33 / 80
来客に困惑 1
しおりを挟む
イノックエルは、彼が「送る」ことを、頑なに固辞した。
送ると言っても、王宮内にある、ブレインバーグの別宅の前に点門を開くだけのことだ。
彼からすると、なにほどのこともない。
さっさと帰ってもらうためにはらう労力と思えば、安いくらいだった。
失礼にあたると思い避けたのか、動揺するあまり思い至らなかったのか。
いずれにせよ、イノックエルは、おかかえ魔術師を使わず、馬車で来ていた。
もちろん、この辺りに「点」など作らせてはいないので、どの道、途中からは、馬車を使うことにはなっただろう。
だとしても、レックスモアの屋敷近くになら、点門を開けたはずだ。
(婚姻解消を申し立ててきた、元義理の息子に馬車を借りたくなかった……というより、レックスモアに近づきたくなかったのかもしれないな)
クリフォード・レックスモアが、貴族内で、今後、どう扱われるかを考えれば、なんとなくイノックエルの行動も納得できる。
元義理の息子という肩書すら剥奪したいと思っているに違いない。
ブレインバーグは、レックスモアの後ろ盾を外れ、一切の手を引くはずだ。
「お父さま、急いでらしたのね」
「夕食も断られてしまったし、きっと大切な用事があったのだろう」
シェルニティは、父親の、早々の帰宅を、残念がってはいないようだった。
なにかを思い出したのか、彼女が首をかしげる。
「お父さまは、なぜ、あれほど狼狽えてらしたのかしら」
「私の手料理が美味しいと、きみが言ってくれた時かな?」
「そうよ。あなたが、お父さまを夕食に誘っていたでしょう? でも、ここには、勤め人がいないから、お父さまが、心配なさるのじゃないかと思ったの。だから、あなたの料理が美味しいと教えてさしあげたのだけれど」
彼には、イノックエルの心情が、よく理解できた。
仮に、勤め人がいないとしても、まさか彼が料理をするとは思っていなかった。
その上、娘は、平然と、彼に料理をさせている。
泡を吹いて倒れなかっただけでも、案外、イノックエルは「肝が据わっている」のかもしれない。
「彼の舌は肥えているから、私に恥をかかせないように気を遣っていたのじゃないかなあ。それが、狼狽えているように見えたのかもしれないよ?」
「あなたの料理は、ブレインバーグの屋敷のものより美味しいのに、理解してもらえなくて残念ね」
「いいさ。私には、王宮ご用達の料理人の肩書はついていない。きみの父親がどうということではなく、貴族は誰しも、立場や肩書に弱いものだろう?」
「そういうところはあるわ。あら? でも、あなただって貴族でしょう?」
彼は、ひょこんと眉を上げる。
そして、彼女の服の襟元を指先でつついた。
「きみが着ているのは、なにかな?」
「民服よ?」
「私もだ」
「ああ、そういうことね」
シェルニティが、くすくすと笑う。
彼女が笑うと、周りまで明るくなる気がした。
たとえ夕暮れ時でも。
「貴族らしくない、貴族。そうでしょう?」
「そうとも。きみとご同類さ」
彼も貴族教育は、しっかりと受けている。
が、それは貴族を知るため、という理由からだ。
貴族になるためではない。
彼の両親も、貴族らしくない貴族だった。
ローエルハイドは、代々、そんな調子なのだと聞いている。
なんでもそつなくやりこなせるのに、なんとも性分に合わないのだ。
同類と言ったものの、彼女と自分は違うと、わかっていた。
彼女の場合、知識はあるが、実践が伴っていないだけだろう。
「私を、あまり良いもののように思ってはいけないよ、シェリー」
もし、彼女の両親が、別の育てかたをしていたら、彼女は、こうなっていない。
ほかの貴族令嬢よりずっと「貴族らしく」生きられたはずだ。
うつむくことなく、顔を上げ、堂々と振る舞っている彼女を想像する。
本当には、そうあるべきなのかもしれない、と思った。
「なぜ? あなたは、私に、とても良くしてくれているわ」
「そうでもないさ」
彼は、ソファの背もたれに、深く体をあずける。
そして、太い木の並ぶ天井を見上げた。
彼女が、どう反応するかはわからない。
それでも本当のことを言わないのは不公正に過ぎる。
「審議の時、クリフォード・レックスモアは写真を、提供していた」
「写真? ええと……模画という魔術を使うのだったかしら?」
「そうだよ。きみには、看髄と模画の魔術が、かけられていたのさ」
看髄は、かけられた相手が見ている者や、その周りの景色が見える魔術だ。
それに、模画を連動させれば、看髄のかかっている者の周囲を写し撮れる。
おそらく、シェルニティが崖から飛び降りた日、無事に帰ってきた彼女に、クリフォードが、魔術師を使って、かけさせたのだろう。
彼が気づかないはずはないのだが、審議の日まで、彼が何者かをクリフォードは知らなかったので、用心できなくてもしかたがない。
「つまり、きみに不義の汚名が着せられるのを、私は知っていたのだよ。もっとも階段を踏み外す魔術を使ったわけではないがね」
偶然、彼女が階段を踏み外し、彼が支えた。
口づけたくなったのは無意識だが、彼女に魔術がかけられているのを、意識していなかったわけではない。
知っていて、かつ、可能であるにもかかわらず、魔術の解除はしなかった。
彼女に対する審議は、起きるべくして起きた、ということなのだ。
「それは、今でもかかっているの?」
「いや、審議が終わったあと、すぐに解除したよ」
「自分では、気づけないものなのね」
彼は、体を起こし、彼女を見つめる。
シェルニティの様子は、さっきまでと、なんら変わらない。
「わかっているのかな、きみは」
「わかっているわ。あなたは知っていて、魔術を解除しなかったのでしょう?」
「そのせいで、きみは不義の汚名を着せられるはめになった」
「でも、その汚名は、あなたが一身に受けてしまったわよね?」
「そもそも、きみに、着せられるべき汚名などない」
2人の間には、何事も起きてはいないのだ。
いくらなんでも、重臣らだって、収穫や釣りを「不義」とは認めないだろう。
「だが、私は、彼らに、きみと私が親密な関係だと誤解をさせた」
「そうだったの? 私、ちっとも気がつかなかったわ。でも、あなた、嘘はついていなかったと思うのだけれど」
「嘘はね、ついていないよ。ただし、事実を、すっかり述べたわけでもない。省略したところもあったのさ」
そうすることで、重臣らが「勝手に」誤解をした。
さりとて、彼らが誤解することも、彼の推測通り。
積極的に、誤解を招く「省略」をしたとも言える。
「そうら、ね。私は、いいものではないのだよ」
「そうかしら? 結局、私の望みは叶ったのだから、お礼を言いたいくらいだわ」
「望み?」
シェルニティが、彼の真似でもするかのように、軽く肩をすくめた。
それから、とてもあっけらかんと言う。
「不義でもどうでもかまわないから、早く婚姻を解消してくれないかしらと思っていたの。婚姻を解消されれば、レックスモアに帰らずにすむし、隠れて、あなたと会う必要もなくなるのにって。審議の間中、そればかり考えていたわ」
その言葉に、彼の胸が熱くなる。
ぎゅっと、締めつけられるような痛みも感じた。
「ね。結局、あなたは、良いことをしたのよ?」
にっこりする彼女を、思わず抱き寄せる。
シェルニティの「傷つかなさ」と「屈託のなさ」に、彼は救われていた。
が、それらは、己が不遇の身だと気づかせてもらえなかった彼女の境遇による。
これから、彼女は外の世界を知っていくことになるのだ。
そして、本来の、彼女のあるべき姿に戻っていく。
その時、今と同じように笑ってくれるかどうかは、わからない。
「シェリー、私のお気に入り。きみは、とても暖かいね」
送ると言っても、王宮内にある、ブレインバーグの別宅の前に点門を開くだけのことだ。
彼からすると、なにほどのこともない。
さっさと帰ってもらうためにはらう労力と思えば、安いくらいだった。
失礼にあたると思い避けたのか、動揺するあまり思い至らなかったのか。
いずれにせよ、イノックエルは、おかかえ魔術師を使わず、馬車で来ていた。
もちろん、この辺りに「点」など作らせてはいないので、どの道、途中からは、馬車を使うことにはなっただろう。
だとしても、レックスモアの屋敷近くになら、点門を開けたはずだ。
(婚姻解消を申し立ててきた、元義理の息子に馬車を借りたくなかった……というより、レックスモアに近づきたくなかったのかもしれないな)
クリフォード・レックスモアが、貴族内で、今後、どう扱われるかを考えれば、なんとなくイノックエルの行動も納得できる。
元義理の息子という肩書すら剥奪したいと思っているに違いない。
ブレインバーグは、レックスモアの後ろ盾を外れ、一切の手を引くはずだ。
「お父さま、急いでらしたのね」
「夕食も断られてしまったし、きっと大切な用事があったのだろう」
シェルニティは、父親の、早々の帰宅を、残念がってはいないようだった。
なにかを思い出したのか、彼女が首をかしげる。
「お父さまは、なぜ、あれほど狼狽えてらしたのかしら」
「私の手料理が美味しいと、きみが言ってくれた時かな?」
「そうよ。あなたが、お父さまを夕食に誘っていたでしょう? でも、ここには、勤め人がいないから、お父さまが、心配なさるのじゃないかと思ったの。だから、あなたの料理が美味しいと教えてさしあげたのだけれど」
彼には、イノックエルの心情が、よく理解できた。
仮に、勤め人がいないとしても、まさか彼が料理をするとは思っていなかった。
その上、娘は、平然と、彼に料理をさせている。
泡を吹いて倒れなかっただけでも、案外、イノックエルは「肝が据わっている」のかもしれない。
「彼の舌は肥えているから、私に恥をかかせないように気を遣っていたのじゃないかなあ。それが、狼狽えているように見えたのかもしれないよ?」
「あなたの料理は、ブレインバーグの屋敷のものより美味しいのに、理解してもらえなくて残念ね」
「いいさ。私には、王宮ご用達の料理人の肩書はついていない。きみの父親がどうということではなく、貴族は誰しも、立場や肩書に弱いものだろう?」
「そういうところはあるわ。あら? でも、あなただって貴族でしょう?」
彼は、ひょこんと眉を上げる。
そして、彼女の服の襟元を指先でつついた。
「きみが着ているのは、なにかな?」
「民服よ?」
「私もだ」
「ああ、そういうことね」
シェルニティが、くすくすと笑う。
彼女が笑うと、周りまで明るくなる気がした。
たとえ夕暮れ時でも。
「貴族らしくない、貴族。そうでしょう?」
「そうとも。きみとご同類さ」
彼も貴族教育は、しっかりと受けている。
が、それは貴族を知るため、という理由からだ。
貴族になるためではない。
彼の両親も、貴族らしくない貴族だった。
ローエルハイドは、代々、そんな調子なのだと聞いている。
なんでもそつなくやりこなせるのに、なんとも性分に合わないのだ。
同類と言ったものの、彼女と自分は違うと、わかっていた。
彼女の場合、知識はあるが、実践が伴っていないだけだろう。
「私を、あまり良いもののように思ってはいけないよ、シェリー」
もし、彼女の両親が、別の育てかたをしていたら、彼女は、こうなっていない。
ほかの貴族令嬢よりずっと「貴族らしく」生きられたはずだ。
うつむくことなく、顔を上げ、堂々と振る舞っている彼女を想像する。
本当には、そうあるべきなのかもしれない、と思った。
「なぜ? あなたは、私に、とても良くしてくれているわ」
「そうでもないさ」
彼は、ソファの背もたれに、深く体をあずける。
そして、太い木の並ぶ天井を見上げた。
彼女が、どう反応するかはわからない。
それでも本当のことを言わないのは不公正に過ぎる。
「審議の時、クリフォード・レックスモアは写真を、提供していた」
「写真? ええと……模画という魔術を使うのだったかしら?」
「そうだよ。きみには、看髄と模画の魔術が、かけられていたのさ」
看髄は、かけられた相手が見ている者や、その周りの景色が見える魔術だ。
それに、模画を連動させれば、看髄のかかっている者の周囲を写し撮れる。
おそらく、シェルニティが崖から飛び降りた日、無事に帰ってきた彼女に、クリフォードが、魔術師を使って、かけさせたのだろう。
彼が気づかないはずはないのだが、審議の日まで、彼が何者かをクリフォードは知らなかったので、用心できなくてもしかたがない。
「つまり、きみに不義の汚名が着せられるのを、私は知っていたのだよ。もっとも階段を踏み外す魔術を使ったわけではないがね」
偶然、彼女が階段を踏み外し、彼が支えた。
口づけたくなったのは無意識だが、彼女に魔術がかけられているのを、意識していなかったわけではない。
知っていて、かつ、可能であるにもかかわらず、魔術の解除はしなかった。
彼女に対する審議は、起きるべくして起きた、ということなのだ。
「それは、今でもかかっているの?」
「いや、審議が終わったあと、すぐに解除したよ」
「自分では、気づけないものなのね」
彼は、体を起こし、彼女を見つめる。
シェルニティの様子は、さっきまでと、なんら変わらない。
「わかっているのかな、きみは」
「わかっているわ。あなたは知っていて、魔術を解除しなかったのでしょう?」
「そのせいで、きみは不義の汚名を着せられるはめになった」
「でも、その汚名は、あなたが一身に受けてしまったわよね?」
「そもそも、きみに、着せられるべき汚名などない」
2人の間には、何事も起きてはいないのだ。
いくらなんでも、重臣らだって、収穫や釣りを「不義」とは認めないだろう。
「だが、私は、彼らに、きみと私が親密な関係だと誤解をさせた」
「そうだったの? 私、ちっとも気がつかなかったわ。でも、あなた、嘘はついていなかったと思うのだけれど」
「嘘はね、ついていないよ。ただし、事実を、すっかり述べたわけでもない。省略したところもあったのさ」
そうすることで、重臣らが「勝手に」誤解をした。
さりとて、彼らが誤解することも、彼の推測通り。
積極的に、誤解を招く「省略」をしたとも言える。
「そうら、ね。私は、いいものではないのだよ」
「そうかしら? 結局、私の望みは叶ったのだから、お礼を言いたいくらいだわ」
「望み?」
シェルニティが、彼の真似でもするかのように、軽く肩をすくめた。
それから、とてもあっけらかんと言う。
「不義でもどうでもかまわないから、早く婚姻を解消してくれないかしらと思っていたの。婚姻を解消されれば、レックスモアに帰らずにすむし、隠れて、あなたと会う必要もなくなるのにって。審議の間中、そればかり考えていたわ」
その言葉に、彼の胸が熱くなる。
ぎゅっと、締めつけられるような痛みも感じた。
「ね。結局、あなたは、良いことをしたのよ?」
にっこりする彼女を、思わず抱き寄せる。
シェルニティの「傷つかなさ」と「屈託のなさ」に、彼は救われていた。
が、それらは、己が不遇の身だと気づかせてもらえなかった彼女の境遇による。
これから、彼女は外の世界を知っていくことになるのだ。
そして、本来の、彼女のあるべき姿に戻っていく。
その時、今と同じように笑ってくれるかどうかは、わからない。
「シェリー、私のお気に入り。きみは、とても暖かいね」
11
お気に入りに追加
626
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
この度、猛獣公爵の嫁になりまして~厄介払いされた令嬢は旦那様に溺愛されながら、もふもふ達と楽しくモノづくりライフを送っています~
柚木崎 史乃
ファンタジー
名門伯爵家の次女であるコーデリアは、魔力に恵まれなかったせいで双子の姉であるビクトリアと比較されて育った。
家族から疎まれ虐げられる日々に、コーデリアの心は疲弊し限界を迎えていた。
そんな時、どういうわけか縁談を持ちかけてきた貴族がいた。彼の名はジェイド。社交界では、「猛獣公爵」と呼ばれ恐れられている存在だ。
というのも、ある日を境に文字通り猛獣の姿へと変わってしまったらしいのだ。
けれど、いざ顔を合わせてみると全く怖くないどころか寧ろ優しく紳士で、その姿も動物が好きなコーデリアからすれば思わず触りたくなるほど毛並みの良い愛らしい白熊であった。
そんな彼は月に数回、人の姿に戻る。しかも、本来の姿は類まれな美青年なものだから、コーデリアはその度にたじたじになってしまう。
ジェイド曰くここ数年、公爵領では鉱山から流れてくる瘴気が原因で獣の姿になってしまう奇病が流行っているらしい。
それを知ったコーデリアは、瘴気の影響で不便な生活を強いられている領民たちのために鉱石を使って次々と便利な魔導具を発明していく。
そして、ジェイドからその才能を評価され知らず知らずのうちに溺愛されていくのであった。
一方、コーデリアを厄介払いした家族は悪事が白日のもとに晒された挙句、王家からも見放され窮地に追い込まれていくが……。
これは、虐げられていた才女が嫁ぎ先でその才能を発揮し、周囲の人々に無自覚に愛され幸せになるまでを描いた物語。
他サイトでも掲載中。
稀代の悪女として処刑されたはずの私は、なぜか幼女になって公爵様に溺愛されています
水谷繭
ファンタジー
グレースは皆に悪女と罵られながら処刑された。しかし、確かに死んだはずが目を覚ますと森の中だった。その上、なぜか元の姿とは似ても似つかない幼女の姿になっている。
森を彷徨っていたグレースは、公爵様に見つかりお屋敷に引き取られることに。初めは戸惑っていたグレースだが、都合がいいので、かわい子ぶって公爵家の力を利用することに決める。
公爵様にシャーリーと名付けられ、溺愛されながら過ごすグレース。そんなある日、前世で自分を陥れたシスターと出くわす。公爵様に好意を持っているそのシスターは、シャーリーを世話するという口実で公爵に近づこうとする。シスターの目的を察したグレースは、彼女に復讐することを思いつき……。
◇画像はGirly Drop様からお借りしました
◆エール送ってくれた方ありがとうございます!
結婚しても別居して私は楽しくくらしたいので、どうぞ好きな女性を作ってください
シンさん
ファンタジー
サナス伯爵の娘、ニーナは隣国のアルデーテ王国の王太子との婚約が決まる。
国に行ったはいいけど、王都から程遠い別邸に放置され、1度も会いに来る事はない。
溺愛する女性がいるとの噂も!
それって最高!好きでもない男の子供をつくらなくていいかもしれないし。
それに私は、最初から別居して楽しく暮らしたかったんだから!
そんな別居願望たっぷりの伯爵令嬢と王子の恋愛ストーリー
最後まで書きあがっていますので、随時更新します。
表紙はエブリスタでBeeさんに描いて頂きました!綺麗なイラストが沢山ございます。リンク貼らせていただきました。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
【完結】魔力がないと見下されていた私は仮面で素顔を隠した伯爵と結婚することになりました〜さらに魔力石まで作り出せなんて、冗談じゃない〜
光城 朱純
ファンタジー
魔力が強いはずの見た目に生まれた王女リーゼロッテ。
それにも拘わらず、魔力の片鱗すらみえないリーゼロッテは家族中から疎まれ、ある日辺境伯との結婚を決められる。
自分のあざを隠す為に仮面をつけて生活する辺境伯は、龍を操ることができると噂の伯爵。
隣に魔獣の出る森を持ち、雪深い辺境地での冷たい辺境伯との新婚生活は、身も心も凍えそう。
それでも国の端でひっそり生きていくから、もう放っておいて下さい。
私のことは私で何とかします。
ですから、国のことは国王が何とかすればいいのです。
魔力が使えない私に、魔力石を作り出せだなんて、そんなの無茶です。
もし作り出すことができたとしても、やすやすと渡したりしませんよ?
これまで虐げられた分、ちゃんと返して下さいね。
表紙はPhoto AC様よりお借りしております。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
君は妾の子だから、次男がちょうどいい
月山 歩
恋愛
侯爵家のマリアは婚約中だが、彼は王都に住み、彼女は片田舎で遠いため会ったことはなかった。でもある時、マリアは妾の子であると知られる。そんな娘は大事な子息とは結婚させられないと、病気療養中の次男との婚約に一方的に変えさせられる。そして次の日には、迎えの馬車がやって来た。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる