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彼は、ガゼボに向かって歩いている。
小さく溜め息がもれた。
(アーヴィになら任せられるさ。彼が、信頼に値する男であるのは、確かだ)
シェルニティの傍にいるのは、なにも自分でなくともかまわないのだ。
たまたま、彼のほうが先に出会った、というだけの話だと思っている。
シェルニティは、周囲に「いない者」として扱われていた。
そこに「普通」の態度をとる彼が現れ、驚きとともに信頼を寄せる相手になったに過ぎない。
誰でもよかったとまでは言わないが、彼である必要もないのだ。
シェルニティを正しく評価し、大事に扱う者であれば彼女も受け入れるだろう。
彼は、彼女の手を、アーヴィングに引き継ぐつもりでいる。
最初は戸惑ったとしても、時間が経てば慣れるに違いない。
やがて、アーヴィングが隣にいるのを、自然に感じるようになる。
胸が、つきん…と、痛んだ。
シェルニティの無防備な笑顔を見ていられるのも、あとわずか。
決めていたことにもかかわらず、考えると、苦しくなる。
彼女が家にいるのが、彼にとって、あたり前になりつつあったからだ。
(少し……長引かせ過ぎてしまったかな)
シェルニティは、最初から、彼を恐れなかった。
名を知っても、元の姿を見せても、怖がらなかった。
出会った頃と変わらず、無防備で屈託のない笑顔を見せてくれている。
彼女は教育を受けているので、彼が「人ならざる者」と呼ばれる存在だと知っているはずなのに。
(だが、その本質を知っているわけではない)
シェルニティの感情は、目覚ましい勢いで成長している。
この先、彼を恐れるようになる可能性はあった。
自分の本質は、愚かで冷酷なものからできている。
それは、否応なく、シェルニティを巻き込むのだ。
たとえ、彼女が自分を恐れなかったとしても、大きな罪を背負わせることになりかねない。
恐れても、恐れなくても、いずれにせよ、自分との未来はない。
(失敗は、2度もするものではないさ)
とくに、シェルニティを相手に失敗なんてしたくはなかった。
ずっと傍にいることはできなくても、彼女の笑顔を守りたい、と思う。
そのためにこそ、自分は、彼女の手を放さなければならないのだ。
彼自身が、シェルニティを悲しませたり、傷つけたりする前に。
「ナルは、帰ってしまったようだね」
白い柱が8本で、8角形の造りをしている建屋がガゼボだ。
床から1メートルほどのところまでが、煉瓦の壁になっている。
ほとんど吹き抜けといってもいい。
円錐型の丸みを帯びた真っ白な屋根の下には、テーブルセットが置かれていた。
そこに、リンクスが1人で残されている。
ナルの気配が敷地内から消えたのには、気づいていた。
そのタイミングで、彼は席を立っている。
置いて行かれたリンクスには悪いが、ちょうどいいタイミングだったのだ。
「ヴィッキーが来てるって教えてやったら、不貞腐れて帰っちまったんだよ」
「きみを置いて?」
「あいつは、オレに意地が悪いって言うけど、あいつだって、意地悪なんだぜ?」
「それは、知っている」
小さく笑いながら、彼は、リンクスの隣に座る。
ナルに文句を言ってはいるが、リンクスに怒った様子はない。
彼とフィランディが、そうであるように、彼らにも、なにがしか取り決めがあるのだろう。
帳尻が取れているから、決定的な亀裂は入らないのだ。
「なあ、ジョザイアおじさん。シェルニティは、親に捨てられたのか?」
「捨てられてはいないが……」
「なんか、オレと似てる気がした」
リカの息子であるにもかかわらず、リンクスはアリスに似てきている。
アリスとリカは双子なので、血筋は同じだ。
だから、リンクスがアリスに似るのも不自然ではないのだけれど。
「きみは、親に捨てられたと思っているのかい?」
「思ってねーよ。あいつらが、オレを捨てたんじゃねーもん」
「きみが、彼らを捨てた、と言いたいようだね」
リンクスは返事をしない。
返事がないのが、返事だった。
「オレのことじゃなくて、シェルニティのことを聞いたんだぞ」
「リンクス。持って回った言いかたは、好ましくないな」
リンクスは、頭がいいのだ。
13歳という年齢で、アリスと同程度に、様々なことを理解してしまう。
実際、小さくても魔術師のナルが気づかなかったヴィクトロスの存在に、簡単に気づいている。
魔力感知など使わなくても、頭を少し働かせただけで、わかったに違いない。
「シェルニティに、呪いがかけられてたってのは知ってる。顔に痣があったって話だから、貴族連中には受け入れられてなかったんだろーなって」
「きみの言う通り。その“貴族連中”の中には、彼女の両親も含まれているよ」
「だろーね」
確かに、リンクスとシェルニティの境遇は似ていなくもない。
リンクスは、母親には金と引き換えに捨てられたようなものだし、2人の父親はリンクスに会おうともしないのだから。
「オレには、エセルとサンディがいた。ついでに、ナルもな。けど、シェルニティには誰もいなかったんだろ? だから、あんなふうなんだ」
「彼女に同情でもしているのかい?」
「いや、羨ましいと思ってる。必要最小限の感情でやってけるんなら、そのほうがいいじゃん。感情なんて、あったらあっただけ、面倒くせえからな」
母親と2人の父親に対し、リンクスには、思うところがあるのだろう。
それでも、リンクスが、彼らを切り捨てられたのは、ナルの両親が、己の息子のように愛情をそそいだからだ。
リンクスにとって両親は、ナルの父エセルハーディと、その妻アレクサンドラ。
実母や、リカ、それにアリスは、他人も同然と認識を切り替えている。
「ジョザイアおじさん」
「なにかな、リンクス」
リンクスの目が、真剣なものに変わっていた。
アリスは「分かり過ぎるのも考えものだ」と言っていたが、リンクスも「分かり過ぎる」のだ。
「オレは、ここンちにある絵本の中で、とっておきにキライな話がある。知ってるだろ? 人魚の話。王子を助けて恋をして、魔女に声と引き換えに足をもらった。なのに、馬鹿王子は人魚に助けられたって気づかずに隣の国の姫と婚姻しちまう」
そこまで言ってから、リンクスが、ふいっと視線を外した。
「あげく、せっかく人魚に戻れる方法があったってのに、王子を殺しきれなくて、海の泡。そんなことってあるか? オレなら、迷わずバッサリやるね」
リンクスは、絵本の話を引き合いに、彼を責めている。
彼が、シェルニティの手を放そうとしていることに、気づいているのだ。
己の境遇と重ねている部分もあるのだろう。
放すつもりの手なら繋ぐな。
そう言われている気がした。
引き取っておきながらリンクスと接しようとしなかった、2人の父親と同じく、彼も、シェルニティを切り捨てようとしているのだと。
「オレも帰る。点門、開いてくれよ」
リンクスが、カタンとイスから立ち上がった。
彼は、黙って、点門を開く。
向こう側には、ウィリュアートンの屋敷ではなく、王宮内にあるエセルハーディの屋敷が見えていた。
リンクスが「帰る」場所は、そこなのだ。
「ジョザイアおじさんは、馬鹿だ」
リンクスの言葉が、胸に刺さる。
自分でも、どこかで、そう思っている節があった。
アーヴィングに任せたにもかかわらず、2人の姿を見ていたくはなかったのだ。
だから、席を立ったのだと、自覚していた。
シェルニティがアーヴィングに惹かれていく姿など、想像すらしたくないと感じている。
「人魚は、とっくに恋をしてるんだぜ?」
言って、リンクスは門を抜ける。
歩き出す背中を見てから、彼は、点門を閉じた。
そして、大きく息をつく。
「リンクスは、きみに似ているよ、アリス」
烏姿のアリスが飛んで来て、彼の右肩にとまった。
アリスも、やけに物憂げな口調で言う。
「似てねーだろ…………オレより、頭の回転が速いんだよ、あいつは」
小さく溜め息がもれた。
(アーヴィになら任せられるさ。彼が、信頼に値する男であるのは、確かだ)
シェルニティの傍にいるのは、なにも自分でなくともかまわないのだ。
たまたま、彼のほうが先に出会った、というだけの話だと思っている。
シェルニティは、周囲に「いない者」として扱われていた。
そこに「普通」の態度をとる彼が現れ、驚きとともに信頼を寄せる相手になったに過ぎない。
誰でもよかったとまでは言わないが、彼である必要もないのだ。
シェルニティを正しく評価し、大事に扱う者であれば彼女も受け入れるだろう。
彼は、彼女の手を、アーヴィングに引き継ぐつもりでいる。
最初は戸惑ったとしても、時間が経てば慣れるに違いない。
やがて、アーヴィングが隣にいるのを、自然に感じるようになる。
胸が、つきん…と、痛んだ。
シェルニティの無防備な笑顔を見ていられるのも、あとわずか。
決めていたことにもかかわらず、考えると、苦しくなる。
彼女が家にいるのが、彼にとって、あたり前になりつつあったからだ。
(少し……長引かせ過ぎてしまったかな)
シェルニティは、最初から、彼を恐れなかった。
名を知っても、元の姿を見せても、怖がらなかった。
出会った頃と変わらず、無防備で屈託のない笑顔を見せてくれている。
彼女は教育を受けているので、彼が「人ならざる者」と呼ばれる存在だと知っているはずなのに。
(だが、その本質を知っているわけではない)
シェルニティの感情は、目覚ましい勢いで成長している。
この先、彼を恐れるようになる可能性はあった。
自分の本質は、愚かで冷酷なものからできている。
それは、否応なく、シェルニティを巻き込むのだ。
たとえ、彼女が自分を恐れなかったとしても、大きな罪を背負わせることになりかねない。
恐れても、恐れなくても、いずれにせよ、自分との未来はない。
(失敗は、2度もするものではないさ)
とくに、シェルニティを相手に失敗なんてしたくはなかった。
ずっと傍にいることはできなくても、彼女の笑顔を守りたい、と思う。
そのためにこそ、自分は、彼女の手を放さなければならないのだ。
彼自身が、シェルニティを悲しませたり、傷つけたりする前に。
「ナルは、帰ってしまったようだね」
白い柱が8本で、8角形の造りをしている建屋がガゼボだ。
床から1メートルほどのところまでが、煉瓦の壁になっている。
ほとんど吹き抜けといってもいい。
円錐型の丸みを帯びた真っ白な屋根の下には、テーブルセットが置かれていた。
そこに、リンクスが1人で残されている。
ナルの気配が敷地内から消えたのには、気づいていた。
そのタイミングで、彼は席を立っている。
置いて行かれたリンクスには悪いが、ちょうどいいタイミングだったのだ。
「ヴィッキーが来てるって教えてやったら、不貞腐れて帰っちまったんだよ」
「きみを置いて?」
「あいつは、オレに意地が悪いって言うけど、あいつだって、意地悪なんだぜ?」
「それは、知っている」
小さく笑いながら、彼は、リンクスの隣に座る。
ナルに文句を言ってはいるが、リンクスに怒った様子はない。
彼とフィランディが、そうであるように、彼らにも、なにがしか取り決めがあるのだろう。
帳尻が取れているから、決定的な亀裂は入らないのだ。
「なあ、ジョザイアおじさん。シェルニティは、親に捨てられたのか?」
「捨てられてはいないが……」
「なんか、オレと似てる気がした」
リカの息子であるにもかかわらず、リンクスはアリスに似てきている。
アリスとリカは双子なので、血筋は同じだ。
だから、リンクスがアリスに似るのも不自然ではないのだけれど。
「きみは、親に捨てられたと思っているのかい?」
「思ってねーよ。あいつらが、オレを捨てたんじゃねーもん」
「きみが、彼らを捨てた、と言いたいようだね」
リンクスは返事をしない。
返事がないのが、返事だった。
「オレのことじゃなくて、シェルニティのことを聞いたんだぞ」
「リンクス。持って回った言いかたは、好ましくないな」
リンクスは、頭がいいのだ。
13歳という年齢で、アリスと同程度に、様々なことを理解してしまう。
実際、小さくても魔術師のナルが気づかなかったヴィクトロスの存在に、簡単に気づいている。
魔力感知など使わなくても、頭を少し働かせただけで、わかったに違いない。
「シェルニティに、呪いがかけられてたってのは知ってる。顔に痣があったって話だから、貴族連中には受け入れられてなかったんだろーなって」
「きみの言う通り。その“貴族連中”の中には、彼女の両親も含まれているよ」
「だろーね」
確かに、リンクスとシェルニティの境遇は似ていなくもない。
リンクスは、母親には金と引き換えに捨てられたようなものだし、2人の父親はリンクスに会おうともしないのだから。
「オレには、エセルとサンディがいた。ついでに、ナルもな。けど、シェルニティには誰もいなかったんだろ? だから、あんなふうなんだ」
「彼女に同情でもしているのかい?」
「いや、羨ましいと思ってる。必要最小限の感情でやってけるんなら、そのほうがいいじゃん。感情なんて、あったらあっただけ、面倒くせえからな」
母親と2人の父親に対し、リンクスには、思うところがあるのだろう。
それでも、リンクスが、彼らを切り捨てられたのは、ナルの両親が、己の息子のように愛情をそそいだからだ。
リンクスにとって両親は、ナルの父エセルハーディと、その妻アレクサンドラ。
実母や、リカ、それにアリスは、他人も同然と認識を切り替えている。
「ジョザイアおじさん」
「なにかな、リンクス」
リンクスの目が、真剣なものに変わっていた。
アリスは「分かり過ぎるのも考えものだ」と言っていたが、リンクスも「分かり過ぎる」のだ。
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放すつもりの手なら繋ぐな。
そう言われている気がした。
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リンクスが、カタンとイスから立ち上がった。
彼は、黙って、点門を開く。
向こう側には、ウィリュアートンの屋敷ではなく、王宮内にあるエセルハーディの屋敷が見えていた。
リンクスが「帰る」場所は、そこなのだ。
「ジョザイアおじさんは、馬鹿だ」
リンクスの言葉が、胸に刺さる。
自分でも、どこかで、そう思っている節があった。
アーヴィングに任せたにもかかわらず、2人の姿を見ていたくはなかったのだ。
だから、席を立ったのだと、自覚していた。
シェルニティがアーヴィングに惹かれていく姿など、想像すらしたくないと感じている。
「人魚は、とっくに恋をしてるんだぜ?」
言って、リンクスは門を抜ける。
歩き出す背中を見てから、彼は、点門を閉じた。
そして、大きく息をつく。
「リンクスは、きみに似ているよ、アリス」
烏姿のアリスが飛んで来て、彼の右肩にとまった。
アリスも、やけに物憂げな口調で言う。
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