってしまうのだ。
そして翌日から始まったマーキング。
羽琉が降りる前に車に乗り込み、その細い頸に指を這わせ唇を寄せる。ほんの短い時間の出来事だけど、羽琉が吐息を漏らすようになったのはそれを始めてしばらくしてから。
高校生とは言え燈哉は充分に成熟したαに見えるし、羽琉だっていつまでも子供ではない。マーキングと称して行われるその行為に性的な反応を示すようになっても不思議ではないと思いながらも何も思わなかったわけじゃない。
それでも時間にしてみれば数十秒のことだし、羽琉を守るためだと言われ、本人もそれに従っているのだから隆臣が苦言を呈することはできなかった。
隆臣は羽琉の保護者代わりであっても保護者ではない。羽琉が父や父親から与えられない愛情を隆臣に求め、兄のように慕ってくれているのは分かってはいるけれど隆臣は所詮雇われの身だ。
羽琉が燈哉を選んだと言われてしまえば身内でもない隆臣はそれ以上何も言えないのだ。
「あ、それでか。
毎日そんなことされてたら羽琉君も刺激されるよね。だったら尚更学校に行かせない方がいい。
羽琉君が選んだαかもしれないけど大切な相手がいる子に羽琉君は任せたくないな」
生まれた時から知っている羽琉のことを大切に思っているのは医師だって同じだ。自分が幼い頃から知っている可愛いΩが辛い目に合うと分かっていて、そんな相手に託すようなことはできない。
「じゃあ今年は療養行かずにここで過ごす方がいいのかな。隆臣君はβだから当てられはしないだろうけど、ひとりでお世話は大変かもしれないし」
「………そうですよね。
ただ、こちらでお世話になるのが一番だとは思うのですが、羽琉さんのお父様がどう思うか」
その言葉に医師が渋い顔をする。
羽琉の父も彼の患者なのだからその番である父親のことも十分理解しているし、羽琉の置かれた立場も知っている。
羽琉にパートナーがいなくなったと知ればその環境を変えようと動くかも知れないことも。
「こんな言い方も何だけど他にパートナーになってくれそうなαに心当たりは?」
「羽琉さんが信頼しているαはいます。
ただ、Ωと番う気は無いと公言していますし、αの方ですがαのパートナーがいらっしゃいます」
「信頼してるのはひとりだけ?ふたりとも?」
「おふたりとも羽琉さんのことを気にかけてくださってますし、羽琉さんも信頼してます。
入学式で気分が悪くなった時に助けてくれたのもこの方達です」
「その子たちに相談は?」
「まだ高校生ですから…。
それに、羽琉さんに相談なくそんなこと」
「だよね。
じゃあ、僕の方から羽琉君の希望を聞いてみるのは?」
「自分が聞くよりは羽琉さんも話しやすいと思います。
お願いできますか?」
「じゃあ僕の方から話すと言うことで。
もしも羽琉君がお友達を頼りたいと言ったらその子たちと話せる?」
「………その時は打診してみます」
「じゃあ明日は検査で疲れるだろうから明日以降に話してみるよ。とりあえず入院の用意はいつもと同じでいいから。
ご両親には?」
「自分から連絡しておきます」
「明日は検査があるから朝食は抜きで。
昼食はこっちで準備するから。
詳しいことは受付で、って。もう慣れてるから説明もあまり必要ないね」
そんなふうに話が終わると「そろそろ羽琉君、退屈してると思うから行ってあげて」と言われ診察室を後にする。
医師から告げられた言葉は意外すぎるもので、ヒートのことを理解していたし、いつかは来るのだと準備もしていたはずなのにいざその時が来ると告げられると複雑な気持ちになってしまう。
しかもその原因が燈哉からのマーキングのせいだと知れば何も言えずに見て見ぬ振りをしていた自分を責めたくなる。
あの時、自分が止めていれば。
だけど現実問題、いくら年上とはいえただのβの自分が苦言を呈したところで羽琉の両親も承諾していると言われてしまえば隆臣にできることはない。
「羽琉さん、帰りますよ」
叱られると思ったのか、隆臣の声におずおずと顔を上げた羽琉を見て「怒ってませんよ」と苦笑いを浮かべる。
本来なら苦言を呈したいところだけど今回は羽琉だけのせいではないし、羽琉だけではどうにもできないことだったのだから仕方がないと思うしかない。
「それでも調子が悪い時はなるべく隠してほしくないです」
そう言えば「ごめんなさい」と素直に謝る羽琉は隆臣にとっては知り合った幼い頃、『Ωだから仕方ない』と言い訳のように口にしたあの時から変わらず自分にとって大切にするべき存在なのだ。
「とりあえず帰って支度しないとですね。怒ってはないけど説教はその時です」
そう告げれば嫌そうな顔をするけれど、ここに来た時よりもだいぶ顔色が良くなったことに安心する。
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