11 / 84
風変わりな次期君主 3
しおりを挟む
ベッドの中に女性といて、なにもしない。
そんなことがあるのが、不思議だった。
そもそも、朝、自分のベッドに女性がいること自体、不思議に思える。
ディーナリアスは、どんな女性とも朝を迎えたことがない。
自分の寝室に女性を入れたこともなかったのだ。
たいていは王宮内の別の部屋を使っていた。
そして、行為が終わったあと、少しの会話を残し、部屋を去る。
今までは、そうしていた。
(だが、 これは俺の嫁なのだ。嫁とはベッドを同じくすべし)
あの書を信奉しているディーナリアスにとって、嫁と別部屋などありえない。
それに、なんだか良い気分にもなっていた。
昨夜はジョゼフィーネを腕に抱いて「なにもせず」眠っている。
目が覚めても、彼女はディーナリアスの腕の中。
とても無防備に見えた。
寝顔を見つつ、改めて、自分が守るべき存在だと認識している。
とはいえ、本当には、もう少し親密になりたいとも感じていた。
深い口づけがしたくなる。
それを我慢して、すぐに唇を離したのだ。
また昏倒させるといけないので。
「さきほどから、俺は、ずっと考えていたのだがな」
ディーナリアスは、ジョゼフィーネの頭を撫でながら言う。
薄紫の瞳が、ゆらゆらと揺れていた。
彼女は、いつも、なにかしら不安そうにしている。
見知らぬ土地にいるので、落ち着かないのかもしれない。
「お前の愛称だ」
家族間では愛称で呼ぶのが一般的だ。
好意を持つ相手に対しては別の慣習があるのだが、それはともかく。
ジョゼフィーネはディーナリアスの嫁であり、家族。
よそよそしい呼びかたをしていては、なかなか打ち解けられないだろうし。
「おそらく一般的なのはジョージーかジョーであろうな。だが、それでは特別な意味合いにならん」
リフルワンスにはジョゼフィーネの家族もいる。
そちらの家族と自分とでは、意味合いを変える必要があった。
彼女はもうロズウェルド王国の者なのだ。
「ゆえに、ジョゼと呼びたいが、どうか?」
気にいらなければ、名そのものから離れた愛称を考えるつもりでいる。
日々の呼び名になるのだから、本人が嫌がるものであってはならない。
呼ばれて不愉快になる愛称では、愛称本来の意味を失ってしまう。
「気にいらんか?」
重ねて聞くと、ジョゼフィーネが首をわずかに横に振った。
ディーナリアスは、ジョゼフィーネにうなずいてみせる。
「ならば、今後、俺は、お前をジョゼと呼ぶ。俺のことは、ディーンと呼べ」
親しい者は、ディーナリアスを、ディーンと呼ぶのだ。
ジョゼフィーネは嫁なのだから、とくに親しい者と言えた。
ディーナリアスにとっては当然のことなのだが、ジョゼフィーネは、あまり良い顔をしていない。
「……そ、それは……し、失礼なのでは……」
「何を言う。お前は俺の嫁なのだ。失礼などということがあるものか」
むしろ是非そう呼ばれたい。
夫婦円満のためにも。
「……よ、嫁……っ……」
急に、ジョゼフィーネが顔色を変えた。
すっかり蒼褪め、また、ぷるぷるしている。
横向きにした体を縮こまらせていた。
「いかがした、ジョゼ?」
この愛称が、実は、気に入らなかったのだろうか。
少し近づいたと思えたのだが、また彼女は遠ざかってしまっている。
なにが良くなかったのか、考えてもわからない。
ディーナリアスは、ジョゼフィーネがハイパーネガティブ思考の持ち主だとは知らないのだ。
「わ、わた、私……よ、夜の……おつ、おつ、おつとめを……」
「これ、つとめ、などと言うでない」
さほど強く言ったつもりはないのだが、ジョゼフィーネは、ますます縮こまってしまった。
ぷるぷるも、おさまっていない。
その様子に、ディーナリアスはジョゼフィーネの幼さに気づく。
16歳というと、この国では立派な大人だ。
リフルワンスでも同様だろう。
(だが、ジョゼは教育を受けておらん。つまり、外を知らぬということだ)
にもかかわらず、いきなり「嫁」という立場になった。
大人の世界に、ぽんと放り込まれた子供も同然。
ディーナリアスはリスとは違い、面倒などとは少しも思わない。
むしろ、大事にしたい気持ちが強くなる。
「怒ってはおらん。案ずるな」
言ってから、ジョゼフィーネの体を、ゆるく抱きしめた。
びくっとされたが、かまわず繰り返し頭を撫でる。
「ジョゼ、夫婦のいとなみとはつとめではない。そう捉える者がおるのも事実だが、俺は、そのようには思っておらんのだ」
ユージーン・ガルベリーの書にも、そう書いてある。
第1章、第16節。
『夫婦のいとなみとは、愛し愛されていることを、実感、または確認するための行為である』
それを思い返しつつ、ディーナリアスは言葉を続けた。
ジョゼフィーネの頭も、なでなで。
「確かに、俺とお前の婚姻は政略的なものを含む。しかし、だから、愛がなくても良い、ということではなかろう?」
もそっと、ジョゼフィーネが顔を上げる。
ぷるぷるは、おさまっていた。
「……あ、あ、愛……?」
「今は、まだ互いのこともよく知らぬし、愛し愛される関係となるのは難しいやもしれん。ただ、婚姻も決まっておるのだし、ゆっくり、そうした関係になってゆけばよいのではないか?」
ジョゼフィーネの薄紫の瞳が、じいっとディーナリアスを見つめている。
さっきまでのように、ゆらゆらとは揺らいでいない。
ディーナリアスは、ジョゼフィーネの頬を撫でた。
ついで、軽く唇を重ねる。
ぱちぱちっと 瞬きをしたあと、ジョゼフィーネの頬が赤く染まった。
初めて見る表情だ。
「血色が良くなったな」
おおむねディーナリアスは、いつも無表情なのだけれど。
ジョゼフィーネの赤い頬をつつきながら、ほんの少し、笑う。
そんなことがあるのが、不思議だった。
そもそも、朝、自分のベッドに女性がいること自体、不思議に思える。
ディーナリアスは、どんな女性とも朝を迎えたことがない。
自分の寝室に女性を入れたこともなかったのだ。
たいていは王宮内の別の部屋を使っていた。
そして、行為が終わったあと、少しの会話を残し、部屋を去る。
今までは、そうしていた。
(だが、 これは俺の嫁なのだ。嫁とはベッドを同じくすべし)
あの書を信奉しているディーナリアスにとって、嫁と別部屋などありえない。
それに、なんだか良い気分にもなっていた。
昨夜はジョゼフィーネを腕に抱いて「なにもせず」眠っている。
目が覚めても、彼女はディーナリアスの腕の中。
とても無防備に見えた。
寝顔を見つつ、改めて、自分が守るべき存在だと認識している。
とはいえ、本当には、もう少し親密になりたいとも感じていた。
深い口づけがしたくなる。
それを我慢して、すぐに唇を離したのだ。
また昏倒させるといけないので。
「さきほどから、俺は、ずっと考えていたのだがな」
ディーナリアスは、ジョゼフィーネの頭を撫でながら言う。
薄紫の瞳が、ゆらゆらと揺れていた。
彼女は、いつも、なにかしら不安そうにしている。
見知らぬ土地にいるので、落ち着かないのかもしれない。
「お前の愛称だ」
家族間では愛称で呼ぶのが一般的だ。
好意を持つ相手に対しては別の慣習があるのだが、それはともかく。
ジョゼフィーネはディーナリアスの嫁であり、家族。
よそよそしい呼びかたをしていては、なかなか打ち解けられないだろうし。
「おそらく一般的なのはジョージーかジョーであろうな。だが、それでは特別な意味合いにならん」
リフルワンスにはジョゼフィーネの家族もいる。
そちらの家族と自分とでは、意味合いを変える必要があった。
彼女はもうロズウェルド王国の者なのだ。
「ゆえに、ジョゼと呼びたいが、どうか?」
気にいらなければ、名そのものから離れた愛称を考えるつもりでいる。
日々の呼び名になるのだから、本人が嫌がるものであってはならない。
呼ばれて不愉快になる愛称では、愛称本来の意味を失ってしまう。
「気にいらんか?」
重ねて聞くと、ジョゼフィーネが首をわずかに横に振った。
ディーナリアスは、ジョゼフィーネにうなずいてみせる。
「ならば、今後、俺は、お前をジョゼと呼ぶ。俺のことは、ディーンと呼べ」
親しい者は、ディーナリアスを、ディーンと呼ぶのだ。
ジョゼフィーネは嫁なのだから、とくに親しい者と言えた。
ディーナリアスにとっては当然のことなのだが、ジョゼフィーネは、あまり良い顔をしていない。
「……そ、それは……し、失礼なのでは……」
「何を言う。お前は俺の嫁なのだ。失礼などということがあるものか」
むしろ是非そう呼ばれたい。
夫婦円満のためにも。
「……よ、嫁……っ……」
急に、ジョゼフィーネが顔色を変えた。
すっかり蒼褪め、また、ぷるぷるしている。
横向きにした体を縮こまらせていた。
「いかがした、ジョゼ?」
この愛称が、実は、気に入らなかったのだろうか。
少し近づいたと思えたのだが、また彼女は遠ざかってしまっている。
なにが良くなかったのか、考えてもわからない。
ディーナリアスは、ジョゼフィーネがハイパーネガティブ思考の持ち主だとは知らないのだ。
「わ、わた、私……よ、夜の……おつ、おつ、おつとめを……」
「これ、つとめ、などと言うでない」
さほど強く言ったつもりはないのだが、ジョゼフィーネは、ますます縮こまってしまった。
ぷるぷるも、おさまっていない。
その様子に、ディーナリアスはジョゼフィーネの幼さに気づく。
16歳というと、この国では立派な大人だ。
リフルワンスでも同様だろう。
(だが、ジョゼは教育を受けておらん。つまり、外を知らぬということだ)
にもかかわらず、いきなり「嫁」という立場になった。
大人の世界に、ぽんと放り込まれた子供も同然。
ディーナリアスはリスとは違い、面倒などとは少しも思わない。
むしろ、大事にしたい気持ちが強くなる。
「怒ってはおらん。案ずるな」
言ってから、ジョゼフィーネの体を、ゆるく抱きしめた。
びくっとされたが、かまわず繰り返し頭を撫でる。
「ジョゼ、夫婦のいとなみとはつとめではない。そう捉える者がおるのも事実だが、俺は、そのようには思っておらんのだ」
ユージーン・ガルベリーの書にも、そう書いてある。
第1章、第16節。
『夫婦のいとなみとは、愛し愛されていることを、実感、または確認するための行為である』
それを思い返しつつ、ディーナリアスは言葉を続けた。
ジョゼフィーネの頭も、なでなで。
「確かに、俺とお前の婚姻は政略的なものを含む。しかし、だから、愛がなくても良い、ということではなかろう?」
もそっと、ジョゼフィーネが顔を上げる。
ぷるぷるは、おさまっていた。
「……あ、あ、愛……?」
「今は、まだ互いのこともよく知らぬし、愛し愛される関係となるのは難しいやもしれん。ただ、婚姻も決まっておるのだし、ゆっくり、そうした関係になってゆけばよいのではないか?」
ジョゼフィーネの薄紫の瞳が、じいっとディーナリアスを見つめている。
さっきまでのように、ゆらゆらとは揺らいでいない。
ディーナリアスは、ジョゼフィーネの頬を撫でた。
ついで、軽く唇を重ねる。
ぱちぱちっと 瞬きをしたあと、ジョゼフィーネの頬が赤く染まった。
初めて見る表情だ。
「血色が良くなったな」
おおむねディーナリアスは、いつも無表情なのだけれど。
ジョゼフィーネの赤い頬をつつきながら、ほんの少し、笑う。
5
お気に入りに追加
693
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。
とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。
ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。
お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!
※完結しました!(2024.5.11)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
うっかり王子と、ニセモノ令嬢
たつみ
恋愛
キーラミリヤは、6歳で日本という国から転移して十年、諜報員として育てられた。
諜報活動のため、男爵令嬢と身分を偽り、王宮で侍女をすることになる。
運よく、王太子と出会えたはいいが、次から次へと想定外のことばかり。
王太子には「女性といい雰囲気になれない」魔術が、かかっていたのだ!
彼と「いい雰囲気」になる気なんてないのに、彼女が近づくと、魔術が発動。
あげく、王太子と四六時中、一緒にいるはめに!
「情報収集する前に、私、召されそうなんですけどっ?!」
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
R-Kingdom_11
他サイトでも掲載しています。
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
世話焼き宰相と、わがまま令嬢
たつみ
恋愛
公爵令嬢ルーナティアーナは、幼い頃から世話をしてくれた宰相に恋をしている。
16歳の誕生日、意気揚々と求婚するも、宰相は、まったく相手にしてくれない。
いつも、どんな我儘でもきいてくれる激甘宰相が、恋に関してだけは完全拒否。
どうにか気を引こうと、宰相の制止を振り切って、舞踏会へ行くことにする。
が、会場には、彼女に悪意をいだく貴族子息がいて、襲われるはめに!
ルーナティアーナの、宰相に助けを求める声、そして恋心は、とどくのか?
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
R-Kingdom_2
他サイトでも掲載しています。
【完結】忘れてください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
愛していた。
貴方はそうでないと知りながら、私は貴方だけを愛していた。
夫の恋人に子供ができたと教えられても、私は貴方との未来を信じていたのに。
貴方から離婚届を渡されて、私の心は粉々に砕け散った。
もういいの。
私は貴方を解放する覚悟を決めた。
貴方が気づいていない小さな鼓動を守りながら、ここを離れます。
私の事は忘れてください。
※6月26日初回完結
7月12日2回目完結しました。
お読みいただきありがとうございます。
不機嫌領主と、嫌われ令嬢
たつみ
恋愛
公爵令嬢ドリエルダは、10日から20日後に起きる出来事の夢を見る。
悪夢が現実にならないようにしてきたが、出自のこともあって周囲の嫌われ者に。
そして、ある日、婚約者から「この婚約を考え直す」と言われる夢を見てしまう。
最悪の結果を回避するため策を考え、彼女は1人で街に出る。
そこで出会った男性に協力してもらおうとするのだが、彼から言われた言葉は。
「いっそ、お前から婚約を解消すればよいではないか」
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
R-Kingdom_7
他サイトでも掲載しています。
もう散々泣いて悔やんだから、過去に戻ったら絶対に間違えない
もーりんもも
恋愛
セラフィネは一目惚れで結婚した夫に裏切られ、満足な食事も与えられず自宅に軟禁されていた。
……私が馬鹿だった。それは分かっているけど悔しい。夫と出会う前からやり直したい。 そのチャンスを手に入れたセラフィネは復讐を誓う――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる