55 / 84
私じゃなくてもいいのでは 3
しおりを挟む
目の前で、ぱしんっと扉を閉められた気分だ。
なにがジョゼフィーネの態度を一変させたのかがわからない。
ディーナリアスからすると、あまりにも唐突に感じられた。
ジョゼフィーネがサビナに支えられ、離れて行く。
寝室で横になったほうがいいのだろう。
もしかすると、姉2人に会ったことで、精神的に疲れているのかもしれないし。
(しかし……どうにも嫌な感じがする……)
このままジョゼフィーネは自分の元に戻って来ないのではないか。
そんな気がした。
正妃選びの儀の時とは違う種類の、怯えのようなものが漂っている。
単純な、身の危険といったようなものに対する恐怖ではない。
(ジョゼは……疲れておるのだ……明日になれば、また笑ってくれるであろう)
疲れているところに、あまりあれこれ言ったり聞いたりしたくなかった。
彼女をよけい疲れさせるだけだ。
自分に言い聞かせてみるが、効果は薄い。
なんとも言い様のない不安にとらわれてしまう。
何事にも無関心で、けれど、やりたいことはやる。
そういう毎日を過ごしてきた彼は、なにかに不安になったことなどなかった。
ジョゼフィーネの心が、アントワーヌの元にあるのではないかと気にかけていた時と似ている。
実際的な距離ではなく、感情としての距離が遠くなったと感じるのだ。
そんなディーナリアスの頭に、書の言葉が浮かぶ。
ユージーン・ガルベリーの書
第1章、第8節。
『己の心を言葉にするよう努めよ。言わずとも理解し合えることもあるが、逆もまた、あり得る。とくに不和の生じた際には、言葉を尽くし、語り合うべし』
「待て、サビナ」
振り向いたサビナは眉をひそめている。
ディーナリアスに「やめて」と言いたげな表情だ。
ジョゼフィーネは振り向かず、小さくなっている。
寝室との間にある扉に近づきかけていた2人に、ディーナリアスは歩み寄った。
「少しだけだ。サビナも、ここにおればよい」
ジョゼフィーネが、サビナに信頼を寄せているらしいことには気づいている。
茶会前までにはあった自分との親密さは消え、信頼も失っていると感じた。
だから、サビナに 退がれとは言わずにおく。
サビナがいることで、ジョゼフィーネも少しは安心するだろうと思ったのだ。
「俺は、お前との関係をより良いものにしたいと考えておる」
どこから、なにから話せばいいのかと、ディーナリアスは逡巡する。
ジョゼフィーネの変容の原因が掴めずにいるからだ。
言葉ひとつが、離れていく彼女の気持ちへの決定打となりかねない。
だいたい今まで「言葉を尽くす」なんてしたことがなかったし。
「俺の傍におってほしいのだ、ジョゼ」
それがどう伝わったのか、ジョゼフィーネが体をさらに小さくする。
その体を、ぷるぷるっと震わせ、そして。
「……わ、私じゃなくても……お姉さまたちのほうが……」
小声で言うジョゼフィーネに、ディーナリアスは驚いた。
一瞬、言葉をなくす。
が、すぐに気持ちを落ち着けた。
ここは、絶対に間違えてはいけない。
振り向かないジョゼフィーネに、そう思った。
彼女は怯えている。
怖いのだと、わかった。
「だから、私……国に……」
「待て、ジョゼ。その言葉は、俺の話をもう少し聞いてからにしてくれぬか?」
ジョゼフィーネが気持ちを固めてしまう前に言っておかなければならない。
正直に話す必要がある。
「正妃選びの儀の朝、俺はリスに、正妃を娶り即位しろ、と言われた。渡された報告書にひと通り目を通し、お前の出自も、あの王太子とのことも知った上で、あの広間に行ったのだ」
ディーナリアスは順を追って語ることにした。
ジョゼフィーネが、それをどう判断するかはわからない。
失う可能性もある。
「正妃となるのを承服しているのであれば誰でもかまわぬ、と思っていた」
びくり、とジョゼフィーネが大きく体を震わせた。
彼女が恐れているのは「それ」なのだ。
「そもそも俺に選ぶ権利はなかったのだ。リスには、自国の女性以外を正妃候補にするよう申しつけていたのでな。誰であろうと正妃として娶るつもりであった」
あの時点での、ディーナリアスの正直な気持ちだった。
もとより己で出した条件だ。
条件を満たしている以上、誰であれ受け入れる。
ディーナリアスは生真面目にそう結論していた。
「だが、大広間でお前を見て、国に帰りたがっているのではないかと思い、確認をしたのだ」
ジョゼフィーネの、ぷるぷると震えていた姿を思い出す。
リスからは「アンタを怖がっている」と言われた。
けれど、報告書を読んでいたディーナリアスは、彼女の心がまだアントワーヌの元にあり、国に帰りたがっているのかもしれないと思ったのだ。
「お前は国には帰らないと示した。ゆえに、お前を俺の嫁とすることに決めた」
「……ほ、ほかの人が……選ばれてたら……」
「そうやもしれん。あの場にいたのがお前でなければ、俺はお前と出会うことすらなかったのだからな。その場にいた者を正妃として娶っていたはずだ」
それも揺るがしがたい事実だった。
あの場にジョゼフィーネがいたのは偶然と言える。
リフルワンスの国務大臣には3人の娘がおり、その内の1人が愛妾の娘だった。
リフルワンスでは、愛妾の娘は厄介者扱いされている。
父である国務大臣がジョゼフィーネを選んだのは、それが理由でしかない。
もし3人とも正妻の娘であったなら、誰が来ていたかはわからないのだ。
もしかすると国務大臣の娘でさえなかったかもしれない。
「それでも、あの場にいたのは、お前なのだ、ジョゼ」
これは仮定の話ではなく、現実だ。
実際にいたのは、ほかの誰でもなくジョゼフィーネだったのだから。
「俺は、お前以外を、正妃とする気はない」
「私なんかより……っ……ほ、ほかに、ふ、相応しい人、いるよ……っ……私に、正妃なんて無理っ! いいとこなんてないし! できそこないだしっ! みんなに嫌われて、ウザがられてるのに、正妃なんて、できない! だから、国に……」
最後までは言わせない。
振り向かないジョゼフィーネの腕を掴み、バッと引き寄せた。
すぐさま、唇に唇を重ねる。
いつもはこんな強引な真似はしないのだけれど。
彼女は怯えている。
己でなければならない理由を見つけられないからだ。
ジョゼフィーネは、彼女自身を嫌っている。
だから、怖いのだ。
ディーナリアスの前で、初めてジョゼフィーネは感情を吐露した。
そして「自分でなくてもいいはずだ」と、何度も訴えている。
ディーナリアスが彼女を大事にしているとわかっているのに、だ。
つまり、今ではなく、この先を見ている、ということ。
(俺の心変わりが不安なのであろう? お前は、俺を好いているから)
なにがジョゼフィーネの態度を一変させたのかがわからない。
ディーナリアスからすると、あまりにも唐突に感じられた。
ジョゼフィーネがサビナに支えられ、離れて行く。
寝室で横になったほうがいいのだろう。
もしかすると、姉2人に会ったことで、精神的に疲れているのかもしれないし。
(しかし……どうにも嫌な感じがする……)
このままジョゼフィーネは自分の元に戻って来ないのではないか。
そんな気がした。
正妃選びの儀の時とは違う種類の、怯えのようなものが漂っている。
単純な、身の危険といったようなものに対する恐怖ではない。
(ジョゼは……疲れておるのだ……明日になれば、また笑ってくれるであろう)
疲れているところに、あまりあれこれ言ったり聞いたりしたくなかった。
彼女をよけい疲れさせるだけだ。
自分に言い聞かせてみるが、効果は薄い。
なんとも言い様のない不安にとらわれてしまう。
何事にも無関心で、けれど、やりたいことはやる。
そういう毎日を過ごしてきた彼は、なにかに不安になったことなどなかった。
ジョゼフィーネの心が、アントワーヌの元にあるのではないかと気にかけていた時と似ている。
実際的な距離ではなく、感情としての距離が遠くなったと感じるのだ。
そんなディーナリアスの頭に、書の言葉が浮かぶ。
ユージーン・ガルベリーの書
第1章、第8節。
『己の心を言葉にするよう努めよ。言わずとも理解し合えることもあるが、逆もまた、あり得る。とくに不和の生じた際には、言葉を尽くし、語り合うべし』
「待て、サビナ」
振り向いたサビナは眉をひそめている。
ディーナリアスに「やめて」と言いたげな表情だ。
ジョゼフィーネは振り向かず、小さくなっている。
寝室との間にある扉に近づきかけていた2人に、ディーナリアスは歩み寄った。
「少しだけだ。サビナも、ここにおればよい」
ジョゼフィーネが、サビナに信頼を寄せているらしいことには気づいている。
茶会前までにはあった自分との親密さは消え、信頼も失っていると感じた。
だから、サビナに 退がれとは言わずにおく。
サビナがいることで、ジョゼフィーネも少しは安心するだろうと思ったのだ。
「俺は、お前との関係をより良いものにしたいと考えておる」
どこから、なにから話せばいいのかと、ディーナリアスは逡巡する。
ジョゼフィーネの変容の原因が掴めずにいるからだ。
言葉ひとつが、離れていく彼女の気持ちへの決定打となりかねない。
だいたい今まで「言葉を尽くす」なんてしたことがなかったし。
「俺の傍におってほしいのだ、ジョゼ」
それがどう伝わったのか、ジョゼフィーネが体をさらに小さくする。
その体を、ぷるぷるっと震わせ、そして。
「……わ、私じゃなくても……お姉さまたちのほうが……」
小声で言うジョゼフィーネに、ディーナリアスは驚いた。
一瞬、言葉をなくす。
が、すぐに気持ちを落ち着けた。
ここは、絶対に間違えてはいけない。
振り向かないジョゼフィーネに、そう思った。
彼女は怯えている。
怖いのだと、わかった。
「だから、私……国に……」
「待て、ジョゼ。その言葉は、俺の話をもう少し聞いてからにしてくれぬか?」
ジョゼフィーネが気持ちを固めてしまう前に言っておかなければならない。
正直に話す必要がある。
「正妃選びの儀の朝、俺はリスに、正妃を娶り即位しろ、と言われた。渡された報告書にひと通り目を通し、お前の出自も、あの王太子とのことも知った上で、あの広間に行ったのだ」
ディーナリアスは順を追って語ることにした。
ジョゼフィーネが、それをどう判断するかはわからない。
失う可能性もある。
「正妃となるのを承服しているのであれば誰でもかまわぬ、と思っていた」
びくり、とジョゼフィーネが大きく体を震わせた。
彼女が恐れているのは「それ」なのだ。
「そもそも俺に選ぶ権利はなかったのだ。リスには、自国の女性以外を正妃候補にするよう申しつけていたのでな。誰であろうと正妃として娶るつもりであった」
あの時点での、ディーナリアスの正直な気持ちだった。
もとより己で出した条件だ。
条件を満たしている以上、誰であれ受け入れる。
ディーナリアスは生真面目にそう結論していた。
「だが、大広間でお前を見て、国に帰りたがっているのではないかと思い、確認をしたのだ」
ジョゼフィーネの、ぷるぷると震えていた姿を思い出す。
リスからは「アンタを怖がっている」と言われた。
けれど、報告書を読んでいたディーナリアスは、彼女の心がまだアントワーヌの元にあり、国に帰りたがっているのかもしれないと思ったのだ。
「お前は国には帰らないと示した。ゆえに、お前を俺の嫁とすることに決めた」
「……ほ、ほかの人が……選ばれてたら……」
「そうやもしれん。あの場にいたのがお前でなければ、俺はお前と出会うことすらなかったのだからな。その場にいた者を正妃として娶っていたはずだ」
それも揺るがしがたい事実だった。
あの場にジョゼフィーネがいたのは偶然と言える。
リフルワンスの国務大臣には3人の娘がおり、その内の1人が愛妾の娘だった。
リフルワンスでは、愛妾の娘は厄介者扱いされている。
父である国務大臣がジョゼフィーネを選んだのは、それが理由でしかない。
もし3人とも正妻の娘であったなら、誰が来ていたかはわからないのだ。
もしかすると国務大臣の娘でさえなかったかもしれない。
「それでも、あの場にいたのは、お前なのだ、ジョゼ」
これは仮定の話ではなく、現実だ。
実際にいたのは、ほかの誰でもなくジョゼフィーネだったのだから。
「俺は、お前以外を、正妃とする気はない」
「私なんかより……っ……ほ、ほかに、ふ、相応しい人、いるよ……っ……私に、正妃なんて無理っ! いいとこなんてないし! できそこないだしっ! みんなに嫌われて、ウザがられてるのに、正妃なんて、できない! だから、国に……」
最後までは言わせない。
振り向かないジョゼフィーネの腕を掴み、バッと引き寄せた。
すぐさま、唇に唇を重ねる。
いつもはこんな強引な真似はしないのだけれど。
彼女は怯えている。
己でなければならない理由を見つけられないからだ。
ジョゼフィーネは、彼女自身を嫌っている。
だから、怖いのだ。
ディーナリアスの前で、初めてジョゼフィーネは感情を吐露した。
そして「自分でなくてもいいはずだ」と、何度も訴えている。
ディーナリアスが彼女を大事にしているとわかっているのに、だ。
つまり、今ではなく、この先を見ている、ということ。
(俺の心変わりが不安なのであろう? お前は、俺を好いているから)
10
お気に入りに追加
693
あなたにおすすめの小説
義母様から「あなたは婚約相手として相応しくない」と言われたので、家出してあげました。
新野乃花(大舟)
恋愛
婚約関係にあったカーテル伯爵とアリスは、相思相愛の理想的な関係にあった。しかし、それを快く思わない伯爵の母が、アリスの事を執拗に口で攻撃する…。その行いがしばらく繰り返されたのち、アリスは自らその姿を消してしまうこととなる。それを知った伯爵は自らの母に対して怒りをあらわにし…。
転生したから思いっきりモノ作りしたいしたい!
ももがぶ
ファンタジー
猫たちと布団に入ったはずが、気がつけば異世界転生!
せっかくの異世界。好き放題に思いつくままモノ作りを極めたい!
魔法アリなら色んなことが出来るよね。
無自覚に好き勝手にモノを作り続けるお話です。
第一巻 2022年9月発売
第二巻 2023年4月下旬発売
第三巻 2023年9月下旬発売
※※※スピンオフ作品始めました※※※
おもちゃ作りが楽しすぎて!!! ~転生したから思いっきりモノ作りしたいしたい! 外伝~
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
異世界で温泉はじめました 〜聖女召喚に巻き込まれたので作ってみたら魔物に大人気です!〜
冬野月子
恋愛
アルバイトの帰り道。ヒナノは魔王を倒す聖女だという後輩リンの召喚に巻き込まれた。
帰る術がないため仕方なく異世界で暮らし始めたヒナノは食事係として魔物討伐に同行することになる。そこで魔物の襲撃に遭い崖から落ち大怪我を負うが、自分が魔法を使えることを知った。
山の中を彷徨ううちに源泉を見つけたヒナノは魔法を駆使して大好きな温泉を作る。その温泉は魔法の効果か、魔物の傷も治せるのだ。
助けたことがきっかけで出会った半魔の青年エーリックと暮らしながら、魔物たちを癒す平穏な日々を過ごしていたある日、温泉に勇者たちが現れた。
※小説家になろう、カクヨムでも連載しています
【完結】【35万pt感謝】転生したらお飾りにもならない王妃のようなので自由にやらせていただきます
宇水涼麻
恋愛
王妃レイジーナは出産を期に入れ替わった。現世の知識と前世の記憶を持ったレイジーナは王子を産む道具である現状の脱却に奮闘する。
さらには息子に殺される運命から逃れられるのか。
中世ヨーロッパ風異世界転生。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
稀代の悪女として処刑されたはずの私は、なぜか幼女になって公爵様に溺愛されています
水谷繭
ファンタジー
グレースは皆に悪女と罵られながら処刑された。しかし、確かに死んだはずが目を覚ますと森の中だった。その上、なぜか元の姿とは似ても似つかない幼女の姿になっている。
森を彷徨っていたグレースは、公爵様に見つかりお屋敷に引き取られることに。初めは戸惑っていたグレースだが、都合がいいので、かわい子ぶって公爵家の力を利用することに決める。
公爵様にシャーリーと名付けられ、溺愛されながら過ごすグレース。そんなある日、前世で自分を陥れたシスターと出くわす。公爵様に好意を持っているそのシスターは、シャーリーを世話するという口実で公爵に近づこうとする。シスターの目的を察したグレースは、彼女に復讐することを思いつき……。
◇画像はGirly Drop様からお借りしました
◆エール送ってくれた方ありがとうございます!
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる