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最終章 黒い羽と青のそら
目指せ薪割り職人 4
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盛大な悲鳴に、屋敷内から続々と人が集まってくる。
ジークは、烏姿で近くの木にとまり、それを見ていた。
(なにやってんだかな)
今日は、彼が「野暮用」で出ている。
だから、ジークはお目付け役として、ずっとユージーンの傍にいた。
時々、こちらを見上げたりしていたので、あちらも気づいていたようだ。
近くにガドがいたためか、話しかけては来なかった。
そこは、ちゃんとしている。
『その者のことは伏せておく』
言葉に偽りなし。
いいことだ。
「なにをしているんだ、お前は!」
「俺のことはよい! レティシアが……」
「馬鹿野郎! それは、お前の血じゃねぇかっ!」
執事と料理長が揃って、ユージーンを怒鳴り上げている。
ユージーンは、料理長の言葉で、初めて気づいたらしい。
自分の両手を、広げて見ていた。
「これは……剣の鍛錬の時以上だ。薪割りというのは、剣とは力の入れ方が……」
「そんなこたぁ、どうでもいいんだよっ!」
「早く手当をするんだ!」
執事に背中を押されるようにして、ユージーンが屋敷のほうに歩いて行く。
が、ユージーンは、渋々といった感じだ。
ぶつくさ文句を言いながら、薪割り場を振り返っている。
「だが、俺にはまだ、薪割りが……」
「材木がなくなるまで割れとは言っていない!」
「そうだ。材木がなくなったら、どうすれば良いのだ。材木とは、どこから……」
「さっさと歩け、この下っ端が!」
「む。今の下っ端というのは、蔑称ではないのだな。愛称か? 蔑称ならば、イジメだぞ、マルク」
「うるせえ! もう黙って歩いてくれ、頼むからッ!」
1日目から大騒動だ。
1日目だから、だといいのだが、この調子が、ずっと続きそうな気もする。
(や~れやれ……大変だな、こりゃ……)
実のところ、ジークもユージーンを、ずっと見ていたので思っていた。
いったい、いつまで薪を割り続ける気なのだろうと。
さりとて、止めるのは自分の役割ではない。
だから、放っておいたのだ。
(まさか、ここまでやるとは思わなかったぜ)
手から血がこぼれているのにも、気づいていない様子だった。
ちょっと手が滑るとは感じていたようで、時々、布で手を拭いていた。
おそらく「汗」だとでも思っていたのだろう。
ユージーンのほうから「治癒」を頼んでくれば、やってやらなくもなかったのだけれども。
(あれは、仕事じゃねーな……)
もはや、趣味。
やらなくてもいいことを、好き好んでやっている。
そういうのは、趣味というのだ。
面倒な奴だとは知っていたが、ほとほと呆れた。
なににしろ、ユージーンは諦めが悪く、こだわりも強い。
ジークは、ユージーンを追って、屋敷のほうに飛んで行く。
少なくとも、お目付け役としての仕事はしなければならないのだ。
呆れの種が増えるとわかっていても。
「なにいっ! 明日は仕事を休めと言うか! ふざけるな! それでは、俺は食事ができんではないか!」
ユージーンの大声が聞こえてくる。
まだ「薪割り」にこだわり、揉めているようだ。
ジークは窓の外にとまって、中の様子を窺った。
どうにも嫌な光景しか目に入って来ない。
「1,2日くらい休んでも、食事抜きなどということはしない! それこそイジメになる! 休ませないことも同じだ!」
「なぜだっ? 俺は嫌がっておらん! 嫌がっておらんのだから、イジメではなかろう! いや、むしろ薪割りを習得するまでは……」
「よせ! 材木がなくなったら、切り出しに行かなければ……」
執事が与えなくてもいい情報を、与えてしまう。
そんなことを言えば。
「それなら、俺が切り出しに行けばよい! む。そうなると、新しい仕事を、覚えねば……」
「やめろおッ! お前がやったら、森を丸々ひとつ、裸にしちまうっ!」
思った通りだ。
よけいに面倒なことになった。
執事と料理長が、交互にユージーンを怒鳴り上げているのだが、ユージーンも、一歩も引かない。
聞いているだけで、面倒くさい。
(あいつの頭ン中って、どーなってんだ? わけわかんねえ)
仕事をせず、サボっていて叱られるのなら、わかる。
それは「普通」の領域だ。
が、ユージーンは真逆。
仕事をさせろと言って、駄々をこねている。
しかも、それはもう仕事の領分を遥かに超えているのだ。
(コドモが、オモチャを取り上げられて怒ってるって感じだぜ)
ユージーンは大人だったし、頭はいいと、知っていた。
なのに、どうしてこうなってしまうのか。
それが、ジークにはわからない。
普段は、何事も理屈で考えていて、その上で勘も鋭かった。
要は、頭の回転が速いのだ。
理屈で考えていても、結論が先に頭に浮かぶ。
だから「勘」のように感じられる、ということ。
「て、手当を……」
メイド長が、ぶるぶるしながら、ユージーンの前に進み出た。
が、ユージーンが両手を上にして、差し出したとたん、小さく悲鳴をあげる。
後ろに倒れかかったメイド長を、執事が支えた。
「サリーは、どうしたのだ?」
「お、お前……痛くねぇのかよ……?」
「さてな。よくわからん」
いつも料理長にどやされている、ジークと同じ年頃の男が、恐る恐る聞いても、ユージーンは平然としている。
そのことに、その場にいた全員が恐怖しているらしかった。
それもそのはずだ。
ユージーンの掌は、皮が、べろん、とめくれている。
マメが潰れたなどという生易しい状態ではない。
こいつは生きているのか、死人なのではないか、と恐怖されてもしかたない。
(おっと)
ジークは、羽を、ふぁさっと広げてから閉じた。
機嫌が良い時に出る仕草だ。
「きみは、1日も大人しくはしていられないようだ」
彼のご帰還である。
うんざり口調の中にも、厳しさが含まれていた。
(そりゃあね。しかたねーな)
彼の孫娘は、危うく昏倒しそうになっている。
今は気分が優れないのか、自室に引き上げていた。
ユージーンは、早速、彼の孫娘に迷惑をかけたのだ。
今すぐ屋敷から叩き出したいと、彼が思っても無理はない。
「私が治癒しよう」
言うと、なぜかユージーンが、サッと手を後ろに隠す。
彼の目が、すうっと細められた。
「なにをしているのかね?」
「民は、治癒院に行くものと聞いている。大公に治癒してもらうなど、特別扱いではないか」
「そうかい」
手を後ろに隠したら魔術が効かなくなる、なんて聞いたことがない。
頭は悪くないのだろうが、やはり間が抜けている。
あっという間に、ユージーンの手は治癒されていた。
「俺の許しも得ず、勝手な真似を!」
「きみの許しなど必要ない」
「しかし……」
「きみが、仕事をしたくなくて、あえて無茶をしたというのなら、治癒を拒む理由もわかるがね」
思ってもみなかったのだろう、ユージーンは、目を見開いている。
彼にしても、ユージーンに、そんな気など毛頭ないと、本当には、わかっているのだ。
手っ取り早く、ユージーンの口を塞いだに過ぎない。
そして、周囲の印象を、多少なりとも回復するためでもある。
実際、レティシアのお人好しに感化されていることもあってか、男性陣は、少なからずユージーンに、同情的な視線を投げていた。
(お疲れさん)
ジークは、さっさと窓から離れ、別の木に移動する。
彼の孫娘の部屋が見える場所だ。
面倒くさいユージーンより、彼女のほうが見ていて面白い。
相手をする彼は大変だろうな、とは思うのだけれども。
(オレは、面倒なのは嫌いなんだよ)
ジークは、烏姿で近くの木にとまり、それを見ていた。
(なにやってんだかな)
今日は、彼が「野暮用」で出ている。
だから、ジークはお目付け役として、ずっとユージーンの傍にいた。
時々、こちらを見上げたりしていたので、あちらも気づいていたようだ。
近くにガドがいたためか、話しかけては来なかった。
そこは、ちゃんとしている。
『その者のことは伏せておく』
言葉に偽りなし。
いいことだ。
「なにをしているんだ、お前は!」
「俺のことはよい! レティシアが……」
「馬鹿野郎! それは、お前の血じゃねぇかっ!」
執事と料理長が揃って、ユージーンを怒鳴り上げている。
ユージーンは、料理長の言葉で、初めて気づいたらしい。
自分の両手を、広げて見ていた。
「これは……剣の鍛錬の時以上だ。薪割りというのは、剣とは力の入れ方が……」
「そんなこたぁ、どうでもいいんだよっ!」
「早く手当をするんだ!」
執事に背中を押されるようにして、ユージーンが屋敷のほうに歩いて行く。
が、ユージーンは、渋々といった感じだ。
ぶつくさ文句を言いながら、薪割り場を振り返っている。
「だが、俺にはまだ、薪割りが……」
「材木がなくなるまで割れとは言っていない!」
「そうだ。材木がなくなったら、どうすれば良いのだ。材木とは、どこから……」
「さっさと歩け、この下っ端が!」
「む。今の下っ端というのは、蔑称ではないのだな。愛称か? 蔑称ならば、イジメだぞ、マルク」
「うるせえ! もう黙って歩いてくれ、頼むからッ!」
1日目から大騒動だ。
1日目だから、だといいのだが、この調子が、ずっと続きそうな気もする。
(や~れやれ……大変だな、こりゃ……)
実のところ、ジークもユージーンを、ずっと見ていたので思っていた。
いったい、いつまで薪を割り続ける気なのだろうと。
さりとて、止めるのは自分の役割ではない。
だから、放っておいたのだ。
(まさか、ここまでやるとは思わなかったぜ)
手から血がこぼれているのにも、気づいていない様子だった。
ちょっと手が滑るとは感じていたようで、時々、布で手を拭いていた。
おそらく「汗」だとでも思っていたのだろう。
ユージーンのほうから「治癒」を頼んでくれば、やってやらなくもなかったのだけれども。
(あれは、仕事じゃねーな……)
もはや、趣味。
やらなくてもいいことを、好き好んでやっている。
そういうのは、趣味というのだ。
面倒な奴だとは知っていたが、ほとほと呆れた。
なににしろ、ユージーンは諦めが悪く、こだわりも強い。
ジークは、ユージーンを追って、屋敷のほうに飛んで行く。
少なくとも、お目付け役としての仕事はしなければならないのだ。
呆れの種が増えるとわかっていても。
「なにいっ! 明日は仕事を休めと言うか! ふざけるな! それでは、俺は食事ができんではないか!」
ユージーンの大声が聞こえてくる。
まだ「薪割り」にこだわり、揉めているようだ。
ジークは窓の外にとまって、中の様子を窺った。
どうにも嫌な光景しか目に入って来ない。
「1,2日くらい休んでも、食事抜きなどということはしない! それこそイジメになる! 休ませないことも同じだ!」
「なぜだっ? 俺は嫌がっておらん! 嫌がっておらんのだから、イジメではなかろう! いや、むしろ薪割りを習得するまでは……」
「よせ! 材木がなくなったら、切り出しに行かなければ……」
執事が与えなくてもいい情報を、与えてしまう。
そんなことを言えば。
「それなら、俺が切り出しに行けばよい! む。そうなると、新しい仕事を、覚えねば……」
「やめろおッ! お前がやったら、森を丸々ひとつ、裸にしちまうっ!」
思った通りだ。
よけいに面倒なことになった。
執事と料理長が、交互にユージーンを怒鳴り上げているのだが、ユージーンも、一歩も引かない。
聞いているだけで、面倒くさい。
(あいつの頭ン中って、どーなってんだ? わけわかんねえ)
仕事をせず、サボっていて叱られるのなら、わかる。
それは「普通」の領域だ。
が、ユージーンは真逆。
仕事をさせろと言って、駄々をこねている。
しかも、それはもう仕事の領分を遥かに超えているのだ。
(コドモが、オモチャを取り上げられて怒ってるって感じだぜ)
ユージーンは大人だったし、頭はいいと、知っていた。
なのに、どうしてこうなってしまうのか。
それが、ジークにはわからない。
普段は、何事も理屈で考えていて、その上で勘も鋭かった。
要は、頭の回転が速いのだ。
理屈で考えていても、結論が先に頭に浮かぶ。
だから「勘」のように感じられる、ということ。
「て、手当を……」
メイド長が、ぶるぶるしながら、ユージーンの前に進み出た。
が、ユージーンが両手を上にして、差し出したとたん、小さく悲鳴をあげる。
後ろに倒れかかったメイド長を、執事が支えた。
「サリーは、どうしたのだ?」
「お、お前……痛くねぇのかよ……?」
「さてな。よくわからん」
いつも料理長にどやされている、ジークと同じ年頃の男が、恐る恐る聞いても、ユージーンは平然としている。
そのことに、その場にいた全員が恐怖しているらしかった。
それもそのはずだ。
ユージーンの掌は、皮が、べろん、とめくれている。
マメが潰れたなどという生易しい状態ではない。
こいつは生きているのか、死人なのではないか、と恐怖されてもしかたない。
(おっと)
ジークは、羽を、ふぁさっと広げてから閉じた。
機嫌が良い時に出る仕草だ。
「きみは、1日も大人しくはしていられないようだ」
彼のご帰還である。
うんざり口調の中にも、厳しさが含まれていた。
(そりゃあね。しかたねーな)
彼の孫娘は、危うく昏倒しそうになっている。
今は気分が優れないのか、自室に引き上げていた。
ユージーンは、早速、彼の孫娘に迷惑をかけたのだ。
今すぐ屋敷から叩き出したいと、彼が思っても無理はない。
「私が治癒しよう」
言うと、なぜかユージーンが、サッと手を後ろに隠す。
彼の目が、すうっと細められた。
「なにをしているのかね?」
「民は、治癒院に行くものと聞いている。大公に治癒してもらうなど、特別扱いではないか」
「そうかい」
手を後ろに隠したら魔術が効かなくなる、なんて聞いたことがない。
頭は悪くないのだろうが、やはり間が抜けている。
あっという間に、ユージーンの手は治癒されていた。
「俺の許しも得ず、勝手な真似を!」
「きみの許しなど必要ない」
「しかし……」
「きみが、仕事をしたくなくて、あえて無茶をしたというのなら、治癒を拒む理由もわかるがね」
思ってもみなかったのだろう、ユージーンは、目を見開いている。
彼にしても、ユージーンに、そんな気など毛頭ないと、本当には、わかっているのだ。
手っ取り早く、ユージーンの口を塞いだに過ぎない。
そして、周囲の印象を、多少なりとも回復するためでもある。
実際、レティシアのお人好しに感化されていることもあってか、男性陣は、少なからずユージーンに、同情的な視線を投げていた。
(お疲れさん)
ジークは、さっさと窓から離れ、別の木に移動する。
彼の孫娘の部屋が見える場所だ。
面倒くさいユージーンより、彼女のほうが見ていて面白い。
相手をする彼は大変だろうな、とは思うのだけれども。
(オレは、面倒なのは嫌いなんだよ)
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