144 / 304
第2章 黒い風と金のいと
副魔術師長の憂い 4
しおりを挟む
王太子の部屋を辞してから、サイラスは1人で考えこんでいる。
今日は、月も星も出ていない。
闇の夜だった。
(殿下も、あのような娘に執着などしなければ、苦しむことなく、人生を謳歌できていたでしょうね)
王太子の苦痛に満ちた瞳を、サイラスは心の中で嘲る。
恋などというものに現を抜かしたりするから、酷い目に合うのだ。
仮に、恋をするとしても、想いを返してもらえる相手とすべきだ、と思う。
レティシア・ローエルハイドは王太子に気がない。
それは明白だった。
なのに、王太子は諦めようとしない。
いつ頃からか、レティシアを「あの娘」と呼ばなくなっていた。
王太子が「あれ」と言う時、そこに愛着を感じる。
王太子の「あれ」とは、すなわち彼女を意味しているからだ。
いわば愛称に近しい。
そうでなくとも、レティシアと名で呼んだり、彼女と言ったりする。
(それでいて、隠しているつもりになれるのですから、殿下は間が抜けておられますよ)
呆れるとともに、レティシアに対しては苦々しい気分になる。
すべては、あの正妃選びの儀の日から始まっていた。
未だに、彼女が「辞退」したことについて、サイラスは腑に落ちていない。
事前に承諾されていなければ、彼女を推すことはなかったからだ。
さりとて、彼女に一杯食わされたとの感覚も持てずにいる。
あの時、レティシアは確かに本気だった。
心を覗くことができなくても、わかる。
サイラスは小娘に騙されるほど浅慮ではない。
些細な言葉の端々、口調から、だいたいのことは読み取れる。
とくに今後を大きく左右する娘と思い、かなりの警戒をしていた。
その上で、彼女の本気を認めたのだ。
なのに。
肝心なところで、レティシアは、すべてを引っくり返した。
思い出すたび、忌々しくなる。
サイラスの「予定」が予定通りにいかなかった、初めての事例。
軌道修正しようと、いくつもの「予定」を繰り返している。
が、はかばかしい成果は得られずにいた。
失敗も、サイラスの「予定」通り穴埋めはできているけれども。
(できれば最短距離を進みたいのでね。あなたは、そう……とても邪魔です)
レティシアなど、どうでもいい。
彼女は、サイラスの扱う、ほかの駒と同じ。
ジョシュア・ローエルハイドの血を受け継いではいても、それだけのことだ。
サイラスの進む道の先には、大公しかいない。
彼は、あくまでも大公とやりあいたいと思っている。
レティシアに、星を降らせることなどできやしないのだから。
サイラスは、大公に憧れていた。
が、大公は世界を統べる王にはならずにいる。
ならば、サイラスが代わりになろうと思った。
その場合、最大の敵は大公となる。
やるのであれば、確実性を持って実行しなければならない。
憧れである大公をねじ伏せられたら、どれほど心地いいだろう。
また、大公が世界を破滅させるのであれば、それには従うつもりでいた。
大公の力の前に、自分の命を差し出したいと思う。
その場合は、大公に己の力を解放させる必要があった。
簡単ではないだろうが、できないとも感じていない。
あの星を、もう1度、見られるのなら、どんなことでもできるだろう。
サイラスには矛盾した2つの目的がある、常に。
「さぁ、どちらが早いでしょう」
王太子がレティシアを諦めて即位を早めるか。
彼がレティシアを失い、己の力を解放するか。
どちらでもかまわなかった。
だから、2つの道を用意できるのだ。
(いずれにせよ、あの娘は邪魔ですね)
正妃選びの儀の前後で、どうにも彼女は様子が変わっている。
雰囲気も行動も、釈然としないことばかりだった。
サイラスは、レティシアと2人で話したことが、2度ある。
正妃選びの儀の前と、魔力顕現させようとの目的で屋敷を訪ねた日と。
1度目と2度目で感じた彼女の印象が、まるで違う。
2度目の際には、1度目の時に見せた不快なほどの傲慢さ、高慢ちきな物言いは、鳴りを潜めていた。
そもそも、正妃選びの儀の前に会った彼女は、こう言っている。
『ローエルハイドの血がほしいだけでしょ?』
にもかかわらず、血のことを良く理解してはいなかった。
小さく、サイラスの胸に、さざ波が立つ。
並行している2本の道。
そのいずれもが行き止まりになりそうな危機感を覚えた。
それは、些細な感覚ではあるが、無視するのは愚かだ。
(大公様は、人心を操るすべまで、手にされておられるのでしょうか……)
レティシアが正妃になることを大公は、反対していたと報告されている。
直前まで、承諾の意思を見せていた彼女の、判断を翻した理由が、あまりにも不明に過ぎた。
大公の意思によるものだとするほうが、よほど納得できる。
さりとて、人心を操る魔術は存在していない。
何百年がかりで出された結論だ。
それでも、とサイラスは思う。
ジョシュア・ローエルハイドは絶対にして唯一の存在。
彼は、神ではないが、神に近しい力を持つ者なのだ。
ほかの魔術師にはできないことだって、できる。
サイラスが、そう思うのには、もうひとつ理由があった。
まったく根拠なく、崇め奉るように盲信しているのではない。
レティシアは、未だ大公の元にいる。
監視の魔術師からも、2人が不仲になったとの報告はなかった。
サイラスは、16歳の女性が、彼のあの本質にふれ、平気でいられるとは思えずにいる。
そのためにこそ、ラペル公爵をぶつけたのだ。
ラペルは三男坊の秘密を守るのに、なりふり構わなくなるに違いなかった。
秘密を知っているグレイストンの口を封じようとする。
が、グレイストンはローエルハイド公爵家の執事だ。
暗殺をしても誰がやったかと調べられる。
事故に見せかけても同じく、徹底した調査がなされるだろう。
調べられて困るのは、ラペルのほうだ。
となれば、必然的に「表立って」殺すしかない。
ほとんど廃れた私戦という手段に則っての、公での殺害。
いかにラペルが愚かでも、そのくらいは考えつくと予測していた。
そして、ラペルは、その愚かさゆえに、ローエルハイドに挑むことの意味を、わかっていなかったのだ。
レティシアはグレイストンを見捨てられない。
それを知る大公が、事態を放置しておくはずはなかった。
必ずラペルを始末しに来る。
サイラスの予定通り、大公はラペルを始末した。
王太子には「ラペルの顔を立てるため」の審議だと説明したが、そうではない。
レティシアに1人で、あの写真を見せるための時間が必要だったのだ。
大公に屋敷にいられては困る。
だからこそ、審議という名目で呼び出した。
王族の名での呼び出しは、いかに大公と言えど断れない。
(あんなものを受け入れるとは……まず、ありえないでしょう)
世の中、心の強い女性は大勢いる。
だとしても、本能的な恐怖を退けることはできないはずだ。
サイラスは、愛情ですべてが賄えるなどとは信じていない。
たとえ、頭で理解できていようと、感情が脅威を拒絶する。
以前の彼女は、確かに、そういう節があった。
口調から、ジョシュア・ローエルハイドの血を疎んじていると感じたのだ。
2人の関係は修復されていたが、再び彼女は大公を拒絶する。
あの写真に写る大公の姿を受け入れられはしない。
そう思って、打った1手だった。
大公から己を守るため、彼女は進んで王太子の元に来たかもしれないし。
彼女を失った大公がどうなるか、見たくもあったし。
が、彼女は未だジョシュア・ローエルハイドの元にいる。
2人の関係は、破綻していないのだ。
レティシアが、人ならざる者を受け入れたと、サイラスには思えない。
つまりは、大公の力によるものだと考えざるを得なかった。
(あなたなら、そのくらいやってのけるのでしょうね、大公様)
サイラスは、薄く唇を緩める。
大公が偉大であればあるほど、気持ちが高揚した。
なんとしても、その嶺に辿り着き、さらに向こうを見たくなる。
ちっぽけで、くだらなくて、汚らしい、この世界を浄化したかった。
魔術師には、その力があると12歳の、あの日、サイラスは知ったのだ。
美しくも残酷な力を、大公は躊躇うことなく使った。
自分もそうありたいと、思う。
早く、と心がサイラスを急かしていた。
サイラスは、大公が彼を、本気で「せっかち」だと評していることを知らずに、いる。
今日は、月も星も出ていない。
闇の夜だった。
(殿下も、あのような娘に執着などしなければ、苦しむことなく、人生を謳歌できていたでしょうね)
王太子の苦痛に満ちた瞳を、サイラスは心の中で嘲る。
恋などというものに現を抜かしたりするから、酷い目に合うのだ。
仮に、恋をするとしても、想いを返してもらえる相手とすべきだ、と思う。
レティシア・ローエルハイドは王太子に気がない。
それは明白だった。
なのに、王太子は諦めようとしない。
いつ頃からか、レティシアを「あの娘」と呼ばなくなっていた。
王太子が「あれ」と言う時、そこに愛着を感じる。
王太子の「あれ」とは、すなわち彼女を意味しているからだ。
いわば愛称に近しい。
そうでなくとも、レティシアと名で呼んだり、彼女と言ったりする。
(それでいて、隠しているつもりになれるのですから、殿下は間が抜けておられますよ)
呆れるとともに、レティシアに対しては苦々しい気分になる。
すべては、あの正妃選びの儀の日から始まっていた。
未だに、彼女が「辞退」したことについて、サイラスは腑に落ちていない。
事前に承諾されていなければ、彼女を推すことはなかったからだ。
さりとて、彼女に一杯食わされたとの感覚も持てずにいる。
あの時、レティシアは確かに本気だった。
心を覗くことができなくても、わかる。
サイラスは小娘に騙されるほど浅慮ではない。
些細な言葉の端々、口調から、だいたいのことは読み取れる。
とくに今後を大きく左右する娘と思い、かなりの警戒をしていた。
その上で、彼女の本気を認めたのだ。
なのに。
肝心なところで、レティシアは、すべてを引っくり返した。
思い出すたび、忌々しくなる。
サイラスの「予定」が予定通りにいかなかった、初めての事例。
軌道修正しようと、いくつもの「予定」を繰り返している。
が、はかばかしい成果は得られずにいた。
失敗も、サイラスの「予定」通り穴埋めはできているけれども。
(できれば最短距離を進みたいのでね。あなたは、そう……とても邪魔です)
レティシアなど、どうでもいい。
彼女は、サイラスの扱う、ほかの駒と同じ。
ジョシュア・ローエルハイドの血を受け継いではいても、それだけのことだ。
サイラスの進む道の先には、大公しかいない。
彼は、あくまでも大公とやりあいたいと思っている。
レティシアに、星を降らせることなどできやしないのだから。
サイラスは、大公に憧れていた。
が、大公は世界を統べる王にはならずにいる。
ならば、サイラスが代わりになろうと思った。
その場合、最大の敵は大公となる。
やるのであれば、確実性を持って実行しなければならない。
憧れである大公をねじ伏せられたら、どれほど心地いいだろう。
また、大公が世界を破滅させるのであれば、それには従うつもりでいた。
大公の力の前に、自分の命を差し出したいと思う。
その場合は、大公に己の力を解放させる必要があった。
簡単ではないだろうが、できないとも感じていない。
あの星を、もう1度、見られるのなら、どんなことでもできるだろう。
サイラスには矛盾した2つの目的がある、常に。
「さぁ、どちらが早いでしょう」
王太子がレティシアを諦めて即位を早めるか。
彼がレティシアを失い、己の力を解放するか。
どちらでもかまわなかった。
だから、2つの道を用意できるのだ。
(いずれにせよ、あの娘は邪魔ですね)
正妃選びの儀の前後で、どうにも彼女は様子が変わっている。
雰囲気も行動も、釈然としないことばかりだった。
サイラスは、レティシアと2人で話したことが、2度ある。
正妃選びの儀の前と、魔力顕現させようとの目的で屋敷を訪ねた日と。
1度目と2度目で感じた彼女の印象が、まるで違う。
2度目の際には、1度目の時に見せた不快なほどの傲慢さ、高慢ちきな物言いは、鳴りを潜めていた。
そもそも、正妃選びの儀の前に会った彼女は、こう言っている。
『ローエルハイドの血がほしいだけでしょ?』
にもかかわらず、血のことを良く理解してはいなかった。
小さく、サイラスの胸に、さざ波が立つ。
並行している2本の道。
そのいずれもが行き止まりになりそうな危機感を覚えた。
それは、些細な感覚ではあるが、無視するのは愚かだ。
(大公様は、人心を操るすべまで、手にされておられるのでしょうか……)
レティシアが正妃になることを大公は、反対していたと報告されている。
直前まで、承諾の意思を見せていた彼女の、判断を翻した理由が、あまりにも不明に過ぎた。
大公の意思によるものだとするほうが、よほど納得できる。
さりとて、人心を操る魔術は存在していない。
何百年がかりで出された結論だ。
それでも、とサイラスは思う。
ジョシュア・ローエルハイドは絶対にして唯一の存在。
彼は、神ではないが、神に近しい力を持つ者なのだ。
ほかの魔術師にはできないことだって、できる。
サイラスが、そう思うのには、もうひとつ理由があった。
まったく根拠なく、崇め奉るように盲信しているのではない。
レティシアは、未だ大公の元にいる。
監視の魔術師からも、2人が不仲になったとの報告はなかった。
サイラスは、16歳の女性が、彼のあの本質にふれ、平気でいられるとは思えずにいる。
そのためにこそ、ラペル公爵をぶつけたのだ。
ラペルは三男坊の秘密を守るのに、なりふり構わなくなるに違いなかった。
秘密を知っているグレイストンの口を封じようとする。
が、グレイストンはローエルハイド公爵家の執事だ。
暗殺をしても誰がやったかと調べられる。
事故に見せかけても同じく、徹底した調査がなされるだろう。
調べられて困るのは、ラペルのほうだ。
となれば、必然的に「表立って」殺すしかない。
ほとんど廃れた私戦という手段に則っての、公での殺害。
いかにラペルが愚かでも、そのくらいは考えつくと予測していた。
そして、ラペルは、その愚かさゆえに、ローエルハイドに挑むことの意味を、わかっていなかったのだ。
レティシアはグレイストンを見捨てられない。
それを知る大公が、事態を放置しておくはずはなかった。
必ずラペルを始末しに来る。
サイラスの予定通り、大公はラペルを始末した。
王太子には「ラペルの顔を立てるため」の審議だと説明したが、そうではない。
レティシアに1人で、あの写真を見せるための時間が必要だったのだ。
大公に屋敷にいられては困る。
だからこそ、審議という名目で呼び出した。
王族の名での呼び出しは、いかに大公と言えど断れない。
(あんなものを受け入れるとは……まず、ありえないでしょう)
世の中、心の強い女性は大勢いる。
だとしても、本能的な恐怖を退けることはできないはずだ。
サイラスは、愛情ですべてが賄えるなどとは信じていない。
たとえ、頭で理解できていようと、感情が脅威を拒絶する。
以前の彼女は、確かに、そういう節があった。
口調から、ジョシュア・ローエルハイドの血を疎んじていると感じたのだ。
2人の関係は修復されていたが、再び彼女は大公を拒絶する。
あの写真に写る大公の姿を受け入れられはしない。
そう思って、打った1手だった。
大公から己を守るため、彼女は進んで王太子の元に来たかもしれないし。
彼女を失った大公がどうなるか、見たくもあったし。
が、彼女は未だジョシュア・ローエルハイドの元にいる。
2人の関係は、破綻していないのだ。
レティシアが、人ならざる者を受け入れたと、サイラスには思えない。
つまりは、大公の力によるものだと考えざるを得なかった。
(あなたなら、そのくらいやってのけるのでしょうね、大公様)
サイラスは、薄く唇を緩める。
大公が偉大であればあるほど、気持ちが高揚した。
なんとしても、その嶺に辿り着き、さらに向こうを見たくなる。
ちっぽけで、くだらなくて、汚らしい、この世界を浄化したかった。
魔術師には、その力があると12歳の、あの日、サイラスは知ったのだ。
美しくも残酷な力を、大公は躊躇うことなく使った。
自分もそうありたいと、思う。
早く、と心がサイラスを急かしていた。
サイラスは、大公が彼を、本気で「せっかち」だと評していることを知らずに、いる。
1
お気に入りに追加
307
あなたにおすすめの小説
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)

【完結】冷徹執事は、つれない侍女を溺愛し続ける。
たまこ
恋愛
公爵の専属執事ハロルドは、美しい容姿に関わらず氷のように冷徹であり、多くの女性に思いを寄せられる。しかし、公爵の娘の侍女ソフィアだけは、ハロルドに見向きもしない。
ある日、ハロルドはソフィアの真っ直ぐすぎる内面に気付き、恋に落ちる。それからハロルドは、毎日ソフィアを口説き続けるが、ソフィアは靡いてくれないまま、五年の月日が経っていた。
※『王子妃候補をクビになった公爵令嬢は、拗らせた初恋の思い出だけで生きていく。』のスピンオフ作品ですが、こちらだけでも楽しめるようになっております。
あやかし甘味堂で婚活を
一文字鈴
キャラ文芸
調理の専門学校を卒業した桃瀬菜々美は、料理しか取り柄のない、平凡で地味な21歳。
生まれる前に父を亡くし、保育士をしながらシングルで子育てをしてきた母と、東京でモデルをしている美しい妹がいる。
『甘味処夕さり』の面接を受けた菜々美は、和菓子の腕を美麗な店長の咲人に認められ、無事に採用になったのだが――。
結界に包まれた『甘味処夕さり』は、人界で暮らすあやかしたちの憩いの甘味堂で、和菓子を食べにくるあやかしたちの婚活サービスも引き受けているという。
戸惑いながらも菜々美は、『甘味処夕さり』に集まるあやかしたちと共に、前向きに彼らの恋愛相談と向き合っていくが……?

世話焼き宰相と、わがまま令嬢
たつみ
恋愛
公爵令嬢ルーナティアーナは、幼い頃から世話をしてくれた宰相に恋をしている。
16歳の誕生日、意気揚々と求婚するも、宰相は、まったく相手にしてくれない。
いつも、どんな我儘でもきいてくれる激甘宰相が、恋に関してだけは完全拒否。
どうにか気を引こうと、宰相の制止を振り切って、舞踏会へ行くことにする。
が、会場には、彼女に悪意をいだく貴族子息がいて、襲われるはめに!
ルーナティアーナの、宰相に助けを求める声、そして恋心は、とどくのか?
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
R-Kingdom_2
他サイトでも掲載しています。
夜の声
神崎
恋愛
r15にしてありますが、濡れ場のシーンはわずかにあります。
読まなくても物語はわかるので、あるところはタイトルの数字を#で囲んでます。
小さな喫茶店でアルバイトをしている高校生の「桜」は、ある日、喫茶店の店主「葵」より、彼の友人である「柊」を紹介される。
柊の声は彼女が聴いている夜の声によく似ていた。
そこから彼女は柊に急速に惹かれていく。しかし彼は彼女に決して語らない事があった。

私が、良いと言ってくれるので結婚します
あべ鈴峰
恋愛
幼馴染のクリスと比較されて悲しい思いをしていたロアンヌだったが、突然現れたレグール様のプロポーズに 初対面なのに結婚を決意する。
しかし、その事を良く思わないクリスが・・。

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
姉が結婚するまで結婚しません!
吉華(きっか)
恋愛
『眉目秀麗、文武両道を地で行く妹王女は、誰よりも姉の幸せを願っている』
エトワール王国の第二王女フローライト・エトワールは、美しい容貌を持ち文武両道にも長けた才色兼備なパーフェクト王女さま。そのため求婚者が絶えないが、妥協を許さない性格故に未だお眼鏡に適った者はいなかった。
そんな妹の事を、双子の姉である第一王女インカローズや三つ上の兄である第一王子アレキサンドライトはずっと心配していた。フローライトが求婚を断り続けている要因の一つは、ひとえに求婚者がインカローズを軽んじるのを許せないからであり、インカローズよりも先に結婚する事はないと公言しているからだ。
そんな双子の王女たちは、王立高等学校の三年生。どちらも進学を希望しているので、受験予定の王立大学をそれぞれ見学に行く事に。医学部を受験しようとしているフローライトは、そこで自身の決心を揺るがす一人の男と出逢った。
2023年の6/30連載開始。2日~3日に一話ずつ更新していきます。
追記:2023年7月20日の更新にて完結。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる